あの後一夏は貰った鍵に書かれていた4649号室へと向かっていた。
向かいながら、一夏は箒の腕の事について考えていた。
あれは昔、何かに憑りつかれた後の後遺症みたいなものだからだ。
だが、対応されているのだから大丈夫だろうと考え、違う事を考え始めた。
それはセシリアの事だ。
セシリアが何かに関わっていることに一夏は気付いたが、それが何かが分からないからである。
「っと、此処か。後少しで過ぎるところだったな」
そう言いながら鍵を解除した。
しかし、もしかしたら相部屋の奴が居るかもしれないと思った一夏は一様ノックをした。
返事がないのを確認した後、部屋へと入った。
部屋の中には自身の荷物以外には何もなく、綺麗な部屋が広がっていた。
だが一夏は、信用ならないとある道具を取り出した。
それは盗聴器を探すものである。
自身の情報は今や金がなる木ならぬ大金を持つ人の様なもの。
要人に越した事はない。
そう思い探して見るとコンセットの全てや電化製品の中から発見された。
ついでに隠しカメラも複数発見された。
「舐めた真似をするな。この程度、気が付かないとでも思っていたのか」
そう言い一夏は盗聴器と隠しカメラを破壊した。
その後、シャワーを浴びて眠るのだった・・・
☆・☆・☆・☆・☆・☆・☆・・・
夜の校舎・・・
その屋上に一人の女が立っていた。
「ふふ、大きくなっていたわね。時の流れってのは早いものね・・・」
その様な事を彼女が言っていると柵の上に誰かが着地した。
「御久しぶりですね、師匠」
「おぉ、簪ちゃんかい。久しぶりだねぇ、元気そうで何よりだ」
「そう言えば、昼間に織斑一夏ハンに会いましたよ」
「あぁ、本人から聞いたよ。後、君のお姉さんである更識楯無とも会ったと言っていたぞ」
「そうなんですか・・・」
彼女の言葉に簪は少し頭を下げたが、すぐに顔を上げて彼女に向かって言った。
「それよりも師匠、この学園に怪異に関わっている者が一夏ハンを合わせないで少なくても二人ほど居ると思われます」
「あぁ、知っているよ。篠ノ之箒とセシリア・オルコットが関わっているよ」
それを聞き簪は驚いた。
その二人は一夏のクラスに居る二人だからである。
「まぁ、箒ちゃんの方は私が昔に対応して置いたから大丈夫だよ」
「そうなんですか。ちなみに何の怪異ですか?」
「あぁ、『レイニーデビル』だよ・・・」
「レイニーデビル・・・ですか。確か、ヨーロッパに伝わる悪魔で、人の悪意や嫉妬などのネガティブな感情を引き出し、その願いを叶える・・・あれですか?」
「その通りだよ」
「それじゃあ、セシリア・オルコットが関わっているのは?」
その質問を聞き彼女は簪に向き直って言った。
「あぁ、それは神様だよ」