アメミット-1
ネオンの光も届かない路地裏のマンホール
それを開けて降りていく小さな影が一つ
時雨である
(まいったなぁ...)
梯子を降りていくと声を掛けられる
「おお、時雨ではないか。下着が見えているぞ」
「やぁダンジョンズールー久しぶりかな?それと気にするような関係でもないだろう?」
「確かにそうだが一応年頃の娘なのだから気を付けるに越したことはない」
「キミは相変わらずだね」
「そう簡単に変われるものじゃないさ。そうだこれを渡そうと思っていたのだ」
ダンジョンズールーが写真を渡す
「写真...?」
「なかなか良く取れているだろう?」
そういえばそんな話をした覚えがある
「あぁキレイだ」
「そうだろう?そう言ってくれて良かった」
「ははは...えっと僕今急いでで...」
「そうだったのか、すまないな」
下水道を進んでいく
目的の場所まで進んでいく
隠された道を進んでいくと袋小路に付いた
底には円柱型の機械が設置されている
その機械にはAS2-Ammitとペイントされている
機械が声を発した
「あいむしんかーとぅーとぅーとぅーとぅとぅー♪」
「キミはホントにその歌が好きだね」
「ん?おはよう!アメミット!」
「今はこんばんわだよ。」
「そうなの?こっちは日が登ってるから間違えちゃった」
「実は今日、相談が有って来たんだ...」
「え?私に言いに来たってことは...もしかして...病気とか?」
「いや、君の体には何も無いよ」
「じゃあ、なに?」
「実は...」
「うん。」
「プロポーズされたんだ...」
「え!なに!?どういうこと!?」
「実は――
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「来たよ提督、大切な話ってなに?」
「じ、実は...」
「...」
「実は...時雨のこ、ことが...えっと...」
「もしかして言いにくいことかい?」
「あ、いや!そんなことはない!」
「そうかい?」
「あ、ああ大丈夫だ」
「実は...実はだな...」
「本当に大丈夫かい?」
「実は時雨のことが...好きなんだ...」
「え?」
「俺と...俺とケッコンしてくれ!」
「えええ!ケッコン!?ほほ本当かい!?」
「ああ!俺は真剣だ!」
「わ、わかった」
「キミが真剣なら僕も受け止めよう...」
「!」
「でも少し時間をくれないか?色々と複雑なんだ」
「...わかった...もし、嫌なら断ってくれよ」
「三日待ってくれ...必ず答えを出すよ」
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話を聞いていた円柱型の機械が声を出す
「そんなことがあったんだ...」
「僕はどうすればいいんだろう」
「アメミットは、断るつもりなんでしょ?」
「...うん」
「わざわざ私に報告しなくても良かったのに」
「君の体なんだ、簡単には決められないよ」
「ねぇ、アメミット」
「なんだい?」
「この機会に男の子だー、って話ちゃったら?」
「ええ!」
「だってそうほうが後腐れ?無さそうじゃない?」
「...」
「うん、わかった。他ならない時雨が言うならそうするよ」
「うんうん、めでたし!めでたし!だね!」
「そうかなぁ...?」
「ねぇねぇ、」
「ん、なんだい?」
「他にもお話しして!」
「ふふ、判ったよ」
「やったぁ!」
「そうだなぁ――
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執務室の扉を叩き
提督を呼ぶ
「提督、ちょっといいかい?」
「...!ああ、判った今行くよ。」
「話が話だし、人目が無いところに行こうか」
「わかった」
「なになに~?何のはなし~?」
秘書艦の皐月が茶化す
「大事な話だよ...」
「うわ~本当に大事そうだね、ボク苦手だな~」
「お前は関係ないだろ。ほら、行こう時雨」
「ああ」
「面白い事があったら聴かせてね!」
「...」
「...」
「酷いなぁ...無視するなんて」
自分の機体が置かれるガレージに向かって歩く
到着するまで彼も自分も言葉を一切発しなかった
「ここでいいかな?」
「ああ...」
「...」
「じゃあ...まずは答えを言うよ」
「...」
「答えだけを言うなら”ノー”だね」
「そうか...」
「待たせてしまったのにすまないね」
「いや、それだけ真剣に出した答えなら大人しく受け取るよ」
「...ごめん」
「いいさ、時雨は悪くない」
「...」
「...」
「俺はもう行くよ」
服を掴んで引き止める
「ま、待ってくれ!」
「ッ!なんだ...?」
「ぼ、僕からも大事な話があるんだ」
「...なんだ」
「実はね...実は...」
「実は僕ね、オトコなんだ」
彼が跳び跳ねる
「ぁえ!?」
「あ!待ってくれ!言葉を足りなかった!」
「ど、どうゆうことだ?」
「すこし複雑なんだけど...」
「体は、僕の体は間違いなく女の子なんだ」
「それって...」
「ココロとゆうか頭はそうじゃ無いんだ、その...事情があって」
「...」
「どうしても男の人をそうゆう目で見れないし...」
「本当は自分の事を”僕”なんて呼ぶ性格じゃなかったんだ...」
「キミを騙すつもりは無かったんだ...」
「今まで話せなくて、ごめん」
「いや...気にしなくていい...」
「それに僕、好きな子が居るんだ...」
「女の子なのか...?」
「ああ、名前は”時雨”」
「...」
「優しくて、青い綺麗な目で、僕の気持ちも知らないで何度も僕のことを呼ぶんだ」
「僕が話をすると楽しそうに笑うんだ...ふふっ...可笑しいだろ?」
「僕はね、時雨じゃないんだ...笑ってくれても構わないよ...」
「...」
「ふふふ...」
「じゃあオマエは”誰”なんだ?本当の名前を俺に教えてくれないか?」
「僕は...」
「いえ、私はアメミット、そう名乗っていました」
「それも嘘のお前なのか?」
「かもね、アメミットになる前は僕でも解らないんだ」
「...」
「ふふ...可笑しいだろう?」
「...ッ」
拳を握りしめ、逆の手を差し出した
「これからよろしくなアメミット」
「...ああ、キミって案外連れないね」
「すまない...っ」
「いいさいいさ、"私"のこと、上手く使ってくれよ?」
アメミットがその手を握る
セヤデー