ポケットモンスターXY 神に魅入られた悪使い   作:ヤマタノオロチ

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こちらもう1話です。
こちらも是非面白楽しく読んで下さい。


コルニとルカリオ!メガストーンを求めて

シャラジムがあるシャラシティに向かって旅をしていたカイト達だったが、途中シャラジムのジムリーダー・コルニと出会った。

彼女はパートナーのルカリオをメガシンカさせる為、ルカリオナイトがあると言うセキタイタウンを目指していると聞き、カイト達はメガルカリオを見てみたいと言う事で一緒に旅をする事となった。そして数日経ってようやく彼らはセキタイタウンに辿り着いた。

 

 

「此処がセキタイタウンか!」

 

「ピーカチュ」

 

「着いたよデデンネ」

 

「デネ!」

 

「なかなか賑やかな所だな」

 

「ガウガウ」

 

「来る前に聞いたけど、セキタイタウンは様々な石の原産地として有名な町なの。その為石を加工する職人も多くいて、その加工した物を手に入れようといろんな所から人が訪れるそうよ」

 

「コーン」

 

「そうなんだ。それに可愛い町でもあるみたいね」

 

 

それぞれ町の印象について言った後、カイト達は早速目的のルカリオナイトを探しに町へ踏み込んだ。町の中はシノンが言った通り、様々な石関連の店が多く並んでいた。それらを見て燥いでいたコルニにサトシが訊ねた。

 

 

「ところでコルニ、ルカリオナイトを探すのは良いけど、何処にあるのか知ってるのか?」

 

「ピーカ?」

 

「知らないよ」

 

「はっ?」

 

 

今何て言った?知らないだと!?あれ程自慢げに言っていたからてっきり知っているかと思っていたのに!

 

 

「おじいちゃんはセキタイタウンに行けば分かるって言ってたし、すぐに見つかるかな~っと思って」

 

「か、かな~って・・・(汗)」

 

「ピーカ・・・(汗)」

 

「おいおい・・・(汗)」

 

「ガーウ・・・(汗)」

 

 

これには流石のサトシも愕然とし、カイト達も苦笑してしまう。どうやらコルニはサトシと同じ突っ走るタイプのようだ。故に気が合うんだな。

 

 

「これはうかうかしていたら危ないかもね~。どうするセレナ?」

 

「デデネ~?」

 

「ふぇ!?ど、どどどっどうするって・・・///」

 

「そんなの決まっているでしょう。サトシに猛烈なアピールをするのよ。例えば・・・腕に抱きついてそのまま寄り添うとか」

 

「よ、寄り添うってそんな///」

 

「どうしたセレナ?顔が真っ赤だぜ?」

 

「どこか具合でも悪いんですか?」

 

「う、ううん!そそ、そんな事ないわ!し、心配しないで///」

 

「やれやれ・・・」

 

「2人ともにぶ~い」

 

「本当ね」

 

「ガ~ウ・・・」

 

「コ~ン・・・」

 

「デネ~」

 

「ピ~カ・・・」

 

 

相変わらず鈍いサトシ達に呆れつつ、すぐ傍のお店を覗いてみる。そこには光り輝いている石が沢山並べられていた。

 

 

「わあぁ!綺麗な石が一杯!」

 

「どうやら石の原産地だけに進化の石も売られているようですね」

 

「綺麗ー!欲しいーー!!」

 

 

2人が石の虜になっていた時、覗き込んでいたお店から1人の男性が出て来た。彼の手には先程購入したと思われる太陽の石があって、それを自分のパートナーであるエリキテルに触らせる。するとエリキテルはエレザードに進化し、男性とハイタッチをするなど喜び合った。

その光景を間近で見ていたコルニとルカリオはさらに興奮する。

 

 

「よーし!私達も早くルカリオナイトを見つけて手に入れよう!」

 

「バウ!」

 

「じゃあ手分けしてお店で聞いてみましょう」

 

「ああ!」

 

 

その後カイト達は待ち合わせの場所と時間を決めて、それぞれ別々のお店に行って情報収集を始めた。しかしどのお店に行ってもルカリオナイトの事を知っている者はいなかった。

ちなみにこの時、カイトがニダンギルの為に闇の石を購入していたのは余談だ。

それから暫くして時間になった為、集合場所として決めていた石門の所に全員が集まって情報を報告する。

 

 

「何処のお店もルカリオナイトと言う石は知らないと言っていましたね」

 

「そんな筈ない!おじいちゃんは確かに此処にあるって言ったんだから」

 

「落ち着けコルニ。そんなに簡単に見つかるなら今頃もっと多くのメガシンカが報告されている筈だ」

 

「ガウガウ」

 

「うっ・・・」

 

「と言う事は・・・?」

 

「やはりとても貴重な石と言う事ね。滅多に見つからないような物ってね」

 

「じゃあどうやって探すのよ?」

 

「う~ん、そうだな・・・」

 

「ピ~カ」

 

「そう言えばおじいちゃんが言ってた。メガシンカには何が必要なのか、それを見つけるのもお前達の修行だって・・・そうだよ。ここで挫けたらダメなんだ!自分で見つけてこそ本当にメガシンカができるようになるんだから!」

 

「バウ!」

 

「コルニ前向き!」

 

「デネネ!」

 

「そうだな、諦めるのはまだ早い!」

 

「ピカチュ~!」

 

「だけど、これからどうすればいいんだろう?」

 

「ピ~カ・・・」

 

「そうだな・・・」

 

「ガーウ・・・」

 

 

情報収集も上手く行かないとなると完全に打つ手がない。どうするか全員で悩んでいた時、カメラを背負った男性が声を掛けて来た。

 

 

「そこの御嬢さん達、セキタイタウンへようこそ。私はそこの写真館のマキタ。旅の記念に1枚写真はいかがかね?」

 

「記念写真?撮る撮る!」

 

「デンネ!」

 

「そうね。折角一緒に旅してるんだもの。記念写真くらい撮ろうよ」

 

「どうします?」

 

「いいんじゃないか?折角だし皆で撮るか」

 

「ピーカ!」

 

「ああ、俺も構わないぜ」

 

「ガウ!」

 

「私も同じです。この石門の前で撮りましょうよ」

 

「コン!」

 

「賛成!賛成!私もちゃんとセキタイタウンに来たよーっておじいちゃんに見せられるから!」

 

「では皆そこに並んで!」

 

 

石門を背景にカイト達は横一列に並んで写真を撮ってもらう。

順番としては左からルカリオ、コルニ、シトロン、シノン、カイト、セレナ、サトシで、ユリーカはシトロンとコルニの前に、ピカチュウはサトシの肩に、グラエナとキュウコンはカイトとシノンの前に並んだ。またシノンはカイトに、セレナがサトシに若干寄り添うように並んだのは余談である。

その後マキタが撮った写真をアシスタントに大至急でプリントしてもらっている間に、カイト達はマキタにルカリオナイトについて訊ねる。

 

 

「ルカリオナイトって言うのは知らないが、山の奥で進化の石が採れると言う洞窟があって、それよりもさらに奥にある小さな洞窟で特別な石が採れるって聞いた事があるな」

 

 

かなり有力な情報を得られた事にカイト達は顔を見合わせて満足気に笑んだ。特にコルニとルカリオはとても喜び、すぐさまその洞窟に向かうとする。しかしマキタの話はここで終わらなかった。

 

 

「だがその洞窟で、資格が無い者が入ると恐ろしい事が起こると言われている」

 

「恐ろしい事!?」

 

 

マキタから恐ろしい事が起こると聞いて、全員が首を傾げる。その中でセレナだけは若干顔を青ざめて体を固くする。

 

 

「恐ろしい事って・・・どんな?」

 

「それは分からん。でも本当に恐ろしい事が起こるらしい。だから町の者はその洞窟には近づかないんだよ」

 

 

話を聞き終わった後、セレナはさらに顔を青ざめながら別の場所へ探しに行こうと必死に提案する。しかしコルニは否定し、もうその場所にルカリオナイトがあると思い込んでルカリオと一緒に走り出そうとしたが、マキタからまだ写真を貰ってないと言われて急ブレーキを掛ける。そして写真を受け取るまでそわそわしつつ、大人しく待つ事にした。

サトシ達も同様に待っている中、カイトだけはその間マキタの事について考えていて、それに気が付いたシノンが訊ねた。

 

 

「兄様、どうかしたのですか?」

 

「あぁ・・・あのマキタって人なんだが、どうも何かを隠しているような気がするんだ」

 

「隠している?どういう意味ですか?」

 

「さっき洞窟に資格が無い者が入ると恐ろしい事が起こるって話していただろ?もしその話が本当ならば、何故町の人達は洞窟の事を何も言わなかったんだ?」

 

「そう言えばそうですね。と言う事はこの話には裏があると?」

 

「ガウ?」

 

「コーン?」

 

「その可能性が高いだろう。まぁ、今は他に行く果てもないし、素直にその洞窟に行くとしよう」

 

 

それから数分後、出来上がった写真をそれぞれ1枚ずつ受け取ってからカイト達は山の洞窟に目指して歩き出した。

カイト達が立ち去った後、マキタは静かに言葉を零した。

 

 

「これで良かったんだな・・・コンちゃん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カイト達が山道を登って暫く経った後、一行は採掘場に辿り着いた。

 

 

「此処が進化の石の採掘場ね」

 

「是非見学したいですね」

 

「俺も見たいけど、今はルカリオナイトだ」

 

「そうでした。えっと・・・確かその洞窟はさらに奥でしたよね?」

 

「あぁ、その通りだ」

 

「じゃあ急いで行きましょう!行こうルカリオ!」

 

「バウ!」

 

 

早くルカリオナイトを手に入れようと、コルニとルカリオは勢いよく走り出す。道は一本道なので、迷う事は無いと思いながらサトシ達も後に続いて走り出す。だが途中カイトがある岩の前で立ち止まった。

 

 

「どうしたんですか兄様?」

 

「コーン?」

 

「早く行かないと置いてっちゃうわよ!」

 

「バウバウ!」

 

 

足を止めて訊ねてくるシノン達に答えず、カイトはその岩を触ったり、じっくり観察したりする。

 

 

「・・・やはりそうか」

 

「やはりって、この岩がどうかしたのか?」

 

「ピーカ?」

 

「見ろ、此処に何か重い物を引き摺ったような跡がある。きっとこの岩は別の所から運ばれて、両側から中央に向かって押されたものに違いない」

 

 

そう言った瞬間、ルカリオが何かを感じ取ったようで、カイト達を後ろに下がらせてから『グロウパンチ』で岩を弾き飛ばした。すると弾け飛んだ岩の先には道があった。

 

 

「何と!?」

 

「こんな所に道が!」

 

「岩で塞がれていたんですね。これは気付けませんよ」

 

「隠し扉って事ね!」

 

「デネ~」

 

「でもこれで判明した。兄様の言う通りあの岩は自然に塞いだ後じゃない」

 

「コンコン」

 

「と言う事は・・・俺達の前に誰かこの道に入ったと言う事か?」

 

「ピーカ?」

 

「そう考えるのが正解だろう。それにグラエナも誰かが通った臭いがすると言っている」

 

「ガウガウ」

 

「どちらにしてもじれで道が分かったわ。お手柄よルカリオ!」

 

「バウ!」

 

 

その後ルカリオを先頭にカイト達は発見した道を進んで行く。するとルカリオが再び何かを感じとり、まるで引き寄せられていくようにそれが感じる方に向かって歩き出す。その後に付いて行くと、マキタが話していた小さな洞窟の入り口を見つけた。

またまた手柄を立てたルカリオを褒めつつ、コルニは「ルカリオはルカリオナイトを感じ取っているかもしれない」と言う。さらに祖父から「自分とルカリオなら見つけられる」と言われた事も思い出し、コルニはもっと決意を固めて洞窟に入ろうとするが・・・。

 

 

「中はかなり真っ暗なんだけど・・・」

 

「こんな事ならフラッシュを覚えたポケモンでも連れて来るべきだったわね」

 

 

セレナが怯えながら、シノンが腰に手を当てながら呟くとシトロンがリュックからエレザードの襟巻きをモチーフにした照明器具を伸ばして洞窟内部を照らす。

その光を頼りにカイト達は洞窟の中へ進んで行った。

ちなみにここでの順番だが、先頭がコルニとルカリオ、2番目がシトロン、3番目にカイトとシノン、4番目がサトシ、一番後ろがセレナとユリーカである。

 

 

「行くぞシノン」

 

「は、はい兄様」

 

「サ、サトシ・・・は、離れないでね」

 

「あぁ、大丈夫だよ」

 

「守ってねピカチュウ。グラエナとキュウコンも」

 

「ピカピカ」

 

「ガーウ」

 

「コーン」

 

 

この時シノンはカイトの腕に、セレナはサトシの腕にしがみつき、反対側の手をユリーカがぎゅっと握っていた。後にユリーカを除いた2人は、大好きな異性の腕にしがみついて付いた匂いを嬉しそうに嗅ぐのであった。

 

 

 

その後洞窟を進んで行くと鉄の扉が現れた。その扉を開くと中は1本の道と青い光の輝きを放っている水面、そこから高く伸びる岩の柱が道を挟み込むように連なっていた。

そして奥の祭壇にオレンジ色の輝きを抱く岩石・ルカリオナイトが祀られていた。

しかしその近くにカイト達よりも先に入っていた先客がいた。

 

 

「ロケット団!?」

 

「ピピカチュウ!」

 

「ジャリボーイ達!?」

 

「もう来ちゃったのかじゃーん!」

 

「いくらなんでも早過ぎよ!」

 

「折角道が分からないように岩で塞いだのに・・・これじゃ意味ないニャ!」

 

「道を塞いだですって!?」

 

「じゃあ、あの岩は貴方達の仕業だったのね!」

 

「バウバウ!」

 

「その通りです。貴方達が道に迷っている隙にメガストーンを手に入れ、その後やって来た貴方達を襲撃してグラエナとピカチュウをゲットする計画だったのですが・・・これは変更するしかありませんね」

 

「ソーナンス!」

 

「ニャース、メガストーンを頂くのよ!」

 

「了解ニャ!」

 

 

ムサシの命令に従って、ニャースは奥の祭壇へ繋がる階段を登ってルカリオナイトへ手を伸ばす。その時、祭壇の上から何かが素早く飛び出してニャースをブッ飛ばした。

 

 

「ハニャアァァァァァァッーー!?」

 

「な、何だ!?」

 

 

突然の事に全員が驚きながら飛び出した者を見る。その正体はホウエン地方では名の知れた炎・格闘タイプを持つバシャーモだった。

 

 

「あれはバシャーモ!」

 

「ピーカ・・・」

 

「あれがバシャーモ・・・!?」

 

『バシャーモ。猛炎ポケモン。アチャモの最終進化形。炎で包み込んだパンチは、相手を黒焦げにしてしまう』

 

「何故バシャーモがこんな所に!?」

 

 

まさかのイレギュラーな存在が此処にいる事にカイト達は疑問に思い、シトロンが代表として言葉にする。そんな中、ムサシがバシャーモを指差しながら怒鳴る。

 

 

「ちょっとアンタ!いきなり何なのよ!?」

 

「ソーナンス!」

 

「・・・・・シャモ!」

 

「ニャにぃ~?ルカリオナイトが欲しければ、私を倒して見せろだと!?」

 

「生意気な奴め!」

 

「ならばお望み通りお前を倒し、ルカリオナイトを手に入れるとしましょう」

 

「そしてアンタは私達の為に働くポケモンになるじゃーん!」

 

 

そう言った瞬間、ニャース、ソーナンス、エアームド、イトマルが一斉にバシャーモに飛び掛かる。しかしバシャーモが放った『ブレイズキック』で4体まとめて返り討ちにされ、そのまま後ろにいた4人と一緒にブッ飛ばされる。

 

 

「何でこうなるの~~!?」

 

「聞いてないぞ~~!?」

 

「あり得ないじゃ~~ん!?」

 

「残念無念です~~!」

 

「「「「やなカンジ~~~!!」」」」

 

「ソォーナンス!!」

 

 

勢いよく洞窟から追い出され、ロケット団は空の彼方へ飛んで消えていった。

その後バシャーモは次にコルニとルカリオに視線を移す。

 

 

「こ、今度は何!?」

 

「何か怖いよ」

 

 

バシャーモに見つめられてセレナとユリーカは怖気付き、それぞれサトシとシトロンの後ろに隠れる。

 

 

「兄様、これはもしかして・・・」

 

「ああ、どうやらバシャーモはロケット団の次はコルニとルカリオが相手だと言っているようだ」

 

「どうするコルニ?相手になるか?」

 

「勿論!元々私達はルカリオナイトをゲットしに来たんだから!」

 

「バウ!」

 

 

好戦的に微笑みながらコルニは背負っていたリュックをサトシに投げ渡し、Tシャツとサングラスを脱ぎ捨てる。そしてルカリオと共にバシャーモの元へ向かう。2人にとってまさに最後の試練だ。

 

 

「サトシ達は下がってて!これはルカリオが進化する為の最後の試練だから!」

 

「コルニ・・・分かった。頑張れよ!」

 

「ピカピカ!」

 

「勿論、私達は負けないよ!」

 

 

サトシの声援を背中に受けて、コルニはひらりと手を振り返す。

そしてルカリオとバシャーモが互いに構えて合った後、遂にルカリオナイトをかけてのバトルが始まった。

最初ルカリオはコルニの指示に従って『グロウパンチ』で先制攻撃するが、バシャーモはルカリオに負けないくらいの素早さで躱し、そのまま『ブレイズキック』で攻撃する。そしてさらに猛攻を加えるバシャーモにルカリオは『金属音』で動きを封じた後、また勝手に『グロウパンチ』を出してバシャーモを攻撃した。

 

 

「まただ・・・」

 

「どうなっている?」

 

「勝手な事をしているのに、何でコルニは可笑しいと思わないの?」

 

 

何とも言えない思いがカイト、シノン、シトロンの中に沸き起こるが、今はこのバトルを見届ける方が大事だと思って黙る事にした。

その間ルカリオはバシャーモに追い詰められていた。技は全て避けられた上に効果抜群の『火炎放射』を受けてしまう。その威力は凄まじく、ルカリオは吹き飛ばされて岩の天井に背中を打ち付けられてしまう。そして力なく倒れ込んだ。

 

 

「ルカリオ!!」

 

 

コルニはルカリオに駆け寄ろうとするが、バシャーモが彼女の足元目掛けて『火炎放射』を放つ。何とか急ブレーキして回避する事ができたコルニだったが、この時スカートのポケットから皆で撮った記念写真が滑り落ちて燃えてしまった。

 

 

「・・・あっ」

 

 

それを見たコルニは悲しい表情になりながら後ろへ倒れてしまう。その光景はルカリオも見ていて、彼女の元へ向かう為に必死に起き上がろうとする。だがそれよりも先にバシャーモが頭を掴んで壁に叩きつけた。

 

 

「こんなの見てられない!止めないと・・・」

 

「ダメだ!」

 

 

ルカリオがやられていく光景に耐えられなくなったセレナが止めに向かうとするが、サトシがそれを制した。

 

 

「サトシ・・・でもルカリオが!」

 

「コルニは自分の戦いだって言った。俺達が邪魔する訳にはいかない。そうだろコルニ、諦めないよな!?」

 

「サトシ・・・分かってるじゃない。そうよ、私達は負けない!例えどんな相手にだって後ろを見せたりしないんだから!そうでしょう?ルカリオ!」

 

「バウ・・・ウゥ・・・」

 

 

コルニの言葉や皆の声援を受けてルカリオは傷の痛みを押して立ち上がった。それを見てカイトは薄く笑う。

 

 

「どうやら2人の闘志はまだ消えていないようだな」

 

「えぇ、これなら行けるかもしれませんね」

 

 

2人の言う通りコルニとルカリオの目と体から闘志が溢れていて、それがさっきよりも強く感じた。

その証拠にルカリオは最初の時よりも激しく攻めていた。両手の『グロウパンチ』で攻め続け、それによりバシャーモの体勢を崩す事に成功する。

すると再びコルニの指示を受けずに『ボーンラッシュ』を出して攻める。

 

 

「良いよ、その調子!」

 

 

激しい攻めを受けてバシャーモは仰向けの状態でその場に倒れる。その隙をルカリオは逃さず『ボーンラッシュ』を何本も出して動きを封じた。

 

 

「バシャーモの動きを封じた!あれならスピードは関係ない」

 

「このまま行けばコルニとルカリオの勝ちね!」

 

「確かにそうだが・・・アレではルカリオだけの勝ちだな」

 

 

コルニ達が優勢なのを見て喜ぶサトシ達を他所に、カイトはルカリオが勝手に技を出し続ける事のを見てため息を突きながら静かに呟いた。

そんな事は知らないコルニは、一気に勝負を決めようとする。

 

 

「これでお終いよ!ルカリオ、そのまま決めちゃって!!」

 

「バアアアァァァァッ!!」

 

「そこまで!」

 

 

動けないバシャーモにルカリオの『グロウパンチ』が決まろうとした時、何処からかバトルを止める声が響いた。

その声に驚いていると祭壇の裏側から1人の老人が現れた。

 

 

「お前の勝ちだ、コルニ」

 

「おじいちゃん!?」

 

「「「「「「おじいちゃん?」」」」」」

 

「ピーカー?」

 

「ガーウ?」

 

「コーン?」

 

「メガシンカ親父事、コンコンブルとは儂の事じゃ」

 

「メ、メガシンカ親父?」

 

「ピーカ?」

 

「あの人がコルニのおじいさんなの?」

 

「そうらしいな」

 

「でもどうしてこんな所に?」

 

 

カイト達から疑問の声が上がる中、コンコンブルはバシャーモに労いの言葉を掛けながらモンスターボールに戻した。

それを見てコルニは驚きながら質問する。

 

 

「どういう事?バシャーモはおじいちゃんのポケモンだったの?」

 

「そうだ」

 

「でも、どうして・・・?」

 

「お前は必ず修行をやり遂げて、此処へ来ると思っておった。だから最後の試練を儂自ら与える事にしたのだ。そして見事試練に打ち勝った。よくやったなコルニ。ルカリオもよう頑張った」

 

「おじいちゃん・・・」

 

「バウ・・・」

 

「さぁ、自分の手で掴み取っておいで」

 

 

祖父から褒められて嬉しい気持ちになるコルニ。そして言われるがままルカリオナイトを自らの手で掴み取った。

 

 

「ルカリオナイト!ゲット!!」

 

「ワオーン!!」

 

 

念願の物を手に入れられたコルニは喜びの気持ちもあって大きな声で叫ぶ。ルカリオも同じように大きく咆哮を上げるのであった。

それからカイト達は洞窟の外に出て、石門の所まで戻る。するとそこには写真家のマキタが待っていた。

 

 

「マキタさーん!!」

 

「ピーカ!」

 

「只今~!」

 

「デネネ~!」

 

「おぉ、お帰り。探し物は見つかったのかい?」

 

「はい、何とか」

 

「そいつは良かった」

 

「ごめんねおじさん。折角撮ってもらった写真、バトルで燃えちゃったんだ」

 

「そうか、ならまたプリントアウトすればいい」

 

「本当!?ありがとう!」

 

「いいんだよ。ん?よう!上手く行ったようだな。お前さんの孫娘、大したもんじゃないか」

 

「当たり前だろうが、儂の孫だぞ」

 

「えっ?」

 

 

コンコンブルの姿を見たマキタは、気軽に話し掛ける。コンコンブルも笑いながら応えているのを見ると、どうやら2人は知り合いのようだ。

 

 

「いや~実はルカリオナイトを渡す試練の手伝いを頼まれてな」

 

「そうそう」

 

「それじゃあ、最初から知ってて・・・?」

 

「ピカピカ?」

 

「ではコルニに話を掛けたのも偶然ではなかったと言う事ですね」

 

「ガウガウ」

 

「いやぁ・・・スマンスマン」

 

「じゃあ資格の無い者が入ると怖い事が起こると言うのも・・・?」

 

「作り話だよ」

 

「そ、そうでしたか・・・」

 

「コーン・・・」

 

「だが資格の無い者が入ると、バシャーモに叩き出されるのだから全くの嘘ではないぞ」

 

「あぁ、そう言えばロケット団が叩き出されていたわね」

 

「ハハハ、そうだったな」

 

「ピカピカチュウ」

 

 

事の真相を説明した後、コンコンブルは改めてコルニを褒め称えてルカリオをメガシンカさせるように言う。

コルニは頷いた後ルカリオにルカリオナイトを渡し、キーストーンに触れてメガシンカを試す。

いよいよメガルカリオが見られる!そう思って目を輝かせるサトシ達だが、カイトとシノン、グラエナ、キュウコンの表情は少し硬く、嫌な予感を感じていた。

そしてその予感は次回当たってしまうのであった。

 

 

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