魔法少女リリカルなのはジャンパー   作:ファイター

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リリなの世界のキャラクターは皆、好きだけど、やっぱりはやてとかシグナムとかが好きかな(笑)
いや、騎士ゼストもいいかなぁ……スカリエッティもいいな(笑)


第三話

よく行く図書館から借りていた本を、ソファーに座り呼んでいた悠也は振動している携帯に気づき手に取った。携帯を開いてみると、既に電話は十回メールは五件以上来ていた。

今日は土曜日なので何ら咎めらる様な事は無い筈なのだが。そう思いながら、なぜ報告してくれなかったのだと胸元で一定のリズムで点滅するインテリジェントデバイス、アカレラを指で弾いた。

その時「んあっ!?」と聞こえたがこの際、無視しておこう。

着信履歴を見てみると、高町士郎と高町桃子。高町なのは。というより、高町家から電話が来ていた。メールも同じようなもので、一つを除けば後は高町家だった。

 

 

「忙しいから手伝って?」

 

 

今日は土曜日で、世間一般には休みなのだろう。そして、その休みを利用して手ごろな値段で美味しいランチが食べられて、コーヒーを飲もうと翠屋にやってくるお客さんが予想以上に多くて手が回らないのだろう。翠屋は個人営業なものの、雑誌にも載ってるくらいに評判はいいのだ。それに、桃子さんは美人で士郎さんはイケメンときた。この二人が目的なお客さんも少なからずいるのだろう。全ては推測に過ぎないが、大よそは当たっているだろう。

 

 

「アカレラ、今度からは教えてくれな?」

 

 

「はい、畏まりました」

 

 

動きやすいジーンズを履き、黒い長シャツを着た。そして、胸元には蒼いネックレス。左耳にはシルバーのイアリングを着けた。外は快晴だ。だが、季節は四月と陽気な気温ながら少し肌寒い。薄手のパーカーを羽織、悠也は家を出た。

 

 

========

 

 

やはりと言うべきか、翠屋の中は女性客で席が埋まっていた。それは店の外にも続いている。いつか見た光景だった。悠也は翠屋のドアを開け、そのまま厨房へと入った。

 

 

「あ、やっときてくれたわね?」

 

 

「はい、本を読んでいたら携帯を見るの忘れてて・・・」

 

 

「ふふ、そこは悠也君の良い所の一つよ?」

 

 

ふわりと、大人の笑みを浮かべる桃子さんは黒いエプロンを悠也に手渡し、かわりにパーカーを受け取った。すぐさまエプロンを装着して、ペンとメモ帳をエプロンのポケットにいれる。

 

 

「ねぇ、やっぱり家で働かない?」

 

 

「中学生を勧誘するのは大人としてどうなんでしょうかねぇ?」

 

 

「あら、貴方なら十分に高校生として通用すると思うわよ」

 

 

「……なのはの援護に行ってきます」

 

 

「あらあら」

 

 

視界の隅で、後片付けと接客に悪戦苦闘しているなのはを捉えた悠也は咄嗟に身を翻して厨房から出た。

 

 

厨房から出た悠也は、早速お客さんに捕まえられた。一人は茶髪の女の子で、もう一人は黒髪の男の子だった。身長的に男の子は弟か彼氏だろう。

 

 

「新人さん?」

 

 

「まぁ、たまにヘルプ……忙しい時に手伝いに来ている程度なので」

 

 

「そうなんだ。あ、私このショートケーキとオレンジジュース。クロノは?」

 

 

「僕は、ガトーショコラとコーヒーで」

 

 

「畏まりました。ショートケーキとオレンジジュース。ガトーショコラとコーヒーでよろしかったですね?」

 

 

「は~い」

 

 

メモを取り終えた悠也は、そっとその場を離れ厨房にいる桃子さんにメモを渡した。

 

 

=======

 

 

時刻は午後7時。翠屋の入り口のプレートは既に裏返っている。

悠也は、なのはと一緒に椅子に座ってコーヒーを飲んでいた。なのはは勿論コーヒーなんて飲んでいない。と言うよりも飲めない。オレンジジュースだ。

 

 

「……ふぅ」

 

 

「疲れたの」

 

 

「まさか、士郎さんと恭也さんに美由希さんが皆いないなんて」

 

 

「ふにゅ~」

 

 

机に突っ伏したなのはには同情せざるをえないだろう。女の子で9歳児がお昼から少しの休憩を挟んだだけで働いていたのだ。悠也の手は、自然になのはの頭に伸びていた。

そのまま頭を撫でているが、なのははされるがままで抵抗も何もしない。疲れすぎたのだろうか?

 

 

「大丈夫か?」

 

 

「……ねむ」

 

 

「こら、こんな所で寝たら明日が大変だぞ」

 

 

「うん」

 

 

オレンジジュースそのまま、なのははフラフラと覚束ない足取りで店の奥に入っていった。

その数分後、桃子さんがなのはが座っていた椅子に座った。

 

 

「お疲れ様。はい、これバイト代」

 

 

桃子さんは封筒をテーブルに置き、残っていたオレンジジュースを飲んだ。

封筒の中身は、確実にお金が入っているだろう。だが、悠也は封筒を桃子さんに渡した。

 

 

「受け取れませんよ」

 

 

「ダメ」

 

 

「お世話になっている人からお金なんて、受け取れません。そもそも、バイト代が目的で手伝いに来たわけじゃありませんから。」

 

 

これは、別に今日が初めてと言うわけではない。悠也が手伝いに来ると、その日の終わりに必ずと言っていいほど渡してくるのだ。それも、普通のバイトで手に入る額じゃない程にだ。

今回もそうなのだろう。だから悠也は受け取れない。そもそも、受け取る事が出来ないのだ。

 

 

「もぅ、だったら翠屋のスペシャルコースでも持って帰る?」

 

 

「そうですね……そうします」

 

 

「はぁ、家の子は素直じゃないのよね。なのはも、悠也君も」

 

 

いつ、俺が高町家の子供になったのだろうか?と心で思いながら、悠也は翠屋のスペシャルコースをどうしようと考えていた。翠屋のスペシャルコースは12種類の色とりどりのケーキだ。季節に合ったケーキや、翠屋自慢のケーキ。それに先行版と称して試作段階のケーキが入っていたりするのだが、かなり美味しい。数日後には店に置いていたりする。

 

 

「それじゃ、取ってくるわね」

 

 

厨房に戻る桃子さんは三児の母とは思えないくらい活発だ。いや、三児の母だからこそ活発なのか?そんな疑問を余所に、悠也はコーヒーを飲みほしパーカーを羽織った。

これからくる、翠屋スペシャルコースを楽しみにして……

 

 




ユーノ、早くしないと親公認になっちゃうよw
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