艦これ&鋼鉄の咆哮【防空戦艦夜雨】〜夜空の防人と狩人〜   作:妖鵞夜雨

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遅くなって申し訳ない。

だいぶ艦これとWar Thunderをしてましたw妖鵞夜雨です



えーっと。何書いてたっけ。前回投稿が5/7?だったはずだから……ほぼほぼ1ヶ月放置してたんですね()

あ、観艦式とかそのへんか。忘れてたぜ。


えーっと。先に言っておきます。


脳内観艦式とお披露目式です。

観艦式やお披露目式等に詳しい読者さん、あまり期待しないようにお願いします。

ググッたけど手順とか無かった。イイネ?(アッハイ)


かなり無理矢理設定が増えてきましたが……

私の頭では解決できませんでした…深夜テンションだけじゃ倒せなかったよ…。

指摘なり何なりオナシャス。



演習シーンを入れたら確実に15,000文字を超えてしまうので分割分割ぅ〜。




0-9-A 〜表舞台〜

私を含め世界の有名な戦艦4隻と正規空母2隻、米海軍の護衛空母2隻、戦艦1隻を中心に駆逐艦4隻、軽巡洋艦2隻、イージス艦数隻、ミサイル艇数隻、沿海域戦闘艦3隻が輪型陣を組む。

 

沿海域戦闘艦の本来の持ち場は沿岸海域なのだが、深刻な護衛艦不足ということで急遽駆り出さている。

 

私の就役よりかなり前に就役してから数多くの実験、深海棲艦との戦闘があったがほぼ無傷生き残ったということは相当な腕があると思っても間違いないであろう。

 

 

私と護衛艦はアメリカ本土から南アメリカ、ニュージーランド、オーストラリア経由の陸伝いの長旅だったが、皆は疲れ一つ見せないようだ。

 

陸伝いではないルートだと通常艦艇は即深海棲艦に補足され数ゴリ押しや相性の悪い深海棲艦により撃破されてしまうらしい。

 

例えば【イージス艦】なら【通常の艦艇】なのでミサイル攻撃に数発耐えられる程度に硬い戦艦や重巡洋艦を盾にしつつ水雷戦隊を進めて砲撃戦で各個撃破する、と言ったところだ。

 

……私は''昔''みたいに人間が乗ってくれた方が落ち着く。が、何故か乗った人は不可解な吐き気や腹痛、船酔いによってすぐに降りることになった。

 

 

 

……これはこれで仕方ないのかもしれない。

 

 

 

道中で敵艦隊に数回襲われてイージス艦数隻が犠牲になっている。だが、我々は悲しむことは出来ても止まることはできない。

 

 

日は落ちてしまったが、このまま行けば何事もなく…もう既に何事かは起きてるが。

 

 

 

『先頭の沿海域戦闘艦1番艦''Freedom''艦載ヘリからの入電!敵艦隊発見!数15以上!戦艦タ級F1隻、戦艦ル級Fが2隻、ヲ級正規空母Fが4隻、イ級後期型Eが7隻!雷巡チ級2隻他数隻が接近中!迎撃されたし!』

 

 

 

その通達よりやや遅れて私達を取り囲んでいたイージス護衛艦が一斉に艦対艦ミサイル『トマホーク』『ハープーン』を発射する。

 

敵の頭数を減らす攻撃だが重巡洋艦クラス以上には命中しても装甲に阻まれてまともなダメージが入らないであろう。

 

護衛空母からの夜間攻撃は不可能なので実質減らせるのは

駆逐、軽巡、雷巡数隻程度だろう。

 

 

 

『第二艦隊、総員夜戦準備!川内!お待ちかね夜戦だ!』

 

三っつの鎮守府からなる連合艦隊を束ねるイッサケンタ提督の声が無線から流れる。イッさんは小回りの効くミサイル艇やイージス護衛艦に分散して乗っているようだ。

 

 

 

「やったぁ!夜戦だぁ!!夜戦!夜戦!速く夜戦!」

 

おぅふ……。

 

そう言えば大日本帝国海軍の水雷戦隊は夜戦フェチ雷撃厨のごとく夜戦大好きだったわね。

 

「Let's go.センダイ。行ってこい」

 

「えーっと、Thank you admiral Mr.Issa Kenta で、あってたっけ?」

 

「えーっと、多分あってますよ。姉さん」

 

「まぁ、いっか。第二艦隊、総員夜戦だー!突撃!」

 

 

 

「「「おおー!」」」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「照明弾炸裂を確認。探照灯照射。私に続いて!機関全速前進!」

 

灯された二つの光とともに交戦が始まる。

 

探照灯の光の道筋がのび照明弾が打ち上がり煌々と敵艦隊を照らし映す。

 

突撃。とにかく接近して意識を私だけに向ける。

 

 

交差する主砲弾と機銃、曳光弾の光。

 

水面下では魚雷の魔の手の駆け引きが繰り広げられ、牽制射撃と本命の交わし合いが行われる。

 

敵からの攻撃を的確に回避し、お返しとばかりに砲撃を加える。

 

暗い闇の中に隠れた"残りの5隻分''の無航跡の酸素魚雷(ロングランス)が投げ込まれ、敵に殺到する。

 

 

「水柱四つ!酸素魚雷命中!2隻目のヲ級Fの行き脚止まりました!」

 

「ビスさん、Iowaさん、支援砲撃をお願いします」

 

「了解、Fire!!」

 

「了解。さぁ、私の火力見せてあげるわ…Open fire!」

 

38cm連装砲改が火を吹き重巡洋艦をなぎ倒す。

 

16inch三連装砲 Mk.7から放たれた砲弾がタ級Fの砲塔に突き刺ささり、中の砲弾を巻き込んで爆散する。

 

「次発魚雷装填完了まで後135です!」

 

「了解、隠密行動で!」

 

「雪風の主砲弾、バイタル貫通!イ級E-A炎上!」

 

「次ッ!」

 

「谷風さんの魚雷命中だよ!イ級後期型E-B爆散!」

 

「次ッ!」

 

怒声と波を切り裂く音を上書きする砲声と砲炎。

 

しかし、一番狙われるはずの神通は未だにほぼ無傷。6隻からの集中砲火を受けているが、ある弾は装甲に阻まれ、ある弾は波に阻まれ、ある弾はそもそも当たらない。

 

 

戦艦ル級Fからの砲撃を至近弾で回避。波をかぶりずぶ濡れになりながらも妖精さんは勇猛果敢に機銃や砲を打ち返す。

 

「……次発装填済みです。皆さん、殺っちゃって!」

 

残りの5隻からの一斉雷撃。

 

水柱と炸裂音の後には残骸と無傷の12の艦の影しかなかった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

夜雨side

in 御食事処 〜鳳翔〜

 

 

「あひひな提督も琴音提督も久しぶり〜。元気にしてた〜?」

 

190の長身ボディが御食事処の机席に座っていた。

 

男性としてはかなりでかい方だがひょろ長いと言う訳では無い。絶妙にバランスが整った体型である。

 

そして若干だが英語なまりのある話し方をする。

 

「元気ですよ師匠。前回はぼろ負けしたので明日は負けられませんね」

 

その左隣にいかにも『マニア』や『ゲーマー』が似合うメガネが座っていた。

 

が、むしろ運動のほうができそうな体型の方が近いというギャップを持っている。

 

 

 

「ちーっす。今回の公開演習でも勝たせてもらうぜ」

 

なぜこんなところに迷彩服を着た奴が居るのか、という疑問が出る奴もそこに鎮座していた。

 

というか、隣にアサルトライフルが置いてある時点で完全にサバゲーマーかミリオタですよね。

 

 

「やっと揃ったな。というか、おせーぞ」

 

「いやー、わりぃわりぃ。アメ公がフルボッコされてたから通りすがりに武蔵とかる〜くお仕置きしてたわ。せやから遅れたwスマソw」

 

「琴音おまwwwお仕置きとか言って完全に''ずっと俺のターン''だったじゃねぇかwww」

 

「あり?そうだっけ?w」

 

「すっとぼけんなwwレ級出てきたときとか15.5三連装砲塔の上で腕を組んで『ヒャッハー武蔵は最高だぜぇw』とか言ってたじゃんw」

 

「いやー、一回やってみたかったんよwまぁ、お陰で助かったのも居るみたいだしね?」

 

 

「せやなww」

 

「で、隣のは?」

 

「防空戦艦の夜雨ちゃんよ」

 

「夜雨……?防空戦艦……?そんなやつ居たっけ?」

 

 

「え?この子が夜雨?こんな可愛いのが来たの?良いなー!!」

 

「マジかw」

 

 

 

「見るだけでわかる。普www通wwwにwwwつwwwよwwwそwwwうwww」

 

 

「え、えっと……あの……その……私、ここにいても大丈夫ですかね……?」

 

「いや、むしろ居てくれないと困る」

 

「あ、自己紹介まだだったな。俺はイッサケンタって言うんだぜwよろしくw」

 

「あ、はい。イッサケンタ提督ですね。夜雨です」

 

「俺は琴音って呼んで。嫁艦は武蔵!最高だぜ」

 

「え、あの大和型戦艦の''武蔵''ですか?」

 

「おう。その武蔵だ。そのへんの武蔵とは一味違うぜ?」

 

そのへんの武蔵ってどのへんなんでしょうか……。

 

「え、えと、よろしくなのです」

 

 

 

 

「あひひなです。この中では一番の新入りですが頑張ります」

ズレたメガネを直しながら汗だくのカッターシャツの第二ボタンをけるあひひな提督。

 

…うわ、凄く腹筋周りが筋肉質。

 

「あひひな提督ですね。よろしくお願いします」

 

「あー……この流れで相当な変態キチ(ガチホモロリコン)とか(あずっち)とか夜峰(やみね)っちとか後3人ほど来て欲しかった人も居るけどまぁ、仕方ないか。んじゃ、飲もうぜ。お茶ですが…」

 

「「「「乾杯(杯を神に捧げよ)!」」」」

 

 

「乾ぱ……なんですか、それ」

 

「あぁ、俺らの儀式みたいなもんよw」

 

「ま、気にせんといてくだしあ」

 

「アッハイ……」

 

 

ーーーー【ここから先はダイジェストDA☆】ーーーー

 

 

琴「とりあえずここをこうしてこうじゃろ?」

 

アヒナ「いや、こっちの方がいいかな?」

 

イッサ「それもありだな。ローテーション考えるとこれもありだけど」

 

姉「なるほどね。これはやめときましょ」

 

琴「んでここから射撃(ぶっぱ)かな?」

 

姉「そうそう、そこから射撃(ぶっぱ)

 

イッサ「基地航空がこっちから回り込んで増槽ぽーい?」

 

アヒナ「護衛機も増槽ぽーいですね。できんかったヤツは滑走路にgoで」

 

イッサ「ここのへんから客席と反対側にドーン?w」

 

姉「やな。客席にドーンはダメ絶対」

 

アヒナ「警備はは門前に2でしょ?」

 

琴「んで、こことこことここに立たせると。あ、ここも居るね」

 

イッサ「ここも必要だね」

 

姉「ここはそんなに必要じゃない気がする」

 

琴「んじゃその分をこっちに…」

 

 

夜雨(…あれ、私の居る意味は……?)

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

翌日

 

 

まだ日が昇りきってない時間だが、真夏の暑さに負けないほどの人々の熱気を放っている。

 

サングラスを装着してる人、日傘をさしている人、テントの中から減光板付き双眼鏡で見てる人、ノートパソコンを膝の上に抱えてる人、人の丈と同じぐらいの3脚の後ろにカメラを構える人、テレビの取材とかで使われるデカイ撮影機材を担ぐ人。

 

見渡す限りの人。

 

予想されていた人数をはるかに超えている。

 

初めて艦娘がお披露目された式が誇っていた過去最高記録を軽く更新する程の人が比較的小さな島に来ているそうだ。

 

 

おかげでスタンドにはいりきらない人用の『立見席』や、本来船着場となっている桟橋も満員。本来駐車場として使われるはずだった場所も人で埋め尽くされている。

 

人の圧力で落とされたか、自発的に飛び込んだかは知らないが膝や肩まで海水に浸かって見ている人もいる。

 

勿論だが有料の観覧用フェリー、本来は規律違反だが自作のいかだ、カヤックやモーターボートで見ている人もいる。

 

 

『あーあー、マイクチェック。ワンツーワンツーさん、しー!』

 

今現在、海に面した仮設ステージの方では金剛型シスターズ四姉妹のコスプレをした自衛隊員が大道芸パフォーマンスをしている。

 

本来は白露型の格好をした人達のバンドと那珂君のダンスがメインである。

 

勿論この人たちも自衛隊員(世界一?熱いお兄さん)のコスプレであるが。

 

 

霧島が実機マイクでジャグリングをしながらバランスボールで練り歩き

 

金剛がティーカップで艤装の上にバランス積み上げをした状態で飲み物を配り

 

比叡が魔法の手品(地獄ッキング)をしている。

 

ちなみに、榛名はそれらを取りまとめる司会役をしている。

 

「しっかし、すっごい人ですね」

 

「……少なくとも……万単位は居る……」

 

私と鈴奈が特設4番ブースにつけられた二階の窓から外を覗いている。

 

「艤装主機(もとき)点検完了!調整全部終わり。いつでも行けますよ〜」

 

「……どもです……」

 

「あとは出番待ちですね」

 

「……うん……」

 

 

わざわざ本体の艦をここに入れておく理由はわかりますが、何故私だけ入れないといけないのてしょうか。

 

春雨(剛)も入れておくとか……あるじゃん?

 

 

そして私よりも頑張っている妖精さんの方が出るべきだと思うのですが……。

 

「そういえば。鈴はどうするの?」

 

「……本体の艦……そこにいる……」

 

「了解」

 

「あ、夜雨はここにいたんだ。お祭りの方を見に行ってもいいのに」

 

 

「長良さんどもです。え、いいんですか?」

 

「勿論。ほら、お鈴も行くよ」

 

「……え……ちょ……待っ……」

 

「ほら、走る」

 

「……はぁ……」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「私も浴衣を着たかったーー!!」

 

「艦娘は基準服固定なんですよ……ごめんなさいね?」

 

「……動きにくい……」

 

 

私以外の3人が鳳翔さんに問答無用(?)で浴衣に着替えさせられていた。

 

 

 

ちなみに私は基準服とか呼ばれる各艦娘に割り振られた指定の服を着ている。要はいつもの服だ。

 

鈴奈が黒ベースのカラフル水玉浴衣を着ている。

 

「まーまー久しぶりのお祭りなんだし?別にいーじゃんw夜ちゃんはどんまいってことで」

 

 

 

そんなことを言う凪紗は水色ベースの金魚ちゃんだ。

 

「ごめん、遅くなりました」

 

「え。」「……え……」「わーおw」

 

これが大人の余裕というものか。

 

美しい。その一言でしか形容できない。

 

普段は油やススで汚れた作業着を着ているから目立たないためか、元々がかなりの美人さんであったためか。

 

同性でも思わず見とれるような容姿。

 

黒ベースの赤、緑、水色、黄色4色ラインの浴衣だが、何故か少しえっt……セクシーである。

 

そして龍奈にしては珍しくポニテである。

 

唯一どこかの厚みが絶望的に足りないため台無しになっているが…。

 

 

 

 

「んじゃ、祭り行こー」

 

 

4人で人の流れの波をかき分けていく。

 

 

射的、亀掬い、綿あめ、たこ焼き、ベビーカステラ、金魚雷掬い、、爆雷落とし、、え?

 

「金魚雷掬い?!金魚じゃなくて?!w」

 

「爆雷おとし…絶対駆逐艦娘が考案したやつですね」

 

「……なんでもあり……」

 

 

「安全面的には大丈夫なんですかね……w」

 

 

「ちょっと私射的するわ。オッチャン1回分お願い」

 

「夜ちゃんの神エイムに期待やなwオッチャン私も〜」

 

「……私も……お願いします……」

 

「みんながやるなら私もやるよw」

 

店番のオッチャンが射的用エアライフルを渡してくる。

 

隣の自衛隊所属と思われるおじさんが

「弾込よーし安全よーし」

とか言ってる横で4人が射撃を開始する。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「大漁大漁♪」

 

ボコボコ商品を落としまくった4人はその後数店をめぐりさらに大量獲得をしていた。

 

水風船ヨーヨー(?)数個、お菓子2袋半、綿菓子、金魚数匹、スーパーボール1袋etc…。

 

4人でも分担しないと持ちきれない量となり一部は(こっそりと部分展開した艤装に)格納している。

 

「……ビヨーンビヨーン……」

 

鈴奈は水風船ヨーヨーが気に入ったのが、ずっとビヨーンビヨーンしている。

 

「綿菓子美味しいです」

 

……龍奈は色気よりも食い気のようだ。

 

 

「頭キーンktkr」

 

「たこ焼き6個入りくだはいな〜」

 

 

よくよく見れば他の艦娘も私服or浴衣でお祭りを楽しんでいる。

 

意外かもしれないが、艦娘や他のキャラクターに化けているコスプレイヤーも多い。

 

 

 

「いよーうそこの銀髪ボインと淫乱ピンクヘアーのネェチャン!俺等とイイコトして遊ぼうぜ?ついでにそこのお嬢ちゃんの4人も」

 

8人ぐらいのチャラい不良に半ば取り囲まれる。浜風ちゃんと春雨(剛)ちゃんも絡まれてるし……

 

 

「いいことしようぜ??な?女ばっかりだったらつまんねーだろ」

 

唐突のオシをされても困るんですが……というか、息くっさ。

 

 

“夜ちゃん、コイツら殺っちゃっていいかな”(ハンドサイン)

 

 

''向こうからの身体接触があればOK。コイツラ刃物類持ってるかも''(ハンドサイン)

 

「そこのノッポとぺったん、ナニしてるんや?」(肩ぽ…

 

龍奈の肩を触った、いや、触ろうとした金髪の金属チャラチャラサングラスが放物線を描いて海に落ちる。

 

「気安く触るのはいいけど、私の気には触らないほうがいいわよ?」

 

「頭が世紀末のお猿さんの相手してる暇は無いですのでお帰りください」

 

「黒髪ロングヘアーの貴様ァァ!!ついでに浴衣ぁ!!お前ら俺の息子で泣かせたくなったわ!!!」

 

刃物を抜いて切りかかってくる不良品。

まぁ、頭から不良品と決めつけるのは良くないか。

 

「はぁ……どうして頭が世紀末のお猿さんは刃物を持ち運ぶんですかね…」

 

一応程度の連携は取れているがそれよりも数が多い方が厄介だ。

 

応戦用にこちらも飛び道具や刃物を出してもいいが、事が大きくなる方が更に厄介だ。

 

 

 

「女に刃物使う屑が。使っていいものぐらい考えろし。あ、そんな頭もないから考えれないんですかあぁ??」

 

 

 

絶対零度。冷徹無慈悲。からの無駄な煽り。

 

 

 

横合いから出てきた男のグーパンチがチャラい男の顔面に食いこみ吹っ飛ぶ。

 

その後に居た男に拳の雨が降り注ぐ。……煽りさえなければカッコ良かったのに勿体無い。

 

 

「夜雨さんだっけ?大丈夫かな?」

 

「あ、琴音提督!ありがとです。全員無傷よ」

 

「ならよし。とりあえず、伸びたチンピラの山を憲兵さんに押し付けさっさと逃げるぞ。ことがでかくなるとまずい。浜風と春雨も逃げるぞ」

「了解」

「ですね」

「……賛成……」

「OK」

「はい」

「了解です」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「……やっと……式……始まった……」

 

空砲3発。始まりの合図だ。

 

艦載砲から放たれる砲撃音や機銃の射撃音が響き、零式艦上戦闘機五二型や烈風改、紫電改二、震電、二式水戦、などがエンジン音を轟かせながら空中戦を繰り広げている。

 

本来は高高度迎撃戦闘機で一撃離脱機のはずの震電に旋回戦をやらせるのはどうも理解ができないが……。

 

旋回でもたついてる所を可変式水力偏向ノズルや可変翼を使い航空力学を半分ぐらい無視した軌跡で神電Ⅱが襲いかかる。

 

そのまますれ違いざまに数機撃墜判定。

 

圧倒的な数の差はあるがどれもレシプロエンジン機なので深追いをせず『一撃離脱戦法』に徹すればまず負けることはないだろう。

 

 

海に目を移すと新造艦娘のIowa、神風型2隻、ポーラのお披露目。本家川内型軽巡洋艦シスターズの洋上ライブ。

 

大きな盛り上がりを見せているがあくまでコッチはオマケらしい。

 

本チャンは私達……。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「えー、次は本日のメイン、新造実験戦鑑のお披露目です」

 

 

歓声と大和音楽隊のファンファーレとともに対空特化の艦が6隻…吹雪、秋月、照月、初月、麻耶、皐月と

 

世界の戦艦が4隻…アイオワ(Iowa)、イタリア(Littorio)、ビスマルク(Bismarck drei)、武蔵が袖から入場する。

 

『そのまえに今からちょっとしたデモンストレーションを行います。この6名+4名、計10名の艦隊にに対空戦闘をして貰います。攻撃側は自衛隊の方で有名な6機、目標は彼女らの中央にある3隻の曳航船です。では、演習始めっ!』

 

手に、腕に、腰に、背負い込み式の艤装に付いた砲や機銃を目標に向けて射程内に入るまで構えて待つ。

 

 

「さあ、行くぞ! 撃ち方…始めっ!」

「ビスマルクの戦い、見せてあげるわ!Feuer!(発射!)

「一番、二番主砲狙え…今よ、撃て!」

「lady...OK。さぁ、私の対空火力見せてあげるわ。Open fire!」

 

「行っけぇー!」

「撃ち方始めっ!」

「ガンガン撃って!!」

「摩耶様の攻撃!喰らえぇ!」

「ボクの対空攻撃、始めるよ!」

「僕が、皆を守る!」

 

爆音とともに濃密な砲弾幕が形成され、黒煙の花が開く。

それを縫うように機銃の曳光弾が空を切り裂く。

それぞれが得意とする分野での分担攻撃。

 

対空カットインと呼ばれる猛弾幕を展開する。戦艦sもそれに負けじと嵐の如く空に弾丸を撒き散らす。

 

それをやすやすと貫く5機の編隊。先頭のF/A-18Fスーパーホーネット、F-22ラプター、F35ライトニング-Ⅱの鶴翼陣形。

 

それに続いて直線翼の無骨な機体が突入する。

 

特徴的なターボファンエンジンの音。

 

A10サンダーボルトⅡだ。

 

 

先頭のF/A-18Fスーパーホーネットとが白煙を上げる。

 

一機撃墜判定。急上昇して編隊を離れる。が、もう既にA10は投弾態勢に入っている。

 

『対空戦闘として必要な物。それは各鑑の連携や対空砲火の精度、射程です。が、音速を超えるような航空機相手なら既存の鑑娘では機銃等の旋回速度が遅く、まぐれで落とすのがやっとです』

 

 

A10が30mm機関砲をぶっ放してから3発の誘導爆弾を投下する。

 

吸い込まれるように曳航船を貫き、3本の赤と黒の煙が上がる。3隻の標的艦は大破炎上判定。

 

「もし、仮に深海棲艦が音速機を運用してきたら残念ながらこのような事が起こります。一方的な虐殺もいい所です。が、我々にはそれに対抗するために造られた……というよりも来てくれた心強い方が居ます」

 

会場がどよめく。

 

そんな奴を待ってた!

 

新しい改二爆誕か?

 

いや、それは無いだろ。

 

マローン?(江風改二)

 

どうせ深海棲艦への攻撃は出来ないんだろ。

 

とか、口々にやじを飛ばす。

 

 

「…えー。この映像をご覧ください。皆さんは目を疑うでしょう。''こんな事があってたまるか''と」

 

司会の姉提督がスクリーンに映っている映像を切り替える。

 

 

そこに映し出された光景を見た者は皆、こう言うであろう。

 

『一言で言い表せば虐殺されるだけの未来しか見えない』と。

 

潜水鑑4隻に対してたった1隻のごく普通の戦艦。

 

普通に考えれば一方的に潜水艦が戦艦を沈めて終了。戦艦は手も足もですにやられるだけ。

 

 

そんな構図だった。

 

 

 

しかし、そこに映し出されていたのは一方的に沈められる潜水艦の映像だった。

 

 

''普通は攻撃できない''はずの潜水艦に対して砲弾や噴進弾を浴びせる戦艦。

 

 

映像が終わった瞬間、凛とした声とともに夜雨がいる第四特設ドックが盛大に大爆発した。

 

 




いくつか技とかの解説しないといけませんね……


・沿岸海域戦闘艦
既存のイージス艦よりも小型で安く多用途に使えることを目標にして設計された戦闘艦艇。モジュールシステムと呼ばれる装備変更システムにより数多くの装備に対応している。

57㎜単装速射砲やVLS、clws等を搭載。



・【シールドフレア】 (接触物理/特殊)

超重力電磁防壁の機能の内の一つで【電磁防壁】の機能を切り【重力防壁】の機能に全振りした状態でのみ使用可能。
発動には接触が必要で接触点ないし面から外向きの重力波を浴びせて吹き飛ばす技。

局所的に重力波をかき集めて一方向限定で強力に吹き飛ばすことも出来る。


・【琴音提督】 武蔵スキーのミリオタサバゲーマーの執事(なので男)。もちろんホワイト提督。弟提督とは同期。

今日も深海棲艦に向かって自らもお手製のアサルトライフルやハンドガンをぶっぱなす。


・【イッサケンタ提督】
本名は【石才健太郎】(※重要ではない)。バイリンガルのおっさん提督。標準語が日本語/英語/フランス語/ドイツ語というちょっと変わったホワイト鎮守府を運営している。





・【あひひな提督】
ヘビーゲーマー提督。実は運動の方が得意だがいつもゲームをしているために勘違いされることが多い。

・Iowa(艦娘の方)

アイオワ型戦艦1番艦''アイオワ''のこと。
アメリカの要請を受けて深海棲艦の拠点や揚陸物資、敵輸送艦隊等を『ランカー提督』と呼ばれている提督sの艦隊で波状攻撃をかけて殲滅した時に救出された。

アメリカでは艦娘の運用や研究がかなり遅れているため『日本で運用しそのデータをアメリカに送る』『新技術開発の協力』他、多くの協力関係を結んでいる。



ざっとこんな感じですかね。


どんどん追記していきます。



次回予告。

夜雨がいるドックが唐突に大爆発?!

中の夜雨は大丈夫なのか??

次回、出陣!

Battleスタンバイ!!




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