弥生「一体⋯いままで何してたんですか?」
作者「クリム〇ンノヴァ探したり六号戦車の模型組み立てたり以下略。
ところで、何で弥生がこんなところに?」
弥生「もう三月⋯終わってしまうから」
宿題「」
作者「⋯oh」
※今回も作者の頭がオーバーヒートしています。冷却次第、加筆していきますので!
同日
古式飛行場第三格納庫
10:27
第三格納庫、そこには主にレシプロの鳥たちが羽を休めている。
他にも黄色く「212」とペイントされたディーゼル車が放置されてもいる。
「ホント、何でもありそうだよなァ」
「あなたの部屋の本棚よりはマシでしょ。小難し~い本ばっかじゃない。
何だっけ?
『合理性と人間性の相反』とか、えぇ~っと、『表裏世界の分離の⋯』」
「『表裏両世界の分離のメカニズムと昨今の急速接近に関する観測データ及び推察と警鐘』
って奴か?
ありゃ常人には理解し難い内容の上に、オマケに作者がトチ狂っていやがる。
そんな理論誰が喜ぶんだよ。まァ俺よりはマシか?」
「⋯分かっちゃうの?アレ」
「大まかな内容ならねぇ」
「恐ろしや⋯」
そうこうしてる内に、
一番手前にあった『もう一つの「212」』は後ろも遠い果てに見えるか見えないか、
と言った具合になっていた。
彩雲とか九七式艦攻電探外付改造機、
he112bー2(エンジン取替)などといった機体の奥に、
例の零改偵が鎮座している。
さらに奥には、予備の二式艦偵と、
首無し(エンジンが外してある状態の事)の彗星三三戊型が並んでいる。
「お疲れさまっス、中佐」
「すまねぇな、急な事言って。エンジン主翼その他諸々、問題ないか?」
「勿論ですよ。毎日磨いてましたから。あぁ、後そこの首無しももうすぐ」
「なら良し。次に来る大規模作戦も多分来るだろうし」
「ところで、今日の相方はそちらの方で?」
「そうよ、私よ!」
「こりゃまた失敬。⋯彼を頼みますよ」
「はーいはい」
足を地につけているが故に傾いている操縦席に乗り込む。
油圧計も何も、イカレているメーターは無さそうだ。
動かさなきゃ、本性を現す事は無いのだが。
「回しますよ~」
「上着を羽織って、後⋯」
「そんなかさばるのは駄目駄目!預かっとくから行ってこい」
「えぇー」
「葛城、はよ乗れ乗れ」
「んもぉ~、よいしょっと」
外部からプロペラを回さなければならないのが欠点かもしれないが、
風情があるという点では勝っているだろう。
にしても、庫内でエンジン回していいのだろうか。
ラプターで出来ない事をこなせる事だってある、コイツらには。
「まずは滑走路に⋯右に曲がれっと」
滑走距離をある程度稼ぎ、舞台へと足を入れる。
『こちら管制塔、話は聞いている。
風速4m、風向きは南南西。取り敢えず諸島を二周するのだろう?』
「そうだ。周辺に飛行物体は居ないな?ぶつかる気は一切ない」
『レーダーには無し。夜目君は見えたか?
ほう、そうか。
タワーを基点に方位75距離2キロに夜鳥の群れがいるらしい』
「少し待たないと直撃か?」
『高度が低めだ。離陸さえ上手くいけば当たる事は無い。離陸を許可する』
「はいよ。こちら⋯何にするかな」
「こちら後席のコルージャ。帰りもコルージャでいいからね!」
『了解、後席の可愛いフクロウ。帰ってくるんだぞ』
「分かってるわ」
「フラップエルロン異常見られず」
問題ないだろう、と感じ速度を上げる。
揺れが少しずつ強まっていく。
そして足が、地を離れる。
「離陸した。が、バードウォッチングは無理そうだな」
『まぁいるのは長距離偵察機くらいだろう。気楽に行ってこい』
「おーけー」
ライトアップされた飛行場を背に、星も月も見えぬ夜の空道を歩き始める。
「何も見えないようね。風防外していい?」
「風に飲まれる。止めておけ」
「はいはい」
彼らは、東へ向かっていく。
支配者は、気付かされるまで懐に収めたモノの正体を知ることは無い。
日はまだ替わらず
東古式海
11:04
「最東端に到達。南へ会頭。一番敵側なのに何も居ない。いやァ平和だねぇ」
「その後西に向かうのね」
「そうだ。西の次は北へ、東へ戻ってもう一周だ」
「ところでさ、初霜ちゃんは何があったの?」
「直接的な要因は分からない。
だが、人から嫌われる事を恐れ、自分の存在意義に悩んでいる事は分かる」
「じゃあ、初霜ちゃんは自分自身に悩んでいるワケね」
「まァ、そうなる。
にしても何故、悩む必要があるのか⋯嫌われる事なぞ、
何時までもこの身にへばり付く事なのに」
「違うわ。嫌われる事で、傷つく人はいるの」
「居るのか⋯?いや、思い込みはいかんな。俺が、慣れているだけか?」
「そうかも、ね。傷付いてしまう人は、いる。自分を信じていればいるほどに、ね」
「自身の行動が常に正しいと考える⋯?誰も、正しいが何なのかも分かる訳が無い」
「そういう言い方⋯まぁいいけど。
自分の生き様を否定される感じだったら、もっと面倒かも」
「そういえば、そんな事言ってたな」
「どんな事?」
「若葉にキレられたってね。
誰も失いたくないからって、変に取り繕って自分を壊してもらっても困るのだが」
「そこまでしてでも、失いたくはないのよ。
⋯そうインプットされてるだけかもしれないけど」
「得るものあれば、失うものあり。
時間さえも息を荒げているこの世界に、気を休めてくれる者がいるのか。
それに、若葉の方も一時的な反抗なんだろうし、気にする事も無かろうに」
「でもそれが、、一人目ではなかったとしたら?」
沈黙が流れる。機首がやや海に落ちる。
流れるはただ、エンジンの叫びのみ。流れ星すら、落ちる姿を見せない。
「⋯そこまでは、言ってなかったぞ。何となく察せたが」
「そうか⋯。でも、何か思い込みをしてる時に、偶々思っていた事を言われたら、どう?
作戦が失敗すると分かっていても、いざ失敗したと分かったら悲しくなるでしょ。
嫌われていると勘違いしているところに、嫌いって言われたら」
「⋯そこまでは気が回らんな。俺は酷く鈍感なようだ」
「人によっては、あなたみたいなのを望んでいる事もある。
でも、結局はそうじゃない。
どちらが正しいかは分からない。けど、そういう悩みを抱え込む人は多いの。
私の友達がそうであったように⋯」
「無理に思い出すな、記憶も感情も下手に持ち出すと毒になる」
「そうだった。でも私は、今を生きているのよ。
生きていくのよって自分に言い聞かせてる」
「そうすれば、気が楽になるのか?」
「ううん、楽にするんじゃない。重くして、飛ばされないようにするのよ。
見失わないように。初霜ちゃんは、今にも飛ばされそう。
一番手っ取り早いのは、誰かに庇って貰う事だけど⋯」
「それは難しい。気が戻るまで非番にする予定だ」
「どうして!それじゃますます悪化しちゃう⋯」
「⋯敵は、感情に引き寄せられるようでね。
まだ論文の紙さえ作られていない予測だが、確率としては異常に高い。
不安定な状態なら尚更、いや、寄って集って狙われるだろう。
水底で憎悪を抱かれるよりはましだ」
「なら、私を寮に行かせて。
決して彼女が無意味の存在でない事を、私が行って証明するから⋯!」
化け物は、自らを孤独に置きたがる。
なぜなら、力を誇示する為に仲間は不要というより寧ろ邪魔だからである。
しかし実際、化け物は寂しがり屋なのである。
自らと対等の者が居ないとなると、状況の悪化は加速を極める。
⋯⋯⋯人は皆、化け物なのだ。
時には、勝手に考えが摩り替わっている事もある。
恐れは、誇大化する。
疑念を抱けば抱くほど、人は孤独になる。
互いに怯えるが故に防壁という武器を張る。
武器を持つだけで化け物というのなら、
凶器にありふれたこの世界と我々は、
化け物達の巣窟と、その化け物達でしかない。
そんな傷だらけの世界にも、あたたかみはある。
「そうだな。フム、この一件、君に任せよう。
しかし、俺も何かせんと。突き放してしまったのは、この俺だ⋯」
「本当?⋯私だって、か細い事はあるもの。寂しい時だってある。だからさ⋯」
「その時までに己を変えて見せよう。少しは物分りの良い者になる。
どうやら俺は、まだ⋯」
「右!」
「そぉい!」
機体が右に落ちる。
「二周目でやってくるとは⋯しかし西から何故」
「それより!今打電してるから、引き金引かないでよね」
「ほいほい」
動きが軽い。拠点が近くにでも在るというのか?機首を振っては弾を避け続ける。
「返答が来たっ!落としていいって!」
「掴まってろよ」
「え?あわわわわわ」
機体を裏返し一気に降下、更に減速。敵機は風防の上を掠めていく。そして後は⋯
「⋯すまねぇな」
雲の切れ間から少し映る月に、残骸が影を落とす。
「帰ろう、それから始めよう。地に足つけなければ、何も分からない」
希望が卵だとして、もし目の前に在ったら。
奪い取り、叩き割る者が大半であろう。
しかし、
希望とは自ずから生まれてくるモノである。
「ところでさ、幻の戦艦娘の事知ってたりする?
噂の51cm連装砲を四つも持ってるらしいんだけど」
「さァ、どうかな」
「ううぅ、はぐらかすのね」
にしても何故、「51cm」だというのが判るのだろう。さては⋯
「一昨日、何してた」
「・・・え?」
『こちら古式飛行場管制塔、お帰りコルージャ。
君達の提督から至急鎮守府に向かうようにと連絡が来てるよ。
でも、着陸に失敗してもらっては困るからね。焦らずにやってくれ』
「私も?どど、どういう事?」
「どうやら、深淵に連れていかれるようだな」
「え、えええぇぇ!?」
因果応報
機体はゆっくりと地に足をつける。まるで何かに引きづられていくように。
一方で、
哨戒範囲の少し東、
真っ暗な海の上には彼らが、帰ることなき者の帰りを待ち侘びていた。
用語・人名集
中佐(???・『JUDY』・シルバースタイン)
多分主人公。昔はジェット機の操縦士で名を馳せたとも馳せなかったともいわれる。
が、「兵士長」発言もある不思議な人。
なお、空戦技術は上の下。
527とかフィヨルドの魔女とか〇猫とか王家の蒼い鳥とかには勝てない。
⋯⋯⋯逃げる技術はある。
「中佐」自体はあだ名に過ぎなくなっていたが、
第二艦隊と第四艦隊の指揮権を押し付けられた事により正式に中佐となった。
古式鎮守府の提督に対する呼び方の一つに「上級大将殿」が存在する。
因みに「上級大将さん」と呼ぶ人物は別に存在する。
軍服は基本着ない人。
一部の将官佐官からは、変な言動を起こす者として危険視されている。
なお、艦娘達の為だけに世界を滅ぼせる力を持つかは不明。
そんな力があるのか、ハッタリなのか、も。
割とどうでもいいが、ここ最近フレンチトーストにドはまりしているという。