難易度HARDの転生人生   作:とうや

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うっかりPS3版のディスクを紛失して7年。
読者さんからネトゲ版の方がサ終したよ&続きよろの感想が来たので、PS4のDL版を購入して
1からハードモードやり直してました。

思ったより敵さん強くて想像以上に苦労しましたが、ゲイザーまでは倒した(島編
火力不足で苦しんで腹が立ったので対馬から蒙古を追っ払った(ゲームが違う上に何度も死にまくった
前回に近い状態から区切りの良い所まで進めた(恐ろしく苦労した
ドレイクは倒し忘れてた(読み直し ←イマココ

ネトゲ版は温泉があったな、ぐらいしかプレイしてません。
というのも基本的に別ゲーでも忙しかったのでそこまで時間割けないっていう現実があったので。


20:滅びの賛歌

準備を整え終わった俺は再びオルダスの元に向かい、遠征任務を受ける準備が出来たと告げる。

 

「わかった、ではその前に領王様からこれまでの働きに関して話があるそうだ、ついてこい」

 

そうしてついていった先で、俺は再び領王と見えた。

お互い、思う所が無い訳でも無いがそれには触れない。

 

 

「……覚者か、やはりその名を授かりし者に力が集うのか」

 

領王はやはり、思う所は十二分にあるという様子が見て取れる。

だがしかし、気を取り直したのか改めて口を開く。

 

「いや、貴公の働きには感服しておる。その働きには報いる用意がある。

遠征任務の前に褒美を取らせよう、ついてまいれ」

 

そうして俺は領王に従い、宝物庫に向かう。

なるほど、『王』としてこういった評価を私情交えず行う事は重要なのだろう。

そうしないと命かけて戦う騎士や兵士が居なくなりかねないという事なのだろう。

 

領王は宝物庫に入り一つの宝箱の前で指輪を掲げると、何も起きない事に首をひねる。

あ、それ……俺が渡した贋物の指輪じゃないか、というのはおくびにも出さない。

だが、なるほど、竜王の指輪で開けれるなら今度忍び込んで貰っとこう。

悪いが、俺はアンタに対してだけは悪党になっても良いかなって思うんだ。

富も権力も必要じゃないけど、アンタとあの道化師が気に入らない。

 

「……指輪の魔力が鈍ったか?

まぁよい、先ずは他の褒美を受け取れ。

遠征任務に役立てるとよい」

 

そう言われたので受け取ろうと動いたところで兵士が一人、宝物庫に入ってきた。

 

「急使による宣告が届き、長城砦が『救済』に占拠されたと!

 奴等から『甚大なる犠牲を払い、この地を清浄化する』との宣告が!」

「──遠征任務は中止だ、直ちに長城砦に向かい、救済の蜂起を阻止せよ」

 

領王エドマンは報告を聞いてすぐに俺に告げた。

 

「承知しました」

 

ルートとしては衝天砦に先ず向かい、其処から長城砦に行くのが本来のルートだ。

なので俺達は衝天砦……には向かわず、別の道を探して霊吸いの峡谷に来ていた。

と、いうのもこの辺りの事に関して、新しく雇ったポーン達が砦を迂回して長城砦に迎える抜け道を教えてくれたのだ。

 

「まさか、この峡谷から行けるとは全く思わなかった」

「知る人ぞ知る、ですかね。

衝天砦跡を根城にする盗賊団は大の女性嫌い、覚者様が穏便に通り抜けるなら、恐らく女装すれば行けると思われますが」

「……いくら穏便にやれるからって、女装は嫌だぞ、女装は」

 

というやり取りがあったのだ。

ちなみにこの時代の女盗賊はありていに言えば大体ゴツイ。

美女、美少女然とした線の細さとか、期待してはいけない。

そしてそれ故にそこそこ線の細い男なら女装でごまかせるらしいが、俺はそれを断固拒否した。

そもそも盗賊団という規模になると普通に相当な人数が居て、普通に数の力で負けかねない。

矢と魔法の雨は流石に死ねる。

 

そんな訳で俺は砦を迂回し魔物を切り潰しながら長城砦に向かう。

渓谷の出口から砦までの道は険しい坂道の連続で、夜だったこともあってアンデッドの数が嫌に多く、おまけにキメラも出てきた。

 

「治安どころか環境まで悪いとか、どうなってんだよ本当……」

「半島の治安が悪いのは分かっていましたが、こうなってくると少々どころでなく異常ですね」

 

そもそも、領内にある砦が悉く敵対勢力(盗賊団×2)に占拠されるってどうなんだよ。

蒼月塔だって、きちんと人員配置して整備すれば港湾拠点としても十分使えただろうし道中の盗賊拠点も安全だっただろう。

実にもったいない事だと思う……脱線が過ぎたか。

 

はっきりと言えばここまで来るとこの程度の敵や環境なら問題ない。

勿論、油断すれば即死の危険性もあるがそれは油断すればだ。

特に問題なくポーンと連携してそれらを撃破し、砦に付く頃には日が昇り始めていた。

 

「大きな、見事な砦ですね」

「そうだな、つか砦に詰めてた兵士達ってどうなったんだろうな……生きている可能性もあるから先ずは救助を優先するべきか?」

「それが良いかもしれません、先ずは中庭から見て回りましょう」

 

マリーの言葉に頷き、駆け足で見て回ると、幾らかのゾンビとサイクロプスが2体見つかったので手早く撃破する。

 

「ゾンビは『救済』の十八番でしたね」

「サイクロプスも最早鎧を付けていようが倒し方が分かっているので楽でしたね」

「まぁ、倒すの楽だから良いんだけどさ」

 

中庭を見終わって、次は砦内部に行くかという所で兵士を一人見つけた。

 

「もしや、覚者殿ですか?」

「そうです、この砦の兵士ですか?」

 

俺がそう返すと兵士はあからさまに安堵して怒涛の愚痴を流す。

かいつまんで言うと

 

『救済』に占拠された。

兵士の大多数は殺されるか、捕まるかしている。

自分はすんでの所で何とか逃げ延びた。

覚者様皆を助けて!

 

「わかった、アンタは安全な所に隠れててくれ」

 

中に入るとやはりというべきか動く死体と動く骨のホラーハウス状態だった。

 

「聖なる力をエンチャントします!」

 

ゾンビとスケルトン、共通の弱点は聖属性だ。

ゾンビだけなら火でも良いが、スケルトンには効果が薄い。

 

俺は今回、久しぶりに剣と盾のファイターで挑むのだが、下手に魔法剣士してた時より、こっちの方が安定した。

内部を探索して少し進むとすぐに『救済』のメンバーとゾンビに襲われている生き残りの兵士と遭遇した。

「行くぞ!!」

 

俺の言葉と共に一緒に駆け出したウォリアーのポーンは揃って突撃し流れる様に突きを繰り出し、あっという間に敵を切り崩し、一気にゾンビと『救済』メンバーを倒した。

 

兵士は助けられて直ぐに「地下にまだ仲間が!」といって俺達に同行しようとしたが、俺はそれを押しとどめる。

 

「退路を確保しておいてくれ、貴方の仲間は俺達が助ける」

「わかりました、よろしくお願いします」

 

既に手傷を追っていた彼はその場から離脱した。

地下に向かおうとした俺達だが、鉄格子の扉は閂が向こう側からかかっており、どうにも通れそうになかった。

 

「覚者様、この壁は外より脆そうです!破壊します!!」

 

ウォリアーのポーンが言うが早いか壁を破壊し壁向こうのゾンビ共を撃破する。

壁向こうの部屋の中を見渡すと地下への階段はすぐに見つかり、気が付いたら先程のウォリアーがどんどん進んでいく。

 

「おいおい、出番がなくなっちまうじゃないか…行くぞ遅れるなよ!」

「はい!」

「わかりました」

 

地下には救済メンバーと死に欠けの兵士たち、そしてすでにアンデッドにされた兵士が居た。

 

「覚者を迎え撃て!」

「今更ゾンビ程度!!」

 

ここも俺とウォリアーのポーンだけで片付けた。

ソーサラーのマリーともう一人のソーサラーのポーンでは兵士たちを巻き込みかねないからだ。

なので、後ろから魔法弾を撃ってるだけだが、それでも十分な攻撃になっていた。

 

全ての敵を撃破すると、少なくとも突入時より後に死んだ兵士はいなそうだという状況なのは分かった。

 

「ありがとうございます覚者様」

「貴方達は俺達の退路を確保してくれ。

『救済』が何を仕掛けてくるかわからないからな、およろしくお願いします」

「わかりました、ご武運を!」

 

その後も兵士を助けたり、砦内の薬を回収しながら先を進むと、倉庫のような所でキメラが暴れまわっていた。

どうやら扉を突き破ろうとしているようだが壁も扉も破れずにいるようだ。

 

「おい、誰か其処に居るのか!?」

「きゅ、救済の奴らがキメラを呼び出したんだ!

奴等もコイツの餌食になって死んだんだ、絶対にここは開けないからな!!」

 

扉の向こうにいるらしい兵士がそう声をあげた。

 

「先ずはキメラを排除しましょう」

「今更キメラ程度に負けるわけにはいきません」

「そうだな、これまでの道中でも何度キメラを倒したんだか…いい加減見飽きた」

「一気にやってしまいましょう、マスター!」

 

そういう訳で、キメラは恐ろしくあっさりとしっぽの蛇を断ち切られ、ヤギが力尽き、獅子も力尽きてとあっという間に解体されてしまった。

 

「お、俺覚者殿の事は半信半疑だったんだが、噂はマジだったんだな」

「それは良いから、早く扉を開けてくれ。

『救済』の幹部はこの先に居るんだろう?」

「あ、ああ!すぐに開けるぞ!後は頼むぞ覚者殿!!」

 

そう言って兵士は足早に去って行った。

階段を進むと外に出た、足止めのメイジスケルトンと『救済』メンバーが階段の先に居たのでこれを撃破しようと駆け出したところで、脇道に今にも殺されそうになった兵士が居たので、横から魔法で攻撃されるのを承知でそちらを優先した。

 

「そこの兵士、伏せろ!」

 

突撃からの攻撃を行う。

 

「一閃!円月!!蜂舞斬!!」

 

聖属性が付与されていたお陰もあって救出に成功した。

恐らく、聖属性が付与されていなければワンテンポ遅れてこの兵士も死んでいた可能性があるだろう。

 

「助かりました。

こちらの部屋の鍵を開けておきますので、宝箱の中身を使って救済をどうか倒してください!」

「わかった、ありがとう」

 

なお、宝箱の中身は重量級のとげ付き鉄球メイスだったため、俺には装備できなかったので、ウォリアーのポーンに預けておいた。

 

そんなこんなで屋上に辿り着くと、『救済』の幹部3人が何かの儀式をしていたが、俺に気付くと二人が奥の一人を匿う様にする。

 

「これは覚者殿、つくづく縁があるようだ」

 

奥の見覚えのある一人が何か御大層な事をグダグダと述べているが、俺はそれを遮って言ってやった。

 

「お前たちの行動の何もかもが馬鹿馬鹿しいよ、破滅願望持ちの大バカ者どもが。

御大層なセリフはもう聞き飽きた。

不遜だなんだと決めるのはお前じゃない」

「ははは、ではその不遜、これを前にしても叩けるものか見て差し上げましょう!

この長城砦を破壊するために準備した力で!」

 

奴がそういうや否や剣を抜き放った。

そしてその剣目掛けて幹部二人が自ら貫かれに行く。

 

「ふふふ、精々頑張ってください」

 

倒れた二人の死体を中心に闇が広がり、その闇から伸びた無数の骨の手が死体を闇の中に飲み込ませる。

そうして出て来るのは2体のワイトだ。

 

「薄気味の悪い、無駄な足掻きを」

「マスター、ワイトの相手は私たちが魔法で行います。周囲のスケルトン等を倒してください」

「任せる!」

 

『救済』と聞いて、それ用に備えたのが聖属性付与が使えるソーサラーポーンの準備と、近接戦闘のできるポーンの二人だった。

それは『救済』の手駒が基本的にアンデッドばかりだから、という事に尽きる。

仮にそれ以外を準備していたとしても、今度はマリーが炎系魔法を扱えるのでどちらにしても準備は万端だった。

故に始めから十分に対策で来ていたので最早初めから敵ではないと言える状態だったのだ。

 

ワイト二体と群がる雑魚を一掃したのちに門の高い所に『救済』の首謀者…エリ?エリュ……とにかく首謀者が姿を現した。

 

「遅かったようだな、覚者よ!

感じぬか、この圧倒的な気の高まりを!」

 

奴の哄笑交じりの言葉に呼応した訳では無いだろうが周囲に雲が集まる。

 

「時は満ちた!偉大なるドラゴンは目覚めた!!」

 

奴が、ドラゴンが飛翔し雲を引き裂き飛び回ったのはその言葉の直後だ。

 

奴はこれに気を良くしてご高説を賜っていたのだが、俺からすれば妄想も甚だしい、聞くに価値もない戯言だった。

奴のテンションが最高潮に達した所で俺はそれに気づいた。

 

「それこそが『救さ──」

 

あそこにいると、プチっと潰されるなって。

 

天から舞い降りた巨大なソレが敵ごと門を破壊して、もうもうと土煙をあげていた。

その土煙の向こうから現れたのは怨敵、ドラゴンの顔のドアップだった。

ドラゴンは一度頭をあげて、距離を取った。

 

「何かをうだうだと妄言を垂れ流すものが居たが、我からすれば関係ない。

我がこの地に破壊をもたらすのは変わらん」

 

そう言いつつ、まるで詰め寄るように頭を此方に寄せる。

 

「止めるには我を斃す他無いが、今のお前には不可能だ」

 

奴はそう警告する。

その真意は測りきれない。

 

「お前が望むなら、然るべき時に我に武器を振るう事を許そう。

だが、今ではない…」

 

奴はそう言うと嘗て俺の心臓を抉った指をゆっくりとこちらに寄せて心臓の有った場所を指さす。

 

「それまで、お前からの預かり物は無事だ。

『竜を識る者』がその意味をよく知っていよう」

 

奴はそう言って手を引く。

 

「決めるは我に非ず、定めに非ず──お前が決めるのだ!」

 

ドラゴンはそれを告げると大きく羽ばたいて一気に飛び去った。

その羽ばたきの影響か、ドラゴンの着地の影響も出ていたのか、砦が崩れ始めてしまう。

 

「て、てったーい!!」

 

俺の声でポーン達が走り出すが、崩落地点に近かった俺は遂に逃げ切れずに崩落に巻き込まれた。

 

 

「し、死ぬかと思った」

 

崩落に巻き込まれつつも、どこの軽業師だというような動きをまさか自分がするかと思わなかった。

具体的には崩落中の瓦礫を飛んで跳ねて何とか無事に生き延びたのだ。

前世ならばアクション映画のスタントマンに成れたんじゃないかというような見事なアクションだったと思う。

 

ドラゴンが飛び去る姿を眺めていると、何か輝くものが落ちてきたのが見えた。

 

「金色……指輪!?」

 

それは以前にキナに渡したはずの指輪だった。

その意味を理解すると、先程の預かり物という言葉には別の意味も含まれると理解した。

ドラゴンとの戦いはこれからが佳境なのだろうと感じつつ、俺は竜識者と再び会うために長城砦を後にした。




今日のNG(作者側

①数年前

自分「弟者、貸してたドグマのディスクは?」
弟者「あ、すまんなくした」

貸し借りのリスクはきちんと計算しよう!

②別口でハードな世界

「死ね、コトゥン・ハーン!」
「ぐわぁー」

そもそも世界が違うしキャラも違う。
が、戦闘難易度はなんだかんだでハードでした。
後、対馬の情景はきれい、ぜひいろんな人にプレイして欲しい。

③今回に至るまでの再走

「PS3の時より、敵の動きが良い件について」
「PS4の方が性能が良いので、その分敵も強くなった……?
ところでマスター、私の名前がゲーム中だと微妙に違う件について」
「いやぁ、まんま同じだとちょっとつまらないかなって事でマリーゴールド」

マリーゴールド単種だとマイナスな意味のある花言葉があるようですが、日本でよく見かけるアフリカンなのとフレンチなマリーゴールドは「逆境を乗り越える」、「何時も傍にいて」なんて意味があるそうです。
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