光輝巨人リリカルなのはX   作:焼き鮭

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怪獣学院祭(B)

 

「マグマ星人っ!」

「きゃあああぁぁぁぁぁぁっ!」

 

 正体を晒したマグマ星人に、ダイチが叫ぶ。周囲の客や生徒たちは、凶器を持った異星人が現れたことでパニックに陥った。

 

「落ち着いて下さい! 順番に避難を!」

 

 スバルが迅速に周囲の人々を教室から逃がしていく。アインハルトはディエチからイクスヴェリアを託され、連れて逃げる。

 一方でなのはたちは即座にバリアジャケットを身に纏い、マグマ星人に対峙した。

 

「グア軍団の生き残りか! ……そのがま口は何だ?」

『ほっとけ! 色々あったんだよ!』

 

 ノーヴェの指摘に、がま口を首に掛けたままのマグマ星人は逆ギレした。

 

『よくもグア軍団を潰してくれやがったなぁ! お陰で俺様はどん底だぞ! この恨みと怒り、思い知らせなきゃ気分が収まらねぇぜッ!』

「黙れ! 全部お前らの自業自得じゃねぇか!」

「大人しく投降して下さい。これ以上の悪事を働かないのなら、穏便に署へ連れていきます」

 

 バルディッシュを構えながら勧告するフェイト。他になのは、はやて、ダイチたちもいて、対するマグマ星人はたった一人。いくら何でも、マグマ星人が勝てる道理はない。

 しかしマグマ星人は拒否した。

 

『宇宙人なめんじゃねーよ! マグマ星人の恐ろしさ、見せつけてくれるぜッ!』

 

 掲げたサーベルの尖端が発光する。ビーム発射の前準備だ。なのはたちは障壁の展開用意をした。

 だがマグマ星人は彼女たちにではなく、逃げ遅れている人たちに向けてビームを放った! この場で無関係な人間を狙うとは、何たる卑怯な行い!

 

「あっ!?」

「くっ、間に合えっ!」

 

 裏をかかれたなのはたち。スバルが咄嗟に床を蹴って走るが、

 誰よりも早く反応したヴィヴィオがそれより早く人々の前に回り込み、強固なプロテクションでビームを防いだ!

 

『何だとッ!?』

「大丈夫ですか?」

「あ、ありがとうございます……!」

 

 助けた人たちににっこり笑いかけるヴィヴィオ。彼らはスバルによって無事に教室外へ逃がされた。

 

「あ、改めてすごい反応速度だ……」

『的当てで一度も負けなしだっただけはあるな』

 

 ダイチとエックスが若干呆気にとられながら評した。

 ノーヴェたちはキッとマグマ星人をにらみつけた。

 

「何が恐ろしさだ、汚ねー真似しやがって! もう勘弁ならねぇぜ!」

『ちッ……だがまだこれからが本番だッ!』

 

 取り押さえようとしたノーヴェたちだが、マグマ星人は一瞬にして煙幕を張って視界から逃れると、その隙を突いて窓に飛び込み、ガラスを突き破って外へ逃げ出した。

 

「待ちなさいっ!」

 

 もちろん追いかけて、同じように窓をくぐるなのはたち。ダイチは廊下へ出て、別方向からマグマ星人を追っていった。

 

 

 

 マグマ星人は校舎を出てすぐのところで、なのはたちに追いつかれて包囲された。前方になのは、フェイト、はやて、後方をノーヴェ、ディエチにふさがれる。

 

「もう逃げられないよ。大人しく投降して」

 

 なのはが再度呼びかけたが、マグマ星人はやはり応じなかった。

 

『ふんッ、さっきの聞いてなかったか? これからが本番だぜぇ!?』

「馬鹿言ってんじゃねーよ! お前なんかがなのはさんたちに敵うもんか」

 

 と言いつけるノーヴェ。三人ものエース相手であれば、マグマ星人が巨大化したところで結果は同じだ。

 

『甘めぇぜッ! 俺にはこんな時のための切り札があるんだよぉッ!』

 

 だがマグマ星人が取り出したのは、両手にムチを持った怪獣のスパークドールズであった!

 

「スパークドールズ!?」

『万が一の時に備えて保管してあった奴を持ってきたのさ! 苦労して借金取りから隠し通した甲斐があったぜ! こいつを復活させて、ここで暴れさせてやる! どれだけの被害が出るかなぁ~!?』

 

 そんなことはさせない、となのはたちはマグマ星人を拘束しようと構えた。

 が、ちょうどその時に、空に暗雲が渦巻き黒い閃光が走った。ディエチが叫ぶ。

 

「ダークサンダーエナジーの予兆!? こんな時にっ!」

『こいつはちょうどいいぜぇ! さぁ、闇の力を受けてもっと強くなれ! 何もかもぶっ壊してやれ、グドンッ!』

 

 マグマ星人が頭上に掲げたスパークドールズに、ダークサンダーエナジーが落下した!

 学院のすぐ横に、両手がムチになって全身にトゲを生やした怪獣、グドンが出現した!

 

「グオオオオオオ!!」

「いけないっ!」

 

 まだ避難は全然完了していない。ここで暴れられては、たくさんの人の命が失われてしまう。なのは、フェイト、はやては飛翔し、グドンに攻撃を繰り出す。

 

「エクセリオンバスター!!」

「プラズマスマッシャー!!」

「フレースヴェルグ!!」

 

 三人の砲撃がグドンに命中!

 

「……グオオオオオオ!!」

 

 だが、グドンにはダメージを与えられている様子がまるで見られなかった。

 

「効いてない……!?」

 

 流石に動揺する三人。グドンは元より頑強な肉体を持つ怪獣だが、なのはだけでもサンダーダランビアをひるませるほどの威力だった砲撃をまともに食らって小揺るぎもしないとは。これがダークサンダーエナジーの恐るべき効果か。

 グドンは片手のムチを振り上げて、学院の校舎に叩きつけようとしている。樹の陰からそれを見上げたダイチは、エクスデバイザーを取り出した。

 

「エックス! ユナイトだ!」

『よぉし、行くぞっ!』

 

 ダイチはデバイザーのスイッチを押し込み、素早くユナイトを行う。

 

「イィィィーッ! サァ―――ッ!」

[エックス、ユナイテッド]

 

 飛び出していったエックスがその勢いのままグドンに組みつき、突き飛ばすことで学院を救った。

 

「グオオオオオオ!!」

「ジュワッ!」

 

 もんどり打って倒れたグドンに、エックスは戦闘の構えを取って学院の盾となった。

 

「エックス!」

「ウルトラマンエックスだ!」

「きゃあ―――――っ! エックスぅぅぅ―――――っ!!」

「ほらアホメガネ、立ち止まってたら迷惑だろ。早く行くぞ」

 

 どこかでエルスが黄色い声を上げ、呆れたハリーに引っ張られていった。

 

「グオオオオオオ!!」

「ヘアッ!」

 

 起き上がったグドンにエックスは飛びかかってチョップを繰り出そうとしたが、

 

「グオオオオオオ!!」

 

 それを制してグドンのムチがしなり、音速に達するほどの速度で襲いかかってきた!

 

「グアッ!」

 

 息を吐かせぬほどのムチの連撃を浴びせられ、エックスは返り討ちにされる。

 

『「何てスピードの攻撃だ……!」』

『やはりダークサンダーエナジーは怪獣の戦闘力を大幅に引き上げる……気をつけろ、ダイチ!』

 

 グドンと向き合って脇を締め直すエックスだったが……そこに背後から、巨大化したマグマ星人が斬りかかってきた!

 

「グオォッ!」

 

 不意打ちを食らって肩口を斬りつけられたエックスがうめく。

 

『ハハハッ! 一番の仇はお前だ、ウルトラマンめッ! この俺の手でズタズタにしてくれるッ!』

 

 ダークサンダーエナジーで強化されたグドンに加え、マグマ星人との二対一ではあまりにエックスが不利。このままでは非常にまずい。

 しかし、エックスの側にも味方はいるのであった。

 

「ディバインバスター!!」

『ぬぐあッ!?』

 

 横からマグマ星人になのはの砲撃が突き刺さり、巨体が浮き上がって吹っ飛ばされたマグマ星人はエックスから引き離された。

 エックスを助けたなのはたちは、彼に呼びかける。

 

「異星人はわたしたちが対処します! 怪獣の方をどうかお願いします!」

「……フッ!」

 

 エックスは親指を立てることで了承の意を示した。

 

『ちっくしょう、どこまでも邪魔しやがって! こうなりゃとことんやってやるぜぇぇぇぇッ!』

 

 マグマ星人もなのはたちへサーベルの切っ先を向ける。一方ではやてに、ノーヴェとディエチからの通信が入った。

 

『八神司令! あたしたちも加勢しましょうか?』

「ううん、私たちだけで十分やで。二人は、スバルの応援に行ったって」

『了解しました!』

 

 ノーヴェたちに指示を出し、はやてたちはマグマ星人との交戦を開始する。かくして、エックス対グドン、なのは・フェイト・はやて対マグマ星人の二つの戦闘が始まったのだった。

 

 

 

「オーマイガーッ! 学院祭を宇宙人が襲撃するなんてーっ!」

「全く迷惑な話じゃなイカ」

「もうっ! 宇宙人って、どうしてこう自分勝手なのかしら!」

「ほら三人とも、ぼやぼやしてないで早く避難して。イサ兄ぃはもう先に行ってるんよ」

 

 大勢の人たちを背にしながら、エックスは闘争心を剥き出しにしているグドンに立ち向かう。

 

『ここでは学院に近すぎる!』

『「まずはグドンを校舎から引き離さないといけないな!」』

 

 と判断したダイチは、デバイザーにデバイスエレキングのカードをセットした。

 

[デバイスエレキング、スタンバイ]

 

 エックスの身体がたちまちエレキングミラージュのジャケットに包まれた。

 

『キイイイイイイイイ!』

[エレキングミラージュ、セットアップ]

「シェアッ!」

 

 グドンの注意を引きつけながら、背後に回り込むように動くエックスにグドンがムチを飛ばしてきた。

 

「グオオオオオオ!!」

「デヤァッ!」

 

 ムチに対抗するにはムチ。エックスは銃から電撃のムチを放ち、グドンのそれに絡みつかせた。そのままグドンを引っ張っていこうとする。

 

「グオオオオオオ!!」

 

 だがグドンが上腕の筋肉を盛り上がらせると、エックスの方が引っ張られて宙を舞い、電撃のムチが千切られて地面に放り出された。

 

「オワァッ!」

『「くっ!? すごいパワーだ……!」』

 

 苦悶の表情を浮かべるダイチ。ダークサンダーエナジーによって強化された怪獣の能力の程を、改めてその身に教えられた。

 

「グオオオオオオ!!」

 

 グドンが再度ムチを振り上げて攻撃しようとしてくる。それに対しエックスは、エレキングミラージュの幻影魔法を発動した。

 

「シュッ!」

「グオオオオオオ!!?」

 

 大量のエックスの虚像が現れて、グドンを幻惑。しかし、

 

「グオオオオオオ!!」

 

 グドンは何と両腕のムチを倍以上に伸ばし、それを辺り一面に振り回してきた! ダークサンダーエナジーによる体質変化だ!

 リーチが伸びたムチの猛攻撃はエックスの虚像の全てを余すところなく叩き、本体にも直撃する。

 

「グゥワァッ!」

 

 強烈な一撃をもらい、エレキングミラージュが解除されてしまった。

 

『「くあぁっ! 幻影までものともしないなんて……!」』

 

 ダイチにも重いダメージが反映される。グドンのすさまじい攻勢に、エックスはどんどんと追い込まれていた。

 他方で、なのはたちも三人がかりでありながら、マグマ星人にてこずっていた。

 

「アクセルシューター!」

『ふんッ!』

 

 なのはが誘導射撃魔法を放ってマグマ星人を牽制しようとしたが、マグマ星人はサーベルを走らせて全弾切り払った。

 

「ハーケンセイバー!」

 

 なのはの反対側からフェイトも魔力刃を飛ばしたが、返す刃によってこれも破砕された。

 

「アーテム・デス・アイセス!」

 

 はやてが凍結魔法を発動。マグマ星人の足元を凍りつかせ、動きを封じ込もうとした。

 

『はぁッ!』

 

 が、マグマ星人は巨体に似合わぬほどの軽やかな身のこなしで跳躍。凍結魔法を回避して着地した。

 

「素早い……! 今までの異星人犯罪者の動きとは一線を画すわ」

 

 マグマ星人の戦闘能力をそう評するはやて。悪魔のグア軍団への加入を許されただけはあり、マグマ星人は落ちぶれてなお高い実力を見せて、なのはたちと互角に戦ってみせている。

 

『おぉらッ!』

 

 マグマ星人はサーベルをスライドさせるように振り払った。なのはたちは、障壁ではガードし切れないと即座に判断、すんでのところで剣の軌道から逃れた。

 

「相手の間合いに気をつけて!」

 

 フェイトが他の二人に警告を飛ばした。

 なのはたちが手をこまねいている間にも、エックスはグドンのムチの猛撃によってどんどん追いつめられていた。

 

「グオオオオオオ!!」

「グアァァッ!」

 

 また一撃が入り、エックスは仰向けに張り倒された。うめきながらもどうにか起き上がる。

 

『くぅッ、大分やられたな……!』

『「うん……けど、学院から引き離すことには成功したよ!」』

 

 ダイチの言った通り、エックスの捨て身の奮闘により、グドンはいつの間にか学院の校舎から距離を取らされていた。これでももう気兼ねすることはなくなった。

 

『よし、ここからが本当の勝負だ! 行くぞダイチっ!』

『「ああ!」』

 

 立ち上がったエックスが気合いを入れ直し、カラータイマーが黄色く輝いた。エックスとダイチの心がよりユナイトした証拠だ。

 そしてダイチは、デバイザーよりエクシードXのスパークドールズを出現させてリードする。

 

[ウルトラマンエックス、パワーアップ!]

 

 スパークドールズがエクスディッシュに変化し、それのパネルをスライドしてトリガーを引くダイチ。

 

「『行くぞっ! エクシード、エーックスっ!!」』

 

 X字に振るわれたエクスディッシュの虹色の軌道の中で、エックスはエクシードXに姿を変えた!

 

「グオオオオオオ!!」

「デヤッ!」

 

 グドンはエックスにムチを大振りに振り下ろすが、エックスは跳ね上がったスピードで前進。ムチを避けながらグドンの懐に入り込んだ。

 

「セェェヤァァァッ!」

 

 グドンの身体をむんずと掴み、高々と持ち上げて投げ飛ばした!

 

「グオオオオオオ!!」

 

 それまでとは逆にグドンが地面へ投げ出され、叩きつけられた。

 そしてエックスは額のエクスディッシュを手に取り、パネルを一回スライドしスイッチを叩くことでアサルトフォームに変形させた。

 

「『エクスディッシュ・アサルト!」』

 

 武器を構えたエクシードXに対し、起き上がったグドンは両腕のムチを音速でしならせ、連撃を繰り出す。

 だがダイチはそれを読んでいて、パネルを二回スライドしてトリガーを引いていた。

 

「『エクシードスラッシュ!!」』

 

 エックスの振るったエクスディッシュの乱撃が、ムチの攻撃を全て切り払った! これにより、グドンのムチはボロボロになる。

 

「グオオオオオオ!!」

 

 流石のグドンも、自慢のムチが破られたことに激しく動揺した。

 エックスが押し返し始めたのと同様に、なのはたちとマグマ星人の戦いにも変化が訪れていた。

 

『おらおらおらぁッ!』

 

 マグマ星人はサーベルのラッシュを容赦なくなのはたちに繰り出す。三人はなす術なく逃げ回っているように見えたが……。

 

「今っ!」

 

 マグマ星人が片足を浮かしかけたその時、その足になのはが仕掛けたバインドが絡みついた。

 巨大化した異星人を一人のバインドで拘束することは不可能。――だが、身体の一部の動きを一時的に制限することは出来る。

 

『うおッ!?』

 

 浮かしかけた足を無理矢理止められたマグマ星人は、バランスを崩して倒れかけた。

 しかしそこは簡単にはいかない。マグマ星人はすぐに体幹をまっすぐに直して、足を突いて踏みとどまった。

 だがそれも作戦の内だった。

 

「石化の槍、ミストルティン!!」

 

 はやてが魔法陣から放った二本の槍が、マグマ星人の両脚に命中。するとどうだろうか。マグマ星人の脚は負傷こそなかったが、代わりに一瞬にして石化して、身動きを封じてしまった。

 

『な、何だこりゃあッ!?』

 

 これぞ古代ベルカの禁断の魔法、ミストルティンの効果だ。

 

『よくもやってくれたなぁッ! 死ねぇぇぇぇッ!』

 

 だがマグマ星人も黙ってはいない。狼狽したのは一瞬だけで、なのはとはやてが間合いにいる内に風を切り裂くサーベルを振るった。二人が危ない!

 この瞬間にフェイトはソニックフォームに変身。超高速機動でサーベルへ飛び込み、二刀を一つにしたライオットザンバー・カラミティを叩き込んだ。

 

「はぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

 フェイトの一閃が、サーベルを半ばから切除。リーチが足りなくなったサーベルは空振りに終わった。

 

『なぁぁぁぁぁにいいいいぃぃぃぃぃぃぃッ!?』

 

 そしてマグマ星人がこれまで切り払ってきた魔法の残滓がなのはのレイジングハートを中心に集まり、彼女の代名詞の極大砲撃の発射準備が整ったのだった。

 

「スターライトブレイカ―――――っ!!」

 

 桃色の輝きの一撃がマグマ星人に直撃した!

 

『ぬぎゃああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ――――――――――――――ッッ!!』

 

 それが決め手となり、マグマ星人は爆発して等身大の姿に戻り、土の上に突っ伏した。

 

『け、結局、何もかもダメだった……ガクッ』

 

 マグマ星人はそのまま力尽きて、気を失ったのだった。

 エックスもまた、グドンに対してとどめの攻撃を仕掛けていた。

 

「『エクシード! エクスラッシュっ!!」』

 

 エクスディッシュ・アサルトより虹色のロードを発生させて、突貫したエックスがグドンに二連撃を入れた! ダークサンダーエナジーが除去される!

 

「グオオオオオオ!」

 

 グドンの真っ赤に染まっていた眼球に、白目が戻った。正気に戻った証拠だ。

 エクシードXの状態を解いたエックスを中心にして、ザナディウム光線発射前の閃光がX字に走る。その輝きの一部は学院を包んだ。

 

「わぁ~……!」

 

 人々はまぶしくも温かい閃光を、感嘆して見上げた。

 

「『ザナディウム光線!!」』

 

 そして遂に、グドンにザナディウム光線が命中!

 

「グオオオオオオ!」

 

 爆発を起こしたグドンは身体を圧縮され、スパークドールズの姿に戻ったのだった。

 

「やったぁーっ!」

「うおーっ! いいぞー!」

「ありがとう、エックスーっ!」

「きゃああぁぁぁぁぁエックスぅぅぅっ! あっ! 今私の方見ましたよねぇっ!」

「ちょっと興奮しすぎだぞオイ」

 

 助けられた人たちは一斉に歓声を上げ、エックスへと大きく手を振った。

 エックスは彼らに対して少し恥ずかしそうに手を振り返し、なのたたちに感謝の念を込めてうなずくと、大空に飛び立って学院前より去っていったのだった。

 

「シュワッチ!」

 

 なのはたちは敬礼してエックスを見送った。

 

 

 

 ウルトラマンエックスたちの尽力によって、怪獣・異星人による被害は奇跡的にゼロに抑えられた。マグマ星人はXioに逮捕されていき、学院祭は無事に再開されたのだった。

 そして終演のセレモニー。全生徒が校庭で魔法の聖火を囲み、聖歌斉唱する姿を、ダイチたちは遠巻きにながめている。

 

「今年も素敵だね~」

「うん♪」

 

 なのはとフェイトが言葉を交わすと、ダイチが次のことをつぶやいた。

 

「こうして無事に終われてよかった。あんな風にみんなの楽しそうな顔を見てると、がんばった甲斐があるっていつも思うよ」

「何カッコつけたこと言ってんだよ、こいつは~」

 

 ノーヴェがふざけ半分にダイチのこめかみをぐりぐりした。

 

「お前今回何もしてないだろうが。全くいっつも肝心な時に役に立たないで、男として恥ずかしくないのかぁ?」

「ああっちょっとやめてよっ!」

 

 ダイチが悲鳴を上げ、なのはたちに軽く笑われる中、イクスヴェリアがスバルに囁きかけた。

 

「ん……そうだね、イクス。みんなすごく綺麗だね!!」

 

 ヴィヴィオたちの楽しげな様子にスバルがそう言うと、イクスヴェリアは満足そうにうなずいたのであった。

 

 

 

『ダイチの怪獣ラボ!』

 

ダイチ「今回はグア三兄弟だ!」

ダイチ「モルド、ギナ、ジュダの三兄弟は、『アンドロメロス』の悪役! 様々なファイティングベムを引き連れ、物語全体を通してアンドロ超戦士たちと激闘を繰り広げたぞ!」

エックス『三人の魂が合体したものが、ボスのグアの正体だったんだ。そのグア自体の活躍は……うん……』

ダイチ「その後ジュダは、『ウルトラマン物語』の悪役としてまさかの抜擢! 数万年に一度復活する宇宙の悪魔として設定を一新されたんだ」

エックス『この時一緒に生まれたのが、あのグランドキングだ』

ダイチ「そして長い時を経て『ウルトラファイトビクトリー』と『ウルトラマンX』でまさかの三人とも復活! 設定は『アンドロメロス』と『ウルトラマン物語』の両方を足したように変化していたぞ」

エックス『まさかの復活に、昔からのファンの方々も驚いたことだろうな』

ダイチ&エックス「『次回も見てくれよな!」』

 




 娘の幸せと平和への責任。カミキ隊長にとって、どちらも捨てられない大切なもののはずだ。俺たちXioは、その思いを守るために全力を尽くす! 行って下さい隊長! 怪獣は俺たちが止めてみせます! 次回、『戦士の背中』。
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