時雨-1
戦局が大いに芳しくない。そのような発表が大本営から出たのだから、かなり悪いのだろう。バタリオンがACやメタルギア系列の無人機を真似て海に現れたらしい、鎮守府にグラードを始めとする無人機やACが配属される。深海棲艦との戦いには不向きと言われていた物ばかり、どれも時代遅れの旧式だ。
僕は過去にACやTL-2B2のパイロットをしていた経験からACのパイロットに選ばれた。
携帯がなる、いつぶりだろうか耳に当てると甘い声がする。ブルーノだ、●●鎮守府から転属した時に携帯番号を変えたはずだが。とにかく黒島に来いとの事だ、断ると連れていかれそうだ。僕はACのブーストを吹かし島に向かう。
禍々しい島が見える、ほとんど昔と変わっていない。
島に上陸して、ACを降りると懐かしい声がする。
「久しぶりだね、時雨」
「久しぶりだね、アラーベルガー」
「君は●●から抜けたんじゃなかったかな?」
「お前と同じさ、ブルーノから電話でね。」
彼女も呼ばれたらしい、彼女と話していると、声が掛けられる。
トルニだ、
「ACで来たのか...まぁいいか、話している暇はないから付いてこい。」
付いていくとハッチから地下に入って行く。こんなハッチいつの間に造ったんだろう、きっとアラーベルガーも同じことを思ったに違いない。
降りていくと、キャットウォークに足が付く、当たりを見渡すと巨大な人形がならんでいる。
「驚いたなぁゲインズか、よくこんなに用意したね。私は乗れないよ?」
「これは時雨のだ、お前はアッチ」
僕はゲインズなんて乗ったことないのだけど。トルニが指差す方を見ると、二本足のメタルギア系列の何かが置いてある、名前は解らないが、アラーベルガーの顔が歪む、
「よく真似たものだ。反吐がでるね。」
「そう怒るなよ、これからお前が乗るんだから」
過去に何かあったのかアラーベルガーが露骨に嫌そうな顔をする。
トルニがニヤニヤしている。いい性格だ。
「時雨もゲインズ選んどけよ、色々あるから。」
「オレ達はアイツをカスタムしてくるからな。」
「ほら、行くぞ~何時までも不貞腐れてんなって。」
二人が行ってしまった。乗らない選択肢は無いようだ。
"凝縮波動砲"装備型
"携行型陽電子砲ll"装備型
"白兵戦特化型 · 改"
"陸戦型" "高機動隊長機"
本当に多い、どうやってこんなに集めたのか。
それにしてもどれも極端なものばかりだ、まぁ支援機だから良いのかもしれないが。
僕はその中の蒼い陸戦型ゲインズを見てTL-2B2でコイツと戦ったことを思い出す。アホほど固く、嫌になるほどビームクロウで引っ掻いた記憶が蘇る。コイツにしよう、長時間飛ぶ事もないだろうし、この装甲なら滅多なことではやられないだろう。
僕はトルニが戻ってくるまでベンチで待っていることにした。コーラの自販機が向こうのキャットウォークに見える小銭くらいもってこればよかったかな。
しばらくしてアラーベルガーとトルニが戻ってくる。
「決まったかー?」
「僕はこの蒼いのにするよ。」
「ん、じゃあウチのヤツ乗せて届けるから帰っていいぞ。」
「私も帰っていいか?」
「いいぞ、でもメタルギアに乗って帰れよ、」
まだ、アラーベルガーとトルニが話しているけど僕は帰ろうかな。
地上に出てACのブーストを噴かす。
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後日、僕の鎮守府に僕宛の陸戦型ゲインズが届けられた。
鎮守府の皆にとてつもなく驚かれ、何かしたのかと質問攻めにあい、陸軍の友人に譲ってもらったことにした。提督が感謝をしたいと言い出してその友人について聴いて来て大変だった。流石に出所が解らないようなゲインズをもらったことを話しても提督は困るだろう。
試しに動かしてくれと言われ、コクピットに入るとあることに気付いた。普通のコクピットじゃない。体に接続するコード類がぶら下がっている、リンクス待遇だ、あれは疲れるから嫌だったんだけど...
時雨は結構長生きです。