「ユキおはようー」
「おはようございますミナミさん...」
「元気ないね、どうしたのさ」
「なんだか最近寝ても疲れが取れなくてですね...」
「ダルい感じ?」
「そうなんです...」
「風邪じゃないの?大丈夫?」
「熱は無いんですが....」
「ほーん、なんでだろ。」
「他人事じゃありません、貴女も最近ベットで寝てないでしょ。」
「いや~、なかなかキリがいい所で終わらなくて...あはは...」
「駄目ですよ、体壊しちゃ、元も子もないですから」
「あはは...気を付けるよ...」
食堂に向かう途中、元気がないシロに会った
「おはよう、二人とも...」
「元気ないですね、隈は無いのに...」
「テル子ちゃんにいっぱい搾られて...」
「また悪さしたんですか?」
「色々してたのがバレてて...」
「普通バレない方がおかしいよ」
「ユキ子ちゃん....今夜電話していい?」
「ホント懲りないですね」 「全然懲りてないね」
「懲りるくらいならウーベルちゃんに手出ししないよ...」
その時不知火が走ってきた
「シロさん、見つけましたよ...」
シロが走りだす
「待ちなさい!」
直後シロの進行方向から白に青い差し色が入った戦闘服を着た小さな人影が現れる
頭は熊の意匠が特徴的なフルフェイスのヘルメットで隠されている
私は彼女を知っている、ヒカリだ
戦闘服の名前は”タイガベア”その手には毒々しい青の槍を持っている
「シロォ...逃がさねぇぞ...」
声に怒りが籠っている
「ヒェッ...」
シロが二人に挟まれる
「アタシは無闇に殺しはしない...大人しくしろ...死にたくないだろ」
「私は同僚を斬りたくありません...変な気など起こさないように...」
「あっ...あっ...あっ...」
シロが両手を上げる
「ウーベルは不味かったね」
「ミナミさん、もう行きましょう...」
「うん、そうだね...」
____________
「朝食どうしますか?」
「アタシは、魚介類食べたい」
「"魚が食べたい"より曖昧ですね...」
「そこの二人!良い所に!」
若葉だった
「ちょっと来てくれ!」
「アタシ達まだ朝ご飯まだなんだけど」
「いいから!凄いだ!」
「落ち着いてください、」
「んん、済まん、浮かれていた」
どうやら良いことが有ったみたいだ
話を訊くとアキハ博士がまた何か造ったらしい
肝心のどうゆう物かは勿体ぶって教えてくれなかった
若葉に付いていくとアキハの研究室に入る
中にはアキハがおり鍋が乗ったコンロが置かれている
部屋には調理中特有の混ざった匂いが漂っている
「おはよー博士、今度は新料理でも作ったの?」
「確かにそれぐらいこの狂気のマッドサイエティストには造作もないことだが、これは副産物だ」
「自分で狂気のマッドサイエンティスト呼びなんですね...」
アキハが鍋から赤く茹であがった大きなカニを取り出し器にのせる
1匹ではなかった
「おお!カニじゃん!」
「貴女朝からカニ食べるんですか....?」
「実は消費しきれなくてな...若葉にお前達を連れてこさせたのだ」
「え!食べていいの!?」
「おかわりもあるぞ。」
「うっひょー!頂きまーす!」
「ユキは食べないのか?」
「それじゃあボクも遠慮なく、いただきます」
部屋の奥から北上が出てきた
研究室に漂う雑多な匂いの正体である鍋を持っていた
「ふぉむぅおれ?」
咀嚼しながら鍋の中身を訊く
「先に飲み込みなよ」
「んっ...なにその鍋?」
「サメスープ、揚げサメと焼きサメもあるよ」
「サメ...?なんでですか?」
「余っちゃってさぁ...4匹くらい...」
「うわぁそんなにどうしたんですか?」
「アキハが増やしちゃって...」
「サメを増やす光線でも作ったんですか?」
「似たような物を...」
「北上!さめ肉なんて初めて食べた!おいしいかも!」
「あー、良かったね」
「まだあるぞ―!」
「やったー!」
「ユキと北上も食べないと無くならないぞ」
「サメなら昨日死ぬほど食べたよ...」
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「はぁ~、美味しかった~」
「胃が重いです...」
「確かにね~、次からはカニサラダも要るね...」
「野菜ジュース飲むか?」
「若葉気が利くね~」
「あ、ボクも貰います」
「アタシもー、」
「余韻に浸っている所悪いが、いまから本題だ」
「そうだぞ、来てくれ」
「えぇ...動きたくない~」
「ご馳走になったんですから最後まで付き合いましょうよ」
「しょうがないにゃぁ...」
「二人とも来てくれ」
若葉とアキハに着いていく
小さい小部屋に入る
そこにはいくつものコードに繋がれた機械がならんでいる
アキハがその内の一つを差した
それは蟹の形をしており、隣にはサメ型の機械が接続されている
「なんか面白い形だね、博士」
「もう予想つきましたよ」
「とりあえずこれを押して見てくれ」
白いスイッチがついたリモコンを渡してきた
スイッチを押す
するとカニの形をした装置から蟹が出てきた
どういう風に?と聞かれても説明できない
とにかく蟹が出てきた、スイッチを押した数だけ出てきた
「いくらでも出てくるぞ」
そして吐き出された蟹達は私の目の前で蠢いている
「これがあればカニ食べ放題じゃん!」
「この装置さえがあれば一攫千金も夢じゃないぞ!」
「これがあれば飢えに苦しむ人々を救えるかもしれないぞ!」
「なんか怪しいですけど...毒とかありませんよね?」
「人体には無害だ、安心してくれ」
「それにさっきまで食べたじゃないか」
「あ...もしかして鮫もだったりします...」
「そうだ」
「もう何もいいません...」
「若葉~、なんでこの蟹なの?もっと高級なヤツとかさ...」
「肉の量と味、加工の容易さを天秤に掛け、皆で決めた、ベストなカニだ、飽きにくい」
「そんなこだわりが...」
「あ、そうだ」
「どうしたんだ?」
「カニいくらか貰っていい?みんなに食べさしたい」
「いいぞ、欲しいだけスイッチ押してくれ」
「やったぁ...それじゃ今日の仕事終わったら取りに来るね」
「ミナミさん、そろそろ仕事ですよ」
「おっとと、そうだった~、またね!若葉、博士!」
「北上様には無しー?」
「それと北上!」
「じゃあね~」
手を振られ、振り返す
みんなどれほど驚くだろう
私が博士に驚かされたよりも驚くかな?
次こそシロの話を...