1話目から長い! 次はどうなっていくのやら・・・・
本編をどうぞ!
武偵。武装を許された探偵、凶悪化する犯罪に作られた国家資格。逮捕権等の権利を持っている。だが、金で働くため武偵法の許す限りどんな仕事も請け負う何でも屋の側面がある。
「ふぁ~・・・・ねみぃ」
そんな武偵を育成する機関、東京武偵高の一年A組の教室で一人の少年が欠伸をしていた。
「四時寝の六時起きは、流石に眠いか・・・・」
少年は再び大きな欠伸をする。少年は毎日、六時に起きる習慣がついているためどんな時間に寝ても必ず六時に目が覚めてしまう。
(出席だけ取ったら、気付かれないようにサボるか・・・・)
そんなことを思う少年だが、すぐに無理だと結論付けた。少年の容姿はかなり目立つ。背丈は168位だが、髪は白に近い銀に血のように赤黒い目。まず、一番目立つ。
(それにしても、朝から騒がしい)
少年が聞き耳をたてると神崎・H・アリアと言う名前を耳にした。
(あぁ、『
神崎・H・アリア。14歳からロンドンの武偵局の武偵として欧州で活躍した後、日本に留学した武偵。
(犯罪検挙率99%で、二丁拳銃に二刀流で
少年はクラスメート達が神崎・H・アリアの強さについて話していても興味がなかった。
「Sランクだったら、普通に強いだろ」
誰にも聞こえないようにボソリと呟いた少年、黒谷終もSランクの武偵だった。武偵にはそれぞれランクがあり、通常はAからEまでだがAより上のSランクがあり、極限れた人物しか与えられない。
「どいつもこいつも騒ぎすぎだろ・・・・」
どこか冷めた様子で言う終はため息をついた。終にとっては他人のことで話が持ちきりなる訳がわからなかった。どうせ他人。自分とは違う、とそう思い再びため息をつく。
「わっ!!」
どこからか声がすると終は声のした方を見ると小学生のような身長の女子が金髪の女子に片手で抱えられていた。金髪の女子のもう一方の手には何かの用紙があった。
(朝っぱらから何やってんだか・・・・)
終は我関せずと言った感じに視線を外そうとするが突然、終は目を見開いた。机に伏せられていた小柄な女子が間接を取られる前に寝返りを打つような動作の後、用紙を持って金髪の女子の手の届かない距離の床に屈んでいた。
(何だ、今の? 一瞬で取り返したのか?)
終は驚きながらもその小柄な女子を見て、口角を少し上げる。
「確か、間宮あかり・・・・か。面白そうだな、あいつ」
終は小さな声でそう呟きながら、しっかりと小柄な女子、間宮あかりを見ていた。
武偵高では、一般科目の他に武偵活動に関わる専門科目を履修できる。そんな専用の校舎の一つ、
(バカライカ!)
そんな中、小学生のような身長の女子、間宮あかりは自分が携帯するマイクロUZIを
(申請するのは自由だもん!)
あかりは今朝、アリアへの
「コラッ!」
後ろから強襲科の蘭豹があかりの脳天に拳骨を落とした。されてあかりは少し、涙目になっていた。
「集中しろや!
あかりの使っているマイクロUZIは短機関銃だ。連射速度は優れているが着弾点は安定しない。巨漢が腰だめに固定して撃つなら兎も角、体重が33㎏しかないあかりには紛れ当たりを期待するしかなかった。
「全然当たってないやないか!」
蘭豹はあかりの撃っていたターゲットを指差すと、ターゲットには一発も当たっていなかった。あかりは内心あちゃあっと思った。
「あれ見ろッ」
蘭豹が背中越しに親指で他のレーンを示すと、忙しい
(マイクロUZIの9㎜弾よりずっと強力な.45ACP弾の、しかも二丁撃ちで・・・・!)
武偵は法律によって人を殺害してはならないと言う規則がある。この訓練では手足に撃っても得点が入るが、アリアはそれも避けて銃をピンポイントに撃っていた。
(あたしと同じような幼児体型なのに・・・・凄い!)
アリアはあかりと同じような幼児体型だった。心の中でちょっと失礼なことを考えていた。
「後、あれもお前と同じ一年や」
アリアとのレーンとは別のレーンを示した蘭豹。蘭豹に言われてあかりがそのレーンを見ると、目を疑った。
(マグナムを、片手で!?)
あかりが見たのは白いに近い銀髪、赤黒い目にロングコート状に改造された防弾制服を着た少年、終がリボルバー式のマグナム、トーラス・レイジングブルを片手で撃っている姿だった。
(アリア先輩の.45ACP弾より威力の高いのを・・・・!)
さらに終は時折、欠伸をしてターゲットを全く見ていないにも関わらず、ターゲットの銃の位置を撃ち抜いていた。
(それに、同じところを連続で・・・・)
終はアリアのガンバメントの.45ACP弾より強力な44マグナム弾をターゲットの同じところに命中させていた。
(あたしも、あんなに強かったら・・・・もう、あんな思いをしなくても済む・・・・)
あかりの脳裏には燃える街の中をただ泣くことしか出来なかった自分の過去が甦っていた。
終は夕方の帰り道で手に持った『中距離射撃訓練結果』の
プリントを見ていた。144人中1位と言う結果だった。だが、終は特に気にもせずにプリントを適当にポケットに突っ込んだ。
(動いてない的で、訓練になるわけないだろ)
実戦で、犯人が動かないかと言えばそれはNOだ。犯人も逃げるために必死に動くし、銃で応戦もする。訓練みたいに動かず無抵抗なんてことはない。
「動かないなら、訓練になんねぇよ」
誰に言うわけでもなく出た不満。終には強襲科も生ぬるく感じていた。
(たく、平和ボケしてんな・・・・)
心の中で悪態をつきながら歩こうとすると銃声が聞こえ、終はその方向を向いた。武偵高では、銃声は日常茶飯事だが、終は気紛れで向いていた。
「神崎・H・アリアに、間宮あかり・・・・?」
終の視線の先には
「何やってんだ?」
終は興味からか少し口角を上げ、聴覚へ感覚を集中させた。普通なら聞こえないが、終は五感が他人より優れているため集中すれば終とあかり達の距離でも会話も聞くことが出来る。
「もしかして、
終は校舎を背にして走り出したアリアとそれを追うあかりを見てそう思うと、歩き出した。
「これは、面白そうだ・・・・」
終はそう呟き、二人の後を追った。
終は現在、レインボーブリッジを目指してビルからビルへ飛んでいた。目指してる理由はアリアとあかりがレインボーブリッジを支える主塔のてっぺんに居るため。
「へぇ、よく追っかけるなぁ。あいつ・・・・」
終はアリアよりあかりの方を見ていた。
「邪魔が入ったか・・・・」
終は聴覚、視覚を集中させながら二人を追っていたため、下の車道で
「強襲科のSランク一人いれば、十分だな」
終はそう言うと、レインボーブリッジ近くの屋上に着地した。終が屋上を飛んで移動していたのは、下から追うより上の方が追いやすかったからだ。
「着く頃には、面倒事が終わってますように・・・・」
終は空挺ワイヤーをビルの柵に引っ掻けると、何の躊躇もなく飛び降りた。
「泣きそうな顔しながらも、結局ずっと追ってきたわね」
終が着いた頃には新たな護送車で犯人が、怪我人は救急車で運ばれ、警察が事後処理に追われていた。アリアとあかりはレインボーブリッジの縁に立っていた。
「ご褒美に、最後のチャンスを上げる」
「こ・・・・ここでですか?」
あかりの自信なさげな声が聞こえた。終は気付かれないようにゆっくり、二人の元に警察の邪魔にならないように歩いていく。
「そんなの、ム・・・・」
「チャンスをあげる代わりに・・・・もう一生無理とは言わないこと。それは人間の持つ無限の可能性を自ら押し留める、良くない言葉よ」
アリアの言葉に終は少なくとも、共感した。人には可能性があるだが、翼のない人間が自力で空を飛べるわけがない。だから、無理なことはある。だが、その言葉を聞いたあかりは掴んでいた車道側のフェンスから手を離した。
「・・・・アリア先輩。あたしを襲ってください」
「?」
(はぁ!?)
アリアはあかりの言葉に眉を寄せ、終は驚愕していた。
「先輩、ずっと逃げてた。逃げるアリア先輩とは、あたしも
「言った事は・・・・取り消せないわよ!」
頭に来たのかアリアはあかりに向かって駆けるが、あかりは直立不動のまま動こうとはしない。そして、アリアの手から額への一撃に足払いを受けて、下の海へ落下した。
「ちょっ・・・・! 強襲科の癖に、ホントに落ちるの!?」
(決まったな・・・・)
驚いて叫ぶアリアを他所に、終は笑っていた。まるで新しい玩具を貰った子供のように。
「取りました!」
下からあかりの声が聞こえる。その声には嬉しさが含まれていた。
「・・・・これであたしたち、
「・・・・!?」
アリアは驚くと、自らのセーラー服をめくって脇腹を確認した。終は海面から見えないようにアリア元に歩いていく。
パチパチ
「・・・・」
終は小さく拍手をしながらアリアに近付き、アリアも終へ視線を向けた。
「あいつ、面白そうですね」
「あんたは、黒谷終・・・・でよかったかしら?」
「へぇ、知ってたんですね、俺の名前。神崎・H・アリア先輩」
アリアは視線だけを終に向けていた。
「あたしと同じSランクだからね。後は二つ名も印象的だったし」
「? 二つ名?」
「破壊者と、漆黒の鬼神」
終はアリアから言われた二つ名に興味を示さず、ふーんと反応した。
「あぁ、それと・・・・
面白いからと付け加えると、終はロングコート状の防弾制服を翻しながら歩いていった。アリアはため息をつきつつ、海に落ちた自分の
簡単な終の設定
名前:黒谷終
身長:168㎝
体重:64㎏
髪の色:白に近い銀
目の色:血のように赤黒い
性格:クールと言うより冷めてる感じ
成績:授業を出てなくても常に上位。
ランク:S
科目:強襲科
二つ名:漆黒の鬼神もしくは破壊者
破壊者と呼ばれるのはよく器物破損をするため(主に道路)
とまぁ、終の軽い設定でした。
感想を待ってます! 次回をお楽しみに!