授業が終わり昼の休みの時間。
一夏は騒がしい食堂ではなく、購買で何かを買って静かな場所で過ごそうと考えていた。
そう思って先ずは購買に向かおうと行動しようとした時に背後から声を掛けられた。
「ねぇ、おりむ~」
そう言われ、一夏は振り向いた。
そこにはマイペースを形にした様な人物が立っていた。
「それは俺の事か?」
「そうだよ~」
「それで、俺に何か用か?生憎だが、俺はお前の事は知らないのだが・・・」
「ははは~、私は布仏本音だよ!」
「そうか、布仏よ。それで俺に何か用か?」
「うん、おりむ~と一緒にお昼を食べたいな~て思ったから声を掛けたの~」
本音に答えを聞いて一夏は顔を顰めた。
「お断りだ。俺は静かに一人で食べたいからな」
そう言い一夏はその場を去って行った。
そして、その場に残された本音は・・・
「やっぱり、かんちゃんと同じ感じがするな~」
それは何を示すのかは本音しか分からない。
☆・☆・☆・☆・☆・☆・☆・・・
購買でカレーパンを買った一夏は屋上へと向かっていた。
この学園は良い所のお嬢様が多いため屋上を利用する人が少ないと一夏は考えた為である。
そうして屋上への扉を開けた一夏の目には変わった少女が映った。
その少女は屋上のフェンスの上に立っているのではある。
すると少女は一夏が来ているのに気付いたのか振り返った。
「おや、君は織斑一夏君かな?」
「確かに俺は織斑一夏だが、生憎俺はお前をしらないのだがな」
「あぁ、すまんなぁ。私とした事が自己紹介をするのを忘れていたよ」
そう言い少女はフェンスの上に立ったまま一夏の方に向き直った。
「私の名前は更識簪。貴方と同じ人を師として慕っている者よ」
そのセリフを聞き一夏は驚いた。
自身に師として慕っている者がいる事は誰も、千冬すら知りえていない事だからだ。
「何故その事を知っているんだ?その事を知っている者はいない筈なんだがな・・・」
「ハハ!簡単な事だよ織斑ハン。本人から慕ってくれている子が居ると教えてもらったからね」
「・・・・・・そうか、お前はもう会ったか?」
「どう言う事かな?」
「あの御方はこの学園に居るらしいぞ」
それを聞き今度は簪が驚いた。
「それは本当かい!だったら放課後に挨拶しに行こうかね。専用機の事でも世話になったし・・・」
「なんだ、知らなかったのか」
一夏がそう言うと頬に痣が這って来た。
「どうしたんだ?《hairkt!?od‼js!na?mkeiaj》成程な」
「おや?その痣、意思があるんやな」
「あぁ、そうだ」
それを聞くと簪は一夏に対して後ろを向き、言った。
「それじゃあ、またね」
それと同時に屋上から飛び降りて行った。
だが、一夏は驚かなかった。
何故ならあの人の事を師として慕っている者があの程度で死ぬとは思えないからだ。
実際に一夏は此処から飛び降りても死なない自身がある。
こうして人が居なくなった屋上で一夏は昼食を済ませ教室へと戻って行った。