「ゴモラがない!」
「ゴモラ、どこだ! あっ!」
「心配すべき点があるとすれば、ダイチの若さですかね」
「天才故の過信か……」
「ゴモラなら絶対成功します!」
[デバイスゴモラ、スタンバイ]
「デバイス怪獣は動かせそうか?」
「上手く脳波と同調させられれば……。もう一歩なんですよ!」
「ゴモラ、どうした? 何が言いたい?」
『未知なる友人』
四年前。当時デバイス怪獣構築術式のプログラミングに取りかかったばかりであったダイチは、突如として謎の女性たちに拉致され、人が寄りつかない森林地の奥深くの洞窟内に設けられた秘密基地に連れていかれた。
そこは、後年にJS事件の首謀者として悪名を轟かすことになるジェイル・スカリエッティの隠れ家。ダイチを捕らえたのは、この時はまだスカリエッティの配下の戦闘機人であったN2Rの四人だった。
『ようこそ我がラボへ、ダイチ・オオゾラ君! 手荒な招待になってすまないが、何せこちらは招待状もまともに送れない身の上なのでね、どうかご勘弁願いたい!』
そのスカリエッティが、ふざけたようなことを言いながら腕を広げた。しかし後ろ手を拘束されているダイチは取り合わず、スカリエッティをきつくにらみつけた。
『ゴモラを返せ!』
スカリエッティの手元の台には、カプセルに入れられているエレキングのスパークドールズと、ダイチから奪い取ったゴモラが置かれている。
ダイチから射殺すような視線をもらっても、スカリエッティは微塵も動じなかった。
『ふふふ、君が私の研究に協力してくれると誓ってくれたのなら、これはいくらでも返してあげるとも』
『……!? 俺に、お前の協力をだって!?』
『私も怪獣という摩訶不思議な能力を持った生物には大いに興味がある。しかし、流石に戦闘機人開発との同時進行では、なかなか思うように研究が進まない現状なんだ。そこで、スパークドールズ研究の第一人者である君の手を貸していただきたい』
『そのために、俺をこうして捕まえたのか……!』
誘いを掛けられたダイチは、捕らえられた状態でありながら毅然と拒絶した。
『断る! どうして犯罪者のお前なんかに協力しなければならないんだ!』
『まぁそう焦らないでおくれ。何も、君に何のメリットもない話じゃあないんだ』
スカリエッティの差し出した手の平の上に、ある構築中の術式のコードが浮かび上がった。ダイチはひと目でそれが何なのか分かった。自分が作っている最中だったものだからだ。
『デバイス怪獣の術式……!』
『私の娘たちに君を連れてきてもらうと同時に、君の研究を少しばかり拝借させてもらったよ。これを見るに、デバイス怪獣はまだ骨子も出来上がってない状態のようだね。無理もないことだ。全くゼロの状態から、怪獣の膨大な生体データをデバイスに落とし込もうとするのだから』
術式コードの横に、小さなゴモラのホログラムも現れた。
『しかし、これに私がこうやって手を加えたら……』
スカリエッティはノーヴェのジェットエッジのデータを呼び出すと、それに手を加えてデバイス怪獣の術式に組み込んだ。すると、ゴモラのホログラムがメカニカルなものに変貌する。
現在の時間で開発中のデバイスゴモラによく似た姿であった。
『どうかね? 私の手が加わっただけで術式構築が一気に前進した。私と君が協力すれば、完成も遠い日のことではないということだよ』
それでも、ダイチはスカリエッティの誘惑には乗らない。
『けど、お前は出来上がったデバイス怪獣を自分の道具にするつもりだろう!』
『それは当然のことじゃないか。研究の成果は、何よりもまず自分のためにならなければ』
『それは違う! 俺はデバイス怪獣を、人間と怪獣の共生の一歩として開発してるんだ!』
ダイチの言葉にスカリエッティは大いに笑った。
『ははは! おかしなことを言うねぇ。そんなことをするのが、一体何のためになると言うのかな?』
『何のためとかじゃない! 人間と怪獣の共生する世界は父の悲願で……俺自身の願いなんだっ!』
ダイチは毅然と言って、スカリエッティに手を貸すことを頑として拒否し続けたのだった。
ある日のこと、チームナカジマの四人は日課のトレーニングのためにXioベースに向かう道中、通り掛かった雑木林に目を向けた。
「そういえば、ここでダイチさんが、デバイス怪獣の実験をしてるんだってね。ちょうど今やってるはずだよ」
と言うヴィヴィオ。四人はサカネ村からの帰りの際の会話を思い出し、実験の進捗を気に掛けた。それでアインハルトが切り出す。
「……少しだけ、見学させてもらってもいいでしょうか」
「はい! どうせだからみんなで寄っていこー!」
「久しぶりだね!」
リオの提案により、四人は林の中へと寄り道していく。
するとちょうどその時、林の中心から青い光が発せられ、サイバーチックな外見の怪獣がそびえ立った!
「! あれは……!」
「デバイス怪獣! デバイスゴモラです!」
興奮気味に告げるコロナ。あのゴモラキャリバーと同じ特徴を持つ怪獣こそが、ダイチの開発中のデバイス怪獣、その第一号であるデバイスゴモラである。
しかも、以前に一度実験を見学させてもらった時には実体化に至る前に消失してしまっていたが、今出現したデバイスゴモラは輪郭がはっきりとしていて、完全に実体化している。この事実に沸き立つヴィヴィオたち。
「実体化に成功したんだ! やった!」
「ダイチさん……!」
ヴィヴィオは自分のことのように喜び、アインハルトもぐっと手を握った。
が、
『ギャオオオオオオオオ!』
デバイスゴモラの実体は、すぐに崩壊を起こして消え失せた。
「あっ……」
ヴィヴィオたちは一気に熱が冷め、落胆した。
実験場にたどり着くと、実験の片付けをしているところにシャーリーとマリエルを捕まえる。
「シャーリーさん、マリーさん」
「あぁみんな、見学に来たのね。と言っても、今日の実験はもう終わりだけど……」
「見させてもらいました。……まだ、成功はしてないんですね」
アインハルトの問いに首肯する二人。
「魔力粒子の定着率は、ちょっと前から100%に達するようになったんだけどね……コントロールしようとすると、すぐに粒子崩壊を起こしてしまうの。動かせないんじゃ、実戦投入はとてもじゃないけど出来ない」
「本当、何がいけないのかしら……。ダイチくんも落胆が大きいでしょうね……」
脳波コントロール用のヘッドギアを被って立ち尽くしているダイチの後ろ姿を見やるヴィヴィオたち。その背中には哀愁が漂っていた。
「ダイチさん……」
アインハルトが小さくつぶやいた。
その日の晩、当直のスバルとノーヴェはラボのダイチのところへ差し入れを持っていく道すがら、デバイス怪獣実験について話をしていた。
「そっか……また実験は失敗だったのか」
「うん……。これでもう26回目だって、シャーリーさんが」
「実体化はもう完全なんだろ? なのにコントロールできないなんてなぁ……」
ジェットエッジを片手にして、見つめるノーヴェ。
「普通のデバイスなら、相当特殊なもんでもなけりゃコントロール不可なんてことはないよな。やっぱ、心は怪獣のそれだから、簡単にはいかねぇもんなのかな」
「あたしは、ゴモラがダイくんに心を開いてくれないなんてことはないとは思わないけどなぁ……」
スバルは難しい表情を作ってぼやいた。
「だって、ゴモラはダイくんが子供の時からずぅっと一緒にいたんだよ。それなのに、ゴモラがダイチを拒んでるなんて……そうだったら寂しすぎるよ」
「つっても、相手は怪獣だぜ? 言葉を交わせる訳でもねぇしさ。それが出来れば、話は全然違うんだろうになぁ~……」
頭を悩ませながらラボに到着する二人。
「ダイくーん、差し入れ持ってきたよ……」
スバルが呼びかけたが、言葉が途中ですぼんでいく。
ダイチはデスクに向かいながら、手にしたゴモラのスパークドールズに小さく呼びかけていた。
「どうして答えてくれないんだ、ゴモラ……」
真剣でどこか痛ましい様子に、スバルたちは声掛けが出来ずに目を伏した。
翌日、ヴィヴィオたちは息せき切ってグルマンに詰め寄った。
「グルマン博士! ダイチさんが倒れたって聞きましたが!?」
「ああそうだ。デバイス怪獣の実験中にな。全く、だから無理をするなとあれほど……」
「大丈夫なんでしょうか……!?」
青い顔のアインハルトに、グルマンは落ち着かせるように説く。
「何、少し脳に負担が掛かって気を失っただけだ。しばらくしたら無事に目を覚ます」
「そうですか……」
「よかったぁ。でも、どうしてデバイス怪獣の実験で倒れるんですか?」
リオの質問に答えるグルマン。
「デバイス怪獣は脳波シンクロによってコントロールするのだが、元々全く異なる生物同士で同調させるのは無理が大きい。その負荷は、怪獣の方はともかく、生体的に弱い人間が連続して受けていいものではない。だが、最近のダイチは焦りすぎ……いや、実験に執着しすぎだった。なまじ成功が見えてきたからだろうな」
「何でダイチさん、そこまでして……」
つぶやくコロナ。いくら実験の主導者とはいえ、あの穏やかなダイチがそこまで躍起になるものだろうか。
その理由についてグルマンは語る。
「あいつの父親、タカシ博士のこともあるだろう」
「ダイチさんのお父さん……?」
「前にダイチ自身が言ってたことだが、デバイス怪獣の発想自体は元々、戦闘目的ではない。人間と怪獣という異なる生物同士で理解し合うための架け橋を、デバイスという形にするものだという。つまり、ダイチは消えた父の悲願を果たそうと焦ってしまってるんだな」
それを聞いて、アインハルトは何かを考えてうつむいた。
その後目を覚ましたダイチは、オペレーション本部で彼を諭すカミキと軽い口論になっていた。
「幼い頃からゴモラとずっと一緒でした! ゴモラのことは誰よりも知っています!」
と主張して実験続行を訴えるダイチに、カミキは言い聞かす。
「……身近な存在だから何でも知ってるとは限らない。たとえ家族の間柄でも、知らないことはたくさんある」
「……失礼します」
ダイチはその言葉を理解したのかしていないのか、そのまま本部を後にしていった。
「ダイチの奴、あんな調子で大丈夫なのか? また倒れたりしねぇだろうな……」
「随分と冷静さを欠いてしまっている……。あれがまた悪い結果につながらないといいんだが……」
ダイチのことを案じてつぶやくワタルとチンク。と、そこにクロノが居並んだ特捜班に呼びかける。
「こんな時だが、君たちには知っていてもらわなければならないことがある。全員、静聴するように」
特捜班の面々が姿勢を正して向き直ると、クロノはカミキに頭を下げた。
「隊長、お願いします」
「うむ。皆、これから伝えることは非常に重要なことだ」
カミキが片手を挙げると、アルトがメインモニターにいくつもの写真を表示させた。
その全てに、同一タイプの円盤が写っている。
「これは……!」
「これらの写真はこの数日の間に、次元世界各所で撮影されたものだ。それも、全て管理局の重要施設上空でだ。――宇宙船は、管理局と次元世界の調査を行っているものと見ていいだろう」
ただならぬ説明に、特捜班は一様に緊張を深めた。
「諸君も知っている通り、これまで異星人犯罪者の宇宙船は数え切れない数が次元世界に侵入、ないし侵入未遂を起こしている。だが今までは、基本的に個々が異なる種族ということで宇宙船のタイプも多種多様だった。つまり、今回の件は今までの異星人犯罪者の傾向とは大きく違うということだ。同一の種族が次元世界を綿密に調査している……仮にそれが侵略目的のためであるならば、その侵略の規模もこれまでにないほど大きなものとなる」
「これまでのテロリズムめいたものとは比べものにならないヤマになるってことですか……?」
恐る恐る尋ね返すワタル。これまでの異星人犯罪者には単純な侵略目的のものも少なくなかったが、元々が犯罪者なので、活動は大体が個人単位かそれを少し上回る程度のものであった。だが、今度の件は全く違う。写真の数を見るに、もっと大きな集団……あるいは一つの種族そのものが、次元世界を狙っているということになる。
そういうことだと、カミキは肯定した。
「これは最早、犯罪の規模を越えた、我らが管理局と異星との星間戦争に発展するかもしれない危険がある」
「せ、戦争……!」
特捜班の間にも動揺が隠せなかった。様々な異星人と戦い続け、それ以前にも色んな事件に身を投じていたXio隊員といえども、流石に戦争の経験は一度もないのだ。
これがその負の経験の始まりとなってしまうかもしれないと考えれば、落ち着きを失うのも当然のことだ。
「まだそうと決まった訳でもないが……少なくとも、これまでと同じようなケースにはならないだろう。そのため、しばらくの間は平常時でも警戒レベル・フェイズ1を維持する。君たちにも負担を掛けるが、安全が確認されるまで気を緩めることのないように。以上」
「了解!」
ピッとカミキに敬礼する特捜班。その中で、スバルはこんな状況下でダイチが平常でない状態であることを気に病んだ。
(ダイくん、大丈夫かな……)
『デバイスゴモラはゴモラの分身……いや、ゴモラ自身だ。心でつながらない限り、君に応えてくれないんじゃないか』
その頃、格納庫ではダイチがエックスからも意見を受けていた。それでダイチは、ゴモラをガウリンガルに掛けることにする。
「教えてくれ……お前の本当の気持ちを!」
スパークドールズをエクスデバイザーでリードする。
[ゴモラ、解析中]
解析は順調に進んだに見えた。が、
[解析できません]
出てきた結果は、エラーであった。
「えっ? 出来ない? 何で……?」
『ゴモラは心を閉ざしているんだ。君に思考を読まれまいとして……』
エックスの指摘を受け入れられないダイチ。
「そんな訳ないだろ! ゴモラ、どうしたんだよ!」
何度もゴモラをデバイザーに押し当てる。
『こらっ! 無理にやっても駄目だ!』
「ゴモラ……ゴモラ……!」
『ダイチっ!』
その時、必死になっているダイチの名を呼ぶ声。
「ダイチさん!」
「……アインハルトちゃん?」
ダイチが振り返ると、彼が気づかない内にアインハルトが側にまで来ていた。
「どうして格納庫なんかに……?」
「……ダイチさんを捜してました。少し、お話しがしたくて」
「俺に話? 一体何かな、改まって……」
一旦落ち着きを取り戻したダイチに、アインハルトはこう語り出す。
「私と最初に会った時のこと、覚えてるでしょうか。あの時の私は、聖王と冥王との勝負を求めて街頭試合をしてました」
「ああ、うん。忘れる訳ないよ」
「……あの時は、カイザーアーツの強さを証明すること、覇王イングヴァルトの無念を晴らすことしか頭にありませんでした。ヴィヴィオさんたちとも、二度も距離を置こうとしました。けど、ダイチさんの言葉や私の周りに集まってくれたみんなとの触れ合いを通して、私の考えが一方的であったこと、他者を『理解』していなかったことを知り、自分を改めました。――ダイチさんが教えてくれた『理解』が、ようやく分かるようになってきたんです」
そこまで語ったアインハルトは、ダイチの目をじっと覗き込む。
「……今のダイチさんは、以前の私と同じようになってると思います」
「えっ……」
「怪獣との共生、そのために日々努力なさってるのは立派なことだとは思います。ですが……『理解』とは、自分の気持ちを相手に押しつけて、無理につながろうとすることじゃないですよね。今のダイチさんは、デバイス怪獣の目的がお父さんの悲願の達成にすり替わってるんじゃないでしょうか。ちょうど、かつての私のように」
アインハルトはダイチの目をまっすぐ見つめたまま、言った。
「今のダイチさんは……ゴモラの立場になって、ゴモラの気持ちを考えてるんですか?」
ダイチは愕然と固まり、何も言い返すことが出来ない。
ダイチからの返事がないまま、格納庫に緊急警報が鳴り渡った。
『フェイズ2。未確認飛行物体接近中。各隊員はオペレーション本部へ』
「未確認飛行物体……!?」
「……ごめん、行かなくちゃ!」
ダイチは回答を出さないまま、格納庫から走り去っていく。アインハルトは心配した表情でそれを見送った。
ハヤトとディエチを乗せて発進したスカイマスケッティは、地上本部周辺の空域で宇宙から飛来してきた円盤群を発見した。
『宇宙船四機を確認!』
円盤は形状がどれもバラバラだが、機体が鈍い金色という点は共通していた。それがまっすぐ地上本部を目指すのを、マスケッティが追跡する。
クロノがアルトとルキノに問う。
「宇宙船から交信は?」
「確認できません!」
「生命反応もなし!」
「どれも、写真の宇宙船とは違う種類だな……」
カミキのひと言の後にグルマンが付け足す。
「だが、使用されている金属は同じだ。しかもこれは……ペダニウム合金! まさか、ペダン星人か!」
「ペダン星人……!?」
「よりによって、あのペダン星人に目をつけられたとは……。これは非常にまずい事態だぞ!」
グルマンはいつになく強張った声音で告げた。
編隊を組んで飛行していた四機の円盤だが、不意にUターンすると追跡するマスケッティに光線を照射する! マスケッティはすんでのところで回避した。
「うわっ! 攻撃してきやがった!」
「隊長、応戦許可を!」
要求するディエチ。向こうが無人機で、交信にも一切応じないとなると、交渉は不可能だ。円盤を止めるには、戦うしかない。
『やむを得ん。応戦を許可する! これ以上の宇宙船の侵攻を阻止せよ!』
「了解!」
(♪ウルトラ警備隊のテーマ)
カミキの許可を得て、マスケッティが迎撃を開始した。
「ファントン光子砲、発射!」
光子砲をうならせながら円盤群とのドッグファイトを始めるマスケッティ。円盤四機は一斉に光線を発射してくるが、マスケッティはハヤトの操縦により機体を巧みに傾けることで光線の間を縫って飛ぶ。そして光子砲を円盤に浴びせた。
だが、光子砲はペダニウム合金の装甲にあっさりと弾かれる。
「光子砲、効果ありません!」
ディエチの報告。これを受けて、グルマンが通信で伝えた。
『これより、宇宙船に効果があると思われるデバイス怪獣カードを送る!』
転送を待つ間、マスケッティは円盤四機と激しく戦う。ローリングすることで相手の光線から逃れ、円盤の編隊の間に飛び込んで撹乱。転送完了までの時間を稼ぐ。
相手四機に対してマスケッティはたった一機だが、ハヤトとディエチの力で互角の戦闘となっていた。
そしてデバイス怪獣カードの転送も終了した。デバイスサンダーダランビアのカードだ!
「サンダーダランビア……!」
「機械には電気を、ってことか。ともかくディエチ、頼んだぞ!」
「うん……!」
まずは一撃が最も効果を発揮できる状況を作るのがハヤトの役割。マスケッティは相手からの光線をかわすとともに急な角度で一気に上昇。円盤は置いていかれる。
しかしこんなものでは終わらない。円盤群の上を取ると、垂直降下でぐんぐん円盤に向かっていく。
「今だ、ディエチ!」
「うん! ダランビア電磁砲、発射!」
サンダーダランビアの能力が反映された、電磁砲がうなりを上げて発射!
そして電磁砲は、円盤四機を貫いて強力な電撃を食らわせた。ハヤトは一発の攻撃が四機全部を貫けるように、敵が一直線に並ぶように角度を調整したのだった。
今の攻撃の影響か、高度を下げていく円盤群。ハヤトたちは一瞬喜んだが……それにはまだ早かった。
高度自体はどんどん下げていく円盤四機だが、地上までの途中でそれぞれがジョイントし合い、異様な人型の状態となって着地したのだ。
「あれは……!」
「変な形してるとは思ったが、ロボットのパーツを兼ねてたのか……!」
あれこそが円盤四機の真の姿。ペダン星人の誇るスーパーロボット兵器、キングジョーである!