英雄に武器を託されて子供を守るのは間違ってるだろうか 作:こじこじこじこじこじこk
なかなか書く時間が取れなかったのと、イベントに夢中になってました。
作者は水着イベで初めて課金をし何とかキヨヒーを手に入れました、皆さんはどうですかね?
ではどうぞ
ヘスティアサイド
ベル君が、あの病んでる少女に剣を突きたてた。
ボクはその様子を遠くから隠れて覗いている。
ベル君が僕に頼んだのは《ステイタス更新》だった。
『神様、僕のステイタスを更新してください』
『神様が居なかった三日間、僕はユウジの地獄の特訓を行っていました。』
『恐らく、かなりステイタスは上がっているはずです。』
『僕の動きは急激に上昇し、前の動きとはチェンジアップの様に緩急が出来ます。』
その急激な動きの変化で彼女の虚をつくつもりらしい
『彼女の口振りからするとあの梵鐘はマジックアイテムで、
『それを使ってあの子を
ベル君は鐘に向かって走っていたが、それは逃げる為じゃなく、彼女を誘い込み確実に攻撃を加える。
即ち戦うために鐘に向かって走っていたのだ。
ベル君はあの梵鐘は逃げてる人に作用すると読み攻勢に出たのだ!!
さて、これで危険は無くなった。
僕はベル君の元に向かおうとベル君の方を改めて見てみると…………
「てい。」
首筋ビシ
「う!?」
バタリ
………………………………………………………………
べ、ベル君ー!!?
剣を突き刺した状態で固まっていた無防備なベル君に首筋トンで気絶させたー!?
「フフフ、この良妻の私にかかれば対象を無傷で気絶させる事など造作もないことですから。カフ!!」
あぁ血を吐きながらも倒れたベル君を優しく受け止めた!?
ヤバイ、ベル君を確保された。このままだと事態は最悪な方向に…………!?
「其処の方、もうなにもするつもりは有りませんから出てきてください。」
あ、僕が近くにいるのもバレてるね。
僕は観念して姿を表すと、女の子はベル君を優しく横たえていた。
その動作には優しさは有るが、先程までの身を焦がす程の執着は見られなかった。
恐らく、胸に刺さったヘスティア・ナイフは致命傷だろう。そのせいか先ほどの龍のような威圧感はなりを潜めそこらにいる普通の女の子に見える
「カフ、あーもうこの子を狙う事は有りませんのでご安心を…………この子は安珍さまではありませんでしたので。」
「安珍さま?」
知らない名前が出て来た…………
「えぇ私の愛しの旦那様です、どうやら私はこの子を安珍様だと思うように頭の中を弄られたらしいですね。カハ、ウフフ嘘を嫌う私に初めから嘘の世界を見せて騙すなんて………次に会ったらあの道化師消し炭にしてヤリマス。」
「OH…………」
口と胸から血を流してそんな笑顔を浮かべないで下さいトラウマ物です。
「まあ、この子の目を見た瞬間に違う方とすぐにわかりましたが、安珍様はわたくしを見る時はあんな目を私に向けて下さら無いから。」
「………ちなみにその安珍様とやらは君をどんな目で見ていたんだい。」
僕は彼女が敵意無くベル君を横たえ介抱しているのを見て、思わずその安珍様に関して質問をしてみた。
すると彼女はこちらに、恋する少女の顔で答えたクレタ。
「ふふ、あの方は
目に狂気と、少しだけ悲しみを乗せて。
「…………怯えた、目?」
「ええ、私が愛した方は初めて会った時も私の愛に怯えておりました。」
_________忘れなれない、私が話しかける度にドンドン異物を見るかの様なあの目
「夜の宿で約束をした時も、あの方は怯えておりました。」
_________忘れなれない、月光に照らされたあの理解不能な物を見るかのようなあの目
「約束を違えて、私から逃げていた時も怯えておりました。」
_________忘れなれない、大河の向こう側から、泳いで來る理不尽を見るかの様な目
「寺に逃げ込み、梵鐘に逃げ込む際も彼は絶望を見たかのように怯えておりました。」
_________忘れなれない、涙を浮かべて世界に見放されたのかの様な目。
「彼は、私が焼き殺す最期まで、怯えた目でしか私を映していなかった。」
彼女は、そこまで言い切り僕の目を見て笑う
狂気に取りつかれている顔で
「どうして、君はそんな目で見られていたのにそこまで彼を追いかけるんだい?」
僕には理解できなかった、なぜそんな否定されていながらなぜ彼にそこまで執着しているのか?
そんな目で見なれながらナゼ先ほどのように彼を追いかけるのか?
彼女はそう聞くと
「え?そんなの私が愛してるからに決まっているじゃないですか、私が愛していればいつか彼の魂が蘇った時は私を受け入れてくれると
「つ!!」
僕は、彼女のその言葉を聞いて息をのむ、
彼女のその思考を聞いて恐れ慄いたからじゃ
彼女は信じていると嘘を付いたからだ。
神に嘘は付けない
その力で彼女の嘘が分かった
彼女は、自分の愛が安珍に受け入れられないことは、とっくに分かっているのだ。
自分が殺した彼が輪廻転生を果たし、また自分に再会したしたとしても彼は自分を愛すことは無いと。
それでも彼に執着しているのは何故か?
それは、もうそう自分に嘘を付かないと自分を保てなくなるからではないだろうか?
狂うほどの愛憎で燃やし尽くし、その後の惨状を確認した時に彼女は「来世は愛してもらえると」自分を騙さないと、狂った精神を保てなかったのでは無いのか。
世界で最も嘘を嫌い
しかし自分に嘘を付いている
救いの無い狂愛の道で、
それが目の前で狂気の目の中に微かな諦念を浮かべている清姫の正体ではないのか。
「さて、話している間に時間が来たみたいなので私はこれにて失礼しますかね。」
ヘスティアが考え込んでいると、清姫は立ち上がっていた。
その身はよく見ると光の粒子が立ち上り少しずつ薄くなているような………
「あ、そうです、どうせ死ぬなら彼は私を倒したんですからこの子に報酬をあげますかね、フン」
そういうと彼女は胸に刺さっていたナイフを抜いた。
彼女の胸から血が噴き出し、ベル君の体に降りかかる
「仮にも竜種の血ですからね、それを浴びた彼には何かしらの特典があるでしょう。」
彼女は血に濡れたベル君を見ると血を流しながらもこちらに背を向けて歩き始めた
「……逝くのかい?」
「ええ、この世界に安珍様がいっらっしゃらないなら残る理由はありません。また安珍様を探す旅に出ないと。」
彼女の体はもう半分ぐらい消えているので止めることはできないだろう。
それでも僕はこの終わらない旅を続ける少女に提案することにした。
「……もし、その旅に疲れた時や、道に迷ったにしたら、僕のファミリアにおいでよ。もしかしたら一緒に新しい道を提案できるかもしれない。」
その提案に、彼女………清姫は少し目を見開いて肩越しに振り返り。
すぐにクスクスと可笑しそうに笑いだした
「フフフ、先ほど迄殺そうとした相手にそんな事を言うなんてかなりお人よしなんですね」
「う、うるさいな。そんなこと言うと入れてあげないぞ」
少し顔が発熱していることを自覚しながら僕はそっぽを向く
「フフフ、そうですね、それでしたら機会があればぜひお願いします。まあ」
――たぶん来ないでしょうけど
僕が顔を正面に戻すとその場には何も
それこそすべてが嘘であったかのように何も残っていなかった
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とある路地裏side
その場所に縄で縛られ身動きの出来ない男がいた。
「クソクソクソ!!騎士王め卑怯な手を!!」
彼は悪鬼の様な形相で金髪の騎士に対して呪詛を吐きながら縄を解こうともがいていた…………その様子を見た人が至ら直ぐにその場を離れるか、心の弱い人なら気絶してしまいそうな顔と動きである。
幸い、その状態を見ている人は居なかったので誰にも相手にはされなかった。
「あれあれ~そこに不様に芋虫の様に地面を這いずり回っているのはもしかしてディル君じゃあ~りませんか!?」
彼の女神が現れる迄は。
いつの間にか倒れているディルの横に、燕尾服を着た彼女…………クロアは立っていた。
「ププ!!もしかして負けちゃったんですか?レベル6ならいざ知らず、レベル5のエセ騎士王に負けちゃったんですか!?
あんなに勢いよく殺る気満々で出て行ったのに温情を貰って殺されずに縛られて放置!?
クク、ハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!」
「ま、マスター…………」
爆笑するクロアを仰ぎ見て、ディル君は焦る
彼の望みは「主への忠義を果たし戦い抜くこと」
生前、果たせなかった主への忠誠を果たす事だけを目的にこの度の召喚に馳せ参じ参加した。
だから今の主に呆れられて自分が用無しだと言われれば、前回同様にまた自分は主に見捨てられてしまう。
「も、申し訳ありませんマスター!!」
「うん?」
「今回は卑劣な手段でこのような不様な格好をさらしておりますが、次はマスターの期待に答え役に立って見せましょう!!」
「…………」
ディルは此方を笑顔で見ているクロアに向けて必死に語りかける。前の主従関係の主従決裂の一因、ちゃんとしていなかった会話をしようとディルは必死に語りかける。
「なので――」
「大丈夫ですよ~」
まぁもっとも、
「だってワタクシ」
この笑顔の女神は最初から
「
ディルを使い捨てる気なのだから意味は無かったが。
「は?……………………っ!?」
ズブゥ!!
ディルはその言葉に呆然とクロアを見上げていたが、その空白の隙にクロアは彼の胸に持っていたステッキを突き刺した。
「がぁぁぁぁぁぁ!?」
「ディルムッド・オキナ」
突然の凶行による傷みでディルが絶叫を上げる中、クロアは語る
「フィン・マックールが団長を務めるフィアナ騎士団に所属する騎士で容姿だけでなく戦士としても非常に優秀であり、その腕前は騎士団随一と呼べる程だった。 」
ただ淡々と語る
「騎士団の副団長の地位まで登り詰めたが、ある出来事が切っ掛けで人生最大の転機を迎えることになる。
そう、グラニアとの駆け落ちである」
「騎士団長フィン・マックールが三人目の妻にグラニア姫を迎えることになり、フィアナ騎士達は集まることになった。
その時にグラニア姫に貴方は惚れられゲッシュにより逃避行を命じられる。主への忠義とゲッシュによる誇りの内、どちらを選ぶべきか苦悩したらしいけど、最終的にゲッシュによる誇りを守るためにグラニア姫と共に逃避行を行った。
グラニア姫とはゲッシュによる謂わば強制的な恋だが、逃避行を続ける仲で次第に彼女を本当に愛するようになっていった。
そうして二人は真実の愛に目覚めて暮らしていた、って考えていたっぽいけど。」
クロアはそこまで語って、初めて彼の目を見た。
ディルはその目を見て息を飲む。
その目にはハッキリと
「ハハ、真実の愛?んなのてめぇの幻想だよこの色魔が。」
嫌悪の色が見えていた。
「お前さぁ、フィンが皆を集めた理由は婚約者の発表の為に騎士団を集めていたの知っていたよな?
その理由を知っていて何でその『愛の黒子』を隠さなかった?
いや、見えなければ発動しない『黒子』を何故普段から晒していた?
そもそも高潔な人物が何故その、人の心を操る最低の『黒子』を抉りとらなかった?」
クロアはいつでも笑っている顔を無表情にし、固まっているディルを見る
抉っているステッキを弄りながら、害虫を見るような目で彼を見る。
「答えは簡単、お前は楽しんでいたんだろ?
その『黒子』を晒して人々を魅了して、心を自分の物に出来ることに快感を感じていたんだろ?」
「ぐっ、ガァ!!ちが、私は!!」
「だったら何でその『黒子』を抉り取らなかったの?
その『黒子』さえ無ければ貴方はグラニアを魅了し無かったでしょうに。」
「そ、それは、ギイイ!」
愛の黒子:C
彼と対峙し黒子を見た女性は彼に強烈な恋愛感情を抱く。
その能力を知っていながら何故お前はそのままの状態で生きていた?
クロアは彼にそう聞いているのだが彼は答えられない
「 元々フィンとの結婚に乗り気じゃなかったグラニアの心を奪い逃走。
そして婚約者を取られたフィンは普通に怒り…………それが原因でお前は死んだ。……ハ!自業自得ってえのはテメエのためにある言葉だな!
そしてテメエは第四次聖杯戦争に参加また性懲りもなく人妻に手を出した……
ねぇこんな人の心を弄ぶグズ野郎が真実の愛?お前見たいな蛆虫を信頼する女がいると本気でおもってたの?」
「が、あぁぁ…………」
段々痛みによる叫びが小さくなるディルの答えなど期待していないのかクロアは
「しかも、俺のお願いも中途半端にしかクリア出来てないし…………格が低い清姫の方はクリア出来てるのに本当に使えねぇなぁオイ。
だからお前はもう要らないから…………霊基は返してもらうよ。」
ズリゥウ
ステッキを抜き、ディルの胸から光るナニかを抜き取った。
それは、チェスの駒のような物で意匠は帽子を被り槍を構えた人間を象っている。
「ぁぁぁぁぁaaaaaaaaaaAAAAAAAAAAA!!」
それが抜き取られた瞬間、ディルに変化が現れる
ステッキによって空けられた孔から全身に広がるように闇に侵されていき、侵食された場所からドンドン形がボヤけていく。
「このランサーモニュメントさえあれば命令をクリア出来てる清姫の霊基を変えて再召喚出来るな。俺の頼みを聞いてくれた報酬は、あとこの槍を」
クロアはドンドン理性を無くし、獣の様な咆哮を上げ始めたディルに興味を無くして傍らに落ちていた槍を1つ
…………黄の短槍を拾った。
「ちょちょいと弄って清姫の槍に要素を混ぜて同じ効果を付けとくか…………赤はアイズちゃんにご褒美に上げよう…………このままだと放置されるからいつの間にか手元に戻ってくる様に呪…………仕様にしとこ。…………ヨシ!これでいいな!!ん?」
「Aa…………」
クロアが汗をふく動作をして、後ろを振り返ると作業をしている間にディルの変貌は終わっていた。
シャドウサーヴァント
サーヴァントの残留霊基。英霊の霊基を模した偽物、影のようなもの。サーヴァントのなり損ない。英雄にあと一歩及ばなかった霊体。あるいは、英霊であるものの、召喚者の実力不足、召喚陣の不首尾などが理由で影となった者たち。サーヴァントにもっとも近い生命体と言える。
今回はディルの霊基の大半を無理矢理抜いたことにより発生したディルの残りカス。
見た目は名前の通り、黒いシルエットである。
「あー、結構大雑把に抜いちゃったから変な風に残っちゃったんだねぇ。まぁ俺が処理しても良いけど…………うん。どうせなら忌々しいあのイレギェラーが召喚した奴等が近くに来ているから任せて帰るかな。」
クロアはシャドーサヴァントを縛っている縄を切り、影に身を沈めてその場から離れた。
「Aaaaaa!!」
そして、シャドーサーヴァントは路地の暗闇に向かって走って行きその場に静寂が訪れる。
暫くすると
ズガガカガガガガガガガガギガガガガガガガカマガガガガガガゴガガガガガガガガガガガゴガガゴガガガガガガ
!!!!
消えた通路の奥から銃弾?の雨が降り注ぎ狭い通路を埋め尽くした。
銃弾?が横断した後には大量の穿たれた穴が空き、土煙により前方が見えなくなっていた。
煙の奥からはシャドウサーヴァントの咆哮は聞こえず。
代わりに
「うぅー?」
唸り声が上がるのみ
ディル君は塵になり、清姫は呼び戻される
感想を貰えると嬉しいです、宜しくお願いします