時間が欲しい、以上です
今回はるゐさんの視点に戻ります
それではCALL51、どうぞ!
私がアリシアから連絡を受け取る前の話だ
あれから車で送ってもらいエルモアウッドに到着する私と夜科
屋敷の中に入りある程度進むと…チビッ子達がいた
「ニート☆俺はニート♪毎日~毎日~なんだ~♪」
なんか変な歌を歌っている第一チビッ子のカイル君が第二チビッ子のシャオ君と共にいた
カイル君はソファーに横になり、シャオ君はその近くの柱を背もたれに座り込んで読書をしていた
う~ん…なんか予想通りって言うか相変わらすって言うか…まぁいっか
そんな光景を見た私達はカイル君達に話しかけるのだった
「相変わらずヒマしてんなァカイル!!」
「シャオ君と正反対だよね。久しぶり二人とも」
「おお!!アゲハァ!!!るゐぃ!!!」
私達を確認したカイル君はすぐさま私達の元に駆け寄り、シャオ君は少し驚いた顔を見せた後、気を取り戻して私達に会釈するのだった。ホント正反対だねこの二人は
ただ今回は先にやることがあるからか夜科は少し話したらエルモアさんの元に向かおうとするのだった
カイル君は少し残念そうになるが、後でめい一杯遊んでやるからと約束したおかげかすんなりと私達を案内してくれるのだった
そしてエルモアさんと面会する私達
「まったく、この天樹院エルモアに『話があるからリムジン寄こせ』とは…なかなかいい度胸しとるの」
「は?夜科あんたそんな風に頼み込んだん?流石に失礼じゃないかね?」
「悪ィ悪ィ、どうしても話したいことがあったからよ」
いやそれでも相手は私達よりも年上なんだからもう少し敬うべきでしょ。私は人によるけど大抵は敬うよ?気づいてないうちに失言してっかもしれないけどね
私達はエルモアさんが用意した椅子に座り、対面の位置でエルモアさんに向く
さて…と、ここからか…
多分来るんだろうけど…私はどうしたもんかねぇ
「すまないなバァちゃん。本当だったらオレ一人で来るつもりだったんだけど…まぁ藤堂だったら無理に止めようと思わなかったし、誰にも話さないだろうと思ったからいいんだけどな。雨宮の耳に入ったら止められそうだったし」
「そりゃそうでしょ。下手に危険を冒してほしくないだろうしね…てかこんなこと後でサッチーに知られたら私も締め上げられそうなんですが?そこんとこどうしますよお猿さん」
「そこはどうにかするよ狸さんよ」
「んじゃ私の分も罰を被ってね~。後何か奢れ」
「わーってるよ」
ホントに後で雨宮さんに知られたら私も締め上げられそうなんだよね…頼むぞ夜科。尊い犠牲となってくれ
私達はある程度来た事情を簡素に伝え、夜科はエルモアさんに
「とりあえず今回はバァちゃんに話があってきたってところだ」
「…フム…?で…お前ワシに話したい事とは一体何じゃ…?」
「………」
夜科はいざ話そうとするのだが、流石に自分の命がかかっていると思うと慎重にならざるを得ないようで、顔に緊張と焦りが浮かび始める
そして…とうとう話し始めた
「…話したいことはあんだけど…それを計りかねてるんだよ…バァちゃんに一体どこまで話していいもんか…」
その時
ピシィ…
エルモアさんの右横の空間に亀裂が入り…ネメシスQが姿を現した
その登場に場は一気に緊張が走る
夜科はあまりにも早いお出ましに驚き、エルモアさんは少し遅れて気付いたようで、一拍遅れてから手に持つ大きい器に入ったパフェを手から滑り落としてしまう。勿体ないなぁ…
そして私は…夜科と同じく驚きの表情を浮かべた
流石にこんな場面でケロッとしてたらそれはそれでおかしいだろうしね。だからといってずっと驚いてるのもわざとらしい
私はいち早く気持ちを立て直し、ネメシスQから目線を話さないようにとりあえず立ち上がる
そんな時、エルモアさんが言葉を紡ぎ始めた
それはもう…憎しみが宿った瞳をネメシスQに向けて…
………これ私がナナちゃん側ってのを知られたら皆から目の敵にされるよね………どうしようかなぁ………
「久しぶりじゃなネメシスQ。ワシは貴様が灰にしてくれた天樹院
そう名乗ったエレモアさんは自分に見向きもしないネメシスQを考察しているのかジッと見つめている
…多分だけど、ナナちゃんからしたら『誰だこの枯れ木婆は?』って思ってそう…ナナちゃんからしたら興味の対象じゃないだろうし
『誰だこの枯れ木ババァは?』
『惜しかった…ッ!?ニアピン賞だわコレ!』
『貴様の思い通りにするとでも思ったか?後お前はその場で下手な動きを見せるな。気が散る』
『久しぶりのテレパスなのに辛辣ですねナナちゃんや』
密かにネメシスQを通してテレパスを交わす私とナナちゃん、とりあえず私は様子見だけで終わらすことになりました
そして始まるネメシスQによるキュッとしてドクン!!の時間です
ネメシスQが夜科に向けて手をかざすと、夜科は胸を抑えて苦しみ始めた
とりあえず少しは反応しておこう
「やめい夜科ー!!」
「さっさと今考えてることを頭から消せこの脳筋!!いくらアンタが脳筋の上に心臓まで筋肉の塊だったとしても効かないわけないでしょうが!!」
「藤…堂…っ!筋肉のっ塊ってどういうことだッ―がぁあああ!!!」
こいつ案外余裕あんじゃね?ボケにツッコミ入れてくるとか…
そう考えていると、床に這いつくばっている状態の夜科はネメシスQに語りかける
「何が目的なんだテメェ…ッ答えろ!!ネメシスQ!!」
『……………』
夜科はネメシスQに問いかけるもネメシスQは無反応だ
まぁネメシスQ自体は喋れないし、ナナちゃんもわざわざ話す気もないだろう…
最早息も絶え絶え、今にも死にそうな夜科にエルモアさんはヴァン君を呼びに部屋から出て行った
そして夜科も今にも意識が消えそうに床へと頭が下がっていく
だが、その瞬間
「フッッザケんじゃねーぞッッッ!!!」
夜科が叫んだ。それはもう自分の思いを全て吐き出すかのように…
そんな叫びを聞いたネメシスQことナナちゃんは
『…チッ…喧しい奴だ。…仕方がない、ここで暴王を失うのも惜しい…ある程度話しておくか』
『いいの?あんまり情報を与えてもそれが漏れたらやばいんじゃ…夜科はまだ未熟だから下手すれば他の奴等にやられるかもしれないよ?』
『そもそも貴様がそいつを殺す事を否定すると思ったんだが?なんだ?殺していいのか?』
『できればやめてほしいかなぁ…てか殺すとか論外だわ。ナナちゃんなら記憶を消すとかできそうじゃん?そっちで対処だと思ってたわ』
『そんな回りくどいことをするんだったらポックリさせた方が早い』
そんな感じに私とテレパスで話していました
夜科は限界がきたのか気を失って倒れ込んでしまう…これは…
『返事が無い。どうやら死んだようだ』
『お望み通り殺してやろうか?』
『可愛い声からそんな物騒な言葉を話しちゃダメだぞッ☆』
『よし殺そう、すぐ殺そう、さっさと殺して貴様も殺す』
『ウザかったかもしれないけど流石に物騒過ぎやしませんかねぇ!?』
『ヤールでーす』
『に、似合わねぇ…!?絶望的に似合わねぇ…!?そもそも抑揚なさ過ぎて棒読みにしか聞こえないんですがそこんとこどうでしょう?』
『やる気など無いからな。因みに最近はQから送られてくる漫画などを読むのがマイブームだ』
『キャラ崩壊し過ぎィ!?てか何やってんのさQさん!?』
私は驚きのあまりにネメシスQに顔を向ける。…因みにリナの事はそのままリナ、ネメシスQはQと呼んでいるナナちゃんでした
私の視線の先にいるネメシスQは、なんか後頭部に片手当てて「いや~どうもどうも」とか言いそうな感じの仕草をしている
あれれ~?おっかしいぞ~?ネメシスQってこんなキャラだったっけぇ~?
…ナナちゃん以上にキャラ崩壊したなこいつ
そんな話をしていると、ナナちゃんが急に真面目なトーンで語りかけてきた
『…そうだ、貴様に伝えねばならんことがあった』
『ん~?急にどうしたし、ナナちゃんからとか珍しいなぁ』
私はナナちゃんの言葉に耳を貸す。…と言ってもテレパスだからただ突っ立ってるだけでいいんだけどね
そしてナナちゃんが私に言い渡す
『悔い無き選択をしろ。どちらにせよ最早貴様に後戻りする余地は無い』
「…は?どういう事?」
『お前は「アイツ」に出会ってしまったからな…崩れ行く壁の崩壊を止めることはもう叶わん。私から言える助言は…悔い無き選択をしろ。それだけだ』
ナナちゃんの一言に私はついテレパスを忘れて口から疑問を漏らしてしまう
え?選択?崩壊?どういうことだってばよ?
そもそもアイツって誰のことだ?
私が詳しく聞こうとネメシスQに近寄るも、話は終わったと言わんばかりに話してくる
『以上だ。すぐそこまで先程の枯れ木が来ているし私は立ち去るとしよう』
「ちょ、ちょっと待って!!?今のどういうこと!?何意味深なことだけ言って立ち去ろうとしてるのさ!?」
『既に選択の期間は迫っている。それに気づくかどうかは貴様次第だが、間違えば…
「…え」
私はその言葉に聞き覚えがあった…
私はそれを…思い出さなければいけない気がした
もうネメシスQが去ろうとしている
エルモアさん達が扉から入ってくる
カイル君達が私達の傍に駆け寄ってくる
フーちゃんが私の様子がおかしい事に気づく
それでも私は…他のことを気にしていられなかった
私はどこで聞いたんだ?
それはここ最近で聞いたはずだ
どこで?
誰に?
何て言われた…?
『…全て失うよ?』
「—————ッ」
思い出した
その瞬間、私の背筋に寒気が走り、大量の冷や汗を噴き出した
私の様子にフーちゃん達から声が掛かるも返事ができない、する余裕がない
今までに無いほど心に来た言葉だったそれは頭の中でリフレインする
全て失う?何を?全部?
今この瞬間の一時を?平凡で平穏な穏やかな日常を?
アリシアを?杉田君を?リナに撃子さん、雨宮さんに夜科、他の皆を?
全部…失う?
なんで?
どうして?
『そこまでして私を貪りたいか』
「あ」
私は思考の海へと意識を沈ませていく
尽きぬ疑問、疑惑に自問自答して行く私は、その先に………一つの言葉を手繰り寄せた
その言葉が頭に浮かんた瞬間、私の脳は拒否反応を起こし始めるのだった
頭が割れる、気持ち悪い、眩暈が酷い、耳鳴りが激しい
様々な症状が急激に私を襲い、意識を保っているのもつらくなってくる
その結果、その拒否反応に脳は危険と見なしたのか私は意識を失うのだった…
「知らない天井だ」
「案外余裕そうねアンタ」
あれからどれくらいたったんだろう…私は意識を取り戻し、現状を確認することにする
周りにはフーちゃんを始めチビッ子達が集まっていた
どうやら私が依然と待っていたときに使わせてもらっていた部屋に寝かされていたみたい。夜科はエルモアさんの迷走ルームに寝かされているらしい。何やら二人で話したいことがあるとか…
因みに誤字じゃないよ?本来は瞑想ルームみたいだけど…私からしてみればあれほど迷走した部屋は中々見られないと思うのですよ
一度だけ入れてもらったことがあったんだけど…白黒タイルの床に壁際を囲うようにしてある大量のぬいぐるみ達、中央に大きな円形のガラス窓がある部屋とか、言っちゃあ悪いけど正気の沙汰とは思えないですはい
ただあそこの中にあった大きなカピバラのぬいぐるみは可愛かったなぁ………はっ!ダメだ私!私にはポンポコがいるじゃないか!!浮気はダメだぞ私!!
………一匹ぐらいなら………
時間はあまり経っていないみたいだけど、私の気絶が普通じゃなかったことから何があったのかとチビッ子達に問いただされました
まぁ倒れたこと事体を覚えていないように振舞って誤魔化したけどね?
正直これは…もう少し考える時間が欲しかったから今曖昧な感じに言うのもね…あれだったし
そもそも言う気は無いからね、仕方ないのですよ
フーちゃん達は納得がいってなさそうな表情だったけど、とりあえず大丈夫と伝えておいたからそこまで気にしなくてもいいかな?
それに、この子達の前では基本明るい私を見せていたいしね。元気の無い私なんてこの子達も望んじゃいないだろうからね
「それにしても…カイル君やマリーちゃんはわかるけど、フーちゃんが心配してくれるとはねぇ」
「…何よ、なんか文句あんの?」
「文句があるのだとんでもないでゴワス」
「いや何よゴワスって」
「ゴワスゴワス!!」
「感化されてんじゃないわよ馬鹿!!」
私のゴワスにカイル君が乗っていた
両手を交互に突き出してツッパリする様なモーションをしながら唱えている
………
「ゴワスゴワス!!」
「アンタも真似し始めんじゃないわよ!?何なのゴワスって!?」
「ゴワスゴワス!!」
「ゴワスゴワス!!」
「「ゴワスゴワスゴワスゴワス!!」」
「ああぁもう喧しいわゴラアアァッ!!!」
「(フーが一番うるさい)」
「(フーちゃん楽しそうだなぁ)」
私とカイル君がフーちゃんを中心に周回しながらゴワスってると(ゴワスってるって何?)堪忍袋の緒が切れたフーちゃんが私達に向かってPSI『パイロ・クイーン』を放って来た
それを見て即座に窓から脱出した私とカイル君、だがフーちゃんのパイロ・クイーンの炎は意思を持ってるかのごとく迫ってくるのだった…
それを見ていたシャオ君とマリーちゃんはそれぞれ思ったことを心の内に秘め、未だ逃げながらゴワスってる私とカイル君、PSIで追いかけまわしているフーちゃんを眺めるのだった…
その後話が終わったエルモアさん達に説教されるのはもうお決まりの光景だね
あ、私は見つかる直前で透明化してエルモアさんに見つからなかったです。二人の事は忘れないよ…っ!
「だからこのケーキはヴァン君にあげることにしよう!」
「「アタシ(オレ)のケーキがああああ!!!」
「えっと…いいのかな?」
「気にしたら負けだ」
二人のケーキはヴァン君が美味しく頂きました
そんなヴァン君はお礼にクリームの付いたケーキフィルムを二人にあげるのでした
二人は泣いて喜んでいたね。ヴァン君からの悪意の無いお礼は二人の心に何とも言えない感情を与えるのでした
(確実に悲しみに泣いてますよね)
気にしたら負けです
いやほんと短くなってしまいすまないでゴワス
とりあえずバラつきはありますが、文字数で言うと5000~10000を目安に書いて行く予定です
ようは区切り良かったらそこで区切って投稿して行きます
因みに今回言っていたカピバラのぬいぐるみは、原作第6巻の迷走という名の瞑想ルームにてエルモアさんの「…窓に映し出すんじゃよ」と言っていたところのエルモアさんのすぐ左のぬいぐるみです
知ってる人は知ってるかな?あれ可愛いですよね!
ポンポコに追随する可愛さである
とりあえずここでナナちゃんがフラグを立てて行きました
その結果るゐさんの正気度が減りました
一時的発狂による気絶が起きました
錯乱じゃなくてよかったねるゐさん
次回は少しるゐさんが本気を出します。いざ行かん!アリシアの元へ!みたいな?
それではここまで読んでくれた皆様に感謝を!