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「距離をとったまま中に入って来ない、ほんとあいつら何考えてんのかなぁ?」
幸太はそう言いながら、三輪が撃ってくる弾丸を軽々避けていた。
幸太は三輪隊と距離をとったまま膠着状態に入っていた。
幸太が三輪と米屋がサイドエフェクト内に入ってくるのを確認したあと、三輪たち二人は距離を詰めて中に入ってくるのかと思いきや、幸太との距離を詰めずに距離をとり拳銃式のトリガーで軽く打ち合いながら様子見をして来たのであった。
(中距離で銃撃戦をするつもりか?俺の斬撃は予備動作がでかいから見ればギリギリかわせるレベルだし、近距離はピンポイント斬撃があるから慶レベルの腕がないとさばけないから中距離が一番勝算高い。でも、一番の戦力になりうる出水がまだ出てきてない。それに、アッチにはアタッカーで中距離戦では役に立たない米屋がいるし、こっちには射撃のスペシャリスト嵐山隊がいるから人数でもこっちが優位にたっている。この膠着状態のまま足止めして迅の戦いの方が終わるまで待つつもりか?)
そう幸太が考えていると、自分のサイドエフェクト範囲外から高速で嵐山隊と自分を狙って大量の弾が飛んで来るのを感知した。これは出水の弾か、でもあいつの一番の武器の威力が落ちるのに何であんな遠くから撃ってくるんだ?そう考えながらも、幸太は嵐山さんに注意を促す。
「嵐山隊さん出水の«バイパー»来ます。」
「わかった幸太。«シールド»」
幸太の注意を聞き、嵐山さんはシールドをはる。他の嵐山隊の隊員も嵐山さんの真似をしてシールドを展開する。
ここで話は変わるが、弾の解説をしておく。今回出てきた弾は«バイパー»弾道を好きな方向に飛ばすことができる変化弾だ。普通は使いやすい弾道を何パターンかあらかじめ決めててそれを使うのだが、太刀川隊の出水はこのバイパーをリアルタイムで毎回弾道を引いて撃ってくる。なので、状況に応じた戦術をとることができる。因みに、このバイパーをリアルタイムで引けるのは出水の他那須しかいないのでとても高度な技なのである。
出水の«バイパー»は俺のサイドエフェクト外から攻撃してきたので射程ギリギリだったのかさっきの戦いで見せたバイパーよりもスピードが落ちている、これなら威力もそんなになく嵐山隊のシールドだけでで事足りるだろう。そう思った次の瞬間
ドドドドドドドドドドッン
バイパーが俺らのシールドに当たる直前に大爆発した。
「ばかな、これは«メテオラ»??いやでも、動きは«バイパー»だった。まさか、合成弾«トマホーク»か!?道理でさっきはバイパーより弾の速度が遅かったわけだ。」
合成弾は二つの弾を合成した二つの弾それぞれの特性を持つ弾のことである。この«トマホーク»は«バイパー»と«メテオラ»を合成したもので、変化し尚且つ当たると爆発すると言う弾だ。合成弾は作るのに時間がかかり隙が生まれるので乱発は出来ないが、その分威力は強力である。
「成る程、さっきの膠着は出水に合成弾を作らせるための時間稼ぎか!」
そう言う幸太たちに再び«トマホーク»が降り注ぐ。
(く、«シールド»じゃ防御しきれないから、斬っていくか。でも、大斬撃じゃあ全部斬れないし、斬れたとしても隙が大きすぎるからそこを米屋たちにつかれちゃうしなぁ。だったら、左手の弧月の細かい斬撃で一つずつ斬ってくか。)
そう思いながら幸太は左手の弧月を振りかぶり飛んでくる弾を左の手の弧月で一つずつ切り始める。
しかしもちろん三輪たちがそんな隙を逃すはずもなく、米屋だけが俺めがけて突っ込んできた。
(三輪が動かずに拳銃で俺に向かって銃撃してるってことは、三輪は銃撃で米屋のサポートをするつもりか。だが、米屋の場所は俺のサイドエフェクトでわかってる。その空間ごとぶった切ってやる!)
そう、幸太は思いながら右の弧月をいつでも抜けるように構えていると
米屋が突っ込んできた。ただ、嵐山隊が自分達の後ろにいるように位置取りしながら...。
「そう来たか!?くそ、三輪やるな。」
幸太は右の弧月を振るうとしたが三輪の考えがようやくわかりその手が止まってしまう。今、米屋に向かって大斬撃をはなってしまうと米屋を倒せるかもしれないが、その後ろにいる嵐山隊も大ダメージを受けてしまうため幸太は大斬撃を撃つことができない。。同様に、嵐山隊も米屋に銃撃での集中攻撃を仕掛けたいのだが、かわされると前の幸太に直撃してしまうためにむやみに撃つことができない。
近付いてくる米屋が勝ち誇ったかのような顔をしながら、俺に槍弧月を突き立てる。
「これで終わりじゃん。」
しかし、俺は右の弧月で米屋の渾身の攻撃を受け止める。
「うわっ、これでも死なねぇのかよ。どんな怪物なんだよ!?」
「米屋の腕じゃ正面からじゃ無理だよ。俺と正面から切り合うなら風間さんか慶くらいの人じゃないと無理だよ。」
「くっそ~、そうはっきり言われると悔しいなぁ......。と思うじゃん!?」
そう米屋が言った瞬間幸太は感じたことのない後ろから死神の鎌が迫ってくるような悪寒を感じた。
その頃、当真は幸太と三輪たちがやりあっているところを少し離れたマンションの屋上から見ていた。
「幸太が周りの邪魔な建物全部斬ってくれたから、射線が通ってくれて助かるぜ。にしても、作戦通り左は出水の«トマホーク»、右は米屋の槍が押さえてくれるから反撃できないし、完璧に作戦通りいったな。じゃ、あいつらには悪いけど最後は俺がもらってくわ。」
当真はそう言いながら、幸太の頭のど真ん中に向かって標準を合わせ引き金を引いた。
「く、狙撃!?」
幸太は当真の狙撃の弾がサイドエフェクト内に入ってくるのを感知した瞬間回避しようと動き出すが、
「させーねよ!!」
米屋が回避をさせないように攻撃する。
「くっ!?」
しかし、そこは幸太。米屋の攻撃をいなしながら、体を捻ってバランスを崩しながらもギリギリ避ける。
「なっ!?まじか!」
当たると確信していた当真は幸太の動きに驚愕する。
「やっぱり!?これもよけるのか!!」
米屋も驚きの表情を見せる。
その時、幸太は米屋の言葉に違和感を覚えた。
(うん?やっぱり?なぜやっぱり何て言う言葉を使ったんだ?もしかして、狙撃が避けられるのも想定済み?やっぱりと言うことはまさか避けられるのもわかってたのか!?つまりこの狙撃も陽動!?)
その瞬間中距離で援護していたはずの三輪が幸太に向かって振り下ろそうと弧月を振りかぶっていた。
「くそ!!」
幸太は必死に避けようとするが、当真の狙撃を避けるために体を無理矢理捻って大きくバランスを崩していたため幸太であっても避けられない。
「これで終わりだ!!」
三輪は幸太に向かって弧月を振り下ろす。三輪は笑い、米屋と出水、当真はよっしゃと喜ぶような表情をみせ、逆に嵐山隊はしまったと言うような顔をしている。皆がこれは幸太でも避けられない入ったそう思った。
(出水、米屋が俺の斬撃を止めそこにとどめと見せかけた当真さんの陽動の狙撃。狙撃でバランスを崩したところで最初に意識から外れていた三輪がとどめを指す。よく考えて、細かいところまで練られてる良い策だ!!)
確かに幸太でもこの三輪の斬撃は避けられなかっただろう。ただ.......
(それは俺が一人だったらの話なんだけどね........。)
三輪が幸太を斬ろうとする瞬間何処からか撃たれた後輩からの二発の狙撃が三輪の左手と右足を吹き飛ばした。
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