艦これ&鋼鉄の咆哮【防空戦艦夜雨】〜夜空の防人と狩人〜 作:妖鵞夜雨
しかも前のやつは一月中に投稿したものだと思っていました。なんでや。そしてなぜか3月に投稿できないNOOBっぷり。なんでやグレッグ。
謎の少女二人を拾った夜雨一行。さぁこの女の子、どんな娘なのでしょうね。
ぶっちゃけ重要性はないですが展開のプロットとして使いたい(願望)レベルです。
内容とかは(夜雨とかも含めて)私の好きな属性しか詰め込んでませんので、容易に想像されそうですがwww
ストライクゾーンが広いと性癖のバーゲンセールが出来てキャラメイクが簡単ですね。いい事です。
トリコラも書かなきゃだなぁ…。
暗闇の中。時折履帯と鉄路が擦れて火花を散らす光を取り残して100t近い金属の塊が出口を求めて爆走する。
「……まだ追ってきてます!」
面倒なことに、防壁を張り35mm砲弾を適当にバラ撒きながらトンネルの中をひたすら爆走する私たちに離されることなくきっちり追いかけてくる……カーチェイス洋物映画のようなテンプレート展開になってしまった。
……というか、当てないようきそれでいてちゃんと狙っているように撃つのは一苦労ですね……。………高値の高貫徹系弾じゃなくて安価な曳光弾と榴弾のベルトを使って良いのはせめてもの救いか、はぁ………。
???『待てゴルァ!!とっととその女を置いて死ね!!(※謎言語で喋ってます。わかりやすいように翻訳済み)』
しかも銃撃と砲撃?と意味不明な言語で喚き散らしながらなんですよね。……日本語か英語、フランス語、ドイツ語、ロシア語、スペイン語、中国語あたりならなんとかなるんですけどね……。とりあえずこのまま撃たれっぱなしなのも癪に触るのでさっさとタイヤ?履帯??駆動輪??を破壊し、自走不能にして終わらせたいのですけどね……。
防壁に数発の
???『くぁwせdrftgyふじこlp(ry)!!』
「……一体何語なんですかね……?絶対この二人を置いていけっていう話ですが……というか、琴音提督、この人達は助けなくて大丈夫ですかね?」
龍奈『機銃の乱射してる時点で助ける必要は無いかと。多分ベルトマガジンでも使ってるんですかね…。まぁ、助ける必要は無いかと。』
琴音『前しか見てないから知らん。つーか、俺これだけピンピンしてたらほっといても構わんだろ。』
武蔵『もちろん私がわかるわけなかろう。当たり前だが助ける必要は無い。検討する必要すらないだろうな。』ドヤ顔
ずっきー『どうせアレでしょ。過激なド左のゴミ糞共が艦娘が一般市民を撃った!とか騒ぎ立てるアレ。』
龍奈『それだと、右の過激派工作員かもしれないですよ?……まぁ、過激な奴らは右も左も
ずっきー『確かに……。』
ギャーギャー……ワイワイ……
「……なんで言語の話から主義思想の話になるんですかね……。…すいませんお嬢さん、この言語が何語かわかりますか?できれば翻訳もお願いしたいのですが……。」
話を聞かない
???『多分……少数民族の言葉だと思います。……えっと、《その女どもを置いてけ馬鹿野郎》……っ……絶対置いていかないでくださいね……?…絶対……その……あの………ヤられて……その……。』
無機質に近いような声の娘が的確な答えを持ってきてくれる。やっぱり適材適所ってやつですね。
大丈夫、この二人は私が護ります。さて、どうしますかね……。
「………そのへんは大丈夫です。そういえば名前の方を聞いてませんでしたね。」
ユリ『私は……ハイドレンジア=ユリって言います……ドレン……もしくは……ユリ……って呼んでください……。隣で寝ているのはお姉ちゃんの……ロベリア=チハル……です……。』
……無機質というか抑揚が弱いだけ?ファーストネームが聞き取れないレベル……。まぁ……鈴奈と同じようなタイプの娘なんでしょうかね?……正直わからないですけど
武蔵『……ユリにロベリア………。私は武蔵。大和型戦艦の妹の方だ。よろしく。』
琴音『運転してるのが琴音っていう提督だ。ランカーの陣頭指揮担当ってことで、よろしく!』
「……聞いておいてあれなんですけど、申し遅れてましたね。春雨型防空戦艦の夜雨です。本来は大日本帝国……?でしたっけ?の海軍所属じゃない船なんですねど、まぁ、訳あって今はこっちに来てます。…一応今のところは艦娘扱い……?のはずです。」
龍奈『私の事は『龍奈』と呼んでください。メカニックとかプログラムとか様々なことを夜雨の指揮下で行っています。腐っても令嬢なので顔はそこそこ効き……いや、こっちでこのウリは全く意味が無いですね。一般人に毛が生えた程度ですが……出来ることはなんでもやります。よろしくお願いします。』
ずっきー『ずっきーって呼んでください。夜雨の乗員ですが今は妖精っていうジャンルのアレです。』
琴音(げー……。令嬢って……こいつ、可愛い顔してバケモンかよ……とんだ貧乏くじ引いたかも…。)
(※世界規模のトップ企業のお嬢ぐらいの感覚でokです。)
武蔵(うっそだろおい……物凄い無礼してねぇかこれ……)ギョッとした顔で龍奈を見てる
ずっきー(なーに機械、工業、科学、プログラム、情報がバランスよく出来て陣頭指揮も取れるレベルで慕われているみんなの姉貴に何今更ビビってんだ……?)←だいたい同期の人
ユリ『…え……令嬢さん……?!……それに………提督……?…艦娘…?……妖精……さん……?…皆さん、助けてくださってありがとうございます……。その……。出来ることならできるだけやるので……その…………私…………あの村で……その……魔女とか…エルフ……とか……って…………。』
琴音『……言わなくていい。そのへんは心配すんな。日本ではそのへんは理解してる人が多い。詳細は後で詳しく話すからあとにしてくれ。ずっきー、武蔵、夜雨、龍奈、今の話は聞かなかったことにしといてくれ。……これは提督命令だ。』
ずっきー『了解やでー。』
「了解、忘却の彼方に飛ばします。……防壁更新、再展開完了。」
龍奈『了解です。……とりあえず寒いと思うのでこの毛布被っといてください。冷えは体に悪いので。』
ユリ『……ありがとうございます…です…。』
「…このトンネル長いな……。」
後から連続した銃撃音と共に銃弾…… 12.7mmクラス……多分M2ブローニングの弾が飛んできた。
……この程度じゃ万発突き刺ささっても抜けないがシステムのリフレッシュにより余力を残しておくことによりRPGや突発的な地雷攻撃に対応することができるようにしておかないと……。
琴音『しっかし、しつこい野郎だぜ……つーか、
龍奈『……完全に人ですね。多分車か装甲車か何かで追っかけてきてるんですかね……?』
武蔵『多分ジープかランクル?案外
「了か……」
琴音『ちょっと待て。あとすこしでトンネルから出る。その時にフラッシュを浴びせてやればどうだ?』
「強烈な光は航空機的にまずいかと。…航空機……あ、…飛燕隊!聞こえる?」
爆装飛燕隊隊長機『感度良好、どうぞ。』
「自分たちが出たら後続に威嚇程度の投弾をお願いします。至近弾で必要十分なので、なるたけ派手にやってビビるようにお願いします。」
爆装飛燕隊隊長機『了解しました。』
琴音『そろそろ出るぞ!何かに掴まっとけよ!』
爆装飛燕s『『投弾用意!いつでもどうぞ!』』
一瞬の閃光と共に光の世界に戻る。その直後、ハリウッド映画でよくある主人公達の後ろで爆発するシーンの如く波状緩降下爆撃により出入口付近の雪が消し飛ぶ。
琴音『ヒャッホオォォォウ!!最っ高だぜ!!流石はアイツらの指揮下の部隊だな!』
武蔵『それなwww』
ずっきー『雪崩起きてるけど大丈夫っすかね……』
龍奈『大丈夫でしょう。というか、その程度で死んでたら人間じゃないです。』
琴音『ッシャァ!集合の高雄市までノンストップぶっ飛ばすぜ!!夜雨、後方確認!』
夜雨「……敵の追撃なーし!とりあえず燃料節約のために電気駆動に切り替えますね。コネクタ接続、給電開始。……琴音t!暖房から冷房に切り替え!真夏並に暑い……というか普通の気温に戻っただけですけど……。」
琴音『了解…ぐお、あっちぃ……!』
武蔵『流石棲艦性異常気象だな。春秋吹っ飛ばしての寒暖差は流石に堪える。』
ユリ『……と、とっても暑いです…………。』
車内が完全に蒸し風呂になるのにそう時間はかからなかった。
ーーー
台湾南部近海
摩耶Side
ー高速接近中の航空機影あり!至急迎撃されたし!ー
空母4戦艦2駆逐4重巡1軽巡1の編成にそんな一報が入ったのがついさっき。入れてきたのはたった2機で編隊……?を組んでいる石垣島基地……いや、方位的に輸送船団の護衛艦あきつ丸に帰投中……?の謎の一式戦闘機。しかも妙に無線の感度が良い。……これこそ敵のワナか?……可能性があるとすれば中国本土かフィリピン側から出てきた陸上機か艦載機か……?わからん……。
とりあえず
加賀「……烈風改発艦完了。続いて震電改46機、発艦を始めてください。」
赤城「迎撃隊第一陣は高度6000以上にて空中集合。第二陣は5000にて空中集合せよ。攻撃隊は2500にて集合後迂回して制空支援を!」
瑞鶴「チッ……景雲改と橘花改と同速だなんて……ッ!艦載機発艦完了、対空戦闘用意!それと並行で甲板およびカタパルト点検始め!手明きの妖精は対空戦闘の手伝いを!」
翔鶴「……ッ!このままじゃ間に合わない!私が攻撃を吸引す……」
瑞鶴「ダメよ!そんなことしたら!」
加賀「……頭に来ました。逐次発艦、急ぎなさい。」
赤城「……ッ……!」
……空母はダメだな。発艦作業でクソ忙しい。なら戦艦……長門か。そういえば第二改装(改ニ)になってから色んなことに手を出してたな。私は駆逐艦になるぞー!とか。アホか。
長門「摩耶、秋月、照月、初月、涼月!対空電探を作動させよ!強行突入回収隊に向かわせるな!合戦用意!空母以外陣形変更用意!戦闘機隊は準備出来次第進路変更、夜雨一行の推定位置との間に割りこめ!」
摩耶/秋月/初月/照月「りょーかいっ!」
赤城「了解致しました!」
やっぱり歴戦の戦艦はこういう時に頼りになる。
大型電探である不毛レーダー……FuMo?レーダー?……海外製のクッソ高性能の電源を入れ、電波を放って敵の挙動を探る。
………電探に反応。敵の機体にぶち当たって跳ね返って帰ってきた。
って…なんであんな所に一式陸攻が居るんだよ。邪魔だっつーの……クソが!
「チッ……敵以外に電探に感6!……機種特定。一式陸攻3、護衛の戦闘機3!……邪魔くせぇ。」
長門「……特定を急げ。」
赤城「了解、偵察機を一機向かわせます。瑞鶴、引き継ぎお願いします。戦闘機隊、準備完了!」
瑞鶴「了解、受けます!」
翔鶴「翔鶴から艦隊旗艦長門へ。私が囮になります。その間に離脱を!」
長門「だめだ。勝手な行動は慎め。」
???『そうだぞ〜。勝手な行動はするなよ〜。赤城〜、指令書通り迎撃機は貰うぜ〜、各機インターセプトォー!』
赤城「了解致しました。どうぞ」
……あの一式陸攻、
……ちょっと待て。今『迎撃機』っつったよな?というか、あっさり渡して大丈夫なのかよ
「おいそこの一式陸攻!お前何者だ!」
???『くっくっくー。天下の魔改造、梓たんだヨ☆』
……。なんか妖精が二、三人ぐらいずっこけたみたいだが大丈夫か?
「…お前かよ。…はっきり言ってキモい。」
梓提督『……相変わらず酷いな摩耶。元気か?』
「最悪にな気分だよクソが。なんで私がんな装備のテストベッドなんだよ。つーか、ぶっつけ本番じゃねぇか。」
梓t『四の五の言ってる場合じゃねーぞ???今飛んできてるのはメッサーシュミットの攻撃型新型ジェット機とシューティングスターとかいうアメ公のジェット機、そして
「……サンキュ。今だけは感謝してやる。」
ったく。これだから憎めねーんだよ……。
「……ちっ。やるだけやってやるか。」
「正面に敵艦接近!数12!」
長門「……チッ。湧いてきやがったか……。」
加賀「……発艦完了、陣形変更可能です。」
赤城「……赤城型航空母艦の本気を……。ふふふ……。両舷20cm砲榴弾装填。目標低空機。手空きの者はエレベーターに機銃持って集合!」
瑞鶴「ロサ弾準備!高角砲仰角あげーっ!対空戦闘用意!」
翔鶴「……。」
「……速力は極めて遅い……となると……。各艦、対空戦闘!途中で砲撃が来るかもだからお前ら気をつけろよな!長門!三式用意!んで意見具申、輪形陣に変更を求む!」
長門「うむ。許可する。艦隊陣形変更、輪形陣に!……ふふふ。ビックセブンの実力を見せる時が来たか。」
しかしそんな長門の前甲板に連装二基4門の姿はない。その代わりに『三本の砲身』が付いた砲がたったひとつ付いているだけだった。
「有効射程距離まで5……4……3……」
長門「時限調整完了!装弾よし!陣形変更完了!三式弾、照準合わせ!編隊最先頭!一番主砲…ってぇー!!」
「今っ!」
流石はロリコk……ビッグセブン。味方のインターセプトをすり抜けた敵噴進機の最先頭のやつに初弾で三発ぶちかますだけの腕はあるようだ。
「……ドンピシャ命中!編隊バラけたぜ!」
長門「これが
……憲兵、
ーー
夜雨Side
「…おぅふ。」
ユリ『こ、これだと進めなさそうですよね…………泳ぐしか……無いんですかね……?』
琴音「完全に水没してやがる。泳ぐも何もこれじゃ無理だな。」
高雄市手前の郊外の辺りから深海棲艦性地盤沈下(厳密には陸食み)の効果で海面下によりビルの上の方を残して海水に浸かっている。しかも深海棲艦性の汚染までおませ付きで。
龍奈「流石に普通の大発じゃ乗らないですよね……。確か15トンまでだったはずですし……」
琴音「だな。最悪投棄も考えねばならんのが痛いな。」
朝潮『……逆探に反応!周波数固定!鎮守府連合突入艦隊、突入隊所属、朝潮…………夜雨さん、こっちです!こっちにすごい大発を持ってきました!』
「ちょ、朝潮?!大発じゃ重すぎてコイツは乗らないよ!というか、朝潮に大発は乗らな……」
琴音『おっこれ流れ変わるワンチャン。』
武蔵『なるほど改ニ丁か』
「かいにてい……?」
武蔵『前に言った第二改装の派生みたいなもんだ。』
朝潮『そういうことです。一番でかいのを(梓提督が)作って持ってきました!100トンまでなら大丈夫だそうです!』
琴音「流れ変わって完全勝利UC不可避、勝ったな。場所は?」
朝潮『左の橋まで回します。』
琴音「了解、助かるぜ。んじゃ、回すか」ニヤリ
武蔵『……了解、こっちは任されたぜ。』ニヤリ
……なんか、この二人はいつも碌でもないことを考えている気がします……。
龍奈『一応大丈夫だと思います。ただ、できるだけ真っ直ぐお願いします。』
……えっ?……い、一体何をすると……もしかして崖から飛ぶとか言わないよね?
まぁ、私は最悪エンジングライダーが付いているので大丈夫ですけど……流石に中身が……
朝潮『……到着です。そのまま飛んでください。』
「……え、えっ……と、飛ぶ……?」
ユリ『と、飛ぶって……』
龍奈『っしゃぁいっけえぇぇ!』←1番ノリノリ
琴音「ヒャッホオォォォゥ!!!」
ユリ『……っ……!!』
武蔵『ユリは私に掴まって。ロベリアちゃんは抱き抱えてるから大丈夫。んで夜雨はロープで引っ張ってるから安心だね!』
「おいバカ…なんで勝手に結びやがっひいぃぃぃぃ!!!」
飛びやがった……マジで飛びやがった……。しかも武蔵はいつの間にか私をロープに縛り付けてるし……。
まぁ、重力はきっちり仕事をしているわけでして。大発に着地……いや、80トンの物体の一部として床に叩きつけられたわけですが。
海水をモロに被りながら大発は前に進む
朝潮「浸水被害無し!全速前進!」
「……ねぇ朝潮。生きてるわよね?私。」
朝潮「はい、ナイス着地です!そしてお久しぶりです。」
「……お久しぶり。……とりあえず、後は頼むわよ。」
朝潮「お任せ下さい!」
島風『
皐月『皐月、出るよ!近接戦闘は任せて!』E.(皐月の腰に下げてるアレじゃなくて)マジモンの刀
大鷹『直掩機……どう?』
大鷹搭載機 零戦53型妖精『制空優勢です。……それより由良の下駄履きはまだ飛んでるんです?』
由良搭載機『強風改』妖精『まだ飛んでる?……今は何機目の撃墜だ?の間違いじゃねーのかよボケェ!ちなみに4撃墜2撃破ァ!クソッタレの分際が!13mmを喰らいやがれ!!』
由良搭載『甲標的』妖精『敵駆逐艦に対し雷撃をす、これを撃沈!』
由良『潜水艦によく狙って……ってぇー!』
水柱が数本上がった後に油膜が浮かぶ。
……由良さん、なんでもありってすごいじゃないですか……。
……なんというか、ここまで頼りになる同期が居ることが心強いんですが、私よりも練度が遥かに高いし……左薬指に銀色の輪っかが付いてるし……なんだろ、この、うん。
……悩んでても仕方が無いですよね。はぁ……。
「……敵機全機撃墜!次、対艦攻撃!魚雷持ちとでかい大砲を優先して撃破してください!」
ーーーーーーーー
ロベリアsaid
突然の浮遊感。そして真下に叩きつけられるような衝撃で目を覚ました。かれこれ半日近く寝ていたわけだが……見慣れぬ天井。見慣れぬ人。そして謎の衝撃と大砲の音と潮の香り?かな。というか、ここは何処……もしかして連れ去られた?!
ユリ「……いてて……死ぬかと思った……。」
「……ゆ、ゆり……な、何があったの……?!」
ユリ『あ、チハル姉ぇおはよう。起きた?』
「お、おはよう。……って、起きたも何もここは何処なのよ!というか、このムキムキの女の人は何?!」
琴音『後で詳しく話すからあんまり暴れないでくれ。』
……アンタ誰。というか、勝手にここに連れてきておいて何その態度。気持ち悪い……。
武蔵「とりあえず、ざっと説明しとくぞ。私は武蔵。戦艦のな。とりあえずお前ら二人を助けに来た。んで、最終的に輸送船団かどっかに載せて日本の四国もしくは九州に上陸後、各自の判断でって感じになるハズ。この辺は保証できん。まぁ身の安全の保証は可能な限りする。」
そう言ってまた連れ去る気でしょう。隙を見て逃げ出す準備をしよう。こんなくっそ狭い所にいたくないし。
武蔵「あ、こっちが龍奈、目の前のちっこい妖精がずっきー。んで、ドライバーが琴音提督、外にいるのが夜雨と朝潮だ。今は高雄市手前付近。水没してっからボートにこいつごと載せて移動中って訳だ。外は戦場だがな。とりあえずユリとこれ食っとけ。」
……アイツらと違って結構親切……じゃなかった。
「え……あ……ありがとう……ございます……。」
ユリ「ありがとうございます。頂きます……ところで、何か私たちに出来ることはありませんか?」
……この食べ物……毒じゃない見たいね。……はぁ。というか、
龍奈「残念ながら特に無いですね。装填は自動ですし、主砲発射はずっきーがやっちゃってますし……車上の20mmリモコン機銃は私がやってますし……。」
夜雨『……悠長に喋ってる暇があったら応戦してくださいよ。』
龍奈「この程度で破られることはないでしょうに」
夜雨『……はぁ……まぁ、そうですけど。』
武蔵『今喋ってるのが夜雨な。んじゃ、ちょっくら行くから待っとれ。』
そういって上の蓋を開けて外に出て行った。少し中が広くなった感じだがまだちょっと手狭感がある。
覗き窓らしきものから外を見ても木の板しか見えないし……。……あれ?この人達、撃ってるって言ってたけど揺れない……音だけしか聞こえないのはなんでだろう……。
龍奈「とりあえず、これを身につけてください。アーマーポンチョです。性能でいうなら防弾チョッキとセイフティジャケット《救命胴衣》を足したようなもの、と言った方が良いかもですね。そのまま服の上から羽織るだけでOKです。そしてこっちがヘルメットです。少し重たいかもですが命を失うよりはマシです。万が一のためにウエストポーチにサバイバルナイフのちっちゃいやつとか食料とか色々入れておきました。まぁ、何も無ければそのまま入れっぱなしにしておいてください。」
ユリ「はい、んで、これはこのままでいいんですかね?」
龍奈「いえ、そこの紐を引かないとダメです。そう、それです。」
ユリ「はい、着れました!」
……刃物類を遠慮なく持たせてきた……?!どういうこと……自分の身は自分で守れってこと……?反逆されたらどうすんのよ……!いや、反逆しろってk……
龍奈「これで多少のことがあれば何とかなります。……起きないことを祈るだけですけどね。チハルさんも着てください」
……いや、そんな奇天烈なことは……
ユリ「チーハールー?」
「え、あ、はい。……えっと、コレとこれかな?よいしょっ。」
龍奈「はい、そうです。そこに袖を通して、そう、その紐をここまで引っ張って……」
ユリ「お姉ちゃん、ちゃんと聞いてるんだね……ボーッとしてたのに。」
「当たり前よ!」
龍奈「…………まぁいいわ。そのへんは後で。」
ユリ、チハル。いい娘です。
というか、誰かこの二人の挿絵書いて欲しいんだけど……(戯れ言)
さて、次回なんですが……正直全く考えてないんです。大脱線してるからね!