骸の島(艦これ二次創作)   作:トウトウ@脳缶

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よくもここまで来たもんだ


アメミット-4 夕張

 私は今●●鎮守府の図書館にいる

ここに来るまでに紆余曲折あったがまぁいいだろう

今現在この図書館には私以外に3人の人間がいる

 

一人は図書館で司書をしているヒメ

二人目は青葉、私の隣に座って紙の束を捲っている

もう一人は●●鎮守府の司令官だ、

何故か机にくっ付けた左腕に頭を乗せ、こちらを見つめている

自意識過剰ではない、と思う

何度か目も合ってるし

いいのか司令官

 

私は不可思議な視線を気にしながら資料を読み、方程式をメモ帳に書き写していた

「あ、あの...なにかご用意でしょうか...」

「え?あ、気にしないでくれ。」

 

いや、気になる。

私は気になってしまうタイプなのだ。

だが図書館の資料を見せて貰っている以上文句は言えない

 

私が視線を資料に戻すと青葉が声を掛けてきた

今度はなんだろうか

「あの、夕張さん。”骸の島”って聞いたことありますか?少し前に流行った噂なんですが」

「え?」

 

鳥肌が立った

「聞いたことありませんか?」

「えっと...名前だけなら...聞いたことあるような...無いような...」

嘘だ

 

「そうですか?」

青葉が私の知っているのとほとんど同じ内容の”骸の島”の話をした

その話が終わっても青葉の話は続いた

「ここまでなら何でもない噂なんですが...」

「...」

「最近ですね、気になる報告がいくつかあるんです」

「気になる報告...」

「その島を見たっていう報告が有るんです」

「どれもが遭難したり戦闘で航行不能になった艦娘なんですがね?」

「その全てに共通点があるんです。」

「共通点...ですか...」

 

私は思わず息を呑んだ

「腐ったような臭い、黒い軟土、そして謎の文字が彫られた鉄骨...」

「しかも泥の中には謎の生き物の腐乱死体が...」

「...!」

 

昨夜見た夢の光景が甦り、冷や汗が背中を覆う

これは偶然か?それとも"骸の島"の夢を見たと錯覚したのだろうか

「どうかされましたか?」

「ううん、な、なんでもない」

 

この間も●●の司令官はこちらを見ていた

 

「まぁでも、地震かなにかで海底が隆起して」

「深海魚や戦いで沈んだ船や深海悽艦の残骸が盛り上がっただけっていうのが定説ですけど」

「だ、だよね」

 

「でもまだ終わりじゃないんですよ」

「ですよね?"司令官"さん?」

 

「え...」

私を見つめ続けていた"司令官"が口を開く

「さあ、なんのことかな?へっへへ...」

悪そうな笑いをこぼす

この人こんなキャラだっけ

 

「エッホンっ!ぁーぁー、話を戻しますよ」

「最近出没するようになった”獣竜深海悽艦”を知っていますか?」

 

獣竜深海悽艦、つい最近

正確に言えば<深海悽艦中枢破壊作戦>後に現れた深海悽艦

深海魚や獣のような姿と動きで、今までの深海悽艦とは違った恐ろしさを持つ敵だった

 

「身を持って知ってます...」

私も散々苦しめられたし、少し前には鎮守府が壊滅に追い込まれた事もあると聞いた

 

「この獣竜深海悽艦が現れたのが何時か知ってますか?」

「中枢破壊作戦の後ですよね?」

 

「まぁそうなんですが」

「実は中枢破壊の功労者、川内さんによって初めて”骸の島”の報告がされた翌日なんですよ」

「...」

 

なんてことのない、ただの偶然と笑い飛ばせる話だが青葉の話し方のせいか

それとも夢のせいか、部屋の雰囲気のせいか、それができなかった

 

「まぁあくまで正式な記録の話ですけど...」

「見てくださいこの資料、」

 

青葉が資料を束からだし、一つの資料を見せてきた

それを開くと写真と長い文章のついた図鑑の様になっていた

どうやら獣竜深海悽艦の資料のようだ

やけに詳しく書かれているようだ、おそらく全てが公に去れている訳では無いだろう

青葉が資料の日付を指差した

「気付きませんか?」

「...?」

「この日付、中枢破壊作戦よりもずっと前なんですよ」

「あ、ほんとだ...」

「しかも同時期の”骸の島”の報告書まであるんですよね。司令官さん?」

 

司令官が気だるそうに話す

「うーん、どっちマル秘なんだけどなぁ」

「だったら棚を隠したらどうですか?」

 

話を聞いていたのか静かだったヒメが喋った

「言うだけ無駄ッスよ、私が前から言い続けてるッスから」

 

隠さないのになんで極秘の判子を押してるのだろう

青葉が司令官に迫る

「もっと詳しくお聞きしたいんですが...!よろしいでしょうか...!」

「別にいいけど...記事にしたりしないでよ」

「はい!絶対秘密にします!青葉ちゃんは嘘を吐きませんよ!」

 

ホントかよ

 

「それでは!獣竜深海悽艦について洗いざらい話してください!」

なかなか厚かましいやつだ

「そうだなぁ、何から訊きたい?」

「うーん、そうですね。獣竜深海悽艦と”骸の島”の関係ですかね」

 

青葉がそう訊くとだらしない姿勢を保ったまま話し始めた

 

骸の島が発見されたのは●●鎮守府が独自に鮫型深海悽艦の調査中

他の深海悽艦から独立して行動する鮫型の巣を探す為に追跡

骸の島に行き着いた

 

その後、対鮫型戦術、装備を完成させ上陸

その上陸後から獣竜深海悽艦が現れ始め、その調査、対策をし始めた

 

彼らが黒島と呼んでいる島は

これらの過程で骸に成っていった深海悽艦と艦娘によって形作られた

 

「...あの、今、艦娘の亡骸っていいました?」

流石に私が話を切った

「言ったぞ、ぁー、何処まで話したっけ。そうだ」

「調査をした結論から言うと鮫型と獣竜深海悽艦は深海悽艦と先祖を同じくする

 

なにもなく話が進んで行く

なんてことだ

 

「後は···船舶のバタリオンが最近現れただろ?」

「え!それも関わって来るんですか!?」

 

船舶型バタリオン、対鮫型戦術が広がり始めたころから確認されるようになった――

「待つッス、それ以上は流石に話し過ぎッスよ」

ヒメに止められた

 

「おっと、ストップだ。」

「えー!良い感じの所じゃないですか!」

「流石におしまいッス、用が済んだら帰るッスよー」

 

青葉が立ち上がる

「帰りましょか夕張さん、もう遅いですし」

 

いつの間にかこんな時間だ

そう言えば利根さんに呼ばれたんだった、行かないと

「あ、私は利根さんに用事があるから」

「おお!それは興味深い!是非とも青葉もご一緒させてください!」

 

ヘタなこと言うんじゃなかった

 

______

____

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__

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「利根さん、いますか?夕張です」

工厰の扉を叩く

扉の向こうから声が帰ってくる

「夕張かぁ!良いところに来たのう!入ってこい!」

「失礼しま――

 

扉を開けると圧倒的な薫りが立ち込めた

工厰の中には海老や烏賊の料理が並び、酔っぱらい達が樽から酒を注いでいた

「うわぁ」

「ん~?あぁ!アオバぁ!」

「あれ、青葉じゃ~ん!」

「あ゛、ゆーさんに北上さん...その青葉ちゃん帰らなきゃ...」

 

私と青葉が酔っぱらいに捕まる

工厰に入ると見覚えのあるピンク髪が見えた、ブルーノさんだ

「夕張ちゃんヤッホー♪」

「あ、どうも。もしかして酔ってます?」

「もおぅ!こんなの酔ってる内に入らないよー♪えへへ」

 

後ろから声を掛けられる

「あぁ、おいお前。」

見覚えのある艦娘だった

「あ、トルニさん?」

「こんな場所に居ない方がいいぞ、おかしくなる」

「私も逃げたいのはやまやまなんですけど...」

 

私は肩を組んできた、酔っぱらいこと利根を指差した

「くっ遅かったか...!うおっ!やめろ!」

 

トルニさんが酔っぱらい達に引き込まれた

私も...

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