やはり喰種の俺が青春ラブコメをするのはまちがっている。   作:Daiki0426

11 / 13
こんにちはDaiki0426です。

今回、初めて戦闘シーンを書いたのですが、やはり難しく雑なうえに短いです。あと八幡もの凄く卑怯になっています。

それでも構わないという方は読んでください。


episode10:彼の戦い方はとにかく卑怯である。

「ところであんたは逃げなくてもいいのか?」

 

「えっ?」

 

いや少女は思ってもいなかったことを言われたのか少し驚いた様子だ。

 

「いやいや『えっ?』じゃないよ。お前を助けたのにわざわざ残るか普通。しかも俺、喰種だぞ」

 

「で、でも僕を食べるんじゃないの?」

 

「アホか。お前を食べるんだったら、あいつがお前を殺したあとに奪ってるよ」

 

実際そうした方が効率いいうえ暴れられずに済むから全力で逃げられる。まあ、あいつから逃げ切れるかは別としての話だがな。

 

「てか、そろそろ行ってくれない? 戦いの邪魔だし、この位置だと百パー巻き込まれるぞ」

 

「は、はい。それじゃあ……ありがとうございます……」

 

少女は俺に礼を言い去っていった。

それにしてもあの声どっかで聞いたような気がするんだよなぁ。しかもわりとよく聞く声のような気がするんだが……。

実のところあの少女とはどこかであったような気がする。それも俺が助けるくらいだから何かあったと思うのだが……。いや今はよそう。

 

「どうした、もしかして怖気ついたか? もし今のうちに謝るなら八つ裂きじゃなくて一思いに殺してやるよ。」

 

「結局殺されることにかわりはねぇだろ…」

 

とりあえず俺は男の様子を観察する。男はさっきの挑発で今にも殺してやるという雰囲気だが、意外に冷静なのか動こうとしない。正直、足に赫子が当たってあまり攻めたくないが、あっちが動く気がないならこっちから行くか。

 

俺は男に向かって走り、そのまま鳩尾めがけて拳をふるう……が、余裕の表情で男は左手でガードする。

 

「赫子を使わずに俺様に挑む気きか? ククッ俺も舐められたもんだなぁ…面白い、こっちも赫子なしで戦ってやるよ!」

 

「っ!」

 

そう言いながら男は俺の顔面めがけて右腕を放つ。俺はその攻撃をかわして距離をとる。

 

「思っていたよりも強えな……」

 

「何ぶつくさ喋ってるんだ、今度はこっちから行かせてもらうぜ」

 

男は蹴りを放つ。このコースだと頭に当たって脳震盪を起こしそうだ。……もっとも当たればの話だがな。俺は左手で防ぎ、右足で男の左脇腹に蹴りを入れ、男はよろめく。すぐさま左手でアッパーを顎にくらわせ、男はそのまま後ろに倒れこむ。

体格ゆえか運動神経も拳の威力も一般的な喰種よりは強かったが、結局そうでもなかっ……。

その瞬間、男の背後にガス状の赫子、羽赫が形成されるのが見えた。

 

「っ‼︎」

 

危機感を感じ、とっさに後ろに飛ぶ。案の定、男は羽赫を噴出させ、俺の腹部に直撃した。もの凄く痛いが後ろに飛んだおかげでなんとかダメージを軽減できた。だが、呼吸はしにくいうえ、足も若干ふらつく。

 

「思ったよりあっけねぇな。どうせ油断でもしてただろ? てめえのせいで今日の俺の予定はズタボロだよ。飯には逃げられるし、顎にくらったせいで頭がくらくらする。この落とし前はどうつけてくれるんだ」

 

「そりゃ悪かったな」

 

「なんだまだ喋れるのか。立ってるのがやっとだと思っていたが以外とタフだな。まぁその対価はお前の命で払ってもらうぜ。それにお前からは美味そうな匂いがするしな!」

 

楽しそうにそう言い、男は羽のような赫子、羽赫を展開する。思ったよりやばいなこれは……。赫子を出せば倒せるだろうが、この戦いが露見すれば赫子痕で奴等に見つかる危険性はほぼ100%……、小町たちのためにも俺が赫子を出すわけにはいかない。かといって本牧たちはまだ来そうにないし、この状況を打破するに赫子を出すしか……。ん、いや待てよ。少し……、いや、かなりゲスな方法だが、この方法を使えばすぐに殺されるということはないだろう。

幸い痛みはひいてきた。あいつは俺が動けないと思って油断している。やるなら今だ。

 

「じゃあ死んでもら……」

 

俺は男に向かって走る。男は鳩が豆鉄砲をくらったような表情をして呆然としているが、気にせず男の鳩尾に全力の拳を打ち込む。男はよろめき腹を押さえて少し前屈みになる。だが俺の攻撃をはこれでだけで終わらない。

即座に俺は親指と人差し指を男の両眼に突っ込む、いわゆる目潰しだ。

 

「グァァァ⁉︎ 目が、目がぁぁぁ⁉︎」

 

いきなり目を潰されたことと痛みによって男は錯乱状態に陥ったようだ。自分でやっておいてあれだがすごく痛そう。

まあ、とりあえずは助かった。だがあんな仕打ちをしといて、あの男が何もしないわけがない。ここは確実に仕留めるためにも攻撃を畳み掛けておいた方がいい。

そう思い俺は男の腹部に蹴りを放とうとする。だがその時。

 

「クソッガ……、グゾガァァァ‼︎」

 

目を潰されたことで気が狂った男は赫子を無茶苦茶に乱射し始める。

 

「なっ⁉︎」

 

当然回避しようとするが突然のことで反応が遅れ、数発被弾してしまう。こんな手を使うことくらい予想できただろうに結局俺の方が油断していたというわけか。とにかく近くの物陰に隠れて様子をうかがう。

男の乱心ぶりを見るとしばらく続きそうだが、あまり放置しておくと住民に気づかれるかもしれない。正直使いたくはなかったがこうなったいじょう赫子を防ぐことくらいは問題ないだろう。

俺は甲骨付近から盾状の赫子、甲赫を出す。そして……。

 

「ハァァァァ‼︎」

 

一応形状は盾に似た形に変化させておいたが、俺の甲赫は広範囲の防御には向いていない。そのため赫子を甲赫で受け、受けきれないものは最低限避けながら進む。その最中に男の赫子が被弾し激痛が走るが、構わず男に蹴りを放つ。男は吹き飛び地面に倒れた。攻撃こそ最大の防御とはこのことかもしれない。

 

「肉を切って骨を断つの覚悟でやったけど、やっぱり痛いな」

 

体を見てみると右腕に一発、右脚のスネと左足の太ももにそれぞれ一発と二発、腹部に三発の赫子が刺さっている。俺は即座に赫子を取り除く。

 

「ハァハァ……、たかが雑魚で俺様に逆らうつもりか……」

 

「あいにく俺はテメェの飯になるつもりはハナからねぇよ……」

 

まだ減らず口は叩けるくらいは元気だが、今の俺の状態はかなりの重症だ。特に腹部の傷が深く、激しい痛みが波打つように襲ってくる。片や男の方は腹部を抑えているが、立ち歩けるほどの余力は残っている。

だがこれで準備は整った。あとはこの男に隙を作らせるだけだ。

 

「なあ……、死ぬ前に聞いてもいいか……?」

 

「あ?」

 

「……なんでお前は必要以上に人間を食べるんだ?」

 

「……プッ、ひっひひ、アッハハハーー‼︎」

 

俺の質問に男は馬鹿にするような声で笑い始めた。

 

「あー悪い悪い。笑いすぎてお腹いてぇわ。」

 

本当に悪いと思ってるんならそのニヤニヤ顔をどうにかしてくれませんかねぇ。

 

「まぁ俺を鬼じゃねえから最後くらいお前の質問に答えてやるよ。じゃあ逆にどうして人間を食べすぎたらだめなんだ?」

 

男は俺に近づき俺にそう言った。

 

「俺は昔、人間の友達がいたんだ。そいつとは家も近かったしよく遊んだよ。だが、ある日遊んでたら腐っていたのか木がそいつに倒れてきて俺は赫子を使って助けた。そのおかげでそいつは助かった。けどな、そいつは俺のことを『化け物』って言ったんだ。

そのあと赫子を使ったのが原因で俺、いや俺たち家族が喰種だってばれて白旗に襲撃された。俺は大怪我を負ったがなんとか生き延びた。だが、親父やお袋、それに妹が殺された。

そのとき俺は決めだ。俺たちが怯えて生きているのにヘラヘラ笑っている人間に恐怖を味あわせてやるとな‼︎」

 

……たしかにそれだけつらい目にあえば人間に恨みを抱くのは仕方がないだろう。だが、無関係の人間を快楽のために殺しているうえ、さらに俺たちの地区の喰種にもお前のせいで怯えて暮らさないといけない目にあっているんだ。

だが、気持ちはわからなくもない。俺も家族を殺されてこんな事を考えられるのかといわれれば答えは少なくともYesとは答えられる自信はない。

 

「……これでお前が聞きたいことは満足だろ? て、訳で俺に食わせろ‼︎」

 

そう言い男の赫子は肥大化していく。肥大化した赫子はそれは悪魔の翼のようにも見える。こんなのくらったら間違いなく死ぬ。ハナから死ぬ気なんてないけど。

 

「ちょっと待ってくれ」

 

「あ? いまさら何を言おうがお前の死は確定してんだよ!」

 

俺から言わせればお前の敗北は確定なんだけどな。

 

「いやそう時間は取らせないさ。少し訂正したいことがあるだけだ」

 

「……何だよ?」

 

「死ぬのはお前だ」

 

俺は立ちあがり男から距離をとる。その直後、男の背後から無数の赫子が出現し男を貫いていく。

 

「っ誰だ⁉︎」

 

すぐさま男は後ろを向き赫子がでた赫子を放つ。だがその背後に別の喰種……、本牧の甲赫によって左肩から右腰にかけての部分を切られる。

 

「ち、くしょう……」

 

男は赫子を消滅させそのまま倒れた。

 

「遅かったじゃねえか。本牧、海老名、藤沢」

 

「思いのほか海老名たちと合流するのに手間取っちゃってね。それにしてもまさか比企谷がもう戦ってるとは思わなかったんだよ」

 

「そ、そりゃ悪かったな」

 

本当は俺もそうする予定だったんだけど俺が感情的になっちまったとは言わないでおこう。怒られるだけだし……。

 

「それにしても酷い怪我だね比企谷くん」

 

「大丈夫ですか?」

 

路地裏の奥の方から海老名と藤沢がやってきて、俺の怪我の具合の心配をしている。

 

「いや大丈夫かといわれれば大丈夫じゃないんだけど、お前らの方こそ怪我とかしてないか?」

 

「攻撃が来る前に物陰に隠れたから大丈夫だよ」

 

「とりあえずこの男が起きる前に紐で縛って伏見さんのとこまで運ぶぞ」

 

そう言い俺は立ちあがる。赫子による傷だから治りは遅いし痛いが、どうやら普通に立っても大丈夫なくらいには回復したようだ。

俺は本牧と一緒に男を縛る。

 

「本牧、悪いが明日……じゃなくてもう今日だがバイトがあって早く寝たいんだが……、すまんがその男を伏見さんのところまで運んで行ってくれないか?」

 

遅刻すると口うるさい定員もいるしな。

 

「ああいいよ。比企谷には喰場荒らしを捕まえるのに怪我までしでるしな」

 

本牧お前マジでいい奴だよ。神様、仏様、本牧様だよ。

 

「そうですよ、比企谷先輩がいなかったらこんなにスムーズにいかなかっだですよ」

 

「そうそう比企谷くんがいなかったらもっと大変なことになってたよ。ところで『はち×よし』とか『はち×……

 

「俺はやらんぞ」

 

結論やっぱり海老名は海老名だった。うん今日も平和だな。

 

「それじゃ後は頼んだぞ」

 

「ああ、任せてくれ」

 

申し訳ないと思いつつも、本牧からそう言われ俺は家の方向に帰る。

 

『化け物』、か……。男の言った言葉が頭の中を反芻するように頭に残っていた。

いつの世も人間と喰種は共存はできても共生はできない。たとえどんなに仲が良い関係でも喰種と知られればその関係は終わる。ましてや命すら失ってしまうことだって少なくない。結局のところ人間とは距離を置くことが一番ということなのかもな。

たがもし喰種と知られてもお互いの関係が変わらないのはある意味『本物』と呼べるものなのかもしれない。

……柄にもないこと考えちまったな。明日もバイトがあるし早く帰って寝るか。少し急ぎ足で家に帰る俺であった。

 

……そういや結局あの少女は誰だったんだろう?




戦闘シーンが本当に雑ですみません。次に書くときまでには他の人たちの小説の戦闘シーンなどみてそれをいかしたいと思います。

次回はあんていくです。時期的に金木や西尾先輩は出ませんがトーカや店長は出るようです。

これからもよろしくお願いします。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。