初霜「何ですかその鎖が切れたらゲームオーバー的な数字は」
ガン「何だここは?」
作者「ついでにIS-2に対して吶喊し、
『この腐ったリンゴ娘!』発言で有名となり、
いつまでたっても〇川先輩が振り向いてくれない事に定評のある
十月革命さんにお越しいただきました。ハイ、拍手」
ガン「いや、そうじゃないのだが」
初霜「声優ネタにしては古いですよ⋯⋯⋯」
作者「突然だが『革命』的な名前を考えてみよう!」
初霜「アドミラル・ツァネフとか?」
作者「そんな感じ」
ガン「いやな予感がする⋯」
(次の話の前書きに)続く
夜間空戦のプロたちが航空甲板に立つ。
数は4。一人の片手に焼酎が握られている。
彼らは初瀬提督も認める夜間戦闘機乗り、
しかし今日の任務は不思議なものだった。
「敵の上空を全速力で飛び抜き、北に誘導せよ。それだけだ」
あと二機いれば、単純に南→東→北の順に旋回すればいいのだが、数が足りない。
「相棒、ここは低空飛行で行くべきか?」
彗星の後席、焼酎のウエダは得物を離さず斬り返す。
「いいやカミムラ嬢、それは無い。アッチに任せよう」
「いいじゃないか!私にだって⋯」
「焼酎が飲めない位に揺らすんだったら諦めろ。それに、もう決まってるんだぜ?」
コイツまた何かやりやがる気か!
隊長のシミズのグラサンが光る。
「まだ伝えていなかったね。あの司令に掛け合ってるんだ。これを、見るがよい」
私の、彗星の爆弾倉が開いて⋯⋯
「な、何だこりゃぁあ!?」
でっけぇライトが、下向きに、付いていやがる⋯⋯⋯⋯⋯!?
「貴様らは上空を飛んで、一瞬!ペカーーーっと光らせる!
そして!シミズ隊長と我が!低空をロンドする!
⋯北に引き寄せるのは我々が引き受けよう。しかし!
カミムラ君、貴様の類い稀なる回避力!それが重要なのだ」
元凶・そして古式の変態、シモダの脇腹をカタパルト発進させたい⋯⋯させ、たい⋯
いや耐えろ私、ここで耐えるんだ、耐えるんだ⋯⋯⋯
「カミムラ、頼むぞ」
「はっはい!」
助かった!隊長の一声が無かったら大変なことになっていた。
まずは冷静になろう。1は素数じゃない、1は素数じゃない、1は素数じゃない。
つまり、敵の頭に光を照らし、影を作るために一瞬で消す。
対空砲が私とウエダを狙っている間にシミズ隊長の機が低空で飛行し、
誘導する⋯⋯って、結構無茶じゃないコレ!?
「途中で合流するから安心しろ」
「心読んでまで返答しないでくださいよー」
「そしてそのまま龍驤隊とかに引き継ぐって話だそうだ、カミムラ嬢」
「うっわ大変そうだこりゃ」
派手な塗装の九七艦攻が隅に置かれる。
爆戦隊は金峰の唯一の戦闘機隊だ。
奇襲じゃなきゃ爆弾を背負わせない。
二式艦偵は一機だけだ。もっとも、彗星を運用する以上は同じ部品で事足りる。
その彗星の内、三機が斜銃持ちだ。後の十機は持っていない。
そのうちの二機が、今飛び立つ。アイツらなら、朝飯前だろうが。
なんとか雲が見える位の空、前の隊長機が高度を一気に下げた。
私の機体も隊長のも、同じ急降下爆撃機。このぐらいならバラバラになることは無いはず。
そういえば向こうの爆弾倉には何か積まれているのだろうか?
「焼酎がうめぇ。カミムラ嬢、飲むか?」
「ワインが欲すぃ」
ブルーベリー果汁も入った赤ワインが欲しい。でもホットのほうが良い。
「そうか⋯⋯⋯時間だな」
≪カミムラ、カウントダウンだ。後10秒≫
下に居るのがアメリカの艦隊じゃないと良いけど。⋯⋯⋯レーダーを使って無ければいいけど。
「5・4・3」
≪カミムラ君!≫
ムカッ!ムカムカッ!!!私の彗星を汚しやがって!!!!
「照射!!!」
うおっ明るい!シモダめ、あんたの眼も潰れろ!
「砲火来たぞ!」
「よっしゃ左旋回!」
≪突入する≫
彼らは状況が飲めなかった。
まず彼らは眠っていた。何時連中を始末するか。
艦娘どもを、手中に収めたこいつらに喰わせ、
呪いを解いて海底の一部にする。
悲しき事かな、それは明日の深夜に予定されていた。
だが二騎は今日やって来た。
緑と赤のランプがついていない上に、上からの光。
目をつぶって回避した頭の良い者も居たが、
立ち寝していた者は顔を空に上げたが最後、砲を乱射せざるを得なくなる。
煩わしい光が消え、閉じていた者が砲火すると鋭い風が走る。
彼らに言葉があれば、WTFのような言葉をつぶやいたに違いない。
突然の出来事にうめく。
砲を水平に戻す時間の間に一人がやられた。
奴はドデカい砲を後ろ向きに取り付けていたのだ。
30mmの削岩機をぶら下げてフラッシュを放つ。
反動を抑えて飛ぶ姿はふらつきすらしない。
いつの間にか彼らは、北東に誘導されていた。
≪まさしく戦場!心が潤う!≫
「チッ、眼は潰れなかったのか」
心の底から大きな声で毒を吐くが、コイツには効かないのを私は知っている。
≪ハッハッハッハッ!このグラサンの前ではあの位豆電球にも満たない!≫
「つーか何積んでるのよ!」
明らかに変な音が鳴っていたし。
≪30mm砲だ。ドイツの物でね。取り付けるのに苦労した≫
カノーネンフォーゲルかっ!もう嫌だ、考えるのを辞めよう。
「しっかし、もう少しでビンゴだ」
≪前方、数十機≫
「こちら栄えある龍驤第一攻撃隊【水龍】、金峰ならすぐそこだ。八重桜に無理させるなよ?」
≪着艦で失敗したりはしない。駆逐艦に面倒はかけさせない≫
流石は古式の超エリート、なんていうと嫌味扱いされそうだ。怖い怖い。
「そうか。⋯⋯⋯後は我々の仕事だ。次は陸で会おう」
≪貴君らの幸運を祈る≫
「そりゃ、お互い様だ」
こういう夜道ですれ違うのはヒリヒリする。雷撃位置につくよりはマシかもな。
やっぱり気楽に爆弾落とすのが性に合う⋯ヒック!飲み過ぎたか?
「こうも簡単に引っかかってくれるとはな」
と呟かずにはいられない。彼らに知能は無かったのか?
否、この前の連中がいわゆるハグレで、人間に対して適応していったのだったら話がつく。
まァ、作戦が片付けやすくなるなら良い。
「中佐司令官、大変です」
「その台詞で大変なのは分かる」
「アメリカが砲撃してきました。既に至近弾が出ています」
「艦の操縦はそちらに任せる。しかし連中は島に弾が吸い込まれることも考えていないのか?」
⋯⋯⋯あれ?いない。ミサイル縛りなら大歓迎だが、島壊しは容認できない。
しかし、中佐司令官とは?俺も変な名前になってしまったもんだ⋯。
台詞解説
『島に弾が吸い込まれる』
中佐の艦隊(二隻だけ)とアメリカ艦隊(6隻くらい)の間に天龍が調査しに行った島がある。
アメリカ艦隊は何故か砲撃しかしてこないので、このまま接近すると
砲の仰角が抑えられ、島に直撃するコースを取る可能性がある、という意味。
決して島がダイソンの如く弾受けをしてくれるわけではない。
『履帯に吸い込まれる』という句を知っている方なら理解しやすいだろう。
車長「装甲貫通!」
作者「⋯⋯⋯⋯⋯畜生!履帯に当たって殺り損なった!」
初霜「その為のHE弾ですよ」