ポケットモンスターXY 神に魅入られた悪使い   作:ヤマタノオロチ

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今回はオリジナルの話です。登場するキャラクターはアニメを見た人なら何度か見た事があるヒロインです。私的に好きな人だったので、我慢できずに出してしまいました(笑)
そしてこのヒロインはカイト側のハーレムに加わります。
それと少しばかりヒロインと手持ちポケモンにオリジナル設定を加えています。
感想と評価をお待ちしております。





恋のライバル出現!もう1人のグラエナ使い

シャラジムがあるシャラシティに向かって旅をしているカイト達。

彼らは今とある森の中で昼食の準備をしていた。毎回使用している折り畳み式のテーブルを組み立て、その上に作った料理を並べていく。

そして全員分の椅子を用意し、ポケモン達のポケモンフーズも用意していざ食べようと皆が席に座ろうとした時、カイトがある事に気が付いた。

 

 

「あっ!しまった水がない。すまない皆、俺はちょっと水を汲みに行ってくるから先に食べていてくれ。すぐに戻る!」

 

「分かりました兄様、気を付けて下さいね」

 

「大丈夫だ。グラエナ、お前もいいか?」

 

「ガウッ!」

 

 

水筒の中身が空っぽであった為、カイトはグラエナを連れて先程来た道の傍にあった川で水を汲みに行く。

 

 

「よし!補給完了。戻るぞグラエナ」

 

「ガウッ・・・ガッ?」

 

「うん?どうしたグラエナ?」

 

「ガウガウゥッ!」

 

「何?悲鳴が聞こえただと・・・」

 

 

そう言われて耳を澄ませてみるとグラエナの言う通り、何処からか微かに悲鳴が聞こえてきた。

これは・・・グラエナの声!?

 

 

「ガウッ!」

 

「あっ!ま、待てグラエナ!」

 

 

突然走り出したグラエナを追ったカイトが辿り着いた場所は川岸で、そこには通常とは違って眼の色が青いグラエナがいた。そのグラエナの足にはトラップ用のトラバサミに挟まれ、さらに網がかかって身動きが取れない状態だった。

 

 

「キャ、キャウ~」

 

「これはまさか!?兎に角グラエナ、すぐに助けるぞ!」

 

「ガウッ!」

 

 

カイトとグラエナは青眼のグラエナの元に駆け寄り、グラエナが網を噛み千切り、カイトが足のトラバサミを外しにかかる。かなり固く強い力で挟もうとするが、カイトが力一杯左右に開いた事でトラップが解除された。そして青眼のグラエナの足を優しく引き抜いた。

 

 

「ふぅ~外れたか。大丈夫か?」

 

「キャウゥ・・・」

 

弱っているが青眼のグラエナの「大丈夫」と答えるのを聞いて少しホッとする。あと話してみてこのグラエナがメスである事も分かった。だが今はそんな事より一刻も早く足の治療をしなければならないが、荷物は全部皆の所に置いてある。

ならば考える手は1つ!青眼のグラエナを抱き抱えて皆の元へ全力疾走するしかないと決めて、すぐに実行しようとした時に背後から怒鳴り声が響いた。

 

 

「おい小僧!てめぇ、何勝手な事をしていやがる!!」

 

「うん?誰だ!?」

 

「ガウ!?」

 

 

振り向くとそこには如何にもガラの悪い黒服の男が立っていた。

 

 

「お前・・・もしかしてポケモンバイヤーか?」

 

「ほぉ、よく知っているじゃねぇか。俺の名はビル!悪タイプ専門の凄腕バイヤーだ。小僧、痛い目を見たくなければそのグラエナと・・・てめぇのグラエナを大人しく俺様によこしな!」

 

「キャ、キャウゥ・・・!」

 

 

ビルの言葉を聞いて青眼のグラエナは恐怖で体が震えだす。そんな彼女の前にカイトとグラエナが飛び出す。特にカイトのグラエナは牙を出し、鋭い眼でビルを睨み付けている。

 

 

「お前みたいな奴に俺のグラエナとこのグラエナを渡す訳ないだろう!寧ろ痛い目を見るのはお前の方だ。此処で倒して捕まえて罪を償わせてやる!」

 

「グルルル!!」

 

「ケッ!小僧が生意気な事を抜かしているんじゃねぇ!やっちまえハリテヤマ!!」

 

「ハリーテ!!」

 

 

ビルが出してきたポケモンは格闘タイプを持つ、突っ張りポケモンのハリテヤマだ。ハリテヤマは大きな手を何度も叩き合わせて大きな音を鳴らしながら威嚇する。

悪タイプ専門だけに相性の良い格闘タイプを持っていたか。まぁ、薄々そう思っていたけどな。

それにグラエナも相手の威嚇を受けても全く怯んでないし、そろそろバトルを始めるか!

 

 

「グラエナ!悪の波動!」

 

「グウゥガアアァァッ!」

 

「はっ!そんな攻撃、効く訳がn「ハリリリーー!?」なっ!?」

 

 

悪タイプのグラエナの攻撃はハリテヤマには大して効かないと高を括るビルだが『悪の波動』を受けて悲鳴を上げ、大きなダメージを食らって膝を付くハリテヤマを見て驚く。だがそれは仕方ない事だ。何しろ目の前にいるグラエナはダークマスター・カイトの1番の相棒だからだ。

 

 

「この程度か、凄腕バイヤーの実力も大した事ないな」

 

「・・・ふ、ふざけるな!舐めやがって・・・起きろハリテヤマ。突っ張りだ!」

 

「ハリ・・・ハリーテー!」

 

 

ビルの指示に従ってハリテヤマは少しフラフラしつつも立ち上がり、両手を交互に出しながら『突っ張り』を繰り出す。しかしグラエナは素早い動きで攻撃を躱し、逆に『焼き尽くす』や『噛み砕く』でダメージを与えていく。

攻撃が当たらない上に、効果はいまひとつの技なのにダメージを受けていく光景にビルは苛立って顔を歪め、両手を握りしめてその場で何度も地団駄を踏む。

 

 

「何をやっていやがる!だったらこの技で終わらせてやる。破壊光線だ!!」

 

「ハ~リ~テーー!!」

 

 

ハリテヤマは両手を前に構え、その間から勢いよく『破壊光線』を放つ。

 

 

「グラエナ、地面に氷のキバ!」

 

「グガァアア!!」

 

 

一直線に向かって来る『破壊光線』をグラエナは『氷のキバ』で作った壁で防ぐ。それを見たビルとハリテヤマは驚く。

 

 

「ば、馬鹿な!?」

 

「ハリー!?」

 

「残念だったな。俺達はお前如きに負ける程弱い相手ではない。さて、さっきの破壊光線でハリテヤマは身動き取れない。止めだグラエナ!バークアウト!」

 

「グガァアアアアアアーーッ!!」

 

 

怒鳴り声と共に放たれた『バークアウト』はハリテヤマの頭に命中する。黒煙が晴れて少し経つとハリテヤマはゆっくり前に倒れた。誰から見ても戦闘不能状態だ。

 

 

「ハリテヤマ!?」

 

「ガウ・・・///」

 

 

戦闘不能になったハリテヤマを見てビルは驚愕の声を上げ、青眼のグラエナはその強さに見惚れる。

 

 

「くそっ、使えない奴め。もうお前なんていらん。そこでくたばっていろ!」

 

「・・・あっ、何言っているんだお前?そいつはお前のポケモンだろ!」

 

「はん!役に立たないポケモンなんていらねぇよ。あばよ!」

 

 

ビルはハリテヤマのモンスターボールを地面に叩きつけて壊し、そのまま見捨て逃げようとする。本当に性根の腐った奴だ。足元にいるグラエナも怒りの表情になっている。まぁ、ポケモンバイヤーに良い奴なんている訳ないからな。そんな事よりもそんな奴を俺達がみすみす見逃す訳がないぜ。

 

 

「グラエナ!全力の氷のキバで氷漬けにしてしまえ!」

 

「グルルル・・・グガァアア!!」

 

「なっ!?お、おい!ま、待ってくr・・・・・」

 

 

逃げるビルに向かってグラエナが怒りを込めた『氷のキバ』を放つ。背後から感じる冷気に気が付いたビルが慌てて避けようとするが間に合わず、そのまま見事な氷のオブジェになった。

 

 

「ジュンサーが来るまでそのまま凍っていろ」

 

 

冷たい視線で睨みつけながらそう言った後、俺とグラエナは青眼のグラエナの元に駆け寄る。

 

 

「遅くなってごめんな。もう大丈夫だよ」

 

「エナ・・・」

 

 

さっきのバトルで結構時間が経ってしまって怪我が悪化していないかと見てみる。

ふむ、青眼のグラエナの足はそれほど酷くなっていないようだ。寧ろこっちの方が問題かな。

 

 

「ガウガウッ?」

 

「キャウゥ~///」

 

 

グラエナが近づいて「大丈夫か?」と訊ねれば、青眼のグラエナは顔を赤くして「大丈夫」と答える。これは間違いなく落としてしまったな。グラエナも悟っているのか苦笑いしている。とまぁ余計な事はここまでだ。さっさと皆の所に行って治療しなければ!

 

 

「グラエナはこの子を背負って連れて行ってくれ。俺はハリテヤマを連れて行く」

 

「ガウッ!」

 

「ウウ?ガウウーウ」

 

「何故戦った相手を助けるかって?アイツはさっき主人に見捨てられちまった。そんなポケモンを・・・見捨てる事なんてできないよ」

 

 

そう言ってカイトは腰からモンスターボールを取り出してボスゴドラを出す。中から状況を見ていたボスゴドラはすぐさまハリテヤマに近づき、フルパワーで持ち上げて背負い歩き始めた。勿論カイトも一緒に背負っていく。

野生に戻ったからモンスターボールに入れても良かったのだが、本人の意思も関係なくゲットするのは何となく嫌だった。

 

 

「そう言えばまだ自己紹介していなかったな。俺はカイト。そして相棒のグラエナとボスゴドラだ」

 

「ガーウッ!」

 

「ゴードラ!」

 

「キャ~ウ!」

 

 

自己紹介するカイト達に青眼のグラエナも笑顔で自己紹介する。それにしてもこのグラエナは野生のグラエナかな?もしそうだなゲットしたいな~!とカイトは軽く考える。

だがこの青眼のグラエナの事でこの後大変な騒ぎになるとは、流石のカイトも予想できなかった。

そしてそんな彼らの様子を遠くから見つめていた者達がいた。

 

 

「相変わらず強いわね~ダークボーイは!」

 

「あぁ!相性の悪いハリテヤマを苦も無く倒してしまったぜ!」

 

「全くです。だからこそ我々が日々如何なる時も隙を見逃さず、狙っている獲物の1体なんです!」

 

「うんうん、今日こそピカチュウ共々捕まえてやるニャ!」

 

「ついでにあの青眼のグラエナとハリテヤマも一緒にゲットしてやるじゃーん」

 

「ソーナンス!」

 

「イート!」

 

「エーア!」

 

 

その正体は皆様ご存知のロケット団で、先程の戦いを見た事もあって今日もグラエナとピカチュウの捕獲に燃えていた。だが今回に限ってはカイト達が助けた青眼のグラエナとハリテヤマも目標に加えた様だ。

 

 

「・・・ところでさぁ~、あの氷漬けのバイヤーはどうするじゃーん?」

 

 

ミズナが氷漬けのビルを指差しながら4人に訊ねる。するとロバルが恐ろしい事を言い出す。

 

 

「あんな者を助ける必要なんてありませんよ。けど彼がこれまで溜めた資金には興味ありますね。丁重に氷から解放してじっくりと聞いてみましょうか」

 

 

それを聞いた全員が邪悪な笑みを浮かべて、未だ氷漬け状態であるビルにゆっくりと近づくのであった。

 

 

 

 

 

 

 

一方ランチタイムを楽しんでいたシノン達だったが、いくら経っても戻って来ないカイト達の事を心配して、食べるのを止めて彼らが戻って来るのを待っていた。

 

 

「遅い。いくらなんでも遅すぎる・・・」

 

「コーン・・・」

 

「そうだな」

 

「ピーカ」

 

「何かあったのでしょうか?」

 

「探しに行った方がいいかしら?」

 

「うん・・・」

 

「デネ~」

 

 

全員が席から立ち上がってカイト達を探しに行こうとした時、こちらに向かって何かがやって来る気配に気が付いた。

振り向くとそこにはカイト達が歩いていた。

 

 

「兄様!一体今まで何を・・・!?」

 

 

問いただそうとするシノンだったが、抱えられていた青眼のグラエナとハリテヤマを見て驚く。

そんな彼女達にカイトは先程起きた事を伝え、2体の怪我の手当てをした。

 

 

「これで大丈夫だ。すぐに良くなるよ」

 

「良かったなグラエ・・・あ~~カイトのグラエナとは別の・・・」

 

「青眼のグラエナで良いだろう?」

 

「そうそう!良かったな青眼のグラエナ」

 

「キャウッ!」

 

 

青眼のグラエナの方はそれほど酷い怪我ではなかった為、元気よく返事をする。だがハリテヤマの方はカイト達とバトルした為、手当てした後すぐに眠ってしまった。

その様子を見ながらカイトはジュンサーに連絡して、ポケモンバイヤーの事を伝える。ジュンサーはすぐさまこちらに向かうと返事をして連絡を切る。シノン達にも伝えてあとはのんびり待つだけだ。

 

 

「キャウキャウ///」

 

「ガウ?ガウガウ・・・」

 

「・・・コーン」

 

 

その間青眼のグラエナはカイトのグラエナに熱い視線を送りながら話し掛け続けていた。手当て後もずっと見つめていた上に顔がほんのり赤く染まっている。

そんな彼女をキュウコンは複雑な表情で見つめている。

 

 

「どうしたんでしょうかキュウコンは?」

 

「決まっているじゃないシトロン。キュウコンはグラエナがあの青眼のグラエナと仲良く話をしているのが気になって仕方がないのよ」

 

「えっ?」

 

 

シトロンの疑問にシノンは当たり前のように答える。それを聞いて俺もそうだよな~と思う。あの青眼のグラエナの視線は誰から見ても熱が籠っていると分かる。まぁ、2人だけ鈍感過ぎて未だ分かっていない者がいるけどな。

 

 

「コーン!」

 

「キャウ!?キャウキャウ・・・」

 

「ガ、ガウ・・・!」

 

 

するととうとう我慢できなくなったキュウコンがグラエナの傍に座り込み、青眼のグラエナを睨み付ける。それを見た青眼のグラエナは初めは戸惑うが、すぐに彼女の想いを察して同じように睨み付ける。

この状況に間に挟まれているグラエナは苦笑する。さてこの状況をどうするかと悩み出した時、突然誰かの声が響いた。

 

 

「ランー!何処にいるのランー?」

 

「!!」

 

「ラン!良かった!此処に居たのね。心配したんだから!」

 

「キャウ!キャーウ!」

 

 

現れたのは黒い長髪に頬にある模様、露出度の高い服装が特徴の女性だった。見た感じ的にカイトと同じ年頃のようだ。

彼女は青眼のグラエナの元へ駆け寄り、優しく抱き締める。どうやら彼女が青眼のグラエナのトレーナーなんだろう。感動的な場面だと思うが、それよりも彼女の丸見えのお腹や大きな胸に目が行ってしまう。それはとても立派なモノで、シノンとセレナはつい自分の胸と比較してしまう。

 

 

「(な、何て大きさ・・・)」

 

「(私もあれくらい大きくなりたい・・・)」

 

 

2人が胸の大きさで落ち込んでいるとは知らずにシトロンが自己紹介しながら訊ねる。

 

 

「あの~貴方がそのグラエナのトレーナーですか?」

 

「えぇ、私の名はミラ。ポケモンパフォーマーで、相棒のランと一緒にカロスクイーンを目指して旅をしていたんだけど、森の中で休憩していた時にランがいなくなってずっと探していたの・・・」

 

「そうだったのですか。良かったなラン、無事に再会できて!」

 

「キャウ!」

 

「ねぇ、ミラさん。パフォーマーやカロスクイーンって何ですか?」

 

 

ユリーカが小首を掲げながら初めて聞く単語について訊ねる。無論カイト達も初めてなので興味津々だ。

 

 

「あら、知らないの?ポケモンパフォーマーって言うのはカロス地方の各地で開かれているポケモンの魅力やトレーナーとポケモンとのパートナーシップを魅せて競うパフォーマンス大会・トライポカロンに参加する人の事よ。競う内容は2つあって、1つ目はテーマ・パフォーマンス。ポフレ作りやトリミング等のおしゃれコンテストで、各大会ごとにテーマが違うのよ。2つ目はフリー・パフォーマンス。これは全大会共通でポケモンの能力をフルに活かして、トレーナーと一緒にステージで演技をする。そして各大会で3回以上優勝するとマスタークラスに出場する事ができる。そこで優勝したポケモンとトレーナーにはさっき言った“カロスクイーン”の称号が得られるの。ちなみに現在のカロスクイーンはエルさんよ」

 

「エルって確かどこかで聞いた事あるな?」

 

「ピーカ?」

 

「忘れたのかサトシ?以前セレナが教えてくれたポケビジョンでベスト1を取った人だ」

 

「ガウッ!ガウガウ!」

 

 

ポケビジョンと聞いてサトシは思い出す。それにしてもポケモンパフォーマーにトライポカロンか、ポケモンコンテストとどこか似ているな。だがバトルが無いと言うのは少しつまらないぜ。

そう思っている間にもミラと話をして交流を深めていく。

 

 

「そのエルさんを越えるポケモンパフォーマーになって、多くの人達の心を癒せたり、元気一杯にさせるのが私の夢なの!」

 

「良い夢ですね。叶えられるよう応援します!」

 

「ありがとうカイト君」

 

「君はいりませんよ。同じ年齢なんですからカイトで良いです」

 

「そう?なら私もミラで良いわ。あと敬語も無しでね」

 

「あぁ、分かった」

 

 

同じグラエナ使いだからか、すぐに仲良くなるカイトとミラ。さらに相棒のグラエナとラン。そんな彼らを見てシノンは内心焦り出す。

 

 

「(どうしよう・・・兄様があんな穏やかな表情で話をしている。ミラさんは兄様と同じ年齢な上にあんな良い体をしているし!もし兄様が彼女の事を好きになって、愛する関係になったら・・・・・ダメダメ!兄様は誰にも渡さない!もし私から奪うと言うなら・・・容赦しないんだから!!)」

 

 

ある意味恐ろしい事をシノンが決意した時、突如空からいくつもの網が振ってきた。

網はグラエナ、ピカチュウ、キュウコン、ランの元に迫り、咄嗟に回避したグラエナを除く3体が捕まってしまった。そして網の先にいたのは勿論ロケット団だ。

 

 

「な、何なのこれは!?」

 

「何なのこれは!?と言われたら!」

 

「黙っているのが常だけどさ!」

 

「「それでも答えて上げるが世の情け!」」

 

「「世界の破壊と混乱を防ぐため!」」

 

「「世界の平和と秩序を守るため!」」

 

「愛と真実の悪と!」

 

「力と純情の悪を貫く!」

 

「クールでエクセレントであり!」

 

「ラブリーチャーミーな敵役!」

 

「ムサシ!」

 

「コジロウ!」

 

「ミズナ!」

 

「ロバル!」

 

「「宇宙と銀河を駆けるロケット団の4人には!」」

 

「「ホワイトホールとブラックホール、2つの明日が待っているぜ!」」

 

「にゃーんてニャ!」

 

「ソォーナンス!」

 

「イートマ!」

 

「エアーー!」

 

 

毎度お馴染みであってお決まりの長い台詞を言うロケット団。そんな彼らを見てミラが何者なのか訊ねてきたので分かりやすく説明する。そして説明が終わったのと同時にサトシがロケット団に向けて叫ぶ。

 

 

「ロケット団!ピカチュウ達を返せ!!」

 

「あら~それは無理よジャリボーイ。折角手に入れたモノをみすみす返す人なんていないわよ!」

 

「その通り!念願のピカチュウ&グラエナを遂に捕まえられ・・・って、1匹足りない!?」

 

「私達が求めているあのグラエナがいないではないですか!?」

 

「あっ!あそこにいるじゃーん!」

 

「ニャース!早くもう一度網を出すのよ!!」

 

「そうは言っても・・・網は4枚しか用意してにゃいニャ。それに発射するにも準備が必要だし、今すぐは無理ニャ!」

 

「ソーナンス!」

 

「ったくしょうがねえな。行け!マーイーカ!」

 

「行くのよ!バケッチャ!」

 

「行くじゃん!シシコ!」

 

「行きなさい!カメテテ!」

 

 

捕まえ損ねたグラエナを今度こそ捕まえようとロケット団はそれぞれ手持ちポケモン4体を出す。

 

 

「行くぞグラエナ!キュウコン達を助けるぞ」

 

「ガウッ!」

 

「俺達も協力するぜ!行けケロマツ!」

 

「ケロ!」

 

「私も!出て来てサーナイト!」

 

「サーナ!」

 

 

対してカイト達はグラエナ、ケロマツ、サーナイトの3体を出してピカチュウ達を助ける為にバトルする。

 

 

「マーイーカ、サイケ光線!」

 

「バケッチャ、シャドーボール!」

 

「カメテテ、ロックブラスト!」

 

「シシコ、火炎放射!」

 

「グラエナ、悪の波動!」

 

「ケロマツ、水の波動!」

 

「サーナイト、サイコキネシス!」

 

 

それぞれのポケモン達が放った技が両者の間でぶつかり爆発が起きる。それにより黒煙が辺りを包んで全員が動きを止めるが、カイトとグラエナのコンビはその隙をついて素早く動く。

 

 

「グラエナ、上空一面に焼き尽くすだ!」

 

「ガウゥッ!!」

 

 

グラエナが通常よりも多く『焼き尽くす』を放ち、上空にいたマーイーカとバケッチャに命中させる。マーイーカはなんとか耐える事ができたが、バケッチャは戦闘不能になった。元々バケッチャが草タイプだからと言う理由もあるが、大切な者を絶対に助けると言うグラエナの想いが籠った技でもあったから一瞬で戦闘不能になってしまったのだ。

 

 

「あぁ!バケッチャ!?」

 

「チャチャ・・・」

 

「よくもやったな!マーイーカ、体当たり!」

 

「シシコは頭突きじゃーん!」

 

 

バケッチャの仇を打たんと言うばかりにマーイーカとシシコが勢いよく『体当たり』と『頭突き』を仕掛ける。しかしグラエナは素早い動きで2体の攻撃を躱す。

それならばもう一度攻撃しようと2体は向きを変えるが・・・。

 

 

「ケロマツ、シシコに泡だ!」

 

「サーナイト、マーイーカにムーンフォース!」

 

 

グラエナに気を捉え過ぎていた為にマーイーカとシシコは後ろにいたケロマツとサーナイトに気が付かず『泡』と『ムーンフォース』を食らう。そして直撃だったので2体とも戦闘不能になってしまった。これで残るはカメテテだけだ。

 

 

「くっ!ならばこの技で全員倒してあげます。カメテテ、最大パワーで水鉄砲!」

 

「テーテ!」

 

「サーナイト、サイコキネシスで水鉄砲を跳ね返すのよ!」

 

「サーナ!」

 

 

最後まで諦めない姿勢を見せながらロバルはカメテテに指示を出す。カメテテは言われた通り最大パワーの『水鉄砲』を放つ。しかしサーナイトが『サイコキネシス』で『水鉄砲』を操って跳ね返し、そのままカメテテや先に戦闘不能になった3体を巻き込みながらピカチュウ達が捕まっている網を破壊した。

解放されたピカチュウ達は上手く地面に着地して、サトシ達の元へ駆け寄る。

 

 

「ピカチュウ!」

 

「ピカピ!」

 

「キュウコン!怪我はない?」

 

「コーン!」

 

「ラン!貴方も大丈夫だった?」

 

「キャウ!」

 

「それじゃ皆、最後の仕上げと行くか!」

 

「ガウッ!」

 

 

ピカチュウ達が無事であるのを確認した後、カイトの声を聞いて全員が一列に並ぶ。それを見てロケット団は青ざめ、冷や汗を掻きながらその場から逃げようとするが既に遅かった。

 

 

「ピカチュウ、10万ボルト!ケロマツ、水の波動!」

 

「グラエナ、悪の波動!」

 

「ラン、貴方も悪の波動!」

 

「キュウコン、火炎放射!サーナイト、ムーンフォース!」

 

「ピカチュー!!」

 

「ケーロ!!」

 

「グウゥガアアァァッ!」

 

「ガーウウウゥゥ!!」

 

「コオォーン!!」

 

「サーナ!!」

 

 

放たれたグラエナ達の技は合体して勢いよくロケット団の気球に命中する。気球はドガン!と大爆発を起こしてロケット団はその衝撃で空へ吹っ飛ばされる。

 

 

「あーん!最初は上手くいってたのに~~!」

 

「今回も失敗に終わったか・・・」

 

「でもあのポケモンバイヤーから隠し金の場所は聞き出せたニャ」

 

「また活動資金を得られて嬉しい事です」

 

「でも今の状況はいつものアレじゃーん・・・」

 

「「「「「やな感じーー!!」」」」」

 

「ソーナンス!」

 

 

お決まりの台詞を言いながらロケット団はいつものように空の彼方へ飛んで消えていった。

バトルが終了してホッとしながら全員休憩を取る。

それから数分後、ジュンサー達がやって来てポケモンバイヤー・ビルを逮捕した。まだ氷漬け状態かと思っていたが、彼は氷漬けから抜け出せていたが何故かボロボロになっていたとの事だ。その事に疑問を感じながらジュンサー達が連行して行くのを見送り、ようやく一息付けながらミラに声を掛ける。

 

 

「ミラさん、今日はとんだ災難に遭ってしまいましたね」

 

「いいのよサトシ君。困った時はお互い様なんだから気にしてないわ」

 

「それで、ミラはこれからどうするんだ?」

 

「そうね、一旦荷物を取りに戻って近くのポケモンセンターに泊まろうかな」

 

「なら俺達も一緒で良いか?」

 

「えっ?」

 

「兄様!?」

 

「どうせ俺達もポケモンセンターに行って泊まろうと思っていたし。皆はどうだ?」

 

「俺は良いぜ!」

 

「ピーカ!」

 

「私も良いわ。一緒に行きましょう!」

 

「僕も構いません」

 

「ユリーカも!」

 

「デネネ!」

 

「わ、私も良いですよ・・・ハハ」

 

「コ、コーン(汗)」

 

「そうね・・・ランももっと一緒にいたいみたいだし、私からもお願いするわ!」

 

「キャウ!」

 

「決まりだな。では皆、ポケモンセンターに行くとするか!」

 

 

全員(?)の了承を得たのを確認した後、カイト達はポケモンセンターに向かうのであった。

そしてその夜、ミラが1人で寛いでいた時にシノンが彼女の元へ近寄った。

 

 

「あの、ミラさん・・・」

 

「うん?何シノンちゃん」

 

「あの、その・・・ミラさんに1つ確認しておきたい事があって・・・」

 

「カイトの事かしら?」

 

「ッ!?」

 

 

自分の聞きたい事が悟られていた事実にシノンは顔を真っ赤に染め、その場で慌てふためきそうになるが懸命に耐えて静かに頷く。

 

 

「今のシノンちゃんの反応を見て察したから迷わず言うわね。私は・・・カイトの事が気になっているわ。彼の容姿やポケモンに対する思い等を聞いたり触れたりしてね」

 

「そ、そうですか・・・」

 

 

ミラの本心を聞いてシノンは胸の奥がチクッと痛くなる。けど彼女は臆さずに真正面からミラを見つめる。

 

 

「私もミラさんと同じ兄様が好きです。だから・・・絶対に負けません」

 

「・・・私も負けないわ」

 

 

2人は互いの気持ちを言いながら宣言する。けどその後すぐに笑顔になって笑い出し、いろいろと話をしてから部屋に戻って眠りにつくのであった。

恋のライバルが出現したシノンだったが、彼女は今まで以上に気持ちを高めて旅を続ける。カイト達のシャラシティのシャラジムを目指す旅はまだまだ続く。

 

 

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