ポケットモンスターXY 神に魅入られた悪使い   作:ヤマタノオロチ

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お久しぶりです!だいぶ前になりますがアニポケでサトシとピカチュウが引退し、新たな主人公のリコとロイが毎回素晴らしい活躍をしていますね。でもこちらの方では、まだまだサトシ達との旅は続きます。
そして今回からいよいよあのライバル達が登場します。また人数に合わせてオリキャラも含めています。
感想と評価をお待ちしております。




ポケモンサマーキャンプ!新たなライバル登場!!

シャラシティに向けて旅を続けるカイト達一行。その途中、彼らは街や森など様々な所に訪れた。特に印象に残ったのは『うつしみの洞窟』と言われる場所で、洞窟内の至る所に鏡のような水晶がある幻想的な洞窟だ。その鏡の1つにサトシが引きずり込まれて別世界の自分達に会うという貴重な体験をしたのだ。(この時まさか自分までいるとは思わなかったカイトが激しく動揺したのは余談だ)

その後も旅をしていた時、プラターヌ博士から彼が主催するポケモンサマーキャンプに参加してみないかと誘われた。当然カイト達は参加する事を決めてキャンプ場に向かい、辿り着くと出迎えてくれたプラターヌ博士に再会の挨拶をして、そしてコルニのメガルカリオについて話した。

 

 

「・・・という訳なんです」

 

「ピーカチュ」

 

「んん~~~マーベラス!素晴らしい体験をしてきたんだね。メガルカリオに会ったなんて!」

 

「えぇ、とても貴重な体験でした」

 

「ガーウ」

 

「やっぱり凄いんですよメガシンカ!技の威力も何もかもパワーアップしてて、とにかく強かったです!」

 

「特に印象的に残ったのはやはり波導です。通常の時よりも遥かに強力だったんです」

 

「コーン」

 

「そうか・・・私も本当に見てみたかったよ。だがそんな強力なメガルカリオにサトシ君とカイト君はジム戦でぶつかる訳だよね?」

 

「はい、俺は相手が強ければ強いほど燃えてくるんです。絶対バッチをゲットしてみせます!」

 

「ピーカ!」

 

「俺も同じです。あれ程の強さなら本気でバトルする事ができる・・・楽しみだなグラエナ」

 

「ガウゥッ!」

 

 

それから暫しプラターヌ博士とサマーキャンプの件も含めて話をした後、ソフィーの案内でカイト達が泊まるコテージへと案内された。

そのコテージの前にある看板にはケロマツの絵が飾られていた。

 

 

「参加者の子供達にはそれぞれチームに別れてもらってるの。皆はチーム・ケロマツね」

 

「チーム・ケロマツか・・・」

 

 

自分達のチーム名を確認した後カイト達はコテージに入った。中は予想以上に広く、2段ベットが3つあっても広く感じる程だった。その後各自荷物を下ろしてベットの上に転がったり、窓から海を眺めたりしていた時にシトロンが訊ねた。

 

 

「そう言えばキャンプで思ったんですが、サトシとセレナは初めて出会った時の事を思い出すんじゃないですか?」

 

「そうだな、また良いキャンプにしようぜセレナ」

 

「勿論!」

 

 

笑顔になってそう言いながら2人は見つめ合う。なんだか急に2人だけの世界が出てきたな~、と思った時に浜辺の方から沢山の人の声とポケモンの声が聞こえてきた。

何だろうと思って浜辺に向かってみると、ちょうどポケモンバトルが行われていた。戦っているのはゼニガメとローブシンの2体だ。

 

 

「あぁ!ゼニガメだ!!」

 

「あれがゼニガメね・・・」

 

『ゼニガメ。亀の子ポケモン。甲羅に閉じこもり、身を守る。相手の隙を見逃さず、水を吹き出して反撃する』

 

「もう一方はローブシンか。さてどんなバトルを見してくれるかな?」

 

 

そう言った瞬間にバトルが始まった。ローブシンは『馬鹿力』で攻撃するが、ゼニガメは素早く華麗なステップで躱す。そして一瞬の隙をついて『ロケット頭突き』でローブシンを戦闘不能にした。

 

 

「ゼニガメの勝ちか。しかしあのステップを使った戦法、なかなか面白かったな」

 

「あぁ!俺もバトルしてみたくなったぜ!」

 

 

目の前でバトルを見た事もあって、居ても立っても居られなくなったサトシはすぐにゼニガメのトレーナーにバトルを申し込みに行く。

 

 

「なぁ!次は俺とやろうぜ!!」

 

「ピカピカ!」

 

「オーライ!勿論やるよ。僕はハクダンシティのティエルノ。パートナーはゼニガメだ」

 

「ゼガ!」

 

 

ゼニガメのトレーナー・ティエルノは陽気な性格の者で、少し話をしただけでも良い奴だと分かった。そして互いに自己紹介とチーム名を教え合っていざバトルをしようとした時、セレナを見たティエルノが突然目を瞬かせた。

 

 

「え?な、何・・・?」

 

「分かった!君はあの!こうしてはいられない!!」

 

 

何故自分を見て目を瞬かせているのか分からず、困惑するセレナを他所にティエルノは何かを思い出して声を上げ、その巨体には合わないスピードで走り出して少し離れた所にいた女の子を連れて戻って来た。

 

 

「ホラ!この子がそうだよね?」

 

「本当だ!初めまして!貴方がセレナだよね?」

 

「えっ?何で名前知ってるの?」

 

「だって見たもん。ポケビジョン」

 

 

ポケビジョンと聞いて全員が以前皆で協力して撮影したプロモーションビデオの事を思い出した。あの時出来上がった作品をネットで公開したが、その後確認する事もなくほぼ放置していたままだった。どうやらこの女の子はネットでセレナのポケビジョンを見た事があるようだ。

ちなみにシトロンのポケビジョンもせっかくだからと言う事で一応公開したが、そちらの方も放置したままだ。当の本人にとって黒歴史に等しい動画を思い出してもの凄く恥ずかしがっていた。

 

 

「私はサナ。宜しくね」

 

「サナね、宜しくね」

 

「私ね!セレナの事もフォッコもとってもキュートって要チェックしてたんだよ!」

 

「あ、ありがとう」

 

 

彼女はセレナと同じポケビジョンを撮影しており、その評価等をチェックしていた時にセレナのポケビジョンを見て知り、その素晴らしさに心を惹かれたと言う。

その為カイト達はポケビジョンの評価をチェックする為にポケモンセンターに戻り、2人が撮影したポケビジョンを見た。

 

 

「凄いじゃないセレナ。再生数が高い上にいろんな人から良いコメントを貰っているわ」

 

「本当・・・これ、そんなに多くの人に見られているんだ///」

 

「当然だよ。だってセレナのポケビジョン、とても良いんだから!そうだセレナ、フォッコに会わせてくれない?」

 

「うん、いいよ。出て来てフォッコ」

 

「フォッコ!」

 

 

自分のポケビジョンが多くの人に見られて、高い評価を貰えている事にセレナは恥ずかしがる。

そこへサナがフォッコを見てみたいと頼み、それを受けてセレナはすぐにフォッコをモンスターボールから出す。実際にフォッコを見たサナはメロメロ状態になる。

その間シノンがパソコンを操作し、サナが撮影したポケビジョンを見ていく。

 

 

「成程、サナもいろんなポケビジョンを撮っているのね。特にフシギダネとのビデオが多いね」

 

「そう!いつでもどこでも私の一番!出ておいでフシギダネ!」

 

「ダネダネ」

 

 

そう言ってサナは腰にある1つのモンスターボールを取り出し、彼女の1番のパートナーであるフシギダネを出す。

 

 

「これがフシギダネ。こっちもキュートね」

 

『フシギダネ。種ポケモン。生まれてから暫くの間は背中の種から栄養を貰って大きく育つ』

 

「ゼニ!」

 

「・・・・・」

 

 

図鑑の説明が終わると同時にティエルノの肩に乗っかっていたゼニガメが飛び降りた。そして久し振りに会ったフシギダネに挨拶するが、彼女は一瞬目を向けた後すぐ顔を背けてしまった。

だがそんな事は気にしないと言わんばかりに今度はピカチュウとフォッコが挨拶するが・・・。

 

 

「ピーカ!」

 

「フォッコ!」

 

「・・・・・(フン!)」

 

 

2体の挨拶に対してもフシギダネは無視した。その事にピカチュウとフォッコは大きなショックを受け、涙目になって悲鳴を上げながら固まってしまった。それを見てグラエナとキュウコンが苦笑しつつ前足を肩に乗せて慰めた。

 

 

「フシギダネは人見知りなんだね」

 

「そうなの(汗)」

 

 

自分のパートナーの様子にサナは肩を竦めながら苦笑する。その時、カイトとシトロンの腰にあるモンスターボールからそれぞれゾロアとハリマロンが勝手に飛び出した。

 

 

「マー!オイラも皆と一緒に遊びたいゾ!」

 

「ハロハローン!」

 

「あぁ、いいぞ。遊んでおいで」

 

「ハリマロンもどうぞ」

 

「それなら俺のケロマツも!」

 

「ケーロ!」

 

 

3体はグラエナ達の元に向かうと挨拶をし、いろいろ話し合うとすぐに打ち解けて仲良くなった。ただフシギダネを除いて・・・(汗)

一方カイト達はゾロアが喋れる事に驚くティエルノとサナを落ち着かせていた時、階段を駆け上る小さな足音が段々と近付いて来るのに気付いた。

 

 

「カゲエー!!」

 

 

その者は階段を登りきると鳴き声を上げながら勢いよくポケモン達の輪の中に飛び込んだ。それは尻尾の先に火を灯し、全身オレンジ色のポケモンのヒトカゲであった。

 

 

「カゲカゲ!」

 

「おお、元気の良いヒトカゲだ」

 

「この子がヒトカゲね」

 

『ヒトカゲ。蜥蜴ポケモン。尻尾の炎は命の灯。元気な時は炎も力強く燃え上がる』

 

 

元気一杯なところをアピールするヒトカゲ。まさかのカントーの御三家が勢揃いした事に皆が驚き注目する中、シトロンが「トレーナーは何処に?」と呟く。するとサナが階段の方を指差しながら言った。

 

 

「ちゃんといるよ。ほら、あの子だよ」

 

 

階段の方を見ると首にカメラを掛けた小柄な少年が息を切らせながら上がって来た。さらにその後ろから2人の男女もやって来た。

 

 

「トロバ、大丈夫?」

 

「しっかりしろよ。ティエルノとサナはあそこにいるぜ」

 

「ハァハァ・・・は、はい~」

 

 

2人に励まされながら小柄な少年・トロバは、フラフラしつつサナ達の元へ向かう。

 

 

「トロバ達ったら遅い!」

 

「すみません!ヒトカゲが来る途中でまたやっちゃって・・・(汗)」

 

「また~?」

 

「ねえねえ、やっちゃったってどう言う事?」

 

 

彼らにしか分からない言葉のやり取りにユリーカが不思議そうに訊ねる。それをサナが説明しようとした時、ヒトカゲが突然『炎の牙』でピカチュウとフォッコに噛みつこうとした。2体は咄嗟に後ろに尻餅を付けながら避けたが、その技により火の粉が飛び散り、不幸にもそれがハリマロンの頭に引火して燃えてしまった。まさかの事態にハリマロンは慌てふためくが、すぐにゼニガメが『水鉄砲』で鎮火して大事に至らなかった。しかしヒトカゲの暴走は止まらず、次は誰にしようかと周囲を見渡し、グラエナに気付く。

 

 

「カゲー!!」

 

「・・・ガウッ」

 

 

勢いよく突撃するヒトカゲだが、グラエナは慌てる事も無く傍にいたキュウコンにゾロアを任せて、前足を突き出して頭を押さえて受け止める。

必死に両足に力を込めるヒトカゲだがグラエナの方が強く、暫くして疲れたのか前に倒れてしまう。その様子を見てグラエナは溜息を吐き、キュウコンは苦笑した。

ちなみにゾロアは、キュウコンの尻尾で戯れていた。

これらを見てカイト達はサナが何を説明しようとしたのか察した。

 

 

「あのヒトカゲ、喧嘩っ早くて(汗)」

 

「皆さんのポケモン達に本当に申し訳ありません!!」

 

「ま、まぁまぁ・・・ハリマロンも無事みたいだし、グラエナが止めてくれたからそんなに謝らなくてもいいよ」

 

 

直角90度で腰を折りながらトロバは何度も頭を下げる。

これはきっと随分と苦労しているんだな~、とカイト達は内心思いながら苦笑いし、シノンが代表して大丈夫だと言う。その後サナが改めて紹介する。

 

 

「彼はトロバ!私達3人、幼馴染なんだ。そしてこちらが旅の途中で友達となったエリナとローグよ。今回のサマーキャンプに参加してみない?って誘ったの」

 

「トロバです!本当に皆さん、すみません」

 

「もうトロバ、もう謝らなくていいと言ってるから止めなさいよ」

 

「は、はい。すみません・・・」

 

「ハァ~やれやれ・・・あっ、私はエリナよ。皆宜しくね!」

 

「ローグだ。宜しくな」

 

 

自己紹介をする2人、エリナは茶髪のツインテールに白と水色の長袖シャツ、黄色のキュロットスカートに黒いストッキング、ピンクのショルダーバッグを身につけた服装が特徴だ。

ローグは少し跳ねてボリュームある赤髪に黒色のキャップ、黒色の半袖シャツ、青色の長袖ジャケット、黒色のカーゴパンツ、少し大きめの青色のリュックサックを身につけた服装が特徴であった。

3人の自己紹介が終えた後、カイト達も自己紹介する。するとカイトを見たエリナとローグは驚いたように目を見開く。

 

 

「カ、カイト・・・って!?」

 

「もしかして・・・ダークマスターのカイト・・・!?」

 

「何だ?俺の事を知っているのか?」

 

「や、やっぱり本物なんだ!!」

 

「マ、マジか!まさかあのダークマスターに会えるなんてよ!!」

 

 

首を傾げるカイトを他所に2人はさらに興奮していく。それを何とか宥めつつ、サトシが理由を訊ねる。どうやら2人ともポケモンバトルが好きで、どちらもチャンピオンになるという夢を目指して旅をしているとの事だ。その為各地方のチャンピオンの事は勿論、同等の実力を持つカイトの事も知っていた。そんな彼が目の前にいると言う事実に2人とも瞳を輝かせながら喜ぶ。特にエリナは頬を赤く染めていた。

ちなみにこの時、ようやくカイトの正体を知ったティエルノ達は本日2度目の驚きの声を上げる。そんな彼らをシノン達は再び落ち着かせるのであった。

 

 

「あ、あのカイトさん!も、もしよろしければ、その・・・私とバトルしてもらってもいいですか?あっ、今すぐとは言いませんから・・・」

 

「お、俺もお願いします!チャンピオンになる為にも、カイトさんとは1度でもいいからバトルしてみたかったんだよ!あっ、いや!してみたかったんです!!」

 

「どうしますか兄様?」

 

「そんなの決まっているシノン。売られたバトルは買うのが礼儀!勿論受けて立つぞ。だがこの後もう少ししたら開会式の挨拶があるようだから、それが終わってからでいいか?」

 

「ガウッ!!」

 

「「ッ!!はい!ありがとうございます!!」」

 

 

緊張しながら2人はカイトにバトルを申し込み、彼から了承を得られて喜んだ。

その後カイト達は互いにいろいろな事を話し合い、そして最終的にそれぞれどんな夢を持って旅立ったか言った。

だがこの時、セレナだけは会話に入らず、隣にいるサトシの方を向いたまま固まっていた事に誰も気づかなかった。

すると突然館内にチャイムが鳴り響き、サマーキャンプ開始の挨拶が行われる旨を聞いて、カイト達は外の集合場所へ急いで向かった。

 

 

「・・・夢か」

 

「うん?どうしたのセレナ?」

 

「・・・う、ううん。何でもない!」

 

 

1人足を止めてその場に立ったままのセレナに気がついたシノンが呼び掛ける。それに気付くと慌てて頭を振り、皆の後を追って走り出した。

それから暫くしてサマーキャンプの会場に、36名の参加者が集まった。彼らを前にプラターヌ博士は開会の挨拶を言う。

 

 

「トレーナーの諸君!今回の参加ありがとう!このキャンプは他のトレーナー達との交流を通じて、より深い絆を作り上げてもらう事を目的としている。今日から1週間のプログラムを存分に楽しんでくれたまえ!」

 

 

それからプラターヌ博士はキャンプで皆をお世話になるポケモンセンターのジョーイ、このキャンプ地の管理人のマダム・カトリーヌ、臨時に雇った5人のシェフを紹介した。

そして1日のプログラムごとにポイントが与えられ、最終日にポイントが1番高いチームが殿堂入りトレーナーとして認定される事を説明した。

 

 

「ちなみに現カロスチャンピオンのカルネちゃんも皆と同じくらいの歳にこのキャンプで殿堂入りしているのよ!」

 

 

マダム・カトリーヌのこの一言を聞いて、参加者全員の活気がさらに上がって必ず殿堂入りをしようと意気込んだ。

 

 

「では、1日目は恒例の顔合わせ、ポケモンバトル大会からスタート!ポイントは無いから自由に相手を選んで存分にバトルしてくれ!」

 

 

それを聞いてサトシはティエルノ、セレナはサナ、シトロンはトロバとそれぞれ相手を決める。残ったカイトとシノンも相手を決めようとエリナとローグの方を見るが・・・。

 

 

「私がカイトさんとバトルするのよ!」

 

「いや、俺がカイトさんとバトルするんだ!!」

 

 

2人はどちらかがカイトとバトルするか周りの目も気にせず激しく言い合う。その光景にカイト達は呆れる。

 

 

「こうなったら、もうこの手しかないね・・・」

 

「ああ、そうだな・・・」

 

「「カイトさん!2人同時に相手して下さい/くれ!!」」

 

「それだとルール違反になるだろ!?ジャンケンで決めろ!ジャンケンで!!」

 

 

カイトの説得を受けて2人は素直にジャンケンを行い、結果エリナがカイトと、ローグがシノンとバトルする事になった。

その後それぞれのペアが広いビーチに散ってポケモンを出し、バトルの準備を整えていく。

 

 

「今回はお前にするか。チゴラス!出陣!!」

 

「チーゴ!!」

 

「カイトさんはチゴラスか・・・それなら私はこの子で!アチャモ!!」

 

「チャモチャーモ!」

 

「兄様がチゴラスを出したなら私はこの子で・・・行きなさい!アマルス!!」

 

「ルース!」

 

「アマルス・・・氷と岩タイプか。なら俺の相棒が有利だぜ!行けミズゴロウ!」

 

「ガラゴロ!」

 

 

今回カイトとシノンが出したのはチゴラスとアマルスだ。2体とも初の公式バトルと言う事もあってかなり気合が入っている様子だ。

対するエリナとローグはホウエン地方の御三家、アチャモとミズゴロウを出した。この2体も気合いが籠った鳴き声を出した。

そして全員がポケモンを出してバトルの準備が整ったのを確認したプラターヌは、首から提げているホイッスルを口に運ぶ。

 

 

「用意はいいかい?それでは・・・バトル、スタート!!」

 

 

 

ピーーーッ!!

 

 

 

高い笛の音がビーチに響き渡った。

それにより各地にてトレーナーとポケモンの声が聞こえ、技が放たれてぶつかる音が響きながら激しいバトルが開始された。当然カイト達の方も同じだ。

 

 

「チゴラス、岩なだれ!」

 

「チーゴオォ!!」

 

「アチャモ、電光石火で躱してつつくよ!」

 

「チャーモ!」

 

 

先手必勝とばかりにチゴラスは『岩なだれ』を放つ。対してアチャモは『電光石火』で躱し、そのまま『つつく』を繰り出す。しかし岩タイプで、防御力が高いチゴラスには効いていなかった。

 

 

「今度はこちらの番だ。チゴラス、噛み砕く!」

 

「チゴ!チーゴ!」

 

「チャモーーー!?」

 

 

反撃とばかりにチゴラスは、今もなお『つつく』で攻撃しているアチャモに『噛み砕く』で攻撃する。さらにそのまま体を銜えて、勢いよく投げ飛ばした。それによりアチャモは砂浜に何度もバンドしてようやく止まった。大きいなダメージを負ってフラつくアチャモだが、その目から闘志は失っていなく、じっとチゴラスを睨みつける。それを見てエリナも諦めずに指示を出した。

 

 

「負けないでアチャモ!私も貴方と同じで、どんな状況でも絶対諦めない!ニトロチャージ!」

 

「チャモ!チャモチャモチャモ!!」

 

「その諦めない姿勢、とても良いぜ。こいつは久々にバトルを楽しむ事ができるかもな。チゴラス、ドラゴンテールで迎え撃て!」

 

「チーゴ!ゴーラ!!」

 

 

炎を纏わせて、勢いよく走りながらアチャモは『ニトロチャージ』を繰り出す。対するチゴラスは『ドラゴンテール』で攻撃するが、技を出す度に追加効果でスピードが早くなるアチャモになかなか当てる事ができなかった。しかしアチャモも炎タイプの技である為、効果はいまひとつだった。だが両者共に気を緩めず、相手の隙を窺いながらバトルを続けるのであった。

 

 

 

 

 

一方シノンとローグの方では・・・。

 

 

「ミズゴロウ、水鉄砲だ!」

 

「ガーラ!」

 

「アマルス、凍える風!」

 

「ル~ス!」

 

 

効果抜群の『水鉄砲』を放つミズゴロウ。しかしアマルスは『凍える風』で防ぐ。それを見たローグは次に『岩砕き』を指示するが、シノンは『岩石封じ』で防ごうとする。

 

 

「ミズゴロウ、そんな岩なんて全て壊してしまえ!」

 

「ガーラ!ガラガラガラ!」

 

 

大量に落ちてくる岩石をミズゴロウは全て破壊する。しかし最後の岩石を壊した後、流石に疲れがでたのか動きが一瞬止まってしまう。その隙をシノンは見逃さず、素早くアマルスに指示した。

 

 

「アマルス、フリーズドライ!」

 

「ル~~ス!!」

 

「ガラーーー!?」

 

「ミズゴロウ!!」

 

 

勢いよく放たれた『フリーズドライ』は、一直線にミズゴロウに向かって命中する。本来氷タイプの技はあまり効かないミズゴロウだが、この技は水タイプにも効果抜群になってしまう技の為、ミズゴロウは大きなダメージを負ってしまった。

 

 

「大丈夫か、ミズゴロウ!?」

 

「ガッ・・・ガラ~」

 

「自分で言うのもなんだけど・・・こう見えて私達、結構強いよ」

 

「ル~ス!」

 

 

シノンとアマルスの強さにローグは怯みかけるが、ダメージを負いつつも立ち上がるミズゴロウを見て再び闘志を燃やした。

 

 

「そ、それでも俺達は負けない!最強のチャンピオンになる夢の為にも負けるもんか!行くぜミズゴロウ!!」

 

「ガラーーー!!」

 

「そう、大きな夢ね。でも私達も負けないわ!アマルス、行くよ!」

 

「ル~ス!!」

 

 

再び立ち向かって来るローグ達にシノン達も気を引き締めてバトルを再開した。

その後バトル大会は夕方まで続き、各ペアの勝敗が決まる中、カイト達全員は引き分けの結果に終わった。しかし彼らはこのバトルを通じて打ち解け合い、夕食も一緒に食べ合いながら談笑するほど良い関係となった。

こうしてポケモンサマーキャンプの1日目は、良き友人かつライバルと出会いなど中々良いスタートを迎えるのであった。

 

 

だがその夜、フォッコと共に外の景色を見ていたセレナだけは、どこか暗い表情をしていた事に誰も気がつかなかった。

 

 

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