ポケットモンスターXY 神に魅入られた悪使い   作:ヤマタノオロチ

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皆様、お待たせ致しました。今年初のポケモン最新話です。少々懐かしすぎた為に内容を忘れてしまい、アニメをじっくり観て頑張りました。やはりXYは良いね。
今回はコルニ達だけでなく、映画で登場したあの方達も登場します。さらに成長したあのポケモンもね。こちらについては少しオリジナル設定を含ませております。是非楽しみに読んで下さい。
感想と評価をお待ちしております。



マスタータワー!再会の波動ポケモン!!

カロスリーグに挑戦する為、シャラジムがあるシャラシティに向かって旅をしていたカイト達は、サマーキャンプから数日経って、ようやくシャラシティに辿り着いた。そしてポケモンセンターでポケモン達を回復する。

 

 

「お待たせしました。ポケモン達は皆元気になりましたよ」

 

「プクプク!」

 

「ありがとうございますジョーイさん!」

 

「ピカピカ!」

 

「これで心置きなくジムに挑戦できます」

 

「ガウガーウ!」

 

 

回復したグラエナ達を受け取った後、すぐさまジムに挑戦しようと外に出る。そして高台から見える島の上に建ってあるマスタータワーの中にシャラジムがあるとセレナが説明する。

 

 

「あそこなのかセレナ?」

 

「ピーカ?」

 

「えぇ、あのマスタータワーの中にシャラジムがある筈なんだけど・・・」

 

「海の上にあるとは驚きだな」

 

「ガウ~」

 

「どうやって行けばいいのかしら?」

 

「コーン?」

 

「橋も見当たらないようですし・・・」

 

「海に浮いているんじゃない、あの島?」

 

 

周りが海である為にジムに行けないと分かり、どうやって行けばいいのか全員が考え始めた時、背後から懐かしい声が聞こえた。

 

 

「強き力を求める者よ!その心の前に、おのずと道は開かれん!!・・・な~んてね♪」

 

「バアゥッ!!」

 

 

そう言いながら宙返りを決めて現れたのはコルニだった。その後に続くようにルカリオも現れる。2人を見てカイト達は再会を喜ぶ。

 

 

「久しぶりだなコルニ!ルカリオ!」

 

「ピーカ!」

 

「元気そうで良かった!」

 

「皆も元気そうだね。そろそろ来る頃かなと思って待っていたけど、予想通りだったよ!それじゃ改めて、ようこそシャラシティヘ!」

 

 

どうやら彼女はカイト達を迎えに此処まで来たようだ。そして互いにバトルの準備が万端であるのを確認して戦意がさらに高まる中、ルカリオがじっとカイトの方を見つめているのに気がつく。

 

 

「どうしたのルカリオ?」

 

「・・・・・バウッ!」

 

「フッ、そうか。お前によって此奴とはちょっとした因縁があるからな。ヘルガー、出陣!!」

 

「ヘール!!」

 

 

ルカリオの言葉を聞いて、カイトはモンスターボールからヘルガーを出す。飛び出したヘルガーは素早くグラエナに頭を下げながら挨拶をした後、ルカリオをじっと見つめる。対するルカリオも同じようにじっと見つめる。

 

 

「2人ともどうしたの?」

 

「ほら、以前ルカリオはヘルガーの遠吠えを聞いただけで気絶してしまっただろ?その時の事をルカリオはずっと忘れずにいたんだよ」

 

「成程、そう言えばそうだったわね」

 

「うん、いくら暴走していたと言ってもあの時の事はルカリオにとってとっっっても悔しかったんだよ。だから今回、リベンジに燃えている訳なんだ!」

 

「へぇ~~」

 

「そう言えばコルニ、ジムに行くにはどうすればいいのですか?何か渡る方法があるのですか?」

 

「無いよ。だから今は行けないよ」

 

「「「「「「えっ!?」」」」」」

 

 

まさかの一言にカイト達は驚き、すぐさま理由を聞く。するとコルニ曰く、ある時間になると潮が引いて島に行ける道ができるので、それまで待つしか無いとの事だ。それを聞いてサトシは分かりやすく肩をガックシと落としていた。

 

 

「フム・・・それじゃ、時間になるまでシャラシティを観光するのはどうだ?」

 

 

すぐにジム戦に挑戦する事ができない事にカイトも少し残念な気持ちになるが、事情が事情な為に仕方がないと諦めて時間が来るまでシャラシティを観光する事を提案する。

その事に全員が賛成し、コルニとルカリオが案内役となってシャラシティを観光する事になった。シャラシティは海辺にある街だけに様々な海産物があったり、美しい景色が見える場所がいくつもあったりして、カイト達は時間を忘れて楽しんだ。

それから時間は過ぎて日が沈み始めた頃、コルニが「マスタータワーに行ける時間になった」と言って砂浜に向かう。

すると突然、潮が引いて島までの道が現れた。

 

 

「これは・・・!」

 

「海が割れた!?」

 

「すげぇ・・・」

 

「ピカピカ!」

 

「あぁ、これは驚いたな」

 

「ガウガウッ」

 

「海に道ができるなんて不思議~!」

 

「本当ね」

 

「コンコン」

 

「ね、言った通りでしょう!さぁ、マスタータワーに行こう」

 

 

そう言ってコルニとルカリオを先頭にカイト達は道を歩いて行き、遂にマスタータワーに辿り着く。

 

 

「此処がマスタータワー。ジムはこの中よ!」

 

「よっしゃ!早速バトルs・・・ッ!?」

 

「バウッ!?」

 

「ピカピ?」

 

「どうしたのサトシ?」

 

 

勢いよく走り出したサトシだが、突然何かに反応して足を止める。それと同時にルカリオも何かを感じて周りをキョロキョロと見渡す。するとマスタータワーの扉が開いて、中からルカリオが飛び出してきた。そしてそのルカリオはサトシを見るや嬉しそうに駆け寄って抱きついた。その光景に驚きつつもコルニに訊ねる。

 

 

「コルニ、お前もう1体ルカリオ持っていたのか?」

 

「ううん、私のルカリオはこの子だけだよ!」

 

「じゃあ、このルカリオは・・・?」

 

 

一体誰のルカリオか?と思っていた時に扉が再び開いて、今度はメイドが現れた。

 

 

「RX1?どうしt・・・貴方はサトシ様!?」

 

「えっ?何で俺の事を?」

 

「あっ!失礼致しました。私はオルドラン王国の女王アイリーン様に仕える者でございます。貴方様に関しましては女王様よりお伺いしております」

 

「アイリーン様から?」

 

「はい。貴方様が王国の危機を救っていただき、またそこにおりますルカリオ・・・RX1をポケモンハンターから身を盾にして守ってくれました恩人でございますから」

 

「そうか・・・やっぱりお前はあの時のリオルなんだな!」

 

「ピーカチュ!!」

 

「バウッ!!」

 

 

自分の事を思い出してくれたサトシに、ルカリオ(RX1)は笑みを浮かべて再び抱きつく。その様子を見ていたカイトとシノンは、その事件に関わっていたので事情を把握して微笑ましい表情になる。

 

 

「成程な。あの時Jから助けたリオルの持ち主がオルドラン王国の女王様だった訳か」

 

「そしてルカリオに進化して運命の再会・・・どちらも嬉しい筈ですね」

 

 

そこへまだ事情が分からないセレナ達が2人に訊ねる。

 

 

「ねぇカイト、シノン、一体どういう事なの?」

 

「あっ、御免ねセレナ。実はあのルカリオはね・・・」

 

 

シノンが分かりやすく説明をし、それによりセレナ達も事情を知る。そこへユリーカがバトルフロンティアの事やオルドラン王国の事も聞きたいと言い、皆も賛成した事でサトシがそこで起きた冒険の話をしようとした時、またまた再び扉が開いた。そして現れたのはコンコンブルであった。

 

 

「コンコンブルさん!お久しぶりです!!」

 

「ピカピカ!!」

 

「うむ、皆よく来たのう」

 

「俺達これからコルニとバトルw「待てサトシ!」って何だよカイト?」

 

「やりたい気持ちは分かるが、おそらく今日はバトルできないと思うぞ」

 

「えっ!?な、何で!?」

 

「ルカリオやメイドさんがいるという事は、タワーの中にアイリーン様もいると思うぞ」

 

「あっ・・・」

 

「その通りだ。先程までアイリーン様はメガシンカの事について学び、今は中で休んでおられる。そんな時にバトルなどしたら女王様に失礼だぞ!明日まで我慢しなさい」

 

「わ、分かりました」

 

 

そうコンコンブルに言われたら流石のサトシも諦めるしかなかった。顔には出していないが、カイトも内心ガッカリしていた。そんな2人の心情を察してか、コンコンブルはある事を思いつく。

 

 

「まぁそう落ち込むではない!せっかくこの島に訪れたんだ。先程までアイリーン様も聞かれていたメガシンカにまつわる有難いお話を聞かせてやろう。それと従者殿、アイリーン様はルカリオの事を気にしております。急いで女王様の元へ連れて行って下さい」

 

「分かりました。ありがとうございます!」

 

 

コンコンブルに感謝を告げながら、メイドはルカリオ(RX1)を連れてアイリーンの元へ向かう。その後を追うようにコンコンブルもタワーの中に入って行き、カイト達も後に続く。その途中、コルニが小さな声で皆に警告する。

 

 

「覚悟してね。お爺ちゃんの話、とっても長いから・・・」

 

「別に構わないよコルニ。寧ろメガシンカに関する事なんだからじっくり聞きたい」

 

「私も兄様と同じ。早く聞いてみたいわ」

 

 

2人だけでなくサトシ達も同じだった為、コルニとルカリオはもの凄く驚きの表情になる。そして通路を抜けた先にあったのは、巨大なメガルカリオの像だった。

 

 

「これって・・・メガルカリオ?」

 

「そのようだな」

 

「凄い!」

 

「とっても大きい~!」

 

「こんな巨大な像は初めて見ました!!」

 

「本当ね」

 

「これこそが我が一族の友!メガシンカの像じゃ!!」

 

 

そう言った後、コンコンブルはメガシンカの始まりについて話し始める。

 

 

「そもそも我が祖先がこの島に辿り着いた事が、メガシンカの歴史の始まりであった。ルカリオと共に修業の旅をしていた祖先は、この島で奇妙な2つの石を見つけたのだ。その2つの石とは勿論、メガストーンとキーストーンであり、それが共鳴し合ってメガルカリオになった事が、メガシンカの始まりとなったと言われておる。それ以来、我が一族は此処でメガシンカの聖地を守ってきたのじゃ」

 

「此処でメガシンカが発見されたのか」

 

「ピカ~!」

 

「なんとも興味深い話だったな」

 

「ガウ~!」

 

「そうですね兄様。とても素晴らしい歴史の話でした!」

 

「コ~ン!」

 

「本当にその通りですね。何度聞いてもそう思います」

 

 

突然後ろから声がしたので振り向くと、そこにはオルドラン王国の女王アイリーンが先程のメイドとルカリオ(RX1)を連れながら現れた。

 

 

「アイリーン様!!」

 

「お久しぶりですサトシ。貴方にはルカリオの件についてお礼を言いたかったです。本当にありがとうございました」

 

「あ、ありがとうございます」

 

 

優しく微笑むながらアイリーンはサトシを抱きしめる。その事に驚きつつもサトシは応える。しかしいくらサトシでも緊張していて、動きが硬い上に少し顔が赤くなっていた。それを見て彼女はくすりと笑いつつ、そのまま抱きしめ続ける。

その様子にカイト達は苦笑するが、セレナだけは黒いオーラを出していた。しかしシノンが何とか落ち着かせたのは余談だ。

それから少し経ってサトシを解放した後、カイト達の方へ振り向いた。

 

 

「初めまして皆様、オルドラン王国の女王アイリーンです」

 

「初めまして!俺はカイトと言います。こちらは相棒のグラエナです」

 

「グガウッ!」

 

「私はシノンと申します。こっちはパートナーのキュウコンです」

 

「コーン!」

 

「セレナです!宜しくお願いします!!」

 

「私はユリーカです。こっちはデデンネで、こっちはお兄ちゃん!」

 

「デーネ!」

 

「シトロンと申します。初めまして!」

 

「私はコルニと申します!こちらはルカリオです!」

 

「バウッ!」

 

 

互いに挨拶をした後、コンコンブルからさらにメガシンカの事やジムリーダーとしての心得が書かれた秘伝書の事について話を聞く。

それが終わった後、コルニがもう遅い時間だから此処に泊まる事を勧める。それにカイト達は賛成し、アイリーンも明日行われるバトルを見たいと言って泊まる事になった。そして彼らはコルニの案内の元、部屋を後にする。

それから少しして誰も居なくなった部屋からある者達が姿を現した。その者とは勿論・・・。

 

 

「聞いた?秘伝書だって」

 

「きっとメガシンカの事も書かれてるのニャ!」

 

「あれだけ秘密にしているのなら、その可能性はありますね」

 

「それを手に入れ、サカキ様に献上すれば・・・」

 

「私達の評価はかなり上がる筈!絶対に見つけてやるじゃーん」

 

「ソ~ナンs「エアーッ!」「イートマ!」ンン!!?」

 

 

そう、ロケット団である。彼らはカイト達がメガシンカの始まりについて話している時、密かにタワーの中に入り込んで盗み聞きをしていたのだ。

そして先程コンコンブルが言った秘伝書には、メガシンカに関する事が書かれていると思い、それを手に入れようと決意する。

それから皆が寝静まった夜、ロケット団はコンコンブルの部屋やカイト達が寝ている部屋、アイリーンがいる部屋に忍び込んで探すが、何処を探しても見つからなかった。

 

 

「何処にもない・・・」

 

「一体何処に隠してあるじゃ~ん・・・」

 

「諦めるんじゃないわよ。絶対に何処かにある筈なんだから」

 

「しかしこのタワー内にある部屋は全て探しました」

 

「まだ探してニャい所は・・・」

 

「ソ~ナンス」

 

「エアー」

 

「イート」

 

「「「「「ん?」」」」」

 

 

3体が同時にある方向へ指差す。そこにあったのはメガルカリオの像だった。それを見て彼らは瞬時に秘伝書はこの像の何処かにあると推測し、すぐさま調べる。

ロープで像を登って行き、頭の部分に辿り着いて口の中に何かがあるのに気づく。調べている途中で口が『ガゴッ!』と音を立てながら空き、ニャースとイトマルが中に入る。

 

 

「見つけたのニャ!」

 

「イート!」

 

 

そして遂に秘伝書を見つけて全員が喜んでいた時、突如警報が鳴り響く。それに驚きつつ、ロケット団は逃げ出す。

 

 

「待て!秘伝書を返せ!!」

 

 

そこへ警報に気づいて部屋から飛び出したコンコンブルがロケット団を見つけて、秘伝書を取り返そうと追い掛ける。途中警報を聞いて部屋から出たカイト達と合流する。

 

 

「どうしたのお爺ちゃん!?」

 

「おお、コルニ!大変じゃ!秘伝書が奴らに盗まれた!!」

 

「えっ!?」

 

「誰だ!?」

 

「ピーカ!!」

 

「誰だ!?と聞かれたら!」

 

「黙っているのが常だけどさ!」

 

「「それでも答えて上げるが世の情け!」」

 

「「世界の破壊と混乱を防ぐため!」」

 

「「世界の平和と秩序を守るため!」」

 

「愛と真実の悪と!」

 

「力と純情の悪を貫く!」

 

「クールでエクセレントであり!」

 

「ラブリーチャーミーな敵役!」

 

「ムサシ!」

 

「コジロウ!」

 

「ミズナ!」

 

「ロバル!」

 

「「宇宙と銀河を駆けるロケット団の4人には!」」

 

「「ホワイトホールとブラックホール、2つの明日が待っているぜ!」」

 

「にゃーんてニャ!」

 

「ソォーナンス!」

 

「イートマ!」

 

「エアーー!」

 

 

お決まりの長い台詞を言った後、ロケット団は螺旋階段を登って再び逃げ出す。それを見てカイト達はコンコンブルを先頭に追い掛ける。

すると途中にある部屋から騒ぎを聞いて駆けつけたアイリーン達が出てきた。

 

 

「何事ですか!?」

 

「王女様!いけません!早く部屋に戻って下さい!!」

 

「えっ?」

 

 

コンコンブルが制止するも間に合わず、ロケット団と鉢合わせしてしまう。

 

 

「ちょっと!何をあんた?」

 

「私はオルドラン王国の女王、アイリーンと申します。貴女方は何者ですか?」

 

「何者ですか?と聞かr「ってそれはもうやったからやる必要ないニャ!!」っとと・・・」

 

「その通りです。早く逃げますよ」

 

 

またも名乗ろうとするムサシにニャースが突っ込む。そしてロバルが再び逃げるように言いながら走り出し、他のメンバーも後に続く。だが突然ミズナがアイリーンの前で足を止める。

 

 

「その王冠、よくよく見れば素敵じゃーん。私に寄越すじゃーん!」

 

 

そう言ってアイリーンの頭にある王冠を奪おうとする。当然アイリーンは抵抗し、後ろにいたメイドとルカリオ(RX1)もすぐに止めようとする。だがそれより先にミズナに取られてしまった。

 

 

「貰ったじゃーん!」

 

「貴女何て事するんですか!返しなさい!!」

 

「うるさいんじゃーん!女王だか何だか知らないけど、返すわけないじゃーん」

 

 

そう言ってミズナは王冠を被り、そのまま再び逃げ出す。それを見たルカリオ(RX1)が後を追い掛ける。そして勢いよくジャンプしてミズナに飛びかかろうとするが、それよりも先にミズナがシシコを出す。

 

 

「シシコ!火炎放射じゃーん!!」

 

「シーシ!」

 

「バーウウウゥゥッ!?」

 

「ルカリオ!!」

 

 

真正面から『火炎放射』を食らったルカリオは、大きくぶっ飛ばされながら倒れる。それを見たアイリーンは悲痛な叫びをあげる。その間にミズナはシシコと共にロバル達と合流し、一緒に逃げ出す。

そこへようやくカイト達が追いつき、サトシがルカリオの元へ向かう。

 

 

「大丈夫かルカリオ!?」

 

「ピーカ!」

 

「バ、バーウ・・・」

 

 

心配するサトシとピカチュウを余所に、ルカリオは立ち上がって再び追い掛けようとする。しかしそれをサトシが止める。

 

 

「待てルカリオ!アイリーン様の王冠を取り返したいのは分かるが、1人で追うとするな!」

 

「バウッ・・・?」

 

「俺達も行く!一緒に取り返そうぜ!!」

 

「ピッカチュウ!!」

 

「・・・・・バウ!!」

 

「ハァハァ・・・ま、待てサトシ君。わ、儂も・・・ハァハァ・・・い、行く・・・ぞ・・・!」

 

「いや、お爺ちゃんは無理しないで。代わりに私達が行くから!!」

 

「バウバウッ!」

 

「俺達も一緒に行くぞ。シノンとセレナはすまないが、アイリーン様とコンコンブルさんを頼む。それと・・・シトロンも頼む(汗)」

 

「分かりました兄様」

 

「サトシ、気をつけてね」

 

「ハァハァ・・・お、お願い・・・します~」

 

「もうお兄ちゃん~!」

 

 

お年な為に息切れしているコンコンブルとアイリーン、そして疲れでリタイアしたシトロンをシノン達に任せて、カイト達は再びロケット団を追い掛ける。

途中コジロウがマーイーカを出して、シシコと共に『サイケ光線』と『火炎放射』で階段を破壊して妨害する。それによりコルニが落ちそうになるが、サトシとルカリオがそれぞれ腕を引っ張って助けた。

 

 

「ありがとうサトシ、ピカチュウ、ルカリオ」

 

「気にするな」

 

「ピカ!」

 

「バウ!」

 

 

流石は似た者同士とパートナーだ。息ピッタリな上にハイタッチする程の良い感じだ。これはセレナが見たら絶対に嫉妬するな。

そう思っている間にマーイーカとシシコが再び『サイケ光線』と『火炎放射』を放つ。

 

 

「悪いが2度も技を食らうつもりはないぜ。出てこいヘルガー、そしてマーイーカに火炎放射!グラエナはシシコに悪の波動!」

 

「ヘル!ルガアアァァッ!!」

 

「グウゥガアアァァッ!!」

 

 

放たれた技に対してカイトはサトシ達の前に出て、素早くヘルガーを出して指示を出す。それを聞いたヘルガーとグラエナは、それぞれ技を放って跳ね返した上にそのまま2体にも当ててブッ飛ばした。

それを見てコジロウとミズナはブッ飛ばされた2体を連れながら再び逃げ出す。しかしカイト達も全力で追い掛ける。

そしてロケット団は屋上まで辿り着き、用意してあった気球で空へ逃げようとする。

しかしピカチュウが高くジャンプして、素早く『アイアンテール』を3連続で打ち、バルーンの部分だけ割る事に成功した。

 

 

「「「「えっ・・・?」」」」」

 

「さぁ、観念して秘伝書を返せ!」

 

逃走手段が無くなった事にロケット団はつい思考停止してしまう。しかしサトシの言葉に我に戻り、ポケモンバトルで勝負を決めようと彼らは手持ちポケモンを出す。

それを見てこちらもグラエナ達を向かわせようとした時、コルニとルカリオが待ったを掛けた。

 

 

「待ってサトシ、カイト。此処は私に任せて!」

 

 

そう言ってコルニ達はロケット団の前に飛び出す。

まさか彼女達だけ来るとは思っていなかったロケット団は驚きつつも馬鹿にされたと思い、すぐさま指示を出す。

 

 

「生意気な奴め。マーイーカ、サイケ光線!」

 

「シシコ、火炎放射じゃーん!」

 

「ルカリオ、避けて!」

 

「バウッ!」

 

 

マーイーカとシシコが同時に放った『サイケ光線』と『火炎放射』をルカリオは素早く上にジャンプして躱す。そこへカメテテの『水鉄砲』とバケッチャの『シャドーボール』が放たれるが、コルニがすぐに『ボーンラッシュ』を指示する。そしてルカリオは降り立った後、素早く『ボーンラッシュ』を回転させて『水鉄砲』を防ぎ、さらにそのまま『シャドーボール』を打ち返してバケッチャに当てる。

 

 

「凄い・・・コルニとルカリオの息がピッタリだ!」

 

「ピカ・・・」

 

「あぁ、きっと俺達と別れた後も修業を続けていたんだろうな。これは良いバトルができそうだ」

 

「ガウガウッ!」

 

「・・・・・バウッ」

 

 

2人の息ピッタリな動きにサトシ達は驚き、カイト達はジム戦で良いバトルができる事に喜ぶ。そしてルカリオ(RX1)は2人をじっと見た後、静かにサトシの方を見つめた。

一方ロケット団は、コルニ達にいいようにやられている状況に地団駄を踏んだりしながら悔しがる。

 

 

「こうなったら全員で一斉攻撃よ!!」

 

「チャチャ!!」

 

「マイッカー!!」

 

「シシー!!」

 

「メーテ!!」

 

「エアー!!」

 

「イートト!!」

 

「ニャーも行くのニャ!!」

 

 

ムサシの指示でバケッチャ、マーイーカ、シシコ、カメテテの4体に加えて、エアームド、イトマル、ニャースの3体も向かって行き、一斉に攻撃を仕掛ける。

しかしルカリオは素早い動きで全て躱す。

 

 

「やるよルカリオ。メガシンカ!!」

 

「バオオオオォォォォォォォォン!!」

 

 

コルニのキーストーンとルカリオのメガストーンが結び付き、オレンジ色の光がルカリオを纏ってメガシンカさせる。それと同時にシノン達も駆けつけ、その姿を見て感動の声を上げる。

 

 

「ええい!もう何でもいい。シャドーボール!!」

 

「カメテテ、ロックブラストです!!」

 

「チャチャチャ・・・バッ!!」

 

「テーテテ!!」

 

「ルカリオ、ボーンラッシュ!」

 

「バウ!バアアアアァァァァゥゥゥッ!!」

 

 

放たれた『シャドーボール』と『ロックブラスト』に対して、メガルカリオは『ボーンラッシュ』で打ち返す。それを食らったバケッチャとカメテテは勢いよくロケット団の元へブッ飛び、それによって全員仲良く巻き込まれながら大爆発した。

 

 

「「「「「やなカンジ~~~!!」」」」」

 

「ソ~ナンス!!」

 

 

ロケット団は涙を流しながら空の彼方へ飛んで消えていった。

そして少しすると空から巻物と王冠が落ちてきて、巻物をコルニがキャッチし、王冠をサトシがキャッチした。そしてそれをすぐにアイリーンに返した。

 

 

「どうぞアイリーン様、王冠です」

 

「ありがとうございますサトシ。ルカリオも、コルニさんも本当にご苦労様でした。心より感謝します」

 

「い、いえいえ、気にしないでください」

 

「バウゥ!」

 

 

王女様に感謝の言葉を言われて、コルニとルカリオは少し緊張しながら応えるのであった。

 

 

「それにしてもコルニとルカリオはやっぱ凄いな。こんな2人とバトルできるなんて、凄い楽しみだなピカチュウ!」

 

「ピカチュー!!」

 

「全くだな。俺達も明日のバトルが楽しみだ。そうだろうグラエナ?ヘルガー?」

 

「ガウーッ!!」

 

「ヘール!!」

 

 

それぞれ気合いを確かめ合った時、アイリーンが話し掛けた。

 

 

「サトシ、明日のバトル・・・私達も観戦してよろしいでしょうか?」

 

「えっ?アイリーン様も!?」

 

「えぇ、明日王国に帰らなくていけませんが、帰るのは夕方までなので時間はあります。何卒お願いします」

 

「アイリーン様が俺達の・・・カイト、コルニ、どうする?」

 

「俺は大丈夫だ。寧ろ女王様に俺達のバトルを見てもらえるなんて、光栄だと思うぞ」

 

「私達も平気だよ!」

 

「・・・分かった。アイリーン様、是非俺達のバトルを見ていって下さい」

 

「ありがとうございます。皆様のバトル、楽しみにしてますね」

 

 

まさかの展開に驚きつつもカイト達は承諾する。

そして明日、いよいよシャラジムが行われるのであった。

 

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物心ついた時、主人公はこの世界がアニメ『ポケットモンスター』の世界だと気づいた。▼リーグ制覇や最強を目指すつもりはない。ただ、この世界の空気を吸い、ポケモンたちと触れ合う「エンジョイ勢」として生きていきたい。▼そう思っていたはずが、旅立ちの日に母から託されたのは、シルフカンパニー製の試作デバイスと、データ収集用のポケモン「ポリゴン」。▼オーキド博士から貰った…


総合評価:1655/評価:7.47/連載:340話/更新日時:2026年05月07日(木) 06:59 小説情報


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