ポケットモンスターXY 神に魅入られた悪使い 作:ヤマタノオロチ
今回のポケモンアニメも面白かったですね~~。次回はいよいよセレナの夢に向かっての大舞台!楽しみですね!
それではこちらも楽しんで読んでください!!
それと今回からポケモン達だけの所では、自分なりにポケモン達がなんて言っているのかを書きます。感想と評価をお待ちしております!
ハクダンシティを目指して4番道路を進んでいた俺達は途中で休憩を取る事にした。水筒の中の水を飲みながら目の前でユリーカが取り出したハンカチでピカチュウの顔を拭いているのを見つめる。
「はい!綺麗になったよピカチュウ」
「ピカァ!」
「ありがとうなユリーカ」
「お礼なんていらないよ。あたしはポケモンが大好きだからやっているんだもん!」
全く良い子だ、と思っていたら突然ユリーカが俺の方をじーっと見つめてきた。
「どうしたユリーカ?」
「カイトさんはグラエナ以外に何を持っているの?ユリーカ、見てみたいし、お世話もしたい!」
「そう言う事か。ならこいつがいいよ。出てこい、ゾロア」
腰にあるモンスターボールを1つ取ってボールを開ける。すると中からゾロアが出てくる。出てきた途端にゾロアは俺の腹目掛けて飛び込む。
「マー!!」
「おっとと、相変わらず元気がいいなゾロア」
「うん!マー、オイラ一緒に遊びたいゾ」
「悪いな。遊びはまた今度だ」
「えー、オイラ今遊びたいゾ・・・」
「ガウッ!ガウガウ」
「うぅ・・・ニーがそう言うならオイラ我慢するゾ」
俺とグラエナの言葉に渋々言う事を聞くゾロアをあやす為、頭を撫でていると暫く呆然と見ていた3人が口を揃えて言った。
「「「ゾロアが喋ったぁーーー!!?」」」
「へへ、凄いだろう。オイラ喋れるんだゾ」
「すごーい!あっ、私ユリーカって言うの!ねえねえゾロア、触ってもいい?」
「構わないゾ」
「ほんと!?やったーーー!!」
嬉しさたっぷりの満面な笑顔になって、ゾロアを自分の膝の上に置いて優しく撫でる。撫でられて気持ちがいいのか、ゾロアは目を細める。それを見て羨ましく思ったピカチュウがユリーカの傍に近づくともう片方の空いている手で撫でてもらい、偶然尻尾を触れると更に気持ち良さそうな鳴き声を出した。
「チャア~~~♪」
「ねえ!ピカチュウって尻尾をなでなでされると嬉しいの!?」
「あぁ、そうだよ」
「可愛い!もっとなでなでして上げる!!」
「どれどれ、僕も」
「チャア~~~♪」
2人に尻尾を撫でられてピカチュウは嬉しそうだ。撫で終わったゾロアは俺のところに戻って膝の上で寛いでいる。そしてユリーカはサトシにお願いしてヤヤコマも出してもらい、ハンカチで羽のお手入れをする。沢山のポケモン達のお世話ができてユリーカは始終嬉しそうであった。
お手入れを終えてポケモンフーズを皆に分け与えていると、突然ユリーカの手にあったのを横から誰かに奪い取られてしまった。ポケモンフーズを奪った犯人はデデンネで、両手に持って嬉しそうに食べている。
「あれは・・・この前のデデンネ?」
「キープ出来なかった子?」
「ずっと俺達の後を付いてきたのかな?」
「あの感じじゃ多分そうだろう」
「あっ、お兄ちゃん!キープキープ!!」
「よし・・・!」
ゲットしようとした時、ポケモンフーズを食べ終えたデデンネは「バイバイ」と言いながら森の中に逃げ去ってしまった。サトシはヤヤコマに追跡させ、俺達は荷物を纏めて急いで追いかけたがあっという間に見失ってしまった。
デデンネの名を呼びながら周りを探すユリーカだが、足元をよく見ていないせいで地面の窪みに足を引っかけて後ろ向きに転んでしまった。見事なまでの直撃だ。
「あれは痛そうだな」
「ユリーカ!?」
「イタタ・・・あっ!!」
ユリーカが前を見ると目の前にある穴から顔を出しているデデンネを見つけた。
「デネ~」
「待って!」
捕まえようとすると穴に潜ってしまい、また別の穴から顔を出す。よく見ると所々にデデンネが掘ったと思われる小さな穴があった。
「ホルビー、デデンネを穴から追い出してください!」
「ピカチュウも頼む!」
「グラエナ、ゾロア。お前達も頼んだぞ!」
頼まれた4匹は一斉に穴の中に入る。まぁ、グラエナとホルビーは入るのに少し苦労したけどな。
俺達も穴の近くに待機して捕まえようと乗り掛かるが、相手がネズミなだけに素早い動きで中々捕まえられない。
「すばしっこい奴だぜ」
「もお~!!絶対キープしてやる!!」
一度と外に出ていたピカチュウとゾロアは再び穴に入ってデデンネを探しに行った。穴の中に入ったゾロアは通路を走り回ってようやくデデンネを見つけて追い掛ける。
「待てーーー!」
『やだね~~!』
そう言って逃げるデデンネの前にピカチュウが立ちはだかって、逃げ道を塞いだ。
『見つけた!』
『ふ~んだ』
捕まえようとピカチュウがデデンネに飛び掛かるが、勢いをつけすぎてゾロアを巻き込みながら穴の中を滑っていく。そのまま転がって崖にある穴から出てどこかの原っぱに落ちてしまった。
『う~~ん、ここはどこ・・・?』
起き上がったピカチュウが見上げた先には先程落ちた穴があった。
それを見たゾロアが登ろうとするが、岩が崩れて上まで行けそうになかった。
『どうやって帰る?』
「分からないゾ・・・」
2匹が話し合っているとデデンネがピカチュウに電気を送って走って行ってしまった。
『待ってデデンネ!』
慌ててピカチュウが追い掛けて電気を送るとデデンネが立ち止まって、そのまま電気で会話し出した。何を話しているのか気になりながらもゾロアは静かに見つめていた。
その後話し終わってピカチュウ達は元の場所に戻ろうと一本道を歩き出した。その途中、ぐぐぐ~っと不思議な音がした。音のした方を見るとそれはゾロアとデデンネのお腹からだった。
『どうしたの?』
『お腹が空いた・・・』
「オイラも・・・」
『何かあるかな・・・?あっ!』
ピカチュウが見つめる先には美味しそうな木の実が沢山なっていた。それを10万ボルトで落として拾うとゾロアとデデンネに差し出した。
『はい。どうぞ』
「ワーイ!ありがとうだゾ」
『あ、ありがとう・・・』
木の実を受け取るとゾロアとデデンネは嬉しそうに食べ始めた。だがその時、突然空からレーザーネットがピカチュウ達目掛けて降ってきた。捕まる寸前に察知したピカチュウとゾロアがデデンネを抱えて素早い動きで避けた。
「危なかったゾ・・・」
『こんな事をするのは!』
3匹が上を見上げればお馴染みのあの3人組が立っていた。
「ピカチュウ!っと聞かれたら!」
「答えて上げるが世の情け!」
「世界の破壊を防ぐため!」
「世界の平和を守るため!」
「アイと真実の悪を貫く!」
「ラブリーチャーミーな敵役!」
「ムサシ!」
「コジロウ!」
「銀河を駆けるロケット団の2人には!」
「ホワイトホール、白い明日が待っているぜ!」
「にゃーんてニャ!」
「ソォーナンス!」
長い口上を言い終えるとロケット団は3匹の前に立った。
「さあピカチュウ、大人しく我々にゲットされちゃいなさい!」
「おまけにそこにいるデデンネとゾロアもな!」
『2人とも、逃げるよ!』
左右にいる2匹に言って、3匹はピカチュウを先頭に逃げ出す。だがロケット団もレーザーネットを投げながらしつこく追い掛けてくる。途中ピカチュウが『10万ボルト』で攻撃するが、ソーナンスの『ミラーコート』で跳ね返されてしまい、その爆風で吹き飛ばされながらも必死に逃げる。
その時、突然横から大量の糸が迫ってきた。間一髪避けたが、今度は空から1匹の鳥ポケモンが襲い掛かって来た。それは鎧鳥ポケモンのエアームドであった。
『くらえ!!』
「うわーーーっ!?」
『ゾロア!!』
エアームドの『鋼の翼』を喰らったゾロアはブッ飛ばされて崖にぶつかってしまった。ピカチュウが慌てて近づいた時、崖の上に誰かがいるのに気が付いた。
「そのゾロア・・・間違いなく彼のポケモンですね。我々と一緒に付いて来てもらいますよ!」
「抵抗したら更に痛めつけてやるじゃーん」
そう言うとその者達は崖から飛び降りて華麗に着地した。現れたのは男女2人組で、男性の肩にはエアームド、女性の肩には糸吐きポケモンのイトマルが乗っかていた。先程の糸はこいつの仕業だったのだ。さらに2人の服には“R”と言う文字が刻まれていた。それを見たピカチュウは瞬時に2人がロケット団であると察知して警戒する。だがそれよりも早くムサシが少し怒った感じで尋ねた。
「ちょっと!いきなり何なのよあんたら!?」
「待ったムサシ。もしかしてお前らがボスの言っていた別のチームか?」
「その通りです。私はロケット団特殊工作員のロバルと申します」
「私も同じ特殊工作員のミズナ。これからは宜しくじゃ~ん」
そう言ってロバルは礼儀正しくお辞儀をし、ミズナは軽く手を振って挨拶をする。それにつられてムサシとコジロウも自己紹介をする。
「・・・って何呑気に自己紹介しているニャ!ピカチュウ達が逃げたニャ。早く追い掛けるニャーーー!!」
ニャースの声で4人は我に返って振り向くとピカチュウ達は必死に逃げていた。傷付いたゾロアもなんとか走っていた。それを見てロケット団も慌てて追い掛けて行った。
その頃、穴の側で待機していたカイト達はいつまで経っても姿を現さないピカチュウ達を心配していた。ホルビーに穴の中を潜って探すよう頼んでから数十分待機しているとホルビーが残念そうに首を振りながら出てきた。もしかすると穴の中で何処かに迷い込んでしまったのか?
「ヤヤコマ、空から探してきてくれ!」
「ヤコ!」
「それならこいつにも協力してもらう。プテラ、出陣!」
「プラーー!!」
モンスターボールから出て来たのは化石ポケモンのプテラで、翼を強く羽搏かせて突風を起こしながら俺の前に降り立つ。
「プテラ!ゾロア、ピカチュウ、デデンネをヤヤコマと一緒に探してきてくれないか?」
「プラ!」
俺の頼みを聞くとプテラはすぐに頷いて空に飛び、ヤヤコマとは反対方向に向かって行った。
再び戻って、ピカチュウ達は岩場の方まで逃げてきたが、それでもなおロケット団は追い掛けて来ている。
ムサシがデデンネに向けてレーザーネットを投げるとデデンネは避けた勢いで落ちそうになってしまう。
『うわああぁぁぁ』
『デデンネ!』
落ちそうになる寸前にピカチュウが尻尾を銜えて何とか引き上げた。
「2人とも、大丈夫かだゾ!?」
『大丈夫!それより早く行こう!』
そう言って走って行くピカチュウをデデンネはキラキラと眼を輝かせて見つめる。
「マズイ。このままじゃ逃げられちゃうわ!」
「ならばもう一度エアームドで足止めを・・・」
「いや!此処は俺に任せてくれ!カモーン、マーイーカ!!」
コジロウが空高くボールを投げると中から回転ポケモンのマーイーカが出てきた。そしてマーイーカはデデンネに『体当たり』して崖の近くまでブッ飛ばした。ピカチュウとゾロアがデデンネに近づいた時・・・。
「マーイーカ、サイケ光線!」
「マーイーカーーー!!」
追い打ちをかけるようにマーイーカは攻撃した。それを受けてピカチュウ達は川の下流に流されてしまった。強い流れの中を必死に泳いで何とか岸に上がる事ができたが、3匹とも体力の限界だった。
一息つきながら全員の安否を確かめようとした時、とうとうデデンネが倒れてしまった。
『デデンネ、大丈夫!?』
「しっかりするんだゾ!」
必死に体を揺らしたりしてデデンネを起こそうとするが反応がなかった。その時、空からヤヤコマとプテラの声がした。
『ヤヤコマー!サトシ達に知らせてーー!』
「プテラもマーとニーを呼んで来てほしいゾ!」
『分かった!』
『すぐに連れて来る!』
2匹が飛び去って暫くするとカイト達が駆け付ける。
「ピカチュウ!」
「ピカピ!」
「心配したんだぞ、ピカチュウ!」
「ピカピカ!ピーカチュ!」
「マー、デデンネが大変なんだゾ!」
焦った表情でゾロアとピカチュウが指を差した先には倒れているデデンネがいた。かなり衰弱しているようでユリーカの呼び声に反応しなかった。
「どうすればいいの・・・?お兄ちゃん!」
「ポケモンセンターは!?」
「いや、取りあえず応急処置を!電気を足してあげましょう!」
「成程。電気タイプに電気を足すのは最高な治療方法だ」
そしてシトロンは前と同じように自分が開発したマシンを出した。その名も『電気発生マシン』と言う。
「おお!!」
「名前そのまんまじゃん・・・」
「もっとセンスのある名前を付けろよ・・・」
このマシンは下敷きを擦って静電気を発生させる原理を応用して、更に大きな電気エネルギーを生み出す物だと説明する。
デデンネをマシンの下にある球体に寄り掛からせ、起動させるレバーを大きく引いた。すると電球に挟まれた下敷きが高速で左右に運動して電気を作っていく。
充分に電気を蓄えて体力が回復したデデンネの眼がパッチリ開いて元気に鳴いたので俺達は安堵の色を浮かべた。
「なぁ、もういいんじゃないか?」
「それじゃ、レバーを元に戻すか・・・ってアレ?」
マシンに近づいて横にあるレバーを引こうとしたが、肝心のレバーがどこにもなかった。するとシトロンが申し訳なさそうに言う。
「・・・それが、ですね」
彼が手に持っていた物は根元から完全に折れていたマシンのレバーだった。嫌な予感を感じて俺達は絶叫しながらマシンを見ると先程よりも激しく揺れ動き始めていた。
「デデンネ、早く離れてぇ!!」
「シトロン!マシンを止めるんだ!」
「でもこれはどうやれば・・・?」
そう言い合っている瞬間、爆発が起きた。辺りの鳥ポケモン達が一斉に木から飛び去り、黒い煙を辺り一面に上げて無残な鉄の塊と成り果てた『電気発生マシン』の傍では全員がアフロ状態に変化していた。
「ゴホゴホッ・・・また失敗かよ・・・」
「面目ありません」
「もうお兄ちゃんったら・・・」
「デネ!デネデネ」
回復したデデンネがシトロンやユリーカの周りを元気に駆け巡る。
「だけど、デデンネは元気になったみたいだな」
「結果良ければ全て良し!」
「良かった、デデンネが元気になって」
「デーネ!デネデネ」
「電気を貰ったお礼を言っているんじゃないか?」
「あぁ、その通りだ。『ありがとう』だとさ」
「お礼なんていいんですよ」
「・・・あっ!お兄ちゃんお兄ちゃん!キープよキープ!」
「そうでした!当初の目的を忘れるところでした!」
「ちょっと待ちな!」
「何だ!?」
俺達の頭上に大きな影が差し掛かって上を見るとそこにはニャース型の気球があった。
「“何だ!?”かんだと訊かれたら」
「以下略ニャ!」
「略すのかい!?」
確かにアニメのあの長い口上を聞くのは疲れるけどな、と思いながら突っ込む。気球に乗っているロケット団はいつもの3人組と俺がシンオウ地方で戦った事のある2人組が加わって合計5人だ。彼らは標的のピカチュウ、グラエナ、ゾロアを渡すように言う。
「成程、ゾロア達が衰弱していた原因はアイツらのせいか!」
「なんでポケモンばっかに酷い事をすんのよ!」
「あーそうですか!カモーン!マーイーカ!!」
「行くじゃん!シシコ!」
「行きなさい!カメテテ!」
「マイッカ!」
「シシーー!」
「メ~テ!」
「お!あのポケモン達は・・・」
コジロウ、ミズナ、ロバルの3人はそれぞれボールを投げてポケモンを出す。俺は出てきたポケモン達を図鑑で調べる。最初はマーイーカで、エスパー・悪タイプ。次はシシコで、炎・ノーマルタイプ。最後はカメテテで、岩・水タイプか。どれも中々いいポケモンだ。特にマーイーカはゲットしたいな!そう思っていた時、デデンネが勇ましく前に出た。
「デネネ!」
「デデンネ、任せろと言うのですね!やられっぱなしは悔しいですものね」
「デネ!」
「ならばグラエナ、ゾロア。俺達も行くぞ」
「ガウッ!」
「マー!任せてだゾ!!」
そしてグラエナとゾロアも前に出て攻撃態勢をとる。
「デデンネ!体当たりです!」
「グラエナはカメテテに噛み砕く!ゾロアはシシコに引っ掻く!」
「マーイーカ、イカサマだ!」
「カメテテ、シェルブレードです!」
「シシコ、頭突きじゃん!」
マーイーカは伸縮自在な白い手で『体当たり』してきたデデンネを絡め取り、その威力を利用して地面に投げ飛ばした。カメテテは左右が同時に爪を水色のブレードにしてグラエナの牙を防ぐ。シシコは真正面からゾロア目掛けて走って行き、『引っ掻く』とぶつかり合う。
「マーイーカ、サイケ光線!」
「カメテテ、水鉄砲!」
マーイーカは『サイケ光線』でデデンネを追撃し、カメテテもグラエナの攻撃を防いだ後、大きくジャンプして距離を取り、『水鉄砲』を放つ。だが2体とも素早い動きでかわして再び『体当たり』と『噛み砕く』を繰り出して決める。
ゾロアとシシコの方では暫く押し合っていたが、ゾロアがもう片足で『引っ掻く』をして攻撃し、シシコを押し倒した。そして怯んだ隙を狙って『ナイトバースト』を放ってさらにダメージを与えた。
「いいですよ!次はほっぺすりすりです!」
「ネエエ!」
デデンネはほっぺを手で擦って電気を溜め、そのままマーイーカにすりすりと擦りつけた。それを見たユリーカははしゃぐ。
「なんて可愛い技なの!ますます気に入っちゃった!」
「あの技には相手を痺れさせる追加効果があります!」
「やるなぁ!デデンネ!」
「呼び名に反して痛そうな技だ」
「デネデネ!」
「ピーカチュ!」
デデンネがアンテナの様な髭からピカチュウに電気信号を送る。それを受け取ったピカチュウが「分かった」と返事をした。
「よーし!ピカチュウ、10万ボルトだ!」
「デデンネ、電気ショックです!」
「グラエナ、ゾロア!悪の波動!」
3人の息ピッタリの指示に4匹は同時に攻撃を放ち、強力な電撃はマーイーカに、2匹の『悪の波動』はカメテテとシシコに直撃する。
飛ばされた3匹はロケット団の気球にぶつかって穴を開けて中で爆発を起こす。それによって彼らは遠い空の彼方へ飛んで行った。
ロケット団とのバトルを終えた4匹が戻って来て俺達が褒め称えるとデデンネが嬉しそうに皆の周りを走り回る。そしてピカチュウの前に立って再び電気を送って伝える。
「デーネネ!」
「ピカピーカ!」
「ほぉ、どうやらデデンネは俺達と一緒に行きたいみたいだ」
そう教えてやるとユリーカが大喜びで近寄り、一緒に行くように言うとデデンネの瞳は期待の籠った輝きを放つ。
「お兄ちゃん!」
「うん!行きますよ。モンスターボール!」
シトロンがデデンネに向けてモンスターボールを投げる。それはデデンネの頭に当たって数回揺れて音を鳴らして止まった。
ゲットできたのを確認した後、デデンネをボールから出してユリーカに渡す。優しく抱えてお世話をした後、ユリーカは途中で眠ってしまったデデンネを自分のポシェットに入れて寝かせる。そして起こさぬように注意しながら俺達はハクダンシティに向けて歩き出そうとしたが・・・。
「そう言えば前から思っていましたが・・・カイトはまるでポケモンの言葉が分かるみたいですね」
「あぁ、そうだよ」
「えっ?」
「カイトはポケモンの言葉が分かるんだよ」
「そうなんですか!?」
シトロンの質問をサトシが変わりに答える。言葉が分かる事に驚いたシトロンがさらに俺に尋ねてきた。
「ど、どうしてカイトはポケモンの言葉が分かるのですか!?」
「ある友人にお願いしたんだ。そしたらポケモンの言葉が分かるようになったんだ」
「ねえねえ、その友人って誰なの!?」
「それは今言う事は出来ないな。いずれ教えて上げるから、それまで内緒だ」
そう言って俺は走って道を進んだ。その後をサトシ達が慌てて追い掛けて行くのであった。
数時間後、とある山道にてーーー
「はぁ~~最悪。こんな山の奥で日が暮れてきちゃうなんて・・・」
「フォッコ」
1人の少女・新人トレーナーのセレナと彼女が抱えている狐ポケモンのフォッコが夕焼けを背に山道を歩いていた。
どうやら彼女はこの先にあるポケモンセンターを目指しているみたいだが、道に迷ってしまったらしい。もし行けなかったら今夜は野宿になると言う事に彼女は焦る。すると少し離れた木の陰に誰かがいる事に気が付いた。
「すみませーん!この辺にポケモンセンターが何処にあるか知りませんか?」
「ビイィ?」
駆け寄って話しかけてみたらそれは人じゃなくてビークインと言う名のポケモンだった。突然の事にどちらも驚いて、セレナは悲鳴を上げて尻餅をついてしまい、ビークインは混乱して襲い掛かる。だがセレナの腕の中にいたフォッコが『火の粉』で対抗する。火を見てビークインは一瞬怯むが、それでもなお攻撃しようとした時、2人の後ろからさらに強力な『火炎放射』が迫ってきた。これには堪らずにビークインは逃げ出した。
「大丈夫ですか?」
「え、えぇ」
ビークインが去った後、後ろからやってきた女性トレーナーとポケモンが駆け寄って怪我がないかと話しかけてきた。
「あの、ありがとうございました」
「いえいえ、礼には及びませんよ。どこか怪我しましたか?」
「だ、大丈夫です!あ、私、セレナと言います」
「私はシノン、こちらが私の最愛のパートナーのキュウコンです」
「コーン!」
それから少しして爆発音に気が付き、近くにいたジョーイさんと助手のプクリンが慌てて走って来た。そしてポケモンセンターの場所を聞いて彼女達はそこに一泊していった。彼女達が目的の人に会えるのはもう少しである。