俺は冒険者"サバ"だボクじゃない
俺は今、どこか食料と飲料水を補充する為に近くの街に向かっている
馬や駱駝を乗り換え、船や馬車を乗り継いでの一人旅
気楽で良いが荷物を沢山持ち歩けないのが難しいところだ
街に向かう小道を歩いていくと脇の森に不思議な像が鎮座している
山犬や獅子がモチーフだろうか、人間が数人跨がることが出来る程に大きい
この大きな像は何だろうと、像を見ながら歩くとあるものが目に付いた
それは建物だった、"テールベリィ食料店"の看板を掲げた鮮やかな建物だ
(丁度いい、ここに寄っていこう)
鮮やかな木の扉を押す
中に入ると入り口を挟むように犬の顔をした厳つい黒い像が2つ置かれていた
「わっ!」
その今にも動きだすような威圧感に思わず驚く、
「お!驚いた!やっぱり驚くよね~」
店の中にいた女の客に笑われてしまった
その女は店内に置かれた机に何かの料理を置き、食べていたようだ
「私も初めてそれ見たとき驚いたよ~、あははー!」
「うっ...(恥ずかしい)」
取り敢えず恥ずかしさを隠しながらカウンターにいる子供に声を掛ける
白に青の差し色が入った服を身に付け水滴のような耳が付いたフードを被っている
「いらっしゃーい!へへ!」
「何をお求めですかー?」
「此処にはどんな物があるんだ?」
「あぁ~」
子供が手を組み、頭を傾ける
ハッと思い付いたような顔をすると店の奥に向かって声を掛ける
「ねこー!リストもってきてー!」
そう声を上げると黒い体毛をした猫の女獣人が紙束をもって出てきた
出るところが出て引っ込むところは引っ込んでいて露出が嫌に多い
その”ねこ”は紙束を俺のまえに置く
「この本に乗っている物は少なからず取り扱っております」
リストの上から目を通していく
すると直ぐにここが食料店でないことに気付いた
ロープ、弓矢、鉈、火薬、ブーメランまで扱っているしかも安い
さらに食材の加工や鍛冶までしているらしい
「結構いろいろ売ってるんだな...」
「そうかなー?」
「食料店の看板を変えたほうが良いくらいには色々だぞ」
取り敢えず食料と水を幾らか見積もった
折角だから料理も頼もうか、そこらの外食と比べたら明らかに安い
"ねこ"に机と椅子へ案内される
そこに座るとさっき俺を笑っていた女が話掛けてきた
「なに頼んだの~?」
「なんだっていいだろ」
「つれないな~」
「キミは良く来るのか?」
「来る来る~、よく来るよ~」
「美味しいし、楽しいし、何より可愛いからね~」
カウンターに座る子供を指差す
あの子供を見に来ているのだろうか
「あの子見に来てるのか?」
「そうだよ~、毎日違うから飽きないんだよ~」
「そうか...」
話はつづかなかった
女は童が引っ込んだカウンターを眺めている
店の奥から料理中特有の混ざった香りが漂ってきた
どんな料理が出来るのだろう
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看護婦が入ってくる、昼食には速いが...
”ボク”は漫画『テール・ベリィ食料店』を閉じる。
何か話が有るらしい...