ネオサイタマに到着した、すでに各ポイントに移動した部下たちに指示をだす。
「貴女達の任務は敵を逃がさないことです、無用な交戦はしないように。」
「それと討ち溢しや異常が有ったらすぐに作戦本部に報告をしてください、ユーティライネン隊が対応します。」
「質問等は有りませんか?....有りませんね。」
「では任務開始です。」
指示を出すと、マンホールを開け一人で中に入る。
下に降りて端末で地図を開く、するととてつもなく複雑で立体的な地図が浮かび上がり現在地と目的地、それといくつかのルートガイドが表示された。
それを頼りに微かな光が灯るネオサイタマの地下を進んでいく。すると地図にしか乗っていない道が有るのに気付く、ルートガイドが壁の中を示している。困った、ユーティライネンに通信を入れる。
「ルートガイドが壁の中を指してるんですが地図は最新の物ですか?」
「ん?アンタはまだ知らない娘か、ガイドの場所を蹴ってみな、」
「はぁ、分かりました。」
良く解らないが従ってみよう、実際に蹴りを入れる。
するとその箇所が消え、煙のような霧が有る、この向こうに行けば良いのだろうか?意を決して霧を潜る。
そこにはコンテナから作られた建物が城壁のように積み上がる地下街が広がっている。そこは人々が行き交い活気で溢れている、まさかネオサイタマの地下にこんな街が広がっていたとは。様々な看板や文字が目に入る。
まずほぼ全てのコンテナに
[ワーニング放射性なマウス]
[しない中身壊れやすい]
[肉 肉]
と書かれている。
街の所々に
[肉!]
[キャンディー]
[運命]
[肉!キャンディー]
と書かれた張り紙が貼られている。
いくつか店も見つけた
[悲しいマスクショプ]
[ほぼサニタリーラーメン]
[豚肉デン]
どれも[呪われたマスク][不衛生な肉]
などの張り紙が貼られている。
自販機には
[肉ミルクシェイク]
[チキンフレーバーキャンディー]
などの張り紙がされている。
歩いていると私の装備についた●●のステッカーを見て声を掛けてくる人々もいた、此処の住人は好意的だ、提督が陸軍に入る前からの付き合いらしい。
懐かしい声がする。
「浜風ちゃん久しぶりー!」
「子日さん!どうしてここに!」
彼女は子日、私に戦いの基本を教えてくれた人だ、しかし彼女は作戦中に奇襲を受け死んだ筈である。
「あれぇ?提督から聴いて無い?提督もイジワルなんだから」
「え、どうゆう事ですか?」
「子日は任務の為に書類上で死んだ事になったの!」
「へ?」
そういえば、他では知らないが●●では書類上で死亡した事にされ、裏で仕事をする部隊が有ることを思い出した。総勢何人かも知らされていないがその内の何人かと任務をしたことがあるのも思い出す。
「子日は浜風ちゃんをこの街の出口まで案内する仕事を任されてるの」
私は子日さんの包帯に包まれた義手に引かれ、人とコンテナの間を抜けていく
すると行き止まりに着く
「あの、行き止まりじゃぁ...」
「大丈夫!ほら!」
子日さんは壁を殴りつける。
すると壁の一部が上にスライドし煙のような霧が露になる。
「子日はまだ街に用事があって行けないけど、道は大丈夫?」
「いつまでも新兵じゃありません、大丈夫です。」
子日さんと別れ下水道を進んでいく、再会の余韻に浸る時間は無い。
ここに来ればまた会える。
しばらく下水道を進んでいくと話声が聴こえてくる
モーデン残党の警備だろうか、お話しとはいいご身分だ。
手投げ弾を投げ込み加速装置をつける。
爆発と共に飛び込む、どうしたって戦闘は避けられないのだから一気に目的地点まで飛んでいく腹だ、目的地までもっとも直線的な道で曲がり角1つと階段が一つ、障壁やバリケードが多少有るかも知れないが、まぁ問題無いだろう。
青い軍服にアンテナがついたメットを被った兵隊立ち達がレーザーキャノンを担いでいる、それらに小銃の弾をばら蒔くとサイボーグの白い人工血液が飛び散る、無人の小型ヘリと戦車まで出てきた、ヘリの銃撃をかわし下を通り過ぎる際にエクスカリバーを展開し体を捻って切り落とし、こちらに砲を向ける何台もの戦車を体を傾けながら通り過ぎざまに何台か切断する、曲がり角だ、一瞬加速を緩めて壁を蹴って向きを替える、前から跳ね回る赤いた球体と光を纏う球体そしてレーザーが迫ってくる。スピードを落として遠くからレーザーと赤い球体を放つ兵隊を小銃で狙い射ちしながら、ゲインズクローで突進する光珠を切り落とす。
壁からゲートがせりだしてくる、いつの間にこんな大きな機械を作ったのか、私か速度を上げる、戦車の光弾が掠るが気にしていられない、早くしなければ閉まってしまうだろう。
「ッ!間に合えっ!」
私は右手の盾で横のゲートで擦りながら滑り込んだ。
中に滑り込むと戦車の群れが姿を見せる、奥には階段だ、思ったよりも早くついたらしい、戦車の砲撃を躱して飛び乗りエクスカリバーを刺し込む、それを繰り返し数を減らすと突如ミサイルが撃ち込まれる、そちらを見るとヘリが飛んでいる、私は二発目のミサイルを躱わしロケット弾を撃ち込む、ヘリが火を噴いて落ち爆散する
ゲートの向こうから交戦音が聴こえてくる、誰だ?まぁいいゲートが再び開く前に終わらせよう。
階段を翔ぶように降りていくと天井が妙に高い空間に出た、どうやらここはすり鉢状になっている場所の中腹らしい、嫌な予感がする、そのときキャタピラの音と共に巨大な、まるで城のような機影が高速で坂を滑り落ちてきた。あれは確かTR-cocoon系だ、よく見ると後ろ半分がホバーで浮いている、だからこのすり鉢だろう。
「まさか貴女が来るとは思わなかったわ!浜風先生!」
「おや、もしかしてビスマルクさんですか?」
「今はビスマルクではないわ!モーデン軍のニューリーダー!」
「.....デビルリバース・ビスマルクよ!」
「結局ビスマルクじゃないですか...」
「何だっていいのよ!なにせ貴女はここで私にに敗れるのだから!」
「この”グリューヴルム·ネスティング”によってね!」
機影がライトに照らされる。
蛍の巣とはまた変わった名前だ。
機体が側面をこちらに向け、機銃を掃射する
すると蛍のように発光する弾が発射され、その弾は光の尾を引いて私を"追い掛けて"きた。
文字通りに弾道を変え、追尾してきたのだ。
加速装置の出力を上げて急旋回を繰り返し振り切る。
「何時までもつかしら!行くわよー!」
機体がホバーとキャタピラで走り回る、有人機とは思えない速度と軌道だ。
滅茶苦茶な軌道から放たれる”蛍”が右脇腹と左脚に突き刺さる。
「くっ!」
「ほらほら!もっと飛び回りなさい!」
「あの時私を殺しておくべきだったわね!」
「アッハッハッハ!ゲホッ!ゲホッ!オエッ!」
機体の上を通るとクレーンのようなアームが火を吹く、
それを避けると”蛍”が更に突き刺さる。
このままではジリ貧だ、その時、声が響く。
「ねのひアタッーク!」
機体の右側面に何かが着弾し、爆発が起こり機銃を吹き飛ばす。
「誰ッ!」
そこには左手に銃を持った人影ともう一つの左手が銃の人影がある。
「左手に銃....まさかっ!」
敵が左手に銃が付いた影、子日を狙う。
「浜風ちゃん大丈夫?」
「浜風!これを!」
もう一つの人影、”曉”が地雷のような者を投げ渡して来た。
「アッパートラップよ!」
「ヤツの動きを一瞬止めるわ!下に滑りこませるのよ!」
「わかりました!」
子日がホバーを狙い、一瞬動きが止まる
私は加速装置で勢いを付け、アッパートラップを滑り込ませる。
「いくわよ!」
曉がスイッチを押すと上方向に爆発が起きる、
するとグリューヴルム·ネスティングが浮き上がり転倒する。
転倒したグリューヴルム·ネスティングから血を流すビスマルクが這い出て来る。
「こんなところで...このモーデン軍の...ニューリーダー様が...」
「□□鎮守府のビスマルク、貴女はここでお仕舞いよ。」
曉がビスマルクを拘束する。
「殺すなら、さっさとしなさい。」
「そう簡単に死なれちゃ困るわよ、聴きたいことが山程有るんだから。」
私は部下達に敵の大将を破ったことを伝え残党狩りの指示をだした。
きっと直ぐに終わるだろう...
ヒューッ!