ポケットモンスターXY 神に魅入られた悪使い 作:ヤマタノオロチ
今年の目標に達成するのは本当に大変だ。次こそは早く書き上げます!
感想と評価をお待ちしております。
前回ショウヨウジムで2個目のバッジをゲットしたカイト達。次なる目的地・シャラジムがあるシャラシティに向かっていた時、とある街に辿り着いた。その街には緑豊かな自然に囲まれた公園があったので、一息つく事にした。各々好きな事をしながら休んでいた時、セレナがバスケットを手に持ちながらフォッコがいるベンチに座った。
「ジャジャ~ン、お待たせフォッコ。出来たわよ」
「フォコ~!」
「おお!」
バスケットの蓋を開けると中には茶色とピンク色の2種類のお菓子が入っていた。
それは『ポフレ』と言って、カロス地方の伝統的なポケモンの為のお菓子であった。
「伝統的なお菓子か・・・ホウエンのポロックやシンオウのポフィンに似た食べ物がカロス地方にもあるとは驚きだ」
「ガウッ!」
「あぁ、それにこのポフレ、見るからに美味しそうだな」
「ピーカ!」
「本当ね。とても上手よセレナ」
「コーン」
「ありがとう!ピカチュウとグラエナ、キュウコンにもあげるね」
「ピカピカ!」
「ガーウ!」
「コーン!」
「はい」
セレナはピカチュウとグラエナに茶色のポフレを、フォッコとキュウコンにピンク色のポフレを渡す。4体はポフレを口にすると表情が緩んだ。
どうやらとても美味しいようだなと思っていると、サトシが残っていたポフレに手を伸ばす。
「人間も食べられるよな?」
「あっ!?」
そう言ってサトシは両手に持った2つのポフレを一気に口に入れる。すると急に黙り込んでしまう。それを見てセレナは慌てながら訊ねる。
「サ、サトシ!?」
「どうしたんですか?」
「美味~い!こんな美味いお菓子食べたの初めて!」
「脅かさないでよ・・・」
周りに花が咲いているのが見える程の笑顔でサトシはセレナのポフレを褒める。それを見てセレナは、自分が作ったポフレが好評である事にホッとする。
そんなにも美味しいのなら1つ貰うかなと思っているとまた勝手にボールから飛び出したゾロアとユリーカのポシェットに入っていたデデンネが自分も欲しいと騒ぎ出す。
「マー!オイラも食べたいゾ!」
「ネネ!ネネ!!」
「分かった分かった。セレナ、ゾロアとデデンネの分もくれないか?」
「えぇ、良いわよ。まだいろいろあるから」
そう言ってセレナはポフレを2個取り出す。すると突然ポフレが独りでに浮いて、そのまま移動してピンク色の体が特徴のポケモンの口の中へと消えてしまった。
「ペロ・・・ムイムイ」
「えっ?何?」
「初めて見るポケモンですね兄様」
「あぁ、さっき使ったのはサイコキネシスだ。ひょっとするとエスパータイプのポケモンかもしれないな」
そうしている間にピンク色のポケモンは再び『サイコキネシス』を使って、残っていたポフレを全て食べてしまった。
ポフレが無くなってしまった事にゾロアとデデンネは悲しい表情になる。カイトは2体を慰めながらポケモン図鑑を取り出して調べる。
『ペロリーム。ホイップポケモン。嗅覚が発達していて、特に甘い匂いには敏感である』
成程、ペロリームと言うポケモンか。それにエスパータイプではなくフェアリータイプであったか。図鑑の説明を聞いて興味が湧き改めてペロリームを見ると、後ろからセレナの持つバスケットより大きなバスケットを持った薄青髪の女の子が現れた。
「ペロリームがそのポフレ、まあまあ、だって言ってる」
「っ!?まあまあだって・・・貴方は?」
「私はミルフィ、ペロリームは私のパートナーよ」
「ペロ~ン」
「俺はサトシ。こっちは相棒のピカチュウ」
「ピカチュウ!」
「私はセレナ・・・」
「フォッコ!」
「僕はシトロンです」
「ユリーカよ」
「ネネネ!」
「俺はカイトだ。こっちは相棒のグラエナとゾロアだ」
「グガウッ!」
「よろしくだゾ」
「シノンと申します。こっちはパートナーのキュウコンです」
「コーン!」
自己紹介が終わるのと同時にサトシとピカチュウ、デデンネ、ゾロアのお腹の音が響いた。見事に音がハモった事に全員が苦笑いする。
「ゾロアとデデンネは兎も角、サトシとピカチュウはさっき食べただろうが・・・」
「ガーウ」
「だってあれだけじゃ足りないぜ」
「ピカピーカ」
「この子が食べちゃったお詫びに最高のポフレをご馳走してあげましょうか?」
「食べたい!食べたいです!」
「ピカピカ!」
「私も食べたい!」
「デネデネ!」
「オイラもだゾ!」
「私は結構です!」
「まぁまぁセレナ・・・」
未だ不機嫌なセレナを見て、シノンが苦笑いしつつご機嫌良くしようと宥める。
そんな事は気にせずにミルフィがバスケットの蓋を開ける。中には綺麗にデコレーションされた様々なポフレが入っていた。それを見てサトシ達は絶賛する。
「おぉ~!スゲェぜ!」
「どれも見事ですね!」
「そうでしょう?ピカチュウにはピリリと辛いマトマの実のトッピング付き。ゾロアとデデンネには甘いオレンの実のトッピング付きをどうぞ」
3体は美味しくポフレを食べ始め、その様子をセレナは横目で見つめる。
「ピカピーカ!」
「ネネネ~!」
「とても美味しいゾ!」
どうやらミルフィのポフレはかなり高い好評のようだ。3体は笑顔で食べ続ける。それを見たサトシが続くようにポフレを1つ手に取って食べる。
だがそれをミルフィが慌てて止めようとするが・・・。
「あっ!それは・・・」
「辛あああぁぁ~~~~~っ!!」
「おぉ、これは凄い。まるで火炎放射みたいだぞサトシ」
口から猛烈な火炎を吐くサトシを見て、カイトは面白そうに言う。
しかし、当の本人からにしては大変な事で、慌ててバックから水筒を取り出して必死に水を飲む。
「ゴクゴク!プハッ!ヒィ~・・・何だよコレ、全然美味しくないじゃん」
「それは炎ポケモン用よ。ポケモンには美味しくても人間にはそうでない物もあるわ」
「そうなんだ・・・」
「けど確かにあの辛さなら炎ポケモンは好きでしょうね。私もタイプに合わせてお菓子を作る事があるから分かるわ」
「でしょう。ポケモンに合わせる、それは良いポフレよ」
「ッ!それぐらい私もやってるわよ!!」
「当然よ、ポフレの基本よ。出来て当たり前」
「何よその言い方!」
ミルフィの上からの言い方にセレナは怒り、お互いに火花を散らしながら睨み合う。そんな2人をカイト達は内心恐ろしく感じつつ宥める。
「ピカピカ」
「ペロ」
「ちょっとちょっと、2人とも落ち着いて・・・」
「「フン!」」
「やれやれ・・・どうしたものか」
「ガウ・・・」
「なら勝負してみたら?」
「ユリーカ?」
「このポフレコンテストで!」
ユリーカが指差す先には掲示板に貼られている1枚のポスターがあった。それはこの街で開催されるポフレコンテストの参加者を呼び込む為のポスターであった。
「今日が予選で、明日が決勝大会よ!」
「それいいじゃん!」
「ピーカ!」
「そんなのあるんですね」
「私はそのコンテストに出る為にこの街に来たのよ」
「じゃあ勝負ね!」
再び火花を散らすセレナとミルフィ。2人の間にいたシトロンは素早くしゃがんで静かに避難した。その間サトシとカイト、シノンの3人はポフレコンテストのポスターを見ていた。
「コンテストは午後からやるみたいだな」
「そして参加者は自由で、予選で勝ち残った4組が決勝に進めるのか・・・シノン、お前も出てみたらどうだ?」
「私もですか兄様?」
「あぁ、お前が作るお菓子はとても美味しいし、いい勝負になるんじゃないか?」
「・・・そうですね、分かりました。私も出ます!」
「コーン!」
「「「「「えっ!?」」」」」
カイトの勧めもあってシノンは自分もポフレコンテストに参加すると宣言する。それを聞いてサトシ達は驚きの声を上げる。
「ねぇシノン、貴方ポフレ作れるの?」
「いいえ、さっき初めて知ったわ。けどこう見えて私、いろんなお菓子を作ってきた事があるから大丈夫よ。お互いにいい勝負をしましょう」
ミルフィの問いにシノンは不敵に笑顔を浮かべながら言う。
その後カイト達はポフレコンテストが行われる会場に向かう。そして開催時間になると司会者がマイクを手に開催宣言をする。
「さぁ、ポフレコンテストの予選が始まりました。参加者の皆さんにはオリジナルのポフレを作っていただきます。どんなポフレができるのか、楽しみです!」
参加者はそれぞれ優勝を目指し、気合いと共に自身の腕によりをかけてポフレを作り出す。
そんな中セレナはフォッコと一緒に作っていた。
「ジャジャーン!さぁ、ポフレのベースが焼けたわ!」
セレナのポフレはピンク色のもので、ベースだけでも良い匂いが漂ってきた。観客席で応援していたカイトとサトシ、シトロン、ユリーカもその匂いに釘付けになる。
「うわ~ふんわりしている!」
「デネ~」
「これだけでも美味そうだぜ!」
「ピーカ!」
「この上にいろんな種類のペーストを乗せていくの」
「フォコ~」
「2種類のペーストの組み合わせで、オリジナルティーを出すのよ」
説明しながら順調に作っていくセレナ達。見た目からでもとても美味しそうだ。
「そして最後はトッピング!作る人のセンスが大事ね」
「フォッコ。フォコフォッコ!」
「ジャジャーン!これはフォッコの為の小枝トッピングよ!」
「・・・・・フン、負けないわよ!」
完成したセレナのポフレを見て、さらにやる気になるミルフィ。
一方シノンはキュウコンとサーナイトと一緒にポフレを作っていた。彼女達の作るポフレは薄緑色で、初めてとは思えない程の手際よくできて、とても美味しそうに仕上げていく。
「このポフレはラムの実を混ぜた生地で焼いてみたの。貴方の様に良い色になったわサーナイト」
「サーナ」
「キュウコン、そっちの方も良い感じに温まったかしら?」
「コーン」
「うん、良い感じ。それじゃ、この真っ赤なチェリーを乗せて・・・」
キュウコンとサーナイトと仲良く作るシノン。実は彼女達、何度も一緒にお菓子作りをした事があるので、お互いに自分がやるべき事が分かっており、その為作業が順調に進んでいるのだ。
だがもう1体シノンの手持ちの中で何度も一緒にお菓子作りをした事があるポケモンがいた。
「シノン達も良い感じにでき上がっているな。これなら何の問題もないだろう」
「えぇ、唯こっちの方は問題ありますけど・・・(汗)」
そう言ってシトロンが苦笑いしながらカイトの隣を見る。そこにはグラエナの頭を自分の膝に乗せて・・・俗に言う膝枕をしているミミロップがいた。
「ミロ~~♪」
「グ、ガァ・・・」
幸せな表情をしているミミロップとは対照的に、グラエナは少し顔を赤くしながら必死に理性を保っていた。そう先程言ったもう1体とはミミロップの事だったのだ。
最初はミミロップも参加しようとしたが、ポフレコンテストではポケモンは2体までと決まっていた。結果シノンのお願いもあって仕方なく応援する側に行ったのだが、此処である事に気づいた。今グラエナの傍にいるのは自分だけ、ならこの時を有効に使わなくては!そう思ってミミロップはグラエナを誘って膝枕をしているのだ。
その様子は勿論キュウコンとサーナイトには見られていて、2体はシノンの手伝いをしつつ時々体から黒いオーラを出していた。
「これは後で問題になりそうだ。今日は覚悟しておけよグラエナ」
「ガーウ・・・」
カイトの言葉にグラエナはため息をつきつつ頷いた。
そうこうしている間にもポフレコンテストは進んで行った。
「さぁ、勝負は後半戦に突入しました。参加者の皆さんも気合が入っております!素晴らしいポフレが次々と出来上がっております!今回のコンテストはレベルが高い!おぉ!?」
解説していた司会者であったが、ある参加者のポフレを見て驚きの声を上げる。その参加者は5人とポケモン1体のチーム(正確にはポケモン2体だが)で参加していて、作り上げたポフレは黄色をベースに7種類の木の実それぞれの色をしたクリームが均等にデコレーションされていた。
「これは凄い!他の参加者とは一段上を行くと思われる色鮮やかなポフレです!」
「最後に星形のトッピングとカラフルな甘いシュガーを少しかけて・・・完成です。名付けてスターレインボーポフレです」
「あんた本当に凄いわね」
「ああ、手伝った俺達も驚きだぜ」
「まさに芸術的なお菓子じゃーん」
「ニャ~今すぐ食べてみたいニャ!」
「ソーナンス!」
完成したポフレを見てカイト達を含む観客は勿論、見ていた参加者全員がその完成度に驚いていた。もう皆さん分かると思うが、彼らの正体はロケット団である。
今回彼らはポフレコンテストの優勝賞品と会場に集まったポケモンを狙って、パテシィエに変装して参加したのだ。
素人当然の彼らがなぜこれ程までに凄いポフレを作れたかと言うと、ロバルの腕によるものである。何故なら彼は料理作りが趣味とも言えるほど得意で、その腕は世界に通じるとも言えるくらい凄いものだった。当然作る料理はどれもとても美味しい。
その為現在ロケット団の食事係りを担当している。
そしてその腕はこのポフレでも発揮されて、この通り素晴らしいポフレを作り上げたのだ。
それから少し経って参加者全員の完成したポフレが会場のテーブルに並べられる。
「これからポフレコンテストの予選の通過者を発表致します。審査委員長には世界的なポフレマスターのモナークさんをお迎えしました」
観客が拍手を送る中、モナークは会場に上がってマイクを手に取り、ポフレの歴史について説明する。
「ポフレと言うスイーツには人間とポケモンが仲良くなってほしいと言う願いが込められています。素晴らしいポフレはポケモンと人を更に深く結び付けてくれる事でしょう」
「成程、そんな願いがポフレを生み出したのか」
「良い願いですよね兄様。勉強になります」
ポフレの歴史を聞いたシノンはその内容をしっかりメモを取っていく。するとここでユリーカが恒例とも言えるシルププレをモナークに行う。そして恥ずかしさのあまり顔を真っ赤にしたシトロンのエイパムアームによって持ち上げられ、そのままシトロンと共に会場を飛び出して行った。
そんなやり取りを見ていたミルフィが突如席を立ち、サトシの隣にやって来て座る。
「お嫁さんね・・・?将来サトシのお嫁さんになってくれる人はいるの?」
「っ!?///」
「え・・・?そんなのいる訳ないじゃん」
「ふ~ん・・・」
ミルフィは薄い笑みを浮かべながらセレナを見る。それに気がついたセレナは目を閉じてそっぽを向く。
「やれやれ・・・小悪魔な事をするな~」
「セレナ、こんな事でくじけちゃいけないよ」
カイトはミルフィの行動に呆れ、シノンはセレナにエールを送った。それから暫く経って落ち着いたシトロンとユリーカが会場に戻ると、予選通過者が発表された。
「只今より、決勝に進出した4組を発表します」
「たった4組か・・・」
「ドキドキするね。セレナにシノンさん」
「うん・・・」
「大丈夫。精一杯頑張ったし、自分を信じているわ」
「最初の方は・・・ミルフィさん!」
「当然ね」
自信満々かつ不敵な笑みを浮かべながらセレナを見た後、ミルフィは会場に上がる。
「続いて・・・チームR!」
次に発表されたのはロケット団で、5人と1体は余裕な表情で会場に上がる。
「さらに続いて・・・シノンさん!」
「やった!やりましたよ兄様!」
「コーン!」
「サナサーナ!」
「よくやったぞシノン。キュウコン。サーナイト。次は優勝だな!」
「ガーウ!」
「ミミーロ!」
3番目に呼ばれたのはシノンであった。彼女達はカイト達の激励を受けながら会場に上がって行く。ライバル達が予選通過をしたのを見てセレナは不安な表情になる。そしていよいよ最後の予選通過者が発表される。
「そして・・・セレナさん!」
「はっ!」
「よっしゃ!やったなセレナ!」
「ピカ!」
「フォッコ!」
「来たー!」
「良かったですねセレナ」
「予選通過おめでとうセレナ」
「うん・・・いいえ、まだこれからよ。次が本番なんだから!」
シノンに続くように会場に上がるセレナ。揃った4組にモナークは微笑んだ後、明日行われる決勝戦の内容について説明する。
「この4組には、明日までに新作のポフレを作ってもらいます。早速材料集めから始めてもらいましょう」
「決勝、スタート!!」
司会者の言葉と同時にロケット団はすぐさま会場を降りて飛び出して行く。それを見てシノンも急いで材料集めをしようとセレナに呼び掛ける。
「セレナ、私達も急いでお店に行って材料を集めましょう?」
だが当のセレナはまたミルフィと火花を散らしながら睨み合っていた。それを見たシノンは苦笑しつつ2人に呼び掛けた。
「2人とも、そんな事をしている場合じゃないわ。早くお店に行かないと材料が売り切れちゃうよ!」
「コーンコーン」
「サナサナ」
「!?そうね・・・こんな事をしても意味ないわ」
「ペロ~ン」
「決着は決勝戦で着けるわよ!」
「フォコ!」
そう言って3人も会場から降りて、カイト達と一緒に材料集めに走った。しかし・・・。
「すみません。木の実か、果物はありますか?」
「すまないな。木の実も果物も全部売り切れなんだ」
「そんな・・・」
「此処にも無いなんて・・・」
街の何処の店に行っても木の実や果物は売り切れていた。ポフレ作りに必要な材料が無ければ明日の新作ポフレが作れない、シノンとセレナは徐々に焦り出す。
「どうしましょう兄様?」
「う~ん・・・これはもうお店で手に入れるのは諦めた方がいいかもしれないな」
「そんな!?それじゃ、どうしたら・・・?」
シノンの問いにカイトが店で手に入れるのは止めた方がいいと言うと、セレナがどうしたらいいか訊ねる。それをカイトが答えようとした時、こちらに向かってミルフィとペロリームが走って来た。
「まさか此処も無いの!?街中の店から木の実と果物が消えてる」
「ペロペロ~」
「何だって!?」
「嘘!?」
「誰かが妨害しているんでしょうか・・・?」
「貴方じゃないでしょうね!?」
「そんな事する訳ないでしょ!?」
「2人とも落ち着いて!今は喧嘩している状況じゃないでしょ!」
「コーン」
「シノンの言う通りだ。今俺達がやるべき事は材料集めだ。このまま材料が手に入らなければポフレを作る事なんて不可能だ。だからこそ森に行くぞ」
「ガウガウ!」
「森に・・・?」
「そうだ。森に行けば木の実があるかもしれないからな」
「それだ!皆で森へ行って探そうぜ!」
「ピカピカ!」
「「うん、森ならある!はっ・・・フン!」」
同じセリフを言うとは思わなかったセレナとミルフィは、再び火花を散らして睨み合う。そんな2人を落ち着かせながらカイト達は森へ入った。
しかし森の中にある筈の木の実は1つもなく、ただ無残に切り倒された木々しかなかった。
「全然ないじゃん・・・」
「ピーカ・・・」
「どういう事?」
「兄様、これってもしかして?」
「あぁ、どうやら誰かが妨害工作をしていると見ていいな。どの木も自然に折れたものじゃない。何かで切られた感じだ」
そう言ってカイトは全員に切られたと思う枝を見せる。一体何者が?と皆が考えようとした時、セレナがフォッコを連れて奥の方に行ってしまった。
「焦っても良い事無いのに・・・」
「ミルフィには何か考えがあるのか?」
「私にはこのペロリームが付いている。ペロリームは甘い匂いを嗅ぎ分ける事ができるから木の実を見つけたりするのは得意なの」
「ペロ~」
「確かに図鑑でも嗅覚が発達しているって書いてあったわね。それじゃ、木の実がまだ何処かに残っているか分かる?」
「えぇ、お願い、見つけて」
「ペロペ~ロ~。ペロ~」
ペロリームは自慢の嗅覚ですぐさま木の実がある方を指差す。
「あっちにまだ木の実があると言っているわ」
「そうか、ありがとうなミルフィ」
「べ、別に大した事じゃないわ。それに見つけてくれたのはペロリームだし・・・」
「そんな事ないさ。ミルフィの頼みがなかったらペロリームも見つけてくれなかっただろう?だからミルフィのおかげでもあるさ」
「そ、そう。どういたしまして・・・///」
「(えぇ~、サトシの奴・・・まさかこんな所でも女を落とすのかよ)」
サトシにお礼を言われたミルフィは顔を赤く染めてモジモジとする。まさかこんな所でサトシの天然女落としが見られるとは!目の前の光景にカイトは頭を押さえたくなる。それはシノン達やピカチュウ達でさえ同じ気持ちだ。
そんな事が思われているとは知らないサトシは、すぐにセレナの後を追い掛けようとするが、突如セレナの悲鳴が聞こえた。
急いで悲鳴がした方へ走って行くと、セレナとフォッコが綿飴のようなポケモンに囲まれていた。
「な、何なの!?いや、来ないで!」
「フォコ~!」
「「「「「ペロ~~!!」」」」」
恐怖心から思わず後退してしまうセレナ。しかし木の根に足が引っかかってしまい転んでしまう。その隙をついてポケモン達は一斉に襲いかかった。
「フォッコ、引っ掻く!」
「フォコ!」
セレナを助けようとフォッコは接近するが、2体のポケモンが同時に口から『糸を吐く』を放って動きを封じてしまう。
「コー!?」
「フォッコ!うわぁ~~!?」
絶体絶命と思われた時、ようやくカイト達が到着する。
「セレナ!待ってろ今助ける!ピカチュウ、10万ボルト!」
「ピカ!ピ~カ~チュウ~!!」
ピカチュウの放った『10万ボルト』はポケモン達に命中しセレナから離れる。そしてその余波によりフォッコの体に絡み付いていた糸が切れて自由の身になった。
「セレナ、大丈夫か!?」
「うん」
「フォコ」
「何だ?このポケモン達は?」
「どこかペロリームに似ているな」
『ペロッパフ。綿飴ポケモン。ペロリームの進化前。甘い物が大好物。甘い物が不足すると機嫌が悪くなる』
やはりペロリームの進化前であったか。図鑑で調べ終わった後もう一度ペロッパフ達を見る。彼らはとても怒っている状態だ。
「何でセレナを襲うんだ!?」
「油断したから舐められたんじゃない?」
「そ、そんな事ないわよ!」
「フォコフォッコ!」
「セレナの言う通りだぜミルフィ。セレナも今までの旅で経験を積んできたから舐められる事はないさ」
「サトシ・・・///」
「(まさかの2度目とは・・・コイツ意外と天才かもしれないな)」
元々サトシの事が好きなセレナは、サトシが自分に同意してくれた事に嬉しい気持ちになって顔を赤く染める。
2度目の光景にカイトはまた頭を押さえたくなる。だけどカイトさん、貴方も結構サトシ同様に女落としをしていますよ。まぁ、それは次回分かるから置いといて・・・。
「ペ~ロ~!」
「何だと?」
ペロッパフの怒りの籠った声を聞いてカイトは彼らの怒っている理由を知る。
「いきなり何すんのよアンタ達!フォッコ、火炎放射!」
「フォッコ・・・!」
「待てセレナ!グラエナ、フォッコを止めろ」
「ガーウ!」
怒りながらフォッコに攻撃を命じるセレナ。だがそれをカイトとグラエナが止めた。
「な、何するの!?」
「取り合えず落ち着け。このペロッパフ達は皆甘い物が不足しているせいで機嫌が悪いだけだ」
「それなら甘い物をあげれば落ち着かせる事ができるな」
「それなら私の作ったポフレがあるわ。さぁペロッパフ達、甘い物よ」
そう言ってシノンは鞄からバスケットを取り出して蓋を開ける。中には沢山のポフレが入っていた。実はこれ先程のコンテストの予選で作ったポフレである。いつもの癖で沢山作ってしまい、後で皆に上げようと残していたのだ。
「「「「スンスン・・・ペロ~~!!」」」」」
ポフレの甘い匂いを嗅いだペロッパフ達は大きな鳴き声を上げて、一斉にシノンのバスケットに顔を突っ込む。それはまさに飢えた狼の様な食べ方だ。
「おぉ、凄まじい食べっぷりだ(汗)」
「本当ですね。バスケットに入っていたポフレがあっという間に食べ尽くされましたよ」
「でもああやって美味しく食べてくれると嬉しいわ」
「それにペロッパフ達も落ち着いたみたいだよ」
凄まじい食べ方にカイト達は少し引いてしまうが、シノンのポフレのおかげでペロッパフ達は落ち着き、幸せな表情を浮かべたまま森の奥へ帰って行った。
「凄いわシノン。ペロッパフ達を落ち着かせるなんて」
「いいえ、これも兄様のおかげよ。兄様が気付いてくれなかったどうなっていたか・・・」
ようやく落ち着ける状況になり、カイト達はホッと一息をつく。そんな中、セレナが神谷服に付いたベトベトを濡れたハンカチで拭きながら文句を言う。
「全くもう!きっとペロッパフ達がこの森の木の実を全部食べちゃったんだわ!」
「ペロ、ペロンペロン」
「ペロリームが違うって」
「何で分かるの?」
「ペロリームはペロッパフの進化形だからあの子達の気持ちがよく分かるのよ」
「では怒っていたのには何か理由があると言う事ですか?」
「それはきっと森の木の実が無くなった事と関係があるだろう。ミルフィ、ペロリームにもう一度まだ木の実がある所を探しだしてくれと頼んでくれないか?そこに行けば原因が分かるかもしれない」
「えぇ、ペロリーム、お願い!」
「ペロ、ペロン。ペロン」
再び匂いを嗅いだペロリームが森の奥を指差し、カイト達はその方向に向かって走り出した。途中急な崖を登って上に行くと、目の前には沢山のいろんな種類の実が生った木々がそこら中に生えていた。
「これは・・・!」
「ピカァ~!」
「野生の木の実がこんなにも一杯あるなんて・・・!」
「ペロ~!」
「凄~い!」
「デネネ~!」
「これなら最高のポフレは作れる!」
「本当ね!いろんな種類があるから様々なポフレができそう」
「凄く美味いぜ!」
「ピカピカチュ~!」
「「早っ!?」」
各自木の実を手に取って熟した実の良さを見る。どれもとても新鮮な木の実ばかりで、サトシとピカチュウがいつの間にか食べていたから味も問題ない。
「・・・って、呑気に食べている場合か!こんなにも木の実があると言う事はまだ此処に原因となる事が起きていないか、来ていないかのどちらかだ。油断するな」
カイトが全員に呼び掛けたのと同時にペロリームが何かに気が付いた。その方向を見てみると奥から先程のペロッパフ達が何かから逃げる様にやって来た。
そして彼らの後に続く様に奥からハサミが伸びて来て、木を次々と切り倒した。
その正体はオクタンの様なメカに乗ったロケット団だった。
「お前達は!?」
「お前達は!?と言われたら!」
「黙っているのが常だけどさ!」
「「それでも答えて上げるが世の情け!」」
「「世界の破壊と混乱を防ぐため!」」
「「世界の平和と秩序を守るため!」」
「愛と真実の悪と!」
「力と純情の悪を貫く!」
「クールでエクセレントであり!」
「ラブリーチャーミーな敵役!」
「ムサシ!」
「コジロウ!」
「ミズナ!」
「ロバル!」
「「宇宙と銀河を駆けるロケット団の4人には!」」
「「ホワイトホールとブラックホール、2つの明日が待っているぜ!」」
「にゃーんてニャ!」
「ソォーナンス!」
「イートマ!」
「エアーー!」
お決まりの長い台詞を言うロケット団を見て、ミルフィが何者なのか訊ねてきたので分かりやすく説明し、奴らに何を企んでいるか訊ねる。
「そのメカを見れば分かるが、森の実が生えている木々を切りまくっていたのはお前達だな」
「その通りよダークボーイ。森の木の実だけでなく、街の木の実も全部戴いちゃったのは私達!」
「更に此処の木の実も全部戴く!」
「そして更にアンタ達のポケモン達も全部戴いてしまうじゃーん!」
「それが済んだらゆっくりポフレ作りに掛からせて頂きます」
「えっ?ポフレ・・・?」
ロバルが言った言葉が少し引っかかるが、今は木の実の方が大切だ。しかし森の木の実は兎も角、街の木の実や果物をよく全部手に入れる事ができたなアイツら。金に余裕があるのか?
カイトがそう思っている間にもロケット団は次の行動に移っていった。
「行くのよニャース!」
「任せるニャ!ニャーが作った木の実吸い込むマシン。名付けてスイスイスイーツスイコーム!」
「っ!なかなか良いネーミングだ」
「そのまんまじゃない」
「本当ですね」
「コーン」
「あれ?」
ロケット団のメカの名を聞いてシトロンは褒めるが、セレナとシノンはそのままだと呆れながらツッコム。
「ピカチュウ、まずはおミャ~から吸い込んでやるニャ!」
ニャースがレバーを操作するとマシンの触手の1つがこちらに向けられ、もの凄い吸引力でピカチュウを吸い込もうとする。
必死に耐えようとするピカチュウだが、遂に力負けしてマシンの方へ吸い込まれていく。サトシが急いで捕まえようとするが間に合いそうにない。
「グラエナ、行けるか?」
「ガウッ!ガー!」
それを見たカイトがグラエナに助けられるか聞く。グラエナは軽く頷いて吸い込む力も利用して猛スピードで走り出し、飛び上がってピカチュウを銜える。
そのままのスピードでマシンの方に向かい、体を上手く動かしてギリギリで吸引口から抜けてカイト達の元へ向かうとする。
「ちょっと!ピカチュウに逃げられちゃうじゃない」
「やはりあのグラエナは素晴らしい身体能力を持っていますな」
「それならもっとパワーを上げるんだ!」
「了解。フルパワーニャ!」
フルパワーになった事でマシンの吸引力が先程よりも強くなり、グラエナは耐える為に爪を地面に突き刺した為、その場から動けなくなってしまう。そして森の木の実や浮かんでいたペロッパフ達が吸い込まれてしまった。
「ペロッパフ!」
「「「「「ペロ~~!?」」」」」
「ニャハハ、調子良いのニャ。スイスイスイーツスイコーム、ニャ!」
「すいませんと言えません」
「ニャ!」
「「「「「スイスイスイーツ吸い込みマッスル!」」」」」
「ソーナンスー!」
「イートー!」
「エーア―!」
「チッ!アイツら調子に乗って・・・」
「このままじゃ皆吸い込まれてしまう!どうしたら・・・」
「シトロン、あのマシンの弱点はないの?」
「マシンの弱点・・・」
「お兄ちゃん!」
「スイスイスイーツスイコームは吸い込むマシン。吸い込む力は空気の流れ・・・そうだ!空気の流れを止めるんです!あの吸入口を塞いで!」
「分かった、任せろ!」
「待てサトシ!俺も行く」
カイトとサトシはスイスイスイーツスイコームに向かって走り出す。
それを見てロケット団は慌てる。
「ジャリボーイとダークボーイを止めて!」
「おミャ~も吸い込んでやるニャ!」
「吸えるもんなら吸ってみろー!」
「俺達はそう簡単に吸い込めないけどなー!」
ニャースはもう1つ触手を動かして2人を吸いこもうとする。だがカイト達は同時に飛んでスイスイスイーツスイコームの吸入口を塞いだ。吸入口が塞がれた事で吸引力が弱まっていく。
「ニャニ~!?」
「もっとパワーを上げるんです!」
「これ以上は無理ニャー!」
「だけどこのままだとマズイじゃ~ん!」
「~っ皆、必ず助けてやるからな!」
「あともう少しだけ耐えるんだ!」
「サトシ!」
「兄様!」
「サトシ、カイト、貴方達って・・・」
「サトシ!カイト!」
「サトシ!カイトさん!頑張れ!!」
「ピカピカ!」
「ガウガウ!」
「ココーン!」
するとマシンのエンジン部分が爆発した。どうやらパワーを上げ過ぎた為にオーバーヒートを起こしてようだ。吸引は止まったが、ペロッパフ達はずっと回転されていた事もあって身動きができない様子だ。
「シノン、マシンの爆発した所を攻撃するんだ!」
「はい兄様!キュウコン、火炎放射!サーナイト、ムーンフォース!ミミロップ、冷凍ビーム!」
3体の同時攻撃を受けたマシンは赤かったボディーが更に赤くなる程加熱して、触手が勝手に動き出すなど暴走を始めた。
「これはヤバイ状態なのニャ!」
「このままじゃ、爆発するぞ!」
「嘘!?」
「何やってんの!何とかしてよ!」
「逆噴射だニャ!」
ニャースがさっきとは別のレバーを操作すると今度は噴射する機能に切り替わって、カイト達は吹っ飛ばされる。それに続くようにペロッパフ達も外へ放り出された。
「「「「「ペ~ロ~!」」」」」
「サトシ!ペロッパフ達を受け止めるんだ」
「あぁ、分かった」
吹っ飛ばされたと言うのにカイトとサトシは素早く立ち上がり、落ちてくるペロッパフ達を受け止めた。まさに超人とも言える2人だ。
「ペロッパフ、しっかりしろ」
「目を回しているが特に傷ついていない。これならすぐに起きるだろう」
カイトがそう言った瞬間、ペロッパフ達は全員目を覚まし、助けてくれた2人にじゃれつくように体を擦り付ける。
「よしよし皆良い子だ。それじゃ、反撃開始と行くか」
「あぁ、ペロッパフも手伝ってくれ!アイツを攻撃するんだ!」
2人の指示に従ってペロッパフ達は一斉にロケット団に攻撃する。
口から『糸を吐く』を放ってマシンをグルグル巻きにする。ロケット団もハサミで抵抗するが多勢に無勢で身動きが取れなくなった。
「良いぞペロッパフ!」
「ペロリーム、私達もやるわよ!」
「ペロ~!」
「フォッコ!火炎放射!」
「ピカチュウ!10万ボルト!」
「グラエナ!悪の波動!」
「キュウコン!火炎放射!サーナイト!ムーンフォース!ミミロップ!冷凍ビーム!」
「ペロリーム!エナジーボール!」
「フォッコオォォォー!!」
「ピカチュー!!」
「グウゥガアアァァッ!」
「コオォーン!!」
「サーナ!!」
「ミミロー!!」
「ペーロ!」
7体の合体技が勢いよくマシンに命中する、マシンは大爆発を起こし、ロケット団はその衝撃で空へ吹っ飛ばされる。
「何でこうなるの!?」
「甘く見てた~」
「甘いの嫌いニャ・・・」
「私のポフレ作りが・・・」
「暫く甘い物はみたくないじゃーん・・・」
「「「「「糖分取り過ぎ要注意!」」」」」
「ソ~ナンス」
「イ~ト~」
「エア~~」
「「やな・・・」」
「「カン・・・」」
「ジー~!」
「ソォーナンス!!」
ロケット団はいつものように今回も空の彼方へ飛んで消えていった。
カイト達は戦いに勝った喜びの声を上げる。その後それぞれ木の実を手に持ちペロッパフ達と別れて、それぞれ明日の決勝戦に出すポフレを作り出した。
そして次の日、コンテスト会場に皆が作った自信作のポフレが並べられる。どのポフレも美味しそうな物ばかりであった。
ちなみにチームRは、時間になっても現れなかった事で失格となった。
「ポフレコンテスト、いよいよ優勝者の発表です!審査委員長のモナークさん、お願いします!」
モナークは並べられたポフレを1つずつ審査し、それぞれ評価を言っていく。そして全員の審査を終えて再びマイクの前に来た。
「発表致します。優勝は・・・シノンさんです!」
「「ええ~~っ!?」」
「優勝?私達が・・・っ!やったよ皆!」
「コーン!」
「サーナ!」
「ミーロ!」
まさかのシノンの優勝にセレナとミルフィは唖然とする中、ポフレコンテストは幕を閉じた。シノンは優勝賞品を手にカイトの元へ向かい、彼からいっぱい褒められてとても嬉しい様子であった。
「おめでとうシノン。よく頑張ったぞ」
「ガーウ!」
「ありがとうございます!兄様!!」
「コーン!」
「サーナ!」
「シノンさんが優勝、やったねデデンネ!」
「ネネ~」
「セレナとミルフィは残念でしたけど、今回はシノンの優勝を称えましょう!」
「あぁ!」
「ピーカ」
カイト達がそう言っている中、セレナとミルフィは片付けが行われている会場の傍で、お互いに向き合って話をしていた。
「これからどうするの?」
「ポフレ作りの修行の旅を続けるわ」
「今度会う時は私、もっと上手くなってるから!」
「私も同じよ!」
握手をしながら笑顔になるセレナとミルフィ。どうやらお互いに良いライバルを見つけて、次のコンテストで再戦を約束するのであった。
「これで良かったのかもしれません」
「みたいだな」
「ガウガウ」
「そうですね」
「コンコーン」
「シノンさんが優勝で丸く収まったかも」
「お~いセレナ!」
そろそろ出発する為、大声でセレナを呼ぶサトシ。それに気が付いたセレナはミルフィに別れを告げる。
「じゃあまた・・・」
「それから・・・」
「ん?」
「貴方がボーっとしてたら、サトシは私が貰うわよ(本当はもう1人いたけど、あれじゃ諦めるしかないよね)」
「えっ!?///」
「覚悟しなさい」
「うぅ・・・///」
顔を真っ赤にしながらセレナはサトシ達の元へ戻って行った。
思わぬライバルが出現したセレナであったが、彼女に負けない気持ちを持って旅を続ける。
カイト達のシャラシティのシャラジムを目指す旅はまだまだ続く。