「やっぱり...」
資料を置きに来た資料室でサボっていると中で最上が唸っている
「どうしたんだよ、そんなに唸って」
あまりにも気になったため思わず声を掛けた
「各所の戦闘記録を漁ってたんだけど...おかしいんだ」
「なにがおかしいんだ?俺にも解る様に説明してくれ」
最上が説明を再開する
「ある時を境に人型のバタリオンが現れなくなってる」
「それがなんなんだ?」
「下級ばかりで姫どころか通常の人型すらもいないんだ」
「はぁ、バタリオンも殺られすぎて余裕が無くなったんだろ?」
「新しく馬鹿デカイ戦艦やら空母を造ってるのにかい?」
「確かに...今までは戦艦も人型だったらしいし」
「何故人型を辞めた?」
最上の問いかけに首を傾げる
「うにゃ、俺にはわかんねぇ」
「君はもうちょっと考えなよ」
「考えるのは士官と学者の仕事だろ」
「あはは...ボクは学者でも士官でもないけどね」
遮られた話が再開される、長話は勘弁して欲しいのだが
「これはボクの考えなんだけど...バタリオン達はACやらを使う様になっただろ?」
「そうだな、そのせいで俺達の仕事が減ったんだ」
「マシナリー同士、オートマトン同士の戦いになって歩兵サイズのユニットじゃ
対応出来ないと考えて大艦巨砲主義になったんじゃないかなって」
「ウ~ン、バタリオンってそんなに賢い生き物なのか?」
「中枢破壊作戦では人間が昔使ってた対空砲台を歩兵バタリオンが使ってたって話だけど」
「それは本能とかそうゆう奴なんじゃないか?産まれたてでも銃が使えるって聞いたぞ」
最上が人差し指を立て、自慢気に微笑む
「それなら産まれた時から戦略を考える脳が有ってもおかしくないと思わないかい?」
「そいつは恐ろしいな、へへッ」
「夕陽の指揮車バタリオンの記録を見てみるといい」
「夕陽ぃ?聞いたこともないな」
「凄いよ、囮作戦から始まって一発逆転の奇襲作戦、異例中の異例さ」
「どうやら奴らの知能は経験を元に成長するみたいなんだ、流石にアイツは異例だけどね」
最上の長話が始まる
真面目に聴いて居なかったからよく分からないがソイツは並みの軍師とは比べ物にならない程の戦略を展開して苦しめ、最上の知り合いのスバルなる者の指揮する部隊により倒されたという話だった
「ふーん」
「もうちょっと危機感を持とうよ」
「どういう事だ?」
「人型バタリオンが隠れて成長してたら?」
「そういう事か!確かにそれなら大変だな~、お偉いさんには話したかい?へへッ」
「聞く耳なしって感じだと思うけどね、深海棲艦の中枢破壊作戦の後もそうだった」
「川内の報告を夢で片付ける様な奴らだよ?」
皮肉が通じなかったみたいだ
「そうイラつくなよ」
「イライラなんてしてないさ」
「面倒くせぇなぁ●●出身の奴はどいつも面倒くさいのか?」
「君も●●で授業を受けてみるかい?よければボクが話をつけるけど」
会話がうまく噛み合っていない気がする
「面倒くさそうだなぁ」
「ここで学ぶよりは退屈しないと思うけど?」
「...俺でも最上みたいに強くなれるかな、」
「どうだろう、嵐の頑張り次第じゃないかな、戦艦になった駆逐艦だって居るんだ」
「戦艦ねぇ...俺の適性じゃ夢のまた夢だな。届いても軽巡だ」
「わからないよ?その子は駆逐艦の適性しかなかったんだから」
「適性開拓か、俺には出来そうにないなぁ、そういう努力は」
最上がまた微笑む
「ふふっ適性開拓とはちょっと違うかな」
「へ?」
「きっと驚くよ、ふふっ」
なんか不気味だ