光輝巨人リリカルなのはX   作:焼き鮭

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光る大空、繋がる大地(A)

 

『許さんぞッ!』

『我が弟ジュダの仇ぃぃぃッ!』

「……どうなってるんだ……!?」

「兄上!」

「どうやらここは、別世界のようね……」

「私は、仲間を捜してるの」

「光の巨人となって戦う戦士よ」

「まさか――!?」

「この世界にも我々の邪魔をするウルトラマンがいるということです!」

「お前とエックスのことはゼロから聞いていた」

「俺が鍛えてやる」

「俺はゼロより厳しいぞ」

『ぐああああぁぁぁぁぁぁぁぁ――――――――――――――――ッッ!!?』

「シェアッ!」「フッ!」

 

 

 

『光る大空、繋がる大地』

 

 

 

「ショウラッ!」

 

 空間の歪みを抜けてミッドチルダにやってきた三人目のウルトラマン――ギンガの左に、ビクトリーとエックスが駆け寄った。ショウはギンガの中の青年――ヒカルに呼びかける。

 

『「やっと来たか」』

『「待たせたな!」』

 

 次いでヒカルはエックスの中のダイチへと声を掛けた。

 

『「あんたがこの世界のウルトラマンか。一緒にこいつ倒そうぜ!」』

『「はい!」』

 

 ギンガの手中に、ギンガスパークが槍となった武器、ギンガスパークランスが現れた。そして三人のウルトラマンはそれぞれの得物を手に、モルドへと猛然と向かっていく!

 

『ぬあぁぁぁッ! でぇやッ!』

「シュワッ!」「エアッ!」「セエヤッ!」

 

 モルドは一番に飛びかかってきたギンガの刺突を斧で防御、それに続くエックスの斬撃も防いでビクトリーに斧を振るうがかわされた。エックスとビクトリーが勢いのままモルドの背後に回り込む一方でギンガは正面から一回転してランスを薙ぎ払う。

 

「ショウラッ!」

『でやぁぁッ!』

 

 モルドはランスを止めつつ後ろから接近してきたエックスに蹴りを仕掛けた。エックスはエクスディッシュ・アサルトの長い柄で防御。

 エックスに気が向いているところにギンガが再度槍を振るうも弾き返し、振り返りざまにビクトリーを斧で斬りつけた。

 

「タッ!」

『ぬぅッ!』

 

 後ずさるビクトリーだがギンガが連続で突きを繰り出す。それと激しく斬り結ぶモルドだが横からエックスが飛び込んできて、すり抜けざまにエクスディッシュの横薙ぎを叩き込んだ。

 

『ぐッ!?』

「エェェヤッ!」

 

 ひるんだところに、ギンガの一撃も綺麗に入った!

 

『ぐわぁぁッ!』

「デヤァッ!」

 

 モルドはどうにかこらえて斧を背に回し、エクスディッシュの振り下ろしを受け止めた。が、ナイトティンバーに片足を刈り上げられて宙を舞う。

 

「テヤッ!」

『うああぁぁッ!』

 

 その瞬間、ギンガがスパークランスを支えにしながら跳躍し、身体のクリスタルを桃色に輝かせる。

 

『「ギンガサンシャイン!」』

 

 腕から放たれた光のエネルギーがモルドを撃った!

 

『ぐああぁぁぁぁぁ―――――――――ッ!!』

 

 闇を祓う力のあるギンガサンシャインは、闇の存在のモルドには特効であった。モルドは絶叫を上げて地面に落下した。

 スバルたちと戦闘を繰り広げていたギナ・スペクターはモルドへと叫ぶ。

 

「兄上! 流石に分が悪すぎます! 一旦退きましょう!」

 

 三人ものウルトラマンを単騎で相手取るのは闇の大王モルドといえども無理があった。モルドはギナの言葉に従い、斧を地面に叩きつけて闇の大波をウルトラマンたちに放つ。

 

『てぇぇいッ!』

 

 その攻撃はギンガがギンガハイパーバリアーで防いだが、元より闇のエネルギーで視界を覆い隠すことが目的であった。攻撃が途絶えた時には、モルドの姿は忽然と消えていた。

 ギナとシャプレー星人も闇の波動で姿を覆い隠した隙に、この場より離脱していった。

 

「くっそ! 逃げられたか……!」

 

 闇の波動をプロテクションで防御したノーヴェが悪態を吐いた。

 しかしモルドたちの姿がなくなっても、空に開いた空間の歪みは拡大していく一方であった。

 

『「歪みが広がり続けている!」』

『何とかして閉じないと!』

 

 焦るダイチとエックス。このまま空間が歪んでいけば、次元世界にどんな悪影響が出るか分かったものではない。

 その方法についてショウが告げた。

 

『「邪気を鎮めれば……あの歪みは閉じることが出来る」』

『「俺もやります!」』

 

 かくして、三人のウルトラマンは空間の歪みを閉じるための行動に出た。

 ギンガはクリスタルを緑色に輝かせ、エックスはエクシードXの形態を解く。ビクトリーはナイトティンバーを笛のティンバーモードに変形させて奏で出す。

 

『「ギンガコンフォート!」』

「『ピュリファイウェーブ!」』

 

 三人から発せられた浄化の力は空の歪みに達し、見事邪気は鎮められて歪みは閉じられたのであった。

 

「よかった……」

 

 ほっと安心するスバルたちの元に、ギンガ・ナカジマとシャーリーの二人が駆けつけてきた。

 

「みんな! ごめんなさい、遅くなっちゃったわ」

「ギン姉! シャーリーさん! 無事でよかった! 心配したんだよ!」

 

 スバルは表情を輝かせてギンガの胸の中に飛びついた。苦笑してスバルを受け止めるギンガ。

 

「みんな、あの――ウルトラマンギンガのお陰よ」

 

 スバルたちが見上げた先で、三人のウルトラマンは空に飛び立って何処かへと去っていった。

 

 

 

 一方、退却を余儀なくされたグア軍団は山中に身を隠しながら、先ほどの敗走についての苛立ちを露わにしていた。

 

『ええいッ! 忌々しいウルトラマンが増えるとはッ!』

「歪みが閉じられた今、我々には新たな兵隊が必要です……!」

 

 改造マグマ星人が倒され、ファイティングベムも全て失ったグア軍団の今の戦力は、この場にいる三人だけ。とてもウルトラマンたちとXioを相手に出来るものではない。

 

『ここにグランドキングがいればよいのだが……』

「しかし兄上、グランドキングは既にジュダとともに葬られてしまいました」

『うむ。何か別の戦力を探し出さねばならん』

 

 悩むギナは、シャプレー星人に向けて詰問した。

 

「いい考えはないの!?」

『お任せを!』

 

 シャプレー星人は敬礼すると、頭を下げてそのまま後ろへ下がっていった……。

 

 

 

 新たにミッドチルダにやってきたヒカルは、ショウ、アリサとともにXioベースへと通されていた。

 

「君も……彼と同じウルトラマンだというのか?」

「はい」

 

 カミキの質問に、ヒカルはうなずいて答えた。

 

「では、君にシャーリーとギンガ陸曹が助けられたという訳か。そのことについて、私からもお礼を言おう。ありがとう」

「いえ、全然大したことじゃないですよ」

 

 謙遜するヒカルだが、そこでシャーリーがしゃしゃり出てくる。

 

「いやいや、すっごい大活躍だったんですよ、ヒカル君! 敵の大軍団を一気に蹴散らして! もう大迫力でしたよっ!」

 

 シャーリーは興奮気味に惑星グアでのことを皆に伝えた。

 

 

 

 押し寄せたファイティングベム軍団を相手に、ウルトラマンギンガは最大の必殺技を以て迎え撃ったのだった。

 

『「ギンガエスペシャリー!!」』

『ぐわああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ―――――――――――――――ッ!!』

 

 全身のクリスタルが七色に輝いて、放たれた銀河状の光線がファイティングベムを薙ぎ払い、一気に勝負を決めたのであった。

 

 

 

 それを聞いて特捜班はほぉ~、と一様に感心。

 

「やはり非常に高い実力があるんだな、ウルトラマンというのは」

「いいないいなー! ウルトラマンと一体だなんて! 羨ましいっス~!」

 

 チンクとウェンディの言葉に、ヒカルはちょっと照れくさそうにはにかんだ。

 ここでクロノからの質問。

 

「君たちは地球人で、間違いないんだね?」

「もちろんです。何て言うか、あなたたちの知ってるのとは別の次元の地球人ですけど」

「その件に関して、私から詳しく説明しようじゃないか」

 

 本部にグルマンがひょっこりとやってきて、次元についての解説を始めた。

 

「まず、次元宇宙にはマルチバースと総称される段階と言うべきものがある。普段夜空を見上げて見える宇宙空間がレベル1バース。次にその宇宙の壁を越えた先にある複数の宇宙、これがレベル2バース。俗に言う次元世界もこのレベル2に分類される。……しかしもう一つ上のレベルのバースもある。それがレベル3バースで、いわゆる平行世界がこれに当たる。つまり、一つの世界に酷似しているがどこかが異なっている世界だ。彼らはそこからやってきたということだ」

「平行世界って、本当に存在してたんですね」

 

 つぶやくディエチ。

 

「そして何を隠そう、この私自身もレベル3バースからの来訪者である」

「えー!? そうだったんですか博士!」

 

 突然のグルマンの告白にワタルが大声を上げた。

 

「いやぁ、いきなり全部を話すと理解が追いつかなくなるだろうと思って、君たち平の隊員には内緒にしてたのだ。騙すようで悪かったな」

「もっと早くに教えてくれてもよかったのに。博士も人が悪いな」

 

 唇を尖らすハヤトの一方で、ウェンディがふとつぶやいた。

 

「平行世界が実在するなら……あたしたちが実際の戦いじゃなくて、それっぽいゲームに入れ込んでるような世界もあるんスかね。そこではノーヴェの性格が180度違ったりして」

「ははは、何だよその突飛な発想は」

 

 ノーヴェが肩をすくめて笑い飛ばした。

 

「話を戻すが、君たちがそれぞれのウルトラマンに変身しているということか」

 

 ヒカルに対して確認を取るカミキ。

 

「まぁ、そんなところです。俺たちはいくつもの戦いを経て強い絆で結ばれて、今も一緒に戦ってます」

「簡単に言うと……ウルトラマンは君たちの仲間なのか?」

 

 ワタルが問い返すと、ヒカルは当たり前かのようにうなずいた。

 

「はい。ギンガとビクトリーだけじゃなく、ウルトラマンは俺たちの仲間です」

 

 その言葉にチンクとスバルが興味を示す。

 

「羨ましいな。君たちは、ウルトラマンとそんなに深い関係を築いてるとは。私たちは、何だかんだでエックスのことを何も知らないのに」

「エックスが普段どこにいるのかさえ、あたしたちは知らないからね……。エックスはあたしたちのこと、どう思ってるんだろ」

 

 ダイチが若干気まずそうに目をそらした。

 それを見て、ヒカルとショウがXioに告げる。

 

「大丈夫。エックスだって、皆さんのことを仲間だと思ってますよ。同じウルトラマンとして分かります」

「いずれ向こうが話そうと思う時が来たら、必ずあなたたちにどこの誰なのかを打ち明けてもらえるさ」

「……その時が、早く来るといいな」

 

 とスバルが願った時……数人の女性たちがゾロゾロとオペレーション本部に駆け込んできた。

 

「カミキ隊長! ここにウルトラマンに変身する人がいるって聞いたんですが! あっ、そこの人たちがそうですか!?」

「な、なのはさん! フェイトさんにはやてさんに、ヴォルケンリッターまで!」

 

 なのは、はやて、リインフォース、アギト、ヴィータ、シャマル、シグナムがまるで子供のようにヒカルとショウの周りに駆け寄って質問攻めにする。

 

「ねぇねぇ、あなたたち本当にウルトラマンなの? わぁ~何だか感激!」

「ほんまやなぁ! 記念に一緒に写真撮らせてもらってもいい?」

「魔法の力が全然ないのに、あんな大きな人が普通の人間になってるなんて不思議です!」

「逆かもしれねーぜ。普通の人が超人に変身するんじゃ」

「なぁなぁ、ウルトラマンってどんなもの食べるんだ?」

「ちょっとだけあなたたちの生体データ取らせてもらってもいいかしら?」

「後で少しばかり手合わせを願えないか?」

「ち、ちょっとみんな、落ち着いて。ほら困ってるよ」

「すみません、騒がしくしてしまいまして……」

 

 目を白黒させるヒカルたちをもみくちゃにするなのはたちをフェイトがなだめようとして、ザフィーラがカミキらに向かって謝罪した。特捜班は困惑した苦笑を浮かべる。

 

「どうしてなのはさんたちがXioに?」

 

 スバルが尋ねると、クロノが次のように答えた。

 

「グア軍団への対処のための応援を要請した結果、彼女たちとの共同戦線が決定した。しかし、二人のウルトラマンの加勢を得られた今、必要なかったかもしれないが」

「いや、奴らが次にどんな手段で攻めてくるか分からない。戦力は多いに越したことはない」

 

 クロノの言葉に、なのはたちから解放されたショウが意見した。

 なのはたちも我に返り、Xioとヒカルたちに対して呼びかけた。

 

「次元世界を、悪い人たちの好きにさせてはいけません。ともに力を合わせ、必ずやグア軍団を撃退しましょう!」

「はい!」

 

 ダイチたちが瞳に力を込めて、うなずき返した。

 

 

 

 その後、ダイチはヒカルとショウと、怪獣の共存についての話を行った。その結果をエックスと話し合う。

 

「……他の宇宙には、俺たちがまだ到達していない怪獣と共に生きる世界を実現させてるところもあるんだね」

『ああ。ウルトラマンコスモス、ウルトラセブン、そして彼ら……。世界とは私の想像をも上回る広さだったんだな』

 

 ヒカルとショウは、ダイチに人間と怪獣の理想郷を築いた勇者や怪獣と力を合わせる戦士のことを教えてもらった。自分の目指す場所は、決してたどり着けない世界ではない……それを知ったダイチは、己の目標へ向けて更なる意欲にたぎったのであった。

 ここでエックスがダイチに呼びかける。

 

『ところで、エクスディッシュのことで少し話があるんだが』

「エクスディッシュの? そういえば、戦いの最中にいきなり変形したよね」

 

 ダイチはエクスディッシュ・アサルトのことを思い出した。

 

「まるでフェイトさんのバルディッシュそのままの形状だった。でも不思議だね。エクスディッシュって名前は俺が勝手につけたものなのに、本当にそっくりになるなんて。こんな偶然ってあるのかな」

『……私は、それは偶然ではないと思うぞ』

 

 と述べるエックス。

 

「どういうこと?」

『多分、エクスディッシュには使用者の想像を具現化するような能力があるのではないだろうか』

「えっ……剣に、そんな力が?」

『剣と呼ぶのも、私たちが形から連想したからだ。本当は全く違う道具なのかもしれない。エクスディッシュがダークサンダーエナジーを祓うことが出来るのも、エクスディッシュ本来の機能ではなく、ダイチがそう望んだからじゃないだろうか』

「俺が、そう望んだから……」

 

 確かに、電脳世界でたまたま発見したものが、都合よくダークサンダーエナジーに対抗できる力を持っていたと考えるより、その方が自然なのかもしれない。

 けど、とダイチは疑問を呈する。

 

「想いをそのまま現実化するなんてすごい道具、聞いたことがないよ。たとえロストロギアでも」

 

 想ったことをそのまま形にするというのは、魔法のある種の究極形ともいえるだろう。無論、それが出来るのなら誰も苦労していない。

 

「そもそも、そんなすごいのがどうして電脳空間に?」

『そこまでは分からない。エクスディッシュには、まだ大きな秘密が隠されてる気がするな……』

 

 考察すればするほど謎が深まるエクスディッシュ。その答えはどこにあるのだろうか。

 

 

 

 グア軍団への用意を進めていたXioだが、グア軍団の方もこのまま黙ってはいなかった。戦力不足に陥ったギナたちの元に、ある異星人が通されたのだ。

 

『かなりの値が張りますが、超お買い得な道具を用意しましたよぉ』

 

 昆虫型の宇宙人が、ギナにあるスパークドールズを差し出す。

 スパークドールズを取り扱う闇の武器商人、マーキンド星人だ。シャプレー星人が暗黒星団時代のツテによって呼び寄せたのである。

 ギナはスパークドールズを手に取って満足げに告げた。

 

「使えそうね、これ」

『サロメ星人謹製の戦闘兵器です。仕入には苦労しましたとも』

「面白くなりそう」

 

 ニヤリ、とほくそ笑むギナ。

 

『今ならこの星の防衛組織に御用の方には、色々とサービスしますよぉ』

 

 マーキンド星人は更に、生物的なものとメカニカルなものの二つのカプセルを手に取って見せる。

 

『それではお代金の7億ガネーのお支払い方法ですが……』

「代金はこいつからもらって」

『あぁそうですか』

 

 ギナが指差したシャプレー星人の方に振り向くマーキンド星人。

 その目に映ったのは、銃口だった。

 ガァンッ!

 銃弾に貫かれ、倒れたマーキンド星人の手中からギナは生物的なカプセルをもぎ取った。カプセルを起動させると、虚空にとある施設――オペレーションベースXの位置情報や間取りなどのデータが浮かび上がる。

 マーキンド星人がXioを狙う者に売りつけるためにかき集めた、Xioの情報の数々であった。

 

 

 

 ミッドチルダの地上本部前――。

 

[ギャオオオオオオオオ!]

 

 ここに突如として怪獣が現れ、街や大勢の局員を攻撃しながら進撃を開始した!

 

「地上本部区域内に、ゴモラらしき個体が出現!」

 

 その事態はすぐさまXioに伝達され、メインモニターに現場の映像が映し出された。

 

「これがゴモラ……!?」

 

 映像の中のゴモラらしき怪獣は、全身が金属で覆われていた。唖然とするダイチ。

 

「生命反応がありません! 怪獣型の質量兵器です!」

「メカゴモラという訳か!」

 

 グルマンの言った通り、地上本部を襲う怪獣はギナが送り出した恐るべきロボット怪獣、メカゴモラであった!

 

「あれもグア軍団の兵器だろうか……?」

「あいつら、先にミッドの征服をするつもりなのかよ!」

 

 チンクが眉間に皺を寄せ、ノーヴェは忌々しそうに舌打ちした。

 メカゴモラはアインヘリヤルによる迎撃も物ともせず、地上本部の本棟に向けて進撃していく。このままでは地上部隊が壊滅してしまうと、カミキはXio出撃指令を発した。

 

「ハヤト、ワタルはスカイマスケッティで出動! メカゴモラの侵攻を食い止めろ!」

「了解!」

 

 ハヤトとワタルは直ちに格納庫へ走っていった。

 

「N2Rとギンガ陸曹は地上からの援護! ダイチスバルは非戦闘員の避難誘導を頼む!」

「了解!」

 

 ダイチたちもまた出動していく中で、ヒカルたち三人がカミキに向かって告げた。

 

「俺たちも行きます!」

「力を貸してくれるのか?」

「もちろんです!」

 

 アリサの返答に、固くうなずくカミキ。

 

「Xioのメンバーに合流してくれ!」

「ガレット!」

 

 ヒカルたちも特捜班の後を追いかけていった。

 

「カミキ隊長、わたしたちは……」

 

 なのはたちに対しては、カミキはこう答えた。

 

「……どうも嫌な予感がする。君たちはしばし待機していてくれ」

 

 

 

 真っ先に地上本部区域に飛来したスカイマスケッティは、早速メカゴモラへの攻撃を開始した。

 

「ファントン光子砲!」

[ギャオオオオオオオオ!]

 

 だが光子砲もメカゴモラに歯が立たない。

 

「装甲が硬すぎる!」

「だったらこいつだ!」

 

 ワタルはキングジョー相手に使用された、デバイスダランビアのカードをセットした。

 

「ダランビア電磁砲! トラーイっ!」

 

 マスケッティから電磁砲がうなりを上げた。――が、これを受けてもメカゴモラに効いている様子はなかった。

 

[ギャオオオオオオオオ!]

「何だと!? くっそ!」

 

 電磁砲の存在は既に露見している。メカゴモラには対策として耐電機能が施されていたのだった。

 マスケッティの苦戦を見上げたヒカルとショウは目を合わせ、うなずき合った。

 

「ショウ! 行くぜ!」

「ああ!」

 

 二人はそれぞれギンガスパークとビクトリーランサーを取り出す――が、そこにシャプレー星人の銃撃が襲い掛かった!

 

「うわぁっ!」

 

 爆撃によって吹っ飛ばされる二人。そして起き上がったショウに、背後からギナがムチを巻きつけて首を絞めてきた!

 

「うぅっ!」

「くっ、邪魔をする気か……!」

 

 ギナとシャプレー星人に襲撃されて変身が出来ないヒカルとショウ。そこにN2Rとギンガが駆けつけた。

 

「やめなさいっ! あなたたちの相手は、私たちがするわ!」

 

 しかし五人を見やったギナは冷笑を浮かべた。

 

「ふっ、そうはいかないわ。お前たちは、この玩具に遊んでもらえッ!」

 

 ギナが片手を挙げると、道路の複数箇所が盛り上がって次々と機械兵器が出現、ギンガたちの前に立ちはだかった。

 兵器群を見たノーヴェたちが驚愕する。

 

「こいつら……ドクターが使ってたガジェットドローンじゃねぇか!」

 

 それらは四年前に、スカリエッティが兵士として運用していたガジェットドローンだった。スカリエッティ逮捕後は解体処分されたはずであったが、一部をマーキンド星人が密かに回収し、機械兵士として商品にしていた。もう一つのカプセルの中身である。

 かつてはノーヴェたちも使用していたガジェットドローンが、今は敵として立ちはだかる。

 

「何だか複雑な気分だが……邪魔すんのなら容赦しねぇぜ!」

「みんな、行くわよっ!」

 

 触手状のコードを振り回して攻撃してくるガジェットドローン軍団に、ギンガたち五人が立ち向かうが、ドローンは異星人の科学により改造され、大幅に性能が上げられていた。数量差もあり、その鉄の壁をなかなか越えることが出来ない。

 

 

 

[ギャオオオオオオオオ!]

 

 避難誘導を進めていたダイチ、スバル、アリサだが、ウルトラマンギンガとビクトリーが一向に現れないことを訝しんでいた。

 

「何やってるのよあの二人は……!」

「俺が様子を見に行ってきます!」

 

 ダイチがヒカルたちの元へと向かっていく。一方でスバルは、これ以上のメカゴモラの暴虐を阻止するためにジオデバイザーを取り出す。

 

「あたしがメカゴモラを止めます!」

[デバイスゴモラ、スタンバイ]

 

 デバイスゴモラのスパークドールズを実体化させ、リード。

 

「お願い、ゴモラ!」

[リアライズ!]

 

 スバルによって呼び出されたデバイスゴモラが、メカゴモラの前に降り立った!

 

『ギャオオオオオオオオ!』

[ギャオオオオオオオオ!]

 

 ミッドチルダの魔法技術によるゴモラと、異星の科学による鋼鉄のゴモラが正面衝突した!

 

 

 

 地上本部前で繰り広げられる激闘。しかし同時に、Xio本部にも危機が迫っていた!

 

『むぅんッ!』

 

 モルドが本部前に降ってきて、闇の波動を基地に放ったのだ!

 

「うおっ!?」

 

 波動の影響により、基地全体が震動に襲われる。

 

「突如出現したモルド・スペクターが、未知のエネルギーを基地に照射中!」

「本当の狙いはこの基地か……地上本部は囮だったか!」

 

 カミキの唱えた通り、グア軍団の目的はXioベースに保管されているスパークドールズだった!

 

『ここに眠るスパークドールズを蘇らせて、新たなグア軍団を作り上げるッ!』

 

 モルドの闇のエネルギーによって、ラボのスパークドールズが激しく震え始めた。

 

『このままだと、スパークドールズが全て元に戻ってしまいます!』

「障壁を張るんだ!」

 

 カミキがラボチームに指示して、Xioベース全体が巨大な魔法防壁に覆われた。これにより闇の波動は遮断される。

 

『小賢しい真似を……ぬぅあッ!』

 

 モルドは斧を突き立てて障壁を破ろうとする。ここでなのはたちが動いた。

 

「わたしたちで基地を防衛します!」

「頼む!」

 

 直ちになのは、フェイト、はやて、ヴォルケンリッターが変身して外に飛び出していき、モルドを取り囲んで一斉に魔法弾を浴びせた!

 

『ぬぅんッ?』

「モルド・スペクター! あなたを拘束します!」

『羽虫どもがふざけたことを抜かしおる! この宇宙の大王に楯突く愚かしさ、その身に叩き込んでくれるわぁッ!!』

 

 モルドは斧の刃先をなのはたちに向け直した!

 ミッドチルダ存亡を懸けた闇の軍勢との一大対決の火蓋が、切って落とされた!

 

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