ハイスクールD×D 黄昏で君ともう一度 更新停止 作:〇〇〇もげろ
ep.1
懐かしい夢を見ていた。
あの頃の私は純粋に世界が美しいと思っていた。
裏切り裏切られがあるのは分かっていた。
それでも世界は美しいと信じていた。
いや、信じていたかった・・・・・。
あの日までは・・・・・・。
これから、そんな愚かな少年が絶望するまでの話の一部を語ろう。
そう、私がまだ僕だった頃の話を・・・・。
僕の名前は『
そして普通の公立高校に通っている高校三年生。
僕は毎日同じ様な日々をただ漠然と生きている。
そう・・・同じ日々を。
今日の授業も後数分で終わる。
唐突だが僕のクラスにはイジメが存在している。
イジメの対象は、僕だ。
別に何か悪いことをやったわけでも、他の生徒を害したわけでもないのに。
ただ、容姿が性別と異なっていた。それだけで、虐められた。
僕のような容姿をしている少年を世間では男の娘と言うらしい。僕の容姿は肩にかかる位の長さの黒髪で顔は小さく、クリクリとした大きな茶色の目をしている。
他人から見たら間違いなく少女と勘違いされる容姿をしていた。
小さい頃は可愛いとか言われたけれども、大きくなるにつれて他人から嫌悪された。
僕だってこんな容姿になんてなりたくなかった!
そんな僕の気持ちとは裏腹に毎日虐められ続けた。
しかし、そんな僕の世界は彼女のおかげで美しいと思えた。
彼女の名前は『
くせのない淡いピンク色のセミロングの髪をして、可愛いと言うよりも綺麗と言うほうが似合う女性だ。
咲は僕とは違い人気者で、周りから尊敬の眼差しで見られている。その中の内の一人は、もちろん僕だ。
そんな咲はなんと、今僕と付き合っている。
クラスメート達はその事が気に入らないらしく、イジメがますます酷くなった。
しかしそんな些細なことは気にしなかった。ただ、彼女が僕の傍にいてくれるだけで幸せだった・・・・・。
それだけの事で僕の人生は色鮮やかになる。
キーンコーン
カーンコーン
チャイムが鳴ったことによりクラスの雰囲気が慌ただしくなっていく。
「今日の授業はここまでだな。吉田、挨拶を頼む」
「起立、礼」
「「「ありがとうございました」」」
挨拶をすると教師は教室から、いそいそと出て行った。
(僕のことを紹介していたら授業が終わってしまったようだね。さて・・・・今日の授業は今の授業で全て終わったので、咲と一緒に帰ろうか。)
そしてショートホームルームが終わり咲を迎えに行くために僕は彼女の席のまで行った。
「咲、一緒に帰ろ」
咲にそう言ったが、彼女の様子が少し変だ。
何故か、一瞬周りと同じ僕を蔑む視線を咲から感じた。
いや、ただの気のせいだ。咲が僕に対してそんな視線を向けるはずない。
彼女のことを信じていた僕はあまりその事を気にしなかった
「春ちゃん、私今日用事があるの・・・・。だから一人で先に帰ってくれる?」
「いや、用事が終るまで待ってるよ」
彼女と少しでも一緒にいたい僕はそう提案した。
「ううん。用事長引くと思うから先に帰っといていいよ」
彼女は頭を横に振ってやんわりと断った。
そして、他の友達と一緒に教室から出て行った。
咲がそう言ったので僕は素直に帰路に着くことにした。
一人で帰る道のりは、いつもより少し長く感じた。