「行くぞ、『怒声の大蜘蛛面』・・・」
一夏がそう言うと周りに浮いていた仮面の一つである赤頭の付いた顰がセシリアの後ろに回り、口からワイヤーが現れて縛り上げようとする。
しかし、セシリアは冷静に・・・
「インターセプター!!」
その掛け声と共にショートブレイドが手元に現れてワイヤーを切断した。
そして、心の中で思った、《何故、BT兵器の様な物を?》と・・・
その時、一夏は感心したような顔になった。
「中々やるではないか・・・」
「一応私、代表候補生だからね!」
その言葉と共にビットがばらけ、一夏に攻撃を開始した。
それを見た一夏は・・・
「ならば、『憂嘆の長壁面』・・・」
一夏がそう言うと泥眼の面が周囲に八つ現れ、四つのビットとセシリアに向かって行った。
それを見てセシリアはビットを操作して仮面を落とそうとしながら、自身は回避に専念した。
しかし、それにも限界が来て一つのビットに仮面が近づくのを許してしまった。
そして、近づいた仮面はビットと共に爆発した。
それを見たセシリアは驚いた。
「っな!?爆弾着きビットですって!?」
「その通りだ、お前にとってはやりずらいだろう?」
一夏にそう言われてセシリアは心の中で悔しがった。
それは一夏の言う通り、自身のブルーティアーズの苦手な部分でもあるからである。
確かにブルーティアーズは一対多数を想定して作られているが、自身が未熟であるが為に、近づかれたり、ビットより多くのものには対処する事が難しいのである。
しかし、セシリアは諦める事無く六つの仮面を打ち落としたが、残りの一つがビットと共に爆散した。
「ほう、これも凌ぐか。ならば『歓喜の獅子面』・・・」
その言葉と共に一夏の周りに二つの獅子頭が現れた。
その口からレーザーが発射され、セシリアの残りのビットを破壊してしまった。
「っく!?次から次へと色々なものを出して来て・・・」
「それを対応できてこそプロと名乗る事ができるのだぞ・・・、『狂喜の火男面』・・・」
そう言いながら一夏は火男の面を被り、周りにも火男の面を四つ出現させた。
それを見たセシリアは・・・
「これ以上、好き勝手させません!!」
その言葉と共にブルーティアーズからミサイルビットを二つ放たれた。
それを見て一夏はため息を吐いた。
「馬鹿が・・・これには相性が悪すぎるぞ・・・」
一夏のその言葉と共に、火男の面が上昇して言った。
そして、その口から花火玉が出てきて一夏が被弾しない位置に落ちて来て爆発した。
その爆発にミサイルビットは巻き込まれて爆発した。
「っな!?」
「相手の武装を予測しないからこうなるのだ・・・」
「ッく!!」
その様な会話をしている時でも火男の面はセシリアの上空へと移動して花火玉を投下し始めた。
それに気づいたセシリアは急上昇して回避し、スターライトmkⅢで全ての火男の面を打ち抜いた。
その後、一夏に攻撃しようと先程立っていた所を見たが、そこにはもういなかった。
それに気づいたと同時に後ろに気配を感じたセシリアは慌てて振り返ったが、一夏が持っていた槍でスターライトmkⅢを手から落としてしまった。
「さて、これでお前の武装は最初に使ったショートブレードだけというわけだ・・・」
「っ!?何故それを知っているの?」
「馬鹿か、相手の機体について調べて置くのは常識だろうが・・・」
そう言いながら一夏は槍を構え直し・・・
「さて、貴様はチェスや将棋で言うチェックメイトに嵌りかけているが・・・降参するか?」
そうセシリアへと問い掛けた。
その問いに対してセシリアは・・・
「私に逃走の二文字はありませんわ!!」
そう言いながらセシリアインターセプターを構えた。
それを見て、一夏は笑った。
「ハハ、この織斑一夏、勇気ある者には敬意を表す・・・だから、俺も近接武器であるこの『氷槍・白桜』で相手してやる。だが、此奴は特別でな」
「特別?」
「此奴は織斑千冬教諭がISで現役時代の専用機『暮桜』の単一仕様能力「零落白夜」をs再現できるようなのだ。だからこの槍での攻撃を真面に受けたら終わりだぞ・・・」
「そうなんだ・・・。でも、その方がやりがいがあるわよね!!」
その言葉を合図に互いに一度距離を置いた。
そして・・・
「・・・行くぞ」「・・・行きます!」
その言葉と共にお互いへと迫り、そして刃を交えて通り過ぎた。
そして、試合の結果は・・・
『ブルーティアーズ、シールドエネルギー切れにより織斑一夏の勝利!!』
一夏の勝利で終わった・・・