このちっぽけな心眼で俺は、異世界成り上がりを果たしてみせる   作:ささんさ

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4 『騎士の実力と書庫』

「へぇ、やはり宮殿と言うからに広いものですね」

「あまりはしゃぐなよアリス様、骨董品や花瓶を倒してしまう。……あと、サルガッソ宮殿はミリス王国の中央に据えられた名の知れた宮殿だ。だからあまり床を──」

「分かっておりますよ、床を踏み砕いたりしないよう気を付けています」

「それならば良いんだが……」

 

 車も行き交うことができそうに横幅が広い廊下を歩く、凹凸の激しい二人がいる。

 胸部の話ではない、身長の話だ。

 小学校低学年にも見えるだろうワンピースドレスの少女と、高身長で凛としたメイド服の女性。

 第三者からは、子どもと保護者にしか見えない図だが力関係は真逆である。

 

 部屋の外にある程度まで出て良いということで、有栖は出てみた。

 アドベンチャーゲームやRPGでも、大事なイベント中でも至る所に寄り道する人である。 

 

 ──ってかダーティビルってやっぱり田舎だったんだな。装飾がこっちのが豪華だ。

 無論、そうでありながら洗練されており全体の印象として野暮ったくないデザイン。

 壮麗さと威厳が同居するかのような雰囲気を醸す内装は、ミリスの宮殿の名に相応しい。

 派手好きの有栖としては好ましい環境だった。

 

 そんな内部を有栖は物珍しそうに、サヴァンはそんな有栖を気を揉んだように声を掛けている。

 ちなみに床を踏み砕く云々は適当に返しているのも重要だ。

 有栖の脚力ではどだい不可能だが、『虚飾』のスキルで誇張されたステータスは『アリス・エヴァンズ』なら容易く出来るということ示しているのだ。

 何てことない日常の一コマでも、矛盾を作るのは得策ではない。

 辻褄合わせに演技する有栖を動物に例えるとタヌキだろう。

 この比喩に意味はないが、先刻からまるで無邪気な少女のような言動をする有栖の名に相応しかろう。

 

 ──大事なのは公私のギャップ、見た目とのギャップだ。普段から威厳たっぷりよりも落差があった方が、何かほら、強者っぽいしな。

 うぃひうぃひ、と心の中で気持ちの悪い笑い方をする有栖。

 そしてその発想は漫画の読みすぎだろう。

 

 そうこうしていると、二人の目の前に大扉が立ち塞がった。

 少し思案し、一歩後ろを付いて回っていたサヴァンに確認を取る。

 

「ええと、確か私の行動範囲はこの宮殿の一フロアまで……でしたか?」

「そうだ。この先は階段になっている。動くと、無用な人間にまで知られてしまうらしいからね」

「む、結構狭いんですね。私の行動範囲も、規定した人の心も」

「アリス様、そんな無茶を。本来ならば独房に閉じ込められていてもおかしくはないのだから」

「……まあ我慢致しましょう。神の子である私の務めですからね」

 

 あっさり引き下がった有栖に、サヴァンは密かに胸を撫で下ろしている。

 それはそうだ。サヴァンからすれば、有栖がもし「強行突破だぐははは私を邪魔立てする物は全て排除だぐはははは」などとトチ狂ったことをすればミリス王国は崩壊、ダイス教に対するイメージダウンは避けられないと思うだろう。

 そうなれば首を切り落とされるのはサヴァンもだろう。

 何より底を見せない有栖が、何を仕出かすか分からない恐怖も彼女にはあるはずだ。

 そう考えると、有栖の侍女というのは罰ゲームか何かのようだった。

 

 それはさて置き、有栖は次の行動を思考する。

 部屋から出て自分の行動範囲を確かめたのならば、次にやることは一つだ。

 

「ここまでの廊下に面していた部屋に入ってみましょうか」

「見て回るにしても、他の使用人が迷惑にならない程度にな」

「分かっています、サヴァン。私を子どもに見すぎですよ」

 

 まあ半分、俺の言動の効果だろうがなうぃひひひ。

 調子付く有栖は考えない──子どもに見られるとは、単純に舐められているかもしれないということに。

 策士策に溺れるとはまさにこのことだった。

 有栖が策士と呼べるほど頭がよろしくないのはご愛嬌だ。

 

 

 ……――……――……――……――……

 

 

「はあ……いえ、やはりある物なんですね」

「? アリス様、何の話だ?」 

「幽霊ですよ、ゆ、う、れ、い。先ほどの使用人さんたちの話ですよ」

 

 既に幾つかの部屋に寄ったあと、有栖は気後れしたようなサヴァンに強調した。

 有栖の生活するフロアにも当然だが、サヴァン以外の使用人たちは多数出入りしている……というよりも、有栖と同じくこのフロアのみで生活しているようだ。

 無論、有栖の情報秘匿のためなのだろう。

 だが肝心のサヴァンだけが、このフロア外に出入り出来るらしい。

 彼女が着任したポジション的に仕方のないことだろうが、随分とセキュリティがガバガバだった。

 

 話を戻すと、先ほど二人で回った部屋──風呂場、先述の使用人たちの部屋、調理室等々──に使用人たちはいたのだが、そこで広まる噂話を小耳に挟んだのだ。

 この宮殿に、出る、というのだ。

 

 サヴァンはこの手の話に興味がないのか冷静に、

 

「最近の噂らしいな。確か……夜な夜な、誰もいないはずの廊下を誰かが歩いてて、こっそりつけると忽ち消える──で、あってたか? そんな物、誰かが厠にでも行っていたんじゃないか?」

 

「いえいえ、その日は誰も夜中に起きていなかったらしいですよ? それに誰かが歩いてる訳じゃなくて、蝋燭に照らされた人影を見たってだけですよ」

 

 更に詳しく言えば、幽霊の特徴について「超図体が大きかったとか、人間サイズだったけど宮殿内に寝泊まりしている人より多人数で群れていた」など様々。

 その正体は、精霊術師のイタズラや古代に処刑された異端者、または今ではほぼ淘汰されてしまった原住民の霊……などと、使用人間の議論は紛糾しているらしい。

 

 ……ま、つっても、軽い与太話だな。どうせ寝惚けて見間違えたとかそんなオチだろ。

 

 暇潰しにそのような会話をしながら次の部屋の前へと移動する。

 扉に吊り下げらるたプレートを見て、

 

「ここは……書庫、ですか」 

「規模は小さいがな。元々ここには書物庫はなかったんだが、僕が断固と主張したら空いてる小部屋に入れてくれたんだ。ミリス王国やダイス教の書物が殆どだから、勉強にはなると思う」

 

 規模が小さい……小さいのか?

 扉を開くと、本棚が小部屋を占領している場面に出会した有栖の心情は推して知るべしだ。

 整然と並べられた本に圧倒はされたものの、とりあえずサヴァンに感謝の意を示しておくことにする。

 ダイス教の事柄やミリス王国については、これからの生活に必須の知識だ。

 それを揃えてくれたのはありがたかった。

 

「わざわざ私のために……ありがとうございます」

「……僕の趣味でもあるんだ。だから礼などは不要だ」

 

 そう素っ気なく答えるサヴァンは、顔色を読ませまいとしてか有栖から視線を逸らしていた。

 先刻の取り乱しようといい、礼を言われるのにもしや慣れていないのだろうか。

 

 けどまぁ漫画とかねぇよな、やっぱ。

 何気に異世界で初めて書物を視認したのだけれども、そこまで感動はない。

 元の世界でも有栖は特段読書好きという訳でもなく、漫画を主に読み、時たまライトノベルを手に取る程度の男なのだから。

 

 物は試しと、部屋に踏み入って無造作に本へと手を伸ばす。

 運良く適当なミリス王国、ダイス教関連の本が手に入れば御の字だ。

 もっとも、サヴァンに捜すよう頼めば解決するのだろうが

 

 ただ背が低く筋力もない有栖は、そう分厚い物をサヴァンの前で取る訳にはいかない。

 万が一、本に押し潰されでもしたら威厳も一緒に丸潰れだ。

 

 ……やらしい意味じゃない薄い本つっても全然ねぇな……っと、

 本棚の下部の奥まったところにあった百ページ程の、皮の背表紙の本を掴んでみる。

 小柄で視線が低い有栖でなければ気づかないような場所に何故、と思った直後だ。

 

 その題名は──『異世界の中心で王女様への愛を喚き散らす』だった。

 

「…………」

 

 元あった場所へとそっと戻す。

 著者など見らずとも異世界人だと判然とする挑戦的な題名に、有栖は一瞬面食らって黙ってしまった。

 ……自分の趣味ってサヴァン言ってたな。

 中身は多分恋愛ものだろう。

 まあ、人に隠す趣味としてはマゾよりも良いに違いない。

 騎士と言えども中身がスイーツ、良いではないか他人の趣味だ。

 有栖は少し優しい顔つきになった。

 失礼な奴だ。

 

 そうとは知らず、サヴァンは書庫の一角の小さな椅子を指差して、

 

「アリス様が読書するのなら、僕も丁度この辺りで待機しておくよ」

「ちょっと待って下さい。その前に、ミリス王国とダイス教な関する本を集めてもらって良いですか?」

「承知した」

 

 鷹揚にサヴァンは頷き、あちこちの本棚から何冊か本を抜き取っていく。

 それを横目に有栖は、自室で要求したサヴァンのステータスを思い返す。

 

 ──伏せられたところも「主人の言うことは絶対、なのでしょう? 大丈夫ですよ遅かれ早かれ露見するのですから良いではないか良いではないかー」てな勢いで心眼使ったから確認できたしな。

 つまりパワハラである。

 馬鹿殿様気分の有栖だった。

 

 いつものことは良いとして、これがサヴァンのステータスなのだが──

 

 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 サヴァン・デロ・ガインド Lv67

 年齢:21

 種別:人類種

 

 HP(体力):1118/1200

 MP(魔力量):386/425

 

 STR(筋力):820

 DEF(防御力):563

 INT(知力):110 

 AGI(敏捷):600

 DEX(器用):76/100

 LUK(幸運):43/100

 

 《アクティブスキル》

 【打ち震える遑は無い、一突きは電光の様に】 射程:近〜中距離 魔力消費:120

 サヴァンが単純に『相手を殺害する』ために錬磨して完成したスキル。

 脚力を解き放ち、一瞬で相手を突く文字通りの必殺技。

 派手ではないため演武では使えず、なまじ必殺のため模擬戦には向かない。

 そのため派手好きの多い八騎士間では不評であるようだ。

  

 【空転し反転する袈裟斬り】 射程:近距離 魔力消費:35

 熾天の八騎士が基礎として扱うことが多い、剣士の上級スキル。

 対象の相手を袈裟に斬りつけた後、返す刃で逆袈裟を行う。

 致命傷とは為り辛いため、大レクシア帝国の模擬戦で使用される。

 

 【疾く疾く、光と同化する如く】 射程:── 魔力消費:25〜

 生来のサヴァンの性質を象徴するスキル。

 消費した魔力を推進力に変え、自身の身体を前方に飛ばす。

 『速さ』の概念と親和性の有る者にのみスキル化可能。

 

 《魔術》

 【治癒の雫】 射程:近距離 魔力消費:30 

 

 【灯火】 射程:近距離 魔力消費:10

 

 【燃え盛る火焔】 射程:近〜中距離 魔力消費:50

 

 【漏水】 射程:近距離 魔力消費:12

 水属性の初級魔術。

 掲げた掌から少量の水を放出する。一般家庭でも必須の汎用魔術。

 

 【噴き轟く流水】 射程:近〜中距離 魔力消費:58

 水属性の中級魔術。

 掲げた掌から大量の水を放出する。

 水勢はある程度調整、具現化が利き、並みの魔術師ならば水球を形作ることも難しくない。

 

 【稲光】 射程:── 魔力消費:2

 雷属性の初級魔術。

 使用を宣言すれば、掌から光明を放つことが可能になる。

 連続使用で継続的に灯す事が出来る。

 熱も衝撃を伴わない光のため、洞窟の探索、鉱山の採掘場などで多用される。

 

 【輝き奔る雷光】 射程:近〜中距離 魔力消費:15

 雷属性の中級魔術。

 使用を宣言すれば、掌から電気を前方に向けて走らせる事が可能になる。

 連続使用で継続的に放出出来る。

 熱と衝撃を伴うが、電圧は余り高くない。

 

 《パッシブスキル》

 【熾天の八騎士】

 大陸に名を轟かせる、大レクシア帝国の熾天の八騎士。

 サヴァンは其の第五位の座に据えられている。

 熾天の八騎士は位が存在するものの、其れは強さと比例しない。

 八騎士の総合的な強さは八人全員がほぼ同格。

 位の上下は単純に、自身の発言力や称号の数で決定される。

 また人類種であることが入団の絶対条件でもある。

 

 【死して尚、此の躰は滅びず】

 サヴァンの生まれ付き所持していた特殊スキル。

 HPがゼロ以下になっても活動可能。

 然し、損傷が一定値を越せば絶命する。

 人の身でありながら、化け物と蔑まれた女のスキル。

 

 【怪物】

 石の痛みを知っている。

 蔑みの痛みを知っている。

 けれど彼女は人間のはずなのに。

 決して唾棄される怪物ではないのに。

 亜人の腕力を知っている。

 本当の怪物の暴力を知っている。

 何故なら彼女は人間だから。

 決して唾棄される怪物ではないから。

 ──結局のところ、彼女はいつだって人間だった。

 

 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 控えめに言っても、無茶苦茶優秀なステータスである。

 冒険者SS級ジャラ・デンボルトンの能力値をも凌駕しているのだ……フィンダルトの馬鹿げた能力値を引き合いに出してはいけない。

 そのため熾天の八騎士という大層な名前は伊達ではないようであった。

 

 ──つか、王宮でサヴァンが胸貫かれてたのに戦闘し続けられたのって特殊スキルがあったからなんだよな。ふざけたスキルすぎるだろうが、俺にもそういうの欲しい。いつものことだけど最後のポエムも訳わかんねぇし……説明欄のクソったれめ。

 

 有栖が毒づいたとき、ちょうどサヴァンは有栖が要求した本を集め終わったのだろう。

 本棚の向こうから彼女の声が聞こえた。

 

「該当の本、こっちの机に置いておくからな!」

「はいっ、ありがとうございます」

 

 とにもかくにも、今は為すべきことを為すたけだ。

 三日後のイベントに備えて、ミリス王国とダイス教の知識を蓄えておかねば。

 

 有栖はそう決心し──その一時間後、呆気なく眠りに落ちたのは言うまでもないことだった。

 




《神の子による神の子のための人生相談所2》


「サヴァン、私は一つ重大なあることに気が付きました」
「どういうことだ、アリス様」
「……この宮殿、サヴァンと私を除いたら殆ど人がいないので、この相談室……閑古鳥が鳴いてます……」

 今更であった。

「いや、給仕達がいるだろう? 彼らに相談がないかと尋ねてみれば良いのでは……?」
「彼らの人生相談は全て終わりました。ですから、他にサヴァンしかいないのです」
「……早くないか?」
「こんなもんですよ」

 懺悔室に二、三度訪れるような人生迷子はそうそういないのである。
 ちなみに人生相談と言えども、聞かされた内容は大体おばちゃんの噂話と愚痴ばかり。
 それに半分飽きた有栖は、こうしてサヴァンに再度の人生相談の要求をしているのだ。
 要するに暇なのである。

「だが──僕もそう、悩みが何個もある訳ではなく……」
「そうですね、では方策を変えましょう。私が貴女に問いかける形で行きましょうですよねそれがいいですねそうしましょう。──では、尋ねます」
「(未だ僕は何も言ってないのだが……)」

 有栖は強引だった。

「ダーティビルで、私とサヴァンは仲間でしたよね」
「最後には敵対したが……」
「でしたよね?」
「あ、ああ。そうだが」

 若干、有栖の押しの強さに辟易した様子のサヴァン。
 神の子と主人という立場の強さによるゴリ押しに、たじたじらしい。

「そのとき、フィンダルトのことを蛇蝎の如く嫌っていましたが、あれは何故ですか?」
「そんな物は当然だ」

 直前までの態度とは裏腹に、サヴァンは即答する。

「化物に道理も、話も、価値判断も、仲間意識も通じない。人を喰らい、仲間を見殺しにし、仲間の被害を考えもせず行動するのは日常茶飯事。獣以下の存在だよ。そんなモノと仲良くする義理など感じない」
「つまりフィンダルト自身と確執がある訳じゃなく、人類種以外に対してアレルギーがある、ということですか?」
「あれるぎーの意味は、僕には解らないが……概ねその通りだ。蚊との確執はない訳ではないが」

 有栖から目を逸らしながら頷くサヴァン。

「成る程、そう言えばその範囲内に異世界人は入るのでしょうか?」
「いや、彼らは入らない。僕が会話を交わしたことのある異世界人もだが、歴史を見ても、少数の例外を除いて倫理観がしっかりした者が多い。寧ろ異様なくらいだが、僕からすれば好ましい」

 ふっと息を吐きながらサヴァンは遠い目をする。
 心眼で覗くと、どうも『異世界の中心で王女様への愛を喚き散らす』という恋愛小説を思い浮かべているらしい。
 場面的には、隣国の王女を好きになった異世界人が告白の切っ掛けとして世界の中心まで穴を掘る、と決意したところのようだ。
 どんなクソ話だ、これは。

「まあ、それはそれとして。では、私がそのアレルギーの解消法を教えましょう」
「別に僕としては不便はしていないのだが」
「聞くだけならタダですよ」

 その言い方だと実行する場合には、タダではないように聞こえる。
 有栖は言う。

「解決法は簡単ですよ、私の聖水を使えば良いのです」
「聖水……アリス様の……?」
「私特製の、です。一リットルで金貨一枚ですね」

 本当にタダじゃなかった。
 というか、これでは聞くだけでもタダではない。
 そもそも有栖はそんな聖水などという物は持ち合わせておらず、詐欺一歩手前である。
 サヴァンは怪訝そうに返す。

「随分と限定的な効果の聖水だな……」
「ええ、私の聖水の効果の一つですよ。後は肩凝り、疲労困憊、寝癖諸々があっと言う間に治ります」

 何処の温泉の効果だ。

「頭部の増毛効果はないのか?(あれば上司に渡そうと思うのだが)」
「それは不治の病です」
「……アリス様」
「無理です」

 閑話休題。
 そして結局、完全な詐欺に遭ってサヴァンは聖水なる謎の水を有栖から買い上げることとなった。
 良い子はこんな詐欺には気を付けようという話だ。

 ちなみに上司の毛髪は、聖水を飲み始めてから少し復活したらしい。
 もっともサヴァンの人外嫌いは全く治りはしなかったが。
 第二回、閉幕。
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