初霜さんと   作:琵琶醐醒醍

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作者「夏休みがぁ⋯」
初霜「さぁ張り切りますよ!」
作者「〇Vがぁ⋯」
初霜「拠り所は残っていますから」
作者「続編かぁ⋯」
初霜「悲鳴を上げている方も居ますね」
作者「エスコン成分がぁ」
初霜「普通に読めますから、これでいいんですよ」
作者「⋯⋯⋯次回、上手く話がまとまっていないんだよなぁ」
初霜「⋯頑張りましょう!」


B3


『高高度回廊』

「電探に機影!」「方位は!」「本艦基点、098から122、20機以上!」

「対空戦闘!」「駄目だ!高過ぎて射程に収まらない!」「気合で上げろ!」「「駄目だ!」」

「パラオに通報!ついで退避!この際本部の命令なぞ聞けるか!」

 

 

 

 あー、あー、私が指揮を執ってもいいのかね?

  構わん、続けてくれ。

 中佐のお墨付きを得た事だ。本題に入るとしよう。

 現在、この飛行場及び諸島付近を爆撃機群が通過しようとしている。

 機群は現在、南西に1000km程度の位置を飛行中。

 数は20から30。タウイ・パラオ両泊地の間を縫っていたところを、

 運悪くラバウル総司令の里帰り艦隊に掴まれたらしい。

 彼らの報告によれば、

 敵爆撃機は「スマートなエイ」型と「白球」型の両方が確認された。

 また、輸送機型らしきものを見たとの報告も受けている。

 恐らく護衛機も飛っ付いているだろう。

 今回はこの大編隊を強襲する事だ。既に周辺の海域封鎖は済んでいる。

 奴らが何所から来たのかは分からない。可能性として、

 北方艦隊に支援要請を受けた機群と見当をつけている。

 激戦区である向こうの負担を軽くしなければならない。

 また、万が一に敵がこちらに目移しする可能性もある。

 機群に何かしらの野望を抱かせる前に叩け。

 なお、今回ジェットは使えない。レシプロのみで対抗する。

 その為出撃に幾らか余裕を持てている。愛機の整備は綿密にしてほしい。

 以上。

 

「あれ、何で余裕あるんだ?」

「うちの二式戦闘機は半径600やん?だから今行ってもドボンじゃん!」

「あ、そぉーだな!」

「中佐、he112の準備が出来ています」

「了承。増槽は無理だったか?」

「無理ですねぇ」

「管制長、こいつだと半径が400しか行けないかもしれん」

「分かった。二つに分けよう」

「助かる」

「あぁあぁ、私たち爆撃隊の出番は無いのかなぁ」

「おいおい、出来れば戦闘なんて陸の上でやりたいよ」

「あぁ!ジェットは第四飛行小隊の!」

「そう!なんせ脱出しても真下海なんて。まだ荒れ地の方がいいや」

「何か経験でもあるんすか?」

「第一航空師団で被弾ゼロなんて、一人も居ませんよ。俺と中佐は数少ない被撃墜組ってね」

「あの中佐が!」

「機体の調子と、相手にした奴が悪かったんだよ。

 それでも脱出しているあたり、プロだけどな」

「ふぇー⋯」

「おい、十七番機、液漏れしてるって!」

「マジか!ちょっくら様子見てくる!」

 

 

≪こちらタワー。中佐、離陸を≫

≪了解。離陸する≫

相も変わらずけたたましくエンジンは回る。ここで引くか。

≪離陸。異常ナシ。機体ごと連れて帰るからな≫

≪貴機の幸運を祈るよ≫

 

 

≪こちら基地司令。敵機は諸島突撃コースを逸れて航行中≫

≪こちら黒7。白中隊と管制塔の状況を≫

≪第二次攻撃隊は後方10km、連中の横っ腹に当たるように転舵中≫

≪黒7、後ろは安全だな。こちら中隊長。敵影見ゆ≫

≪その位置で見えるのか⋯交戦を許可する≫

≪点にしか見えないんですが≫

≪黒4、舌を噛むなよ?≫

 

 

≪白9から各機へ。第一が始めたらしい≫

まァ出番が無い方がマシだ。

≪黒中隊第二小隊から白中隊へ。敵戦闘機は8以上。増援を要する≫

≪ヴァイスリーダーより黒8へ。第二小隊を急行させる≫

≪助かる。思っていたより多い≫

≪白9からリーダー、ルーキーをこちらに入れなくて良かっただろうか≫

≪脱出方法だけはタコが出来る程教えています。中佐、あまり気になさらず≫

≪んまァ、上座も下座も無いがな。空戦には≫

尉官でも佐官でも墜ちるときは墜ちる。

≪ん、何だ?≫

≪白2、何か見えたか?≫

≪えぇ、アレは⋯球体輸送機だ!≫

≪向き!≫

≪030!≫

みれば20機は浮かんでいる。デカい輸送機型は6機か。

≪こちら白9、5機で屠るしかない。後続の爆撃機を優先したほうが良い≫

すると戦闘機エイとドンパチしていた第二小隊から通信が混ざる。

≪白5、敵5機撃墜≫

≪損害は≫

≪黒4と5が離脱。消防車もチャーター済み≫

≪今は滑走路よりこっちの火の粉を払うぞ≫

≪了解、リーダー。白2、エンゲージ!≫

≪側面機銃が火ぃ噴いてるぜ!≫

噴かせているのは細いエイ。

≪白い奴は旋回性がいいのか≫

≪俺が囮になる。白4、背中に撃ち込め≫

≪りょ、了解!中佐!≫

前方にしか機銃を持っていないのが仇となるように、奴の前面に躍り出る。

左にずらし、右にずらし、少々高度を上げて⋯

≪今だ!ファイア!≫

ボボゴゴボボゴゴ!と後方で鳴る。舵を一気に上げて一回転。

≪あれが中佐の大回転⋯≫

ミサイルアラートが無いだけましではあるが。んっ?

≪白4、左に舵切れ!≫

≪うぇえ!?おるぁぁ!≫

元居た場所を爆撃機が猛進している。

≪爆撃機が突っ込んできた!≫

≪こちら黒中隊長。獲物は残っているか?≫

≪こちら白4、ぶつかり掛ける位に沢山いるぜ。6,7機は落としたんじゃないか?≫

≪ヴァイスリーダーより各機、まだ16機残っている≫

≪白9より全機、異常があるなら直ぐに帰投せよ。残りは爆撃機に集中≫

≪燃料切れは居るか!≫

≪黒3、帰りで精一杯、離脱する≫

≪本気を出すか⋯≫

古いエイ型は速さに秀でる。横っぱちから射るか。⋯今!

≪白2、減らせているか?≫

亡骸の上を通って、もう一機。

≪黒7か?もう3機墜ちた≫

≪ぬぬぬ⋯黒8、援護頼む!≫

≪OK、!≫

更に右旋回で⋯主翼もぎれる所だった。

≪リーダー!あのタコ焼きを!≫

≪アイツか⋯行くぞ、白2≫

≪誰か!さっきから機銃に狙われている!助けてくれ!≫

≪黒6か、分かった。アイツだな左にロール!≫

≪うやぁっ!≫

≪大丈夫か!≫

≪機体ごと生きている!助かった、白9!≫

≪構わん。⋯まだ行けるか≫

≪こちら管制塔、そちらの位置、本島の北、2km≫

≪いつの間にそんなに曲がっていたのか≫

≪良し、一気に撃ち落とすぞ!≫

≪ラジャー≫

輸送機型6機の内3機は黒中隊が落っことしている。

一機はもう落としていたから残りは2機か。

≪よし!後八つ!≫

白3,4が一機、7,8ペアが一、5,6ペアはもう他のをやっている。

白5のエースっぷりは凄まじい。

≪黒6、暇そうにしている輸送機を叩く。援護お願いするよ≫

≪了解!後方のを叩きますか?≫

≪いや、前方のエイを叩く。後ろのは白5が喰うだろう≫

≪OK≫

あれだ。そう、あと少しだ⋯

≪射程内!≫

≪お料理を始めるぞ≫

ダダダッダダダッダッ⋯弾切れか。

≪弾切れだ。頼むよ≫

≪行きます!≫

ダダダダダ⋯ボーン!

≪撃墜!やった!≫

≪黒6が一匹やった!5機目だ!≫

≪こちらヴァイスリーダー。全機撃墜と見た≫

≪管制塔からも確認できない。よくやった≫

≪イヤッフー!≫

≪これ以降、敵がこの回廊を使わない事を願うよ≫

 

 敵部隊は全滅した。

 これで連中も増援を送る事は無かろう。

 

 

カラララララララララララララララララゥン!

「はいもしもし?ん?上陸作戦が失敗?

 おいおい、まずは爆撃、次に艦砲でトーチカ壊し、最後に上陸⋯じゃない?

 ⋯⋯ほう、砲台が無限湧き⋯ふむ、分かった元帥、こっちも現地入りしよう。

 幾千の砲台なら、幾万の艦砲・爆弾、てね」

キチャーン!

「上陸作戦が失敗、それほど敵は溜め込んでいるのかぁ~」

「単にこちらの戦力不足だろう。金峰を出す。艦娘は⋯」

「そろそろ此方のターンね。本土の人には悪いけれど」

「取り敢えず今日の夕飯は集会だな。間宮とテーブル配置の話をしないとなァ」

「頼みますよ?」

「わァーっとるって」

ふぅ、これからが大変そうだ。ついでにあの事を確認するか。

 

 

その頃、葛城は病み上がりの初霜さんとDVDを見ていたそうな。

グーッ、グーッ。

「今度は生でライブ見たいなぁ~」

グーッ、グーッ。

「スマホ、鳴ってるわ」

「わわっ!はい、もしもし、何?重機動かせるって?

 まぁ大丈夫、ん、免許?これだ⋯うん、分かった!」

「何かあったの?」

「⋯ちょーっとばかし、夢が叶いそうな気がする」

 

 

 




人名・用語集

零改偵二二甲型

零式艦上戦闘機の二二甲型を魔改造して複座型にしたもの。
なお、実在するのは二一型。作者のオリジナルである。
偵察機の役割をすることはあまり無い。
艦娘たちの直掩に入って上空写真を撮る事と
新任の空母娘に飛ぶ時の感覚を妖精たちに上手く伝達させるため、
後席に乗せて(操縦は中佐が担当。部品を揃えたのも中佐)フライトするのがお仕事
割とどうでもいいが、中佐たちが来る前に既に居た者も含め、
フライト中に気絶しなかった人はほとんどいない。
更にどうでもいいが、塗装は俗にいう『EⅠ-101』仕様。
何故か、折りたたまれる主翼の一部分が表も裏も赤く塗られているとか。

初霜「十七番機って、誰ですか?」
作者「一応、黒8の事だと思ってくれれば」

初霜「10kmは遠すぎるから2kmになったみたい。
   いったい何処の事かしら?」
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