難易度HARDの転生人生   作:とうや

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駆け足になってしまいましたが、実際プレイしていたら結構すんなり行けたので一気に物語が進みます。


23:ぶらり黒呪島探索記②ドラゴンよりも強そうな何か達

ドラゴン討伐からカサディスに帰還して数日、世界が何やら薄暗く不穏な空気に包まれた中で俺は少し考えていた。

それは領都に向かうか、黒呪島に向かうかだ。

何となくだが、領都に向かうとなし崩しで黒呪島に渡る機会を失いそうな気もしていた。

 

「……まぁ、俺の命をどう使うかは俺次第、か。

黒呪島に向かうか、向こうも向こうでこの状況と同程度に状況が気になる」

 

そんな訳で再び訪れた黒呪島は相変わらずの雰囲気だったが、オルガは喜んで此方を迎えてくれた。

 

「久しぶり、というべきか。そっちの調子はどうだ?」

「こちらは相変わらずです。

貴方は…何かあったようですね?」

 

彼女の元で準備を整えながら雑談をしていると俺の様子に何かを感じたのかオルガはそういった。

 

「まぁ、な。

何とかドラゴンを倒したんだけど、どうにも妙な事が起きていてな。

ただそちらの解決に動くと何となくだがもうここには来れない気がした、勘だけどな」

 

俺が言うと、オルガは目を丸くして驚いた様子だ。

 

「ドラゴンを?それはとてもすごい事ですね!

ですが、妙な事というのは?」

「黒呪島は影響を受けていないようだが、どうにも半島全域を灰が吹き荒れ、常に薄暗い感じになっちまったんだ」

 

キナと村の皆とまた平穏なカサディスでの暮らしを再開できると思ったのに、出鼻をくじかれた気分だ、と伝える。

 

「ま、それはともかくとして前回の続き頑張らせてもらうぞ」

「はい、よろしくお願いします」

 

前回開いた入江からバラックが居た虚心回廊を抜け、追憶の城塞という場所に出た。

バロックが以前、ここは空間のつながりがめちゃくちゃで、本来あり得ないような場所に出る事があると言っていたが、ここは最たる例だろう。

追憶の城塞は広い空間の中に岩壁から伸びた石橋と、岩壁をくりぬいた通路、そして石橋の連絡通路と繋がれた塔で構成された場所だ。

出て直ぐの所にアンデッドが居て、この程度ならばと相手どろうとしたところでいきなりデスが現れた。

 

「うっそだろ!?デスから距離を取って戦え!

あの怪しい光の範囲には出来るだけはいるなよ、何かヤバそうだ!!」

「覚者様、この場では狭すぎて戦えません!」

 

ポーンが泣き言をいうが至極もっともな事だ。

 

「奴の脇を全力で駆け抜けろ!相手なんてしていられるか!!」

 

奴を無視して先に進むと、どうやら追う気は無いようで辛うじて命はつながったようだ。

 

「ドラゴンよりもヤバイ気配がする奴とかやりあえるかよ」

「覚者様、スケルトンの大型2体です!」

「マスター、周囲の火薬樽を用いて吹き飛ばしましょう!」

 

マリーの進言を取り、俺は即座に通路の脇に山積みになっている樽を抱え上げて、迫りくるスケルトンの件が迫る前に放り投げる。

すると、スケルトンはもともとが骨のみで軽量な為に爆風にあおられ吹き飛ぶ。

 

「全員全力でボコれ!!」

 

ボコり終わった後に塔の方でサキュバスの姿が見えたので、先制して連魔弾で撃ち落としこれで安全は確保できた。

そう思っていたが、話はそこまで簡単ではなかった。

 

「ギョペッ!?」

 

戦槌で先行していたポーンの一人が文字通りのミンチにされた。

 

「くっ、エリミネーターです!」

「オーガみたいな奴か!?なら…!」

 

場所の狭さも相まって俺が使う事にしたのは雷の魔力を放つ跳弾魔従という技だ。

これはそこそこのホーミング性能ありで相手か壁にぶつかると跳弾し跳ね回って敵を蹂躙する。

基本的に開けた場所の多い本土では使い辛いが、ここでなら使い道が十分にあった。

 

「ぐ、ぐぉぉお!?」

 

俺がこれを放つとエリミネーターはあらゆる角度から雷撃を受けて動けなくなる上にどんどんと全身がズタボロになっていく。

 

「お前が死ぬまで、何度でも撃ってやる!!」

 

跳弾の際に弾ける紫電の稲光で目が焼き付きそうになるほど眩しいが、2回3回答通知に奴はあからさまに力を失い、4発目で完全に息絶え、ミンチになっていた。

 

「ここの様な狭い通路と言った閉所だと怖ろしい威力ですね」

 

マリーがドン引き気味にそういう。

 

「とはいえ、戦術的には非常に役立つな。

使う場所を選ぶのが難点だが、其処は仕方ないか」

 

話をしながらここを探索し、壊れたリムを修繕してポーンを雇い、宝箱や拾得物を集め、扉が3つあるのを把握した。

そのうち一つは『魔伽藍』という一種の闘技場じみた場所だ。

上層の『羨月楼』から行ける『恐れの天蓋』と同様の様だ。

宝は手に入るし敵もある程度の強さなので修業にはなるが、ここは行き止まりだ。

残る扉の一つは鍵が掛かっており、もう片方しか進めそうにない事が分かった。

そちらに、鍵があると良いと思いつつ、俺は扉を開けた。

 

行者の炎道は、文字通り所々部屋で火が燃え続けている場所だった。

出て直ぐの場所にいる敵もまた象徴的で、体そのものが燃え盛っている魔物だがサラマンダー、というそうだ。

火蜥蜴(サラマンダー)というぐらいなら氷は苦手だろうと思い、連魔弾で攻撃すれば氷の魔力を浴びてあっさり凍ってしまう。

 

「トカゲには氷、最早鉄板の法則だな」

「テッパン……?ともかく、楽に進めるのは良い事です」

 

構造的には何度か見たような場所だ、恐らくこういった風に似たような部屋の構造が他にも幾つかあるのだろうと推測はできる。

先を進み中庭を見ると、俺は眉をしかめる。

何かヤバイ気配を発している人の様な奴らが武装をしてうろついている。

 

奴等は覚者がどうのとか、使命が、務めがと口にしているが、最早正気では無いだろう。

俺が彼らの様子を見ていると、マリーが何か苦味切った表情でそう言う。

 

「マスター、彼らを倒しましょう。我らが出来る慈悲は死を以て彼らを開放する事です」

「……分かった、奇襲で仕掛ける。

敵にはソーサラーもいるからな、強力な魔法を使わせれば危ないのはこっちだ」

 

さほど時間をかけずに彷徨える戦徒達を撃破し、内部を探索すると奥まった場所で死体の近くに鍵が落ちているのを見つけた。

 

鍵を拾い、去ろうとするとどこからか恨みの籠った声が『覚者』を呪う声が聞こえた。

俺自身ではなく数多の覚者を対象にしたものだろう。

 

「何かが起きる前に行くぞ…いや、遅かったか!」

 

グォォォオオン!

 

アンデッドの様なドラゴンが中庭に現れた。

胸元に紫に輝く結晶の様な物があるが、あれが奴の心臓代わりなのだろうか?

 

「ドラゴンという事はブレスもあるか、全員奴の挙動には注意しろよ!」

 

結果から言うとこのアンデッド、カースドラゴンは苦戦の末に撃破は出来たのだが、ポーンが抱えていた食料関係が腐ってしまい、ダメになっていた。

これは下手なブレスよりもダメージがデカい。

 

「く、食い物の恨みはこれから見かけるカースドラゴン全てを滅ぼす事で帳消しにしてやるっ!!」

 

ポーンの一人が妙に食い意地が張っていたが、とりあえず俺はガライモを一瓶飲んで落ち着いたところで出発する。

ちなみに、俺はブレスをよけきったので手持ちの肉や果物は無事だったがこれはまぁおいておこう。

 

次に向かったのは鍵で封じられていた『裏切り者の処刑塔』、ここは部屋の構造がそのまま以前の血の池地獄『逢魔の螺旋』そのままだ。

ただサキュバスとゴブリンシャーマンの存在がかなり厄介であったが、最下層に居るゴアサイクロプスはただのカモだった。

途中、再びカースドラゴンが乱入してきたのは閉口したが、こちらも時間は掛かったもののきっちり駆除しておいた。

 

そこを抜けて辿り着いたのは『瘴気の満ちる聖堂』だ。

この区画名は実は各区画の扉に彫ってあったのだが、誰が決めたんだろうか?

この迷宮の主だろうか?

 

ここはやはりというか主にアンデッドが蔓延っており、金と銀の2体の騎士鎧を着た敵が居たが人あてする事でその特性は読み切れた。

 

「金は魔法耐性が無いが物理的には頑丈、銀はその反対か!」

 

攻撃パターンも金が物理一辺倒で、銀が魔法を使うタイプだ。

 

「金を倒して銀を速攻で片す!」

 

ここでうなりをあげたのが跳弾魔従だった。

何せお誂え向きの閉所で相手はこれを撃たれると防御を優先して動けなくなる。

俺はこれを連射し、どちらも封殺した上で先ず金を削り倒し、金が倒れた所で銀に対し魔法を使うタイミングで総攻撃で物理一辺倒で一気に倒しきる事で危なげなく勝利した。

 

「ま、ここまでやりやすいと楽なんだがなぁ」

 

先に進み、アンデッドを撃破しながら進むとようやく聖堂っぽい場所に出た。

 

「ここまで聖堂っぽさがゼロだったのに、急に雰囲気が変わりましたね」

「つまり、ゲイザーの時のように何か面倒なのが居るって事だな」

 

中に入って周囲の様子を見ると、先ず見えたのは朽ちて魔力の欠片もなく動きそうにないカースドラゴン。

そして宙に浮かび上がる偉そうな聖職者の衣装をまとったアンデッド。

 

「ちっ、あっちが本命か!」

 

敵は浮かび上がって魔法を放つが、中級或いは上級魔法は発動前に狙ってる場所がある程度魔力で判るから手早く効果範囲から逃れ対処していたのだが、途中で敵の動きが変わった、何とカースドラゴンを蘇らせたのだ。

 

「本来のカースドラゴンよりは弱そうだが、洒落にならないぞ!?」

「先ずはカースドラゴンを対処しましょう!」

 

口々にそう言って行動を始めるがそうなると今度は魔法がうざい事に気付く。

 

「ち、だが光の矢を降らせてしまえば、お前にも少しは効くだろう!?」

 

カースドラゴンの方はやはり耐久力に難があるのかすぐにダウンさせる事も出来たが、直ぐにあのアンデッドが蘇らせて来る。

何度かうんざりしつつも倒すと、今度はそのアンデッドが消えて、カースドラゴンが魔法を使い始めた。

 

「あの野郎、ドラゴンと一体化したっていうのか!?とりあえず、カースドラゴンをぶったおすぞ!」

 

カースドラゴンをある程度攻撃して斃すと、憑りついていたと思わしきアンデッドが吐き出され、倒れ伏しているがまだ息はある様だ。

 

「全員、一気に袋にしてやれ!!」

「「「おう!!」」」

 

覚者をやっていて覚えたのはダウンとって集団で殴りつけるのが最強と言う野蛮理論だというのは、最早疑いようのない事実として俺の胸に刻まれていた。

実際、数多の強敵にそうしてきていたのだから間違いない。

 

「少し苦労したが、まぁ楽な方だったな」

「あの、また食料が全てダメに…」

「ガライモ飲んどけ」

 

倒し終わった後、聖堂を探ってみると隠し通路やこれまでのエリアでも見つけた石板があった。

石板の内容はどうやら地上の石碑に記載されているようなので、時間があれば向かってみよう。

 

そうして先へ先へと進んでいく頃になってくると、実力がどんどん磨かれていき、今までとは装いがまるで違う場所に辿り着いた。

扉には『異邦の落都』とある。

 

「先程から見えている人の姿は残留思念か何かでしょうか?」

「さぁな、だが、その疑問は多分だがこの先で解決するかもしれない……。

だが、やっばいぐらい悪寒がするな、多分この先に控えている奴には今挑んでも勝てる気がしない」

 

俺の言葉にマリーを筆頭にポーン達が微妙な顔をする。

 

「いまだにデスも倒せていないのに、ここの奴に勝てるのかっていう気もするし……もう暫くは修行で時間を使うのが良いと思う」

「……覚者様、既にドラゴンを打ち取った実力もあり、この地の様々なモンスターも倒してきましたが、まだ力を求められますか?」

 

ポーンの一人が訪ねてきたので、俺は至極当然とばかりに一言で答えた。

 

「必要ならな」

 

そう、必要だから俺は力を磨き続けているのだ。

必要無かったらさっさと猟師兼漁師に戻りたいのが本音だ。

あの日常から離れてまだそんなに経っていないとも思うが、既に遠い過去に感じる。

 

「とりあえず、一度地上に戻るぞ」

 

恐らく、この先にはこの黒呪島の主かそれに準じるものがいると思う。

だが、挑むには少々…というか大分荷物が多くなり過ぎていた。

こんな大荷物を抱えて挑むとか、死にに行くようなものだろう。

 

俺は飛石を取り出し、入江へと帰還した。




今日のNG

①よくある光景?

「お、宝箱じゃないか」

俺は迷宮内で見つけた宝箱を喜び勇んで開けると、中から飛び出てきたミミックにぱっくりと食われた。

「もごー!!」
「マスター!?」

Help!Help!と暴れるも、ポーン達は一向にミミックを攻撃しない、何故か武器に聖属性が宿った気がするが、違う、そうじゃない。
攻撃しろよ!
あ、アカン…意識が……。

ごっくん。

※迷宮内ではミミック対策でポーンに明けさせるか、宝箱を開ける時は近接ポーンを用意しよう!!
 回復アイテムがあれば、もがく途中で回復してどうにかなるかもだけど、なければ確定で詰みますぜ!

②強くなければ持久戦しか道がないじゃない

「マリー、今俺どんぐらい矢を放ちっぱなしだっけ?」
「(リアルタイムで)1時間ぐらいでしょうか?」

安全地帯でひたすら魔球を引くお仕事をしているわけだが。
普通の敵ならすぐに終わりそうだが、今回はそうもいかなかった。

「ゴアサイクロプス(囚人型)二体、とか耐久力超絶高くてつらいわ」
「いえ、単純にレベル不足では?攻撃力1000未満だとミリダメしか与えれてませんよ」

この後、さらに時間をかけて2体とも撃破してレベルが一気に上がりました。
※そもそもさっさと諦めてエルダーオーガやガルム、カースドラゴンを倒した方が余程時間に対して経験値になるという現実が待ってました。
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