記憶の海 〜Indelible memory〜 作:Ar kaeru Na
それでは!
memory22「決戦前夜」
トラック泊地。
「貴様が泊地司令代理の香取か。よく今まで持ち堪えてくれた」
「いえ……長門さんこそ、ありがとうございました」
「なに、戦艦は戦う
横須賀、呉の連合艦隊、旗艦の長門が
「久しぶりだな、奄美の青年少尉よ」
長門はルナの方にも挨拶に来る。
ルナははて?と一瞬思ったが、すぐに思い出し握手を求める。
「この間の呉会議以来だけどね。連合艦隊が来てくれたのならもう自分の出番は無いな」
「何を言う。貴様にはまだまだ働いてもらうぞ。このトラックが持ち堪えられたのも、奄美のおかげだと既に聞き及んでいるからな。
あぁ、謙遜は無駄だ。素直に認めろ」
ルナは苦笑混じりに握手を交わす。
「少尉、香取、早速で悪いが……」
香取は「分かっていますよ」と机の上の地図を指し示す。
「つい数時間前に、敵本隊の前衛と見られる先鋒部隊が、トラック泊地に攻撃を仕掛けて来ました。
ですが、奄美の皆さんや連合艦隊の航空支援のおかけで損害は非常に軽微な形で空襲は終了しました」
香取の話を引き継ぐように、次にルナが作戦の状況について話をする。
「あーっと……この襲撃に対して、奄美部隊は敵中核への直接攻撃を敢行した。中核を撤退出来れば、本隊がトラックに来るまでの時間を稼げると思ってね。
作戦は無事成功。中核部隊は撤退し、予測時間として丸1日時間を稼げたと判断するな」
長門は「成る程」とつぶやき、詳細資料を手に取る。それを読みながら、香取とルナにこちらの状況を話し始める。
「ふむ……確かに、丸1日稼げたと見るのが妥当だな。こちらも日没直前に航空偵察を行ったが、敵艦隊の哨戒線がかなり後退しているのを確認した。
それと、奄美が迎撃してくれた敵先鋒艦隊も、我々連合艦隊が始末しておいた。まさか、新種のイレギュラー個体がいるとは思っていなかったがな」
「イレギュラー個体……」
ルナは資料でしかその存在を知らない。
イレギュラー個体は、通常の深海棲艦とは似て非なるモノであり、どれも戦闘能力に特化している。
「あぁ、今回のは『軽巡棲鬼』と命名されたのだが、あのしぶとさは絶対に軽巡級では無いぞ」
「そういえば奄美の艦娘たちが、撤退途中に『空母棲鬼』に遭遇したと……」
ルナの言葉に香取が小さく挙手をして応じる。
「私も報告書を読んで気になっていました」
「空母棲鬼か……連合艦隊の航空偵察では敵本隊に含まれるイレギュラー個体は『戦艦棲姫』と新たな戦艦級の2種類だったぞ?
泊地空襲はヲ級改が担うとすると、別働隊か?」
「長門の言う通り、別働隊である可能性も否定出来ない。
とにかく、見た本人から聞いた方が早いだろうし、ドックに行ってみないか?
艦娘たちも心配だしね」
ルナがそう言うと、長門は腕組みをして「うーむ」と言いながら顔を近づける。
「な……何か?」
「いやなに、ただ珍しい人間だなと思っただけだ。
………提督や軍上層部の人間がいないから言うが、軍人は我々CMSを兵器として見るからな。
心配だから様子を見に行く指揮官など、数えるほどしかいないのだよ。
『戦う為だけの兵器の様子が心配だから見に行く』なんて、武器マニアか変人しかいないだろう?」
「それは暗に自分を変人と言いたいのか?」
「変人という訳では無い。珍種だなと思っただけだ」
「完全にバカにしてるよそれ!」
ルナがそう叫ぶと長門は面白そうにくっくっくと笑いを堪えている。
「だってさ、艦娘は兵器だとしても生きているじゃないか。中身が違っていても人間と同じじゃん」
「その考えが既にズレているな。お前の様な考えを持っている奴は舞鶴と大湊の提督だけだ。
さぁ、ドックに向かうとするぞ」
「こなくそー、一応こんな
「そういえばそうだったな。上層部にバレては困るから、この件は内密に頼むぞ」
長門は尚も笑いを噛み殺しながらニヤニヤとそう言う。ルナは何故だかとても負けた気分になりつつも長門、香取とともにドックへと向かった。
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ドックの中は
と言っても、入渠しているのはみんな奄美部隊の娘たちだった。
「……奄美部隊は、赤城が小破に佐世保の飛鷹が中破。陽動隊は全員が何かしらの損害か」
「まぁ大事を取って、全員に高速修復材を使ったけどね」
「……やはり貴様はズレてるな」
陽動隊が活躍してくれたおかげで、奄美部隊はそれ程の被害を負わなかったが、当の陽動隊は敵艦隊を盛大に撹乱させ、代償として全員が小中破するという事態になった。
「やっぱり
椅子に座っていた吹雪がルナに向かってそう言う。
「バカ言え。自分が怪我を負った君たちを放っておくワケないだろ。
頑張ってくれているのは君たちだ。自分は何も出来ないんだから、これくらいやらせてくれてもいいだろ?」
「でも……」
「あーもういい、どの道使う使わないは自分が決める事。指揮官が使うって決めたら使うの!」
そんなやり取りを聞いていた長門と香取は、先程と同じ様に笑っている。
ルナはため息をつくと、吹雪に赤城の居場所を訊く。
「それで、赤城はどこにいるんだ?入渠は終わってるハズだけど」
「赤城さんですか?多分部屋の方に戻ってると思いますけど……」
「もう部屋に戻ってるのか。ありがとう吹雪、ゆっくり休んでくれよ」
ルナ達がドックを出ようとすると、外に天龍と龍田が待っていた。
「天龍、龍田、どうかしたのかい?」
「あぁ、どうかしたからわざわざ来てるんだ。
前に救出した潜水艦娘の目が覚めたぞ。今、青葉が様子を見てる」
「ちょーっとだけ手こずってる様だから、これは呼びに行った方がいいかしらね〜と思って」
ルナと香取、長門は顔を見合わせると、急いで泊地庁舎に戻った。
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「えーっとだからですね。出来るならその手紙を見せて欲しいのですが……」
「だめ、これ親書。偉い人にって」
「じゃあ所属と型名を……」
「だめ、教えられない」
「あーもー!この潜水艦娘っばぁー!」
「まぁまぁ落ち着いて青葉ちゃん!じゃあ、あのお兄さんがくるまで、那珂ちゃんの歌を聴いててもらおう!」
「いや、事態の収拾がつかなくなるのでやめてください」
「………何やってるんだ君らは」
天龍と龍田から聞いてやって来たルナが、青葉に向かってそう言う。
「た、助かりました少尉!ちょっとこの娘どうにかして下さい!青葉じゃ手に負えませんよ!あとそっちの軽巡も!」
とりあえず疲れている様子の青葉を自室に戻らせ、その場で歌い始めようとした那珂を天龍と龍田が拉致して、部屋の中にはルナと長門、香取、そして例の潜水艦娘だけが残った。
「えーとその、身体の調子はどうだい?」
無表情の潜水艦娘にルナはそう声を掛ける。すると潜水艦娘はコクリと頷いた。
「
「そうか、なら良かった。自分は栄ルナ、階級は少尉だ。良ければ、君の名前を教えて貰えるかな?」
潜水艦娘は少しの間、考える様な仕草を取るとルナにこう訊ねた。
「あなたは……偉い人?」
実に返答に困る質問だった。
正直なところ、ルナも自分自身がよく分かっていない(記憶喪失のせい)事もあり、軍の中で自分がどの地位にいるのかもちゃんと理解はしていなかった。
(征原司令に言われるがままにここまでやってきたからなぁ〜。軍の階級で、どっからが偉い人なんて知らないぞ!)
ルナは心でそう思いながら、助けを求める様に香取と長門の方を見た。
空気を読んで察してくれた2隻は小さく頷くと、話を合わせてくれた。
「そうです。この方は本土で有名なCMS部隊を指揮する偉い人です」
「その通り。先日この泊地が深海棲艦に攻撃された時も、この青年……もとい少尉が指揮した艦隊が見事、敵艦隊を退けたのだ」
嘘はついていない。どちらも嘘はついていないのだが、誇張し過ぎだと、ルナはそう思い赤面していた。
しょうがない事とはいえ、他人に言われるととても恥ずかしい。
「Leutnant……」
潜水艦娘はそう呟くと、スックと立ち上がって綺麗な敬礼をルナたちにして見せた。
「ドイツ海軍所属、Ⅸ C型Uボート『Uー511』です。よろしくお願い致します……」
潜水艦娘は自らを『Uー511』と名乗った。
それを聞き、ルナたちは驚きを
「ドイツ……!」
「ドイツのUボートか……!」
ドイツ。その国の名は知っていた。だが、誰もその国が存続しているかを知らなかった。
しかし、目の前の潜水艦娘はそのドイツから遠路はるばるここまでやって来たという。
「本国からの
「少し遠出って、少しどこの騒ぎじゃないぞそれ……」
ルナはそう言いつつも、この潜水艦娘の言うもう1つの事実に気付いた。
「本国の命で……て事は、まだドイツは存続しているんだな!?」
「うん」
「ヨーロッパの他の国は?」
「幾つかの国はやられちゃったけど、ヨーロッパは無事……です」
「そう……か」
香取と長門もその事実に気付き、驚きの声を上げる。
今日では、深海棲艦による海上封鎖と
例としては、沿岸部を侵略されても、未だ膨大な土地を持っていて、かつ技術力と工業力を持ち合わせているアメリカ、ロシア、中国等しかいなかった。
それがUー511の存在により、かつての列強国の集まりであるヨーロッパの無事が確認されたのだ。
しかもドイツには日本と同じく、
この事実は、人類が深海棲艦に反抗する為の大きな希望となる。
「私は横須賀呉連合艦隊旗艦、長門だ。Uー511、何故お前は日本を目指して来たんだ?」
「ナガト……知ってる、ビッグセブンのナガト。本国でも有名」
「そ、そうか。照れるな。それで何故?」
「これを……日本に」
Uー511は1通の手紙と封筒、そしてメモリーカードを取り出した。
「数年前の日本のCMS技術提供。それを受けて、本国でもCMS開発に着手した。
だけどCMSを造るのは難しすぎたの。
戦闘型バイオロイドを造るのは勿論、記憶兵装の開発が全然上手くいかなかった……」
ルナたちもこれには納得した。常識的に考えて、記憶を兵器として使うなんて事、普通思いつかないし、思いついても実現しない。
一部の物理法則さえも捻じ曲げる技術。それがMW技術の記憶兵装だ。
「それでも、ヨーロッパの国々が協力してなんとか、ユーともう1人、CMSの開発に成功したんです。
でも、本国では1隻や2隻ならともかく、たくさん量産できる技術力は既に無かった……だから……」
Uー511は改めて手紙と封筒とメモリーカードを差し出す。
「このメモリーカードと封筒に、本国が考案したCMSの設計データが入ってる。
これをベースに日本の技術力で、このCMSをなんとか創り出して欲しい」
「成る程、そういう事か……」
Uー511が日本を目指して来た理由は分かった。
そして彼女の続く話によると、早い段階で日本に設計データを渡す事は決まったが、沿岸部を深海棲艦が占領しており、海上から届けるのは無理に近かったようだ。
なので潜水艦娘である彼女が抜擢され、深海棲艦の目を盗み、海中を航行してきたという事らしい。
深海棲艦の追撃を避け続け、西方海域を経由して太平洋南方海域に辿り着いた。
そこを運悪く敵航空機に見つかってしまい、攻撃を受けていた所を、奄美部隊が救出したという経緯だった。
「ヨーロッパの無事も確認出来たし、自分たちの未来に希望が見えたな!」
「そうは言うけどな青年少尉、まずはこの修羅場を勝ち抜かないと、未来の希望どころか明日から滅亡の道が見えるぞ」
「そうです少尉、なんとしても敵本隊を撃滅しないといけません」
ルナは長門と香取の言葉に頷く。
ここで負ければ、日本も、ヨーロッパ、ドイツの託した希望も、文字通り水泡に帰してしまう。
ルナはUー511に現在の事情を説明し、この戦闘が終わるまで庁舎で待機していてもらう事にし、ひとまず、ドイツからの手紙等は一時的にルナが預かる事になった。
香取は泊地の指揮に、長門は自らの部屋に戻り、1人になったルナは赤城の部屋に向かう。
「おーい赤城、中にいるかー?栄だけど入ってもいいかー?」
ルナがそう声を掛けると、部屋の中から「どうぞー」と赤城の声がしたので扉を開けて中に入る。
中に入ると驚いた事に、赤城が2人、見知らぬ青色の袴、赤城と似た服装の女性がいた。
一瞬面食らったルナだったが、同じ様な事を呉鎮守府会議の時にも経験している。
見ると一方の赤城と青色の袴の女性が付けている腕章の色は『黄色』だった。
「黄色……という事は横須賀の艦娘?」
「栄少尉、驚かせてすみません。私は、NーⅠ型CMS 101006001、横須賀の赤城です。そしてこちらは……」
「NーⅠ型CMS 101007002、航空母艦『加賀』です」
「中核を叩く際に助けて頂いたお礼をと思って、お招きしたんです」
赤城がそう言ってルナに説明する。
「横須賀の赤城と加賀か。自分は奄美の栄ルナだ。よろしくね」
「存じ上げてます。奄美CMS特別部隊指揮官、栄ルナ少尉。南一号作戦や今前段作戦においての華々しい活躍は既に周知の事実です」
「く、詳しいし情報が早いな……」
「当然です」
「でもまぁ、華々しい活躍ってのは間違いだな。活躍したのは艦娘のみんなだからね」
この発言に加賀は怪訝な表情をする。
ルナは苦笑いをしながらも、赤城の方へ顔を向ける。
「今は茶飲話をしに来たんじゃなくてね、赤城たちが見た『空母棲鬼』の話を聞きたくてね」
ルナがそう切り出すと、
「ちょうど今、私たちもその事について話していました」
横須賀の赤城がそうルナに言う。
「そもそもで悪いんだが、空母棲鬼ってのはどんな奴なんだ?」
「深海棲艦の中でも一際特異な個体、通称『イレギュラー個体』と言われる個体の一種で、名前の通り航空母艦の能力を持っています。
しかし、通常の航空母艦タイプであるヲ級等とは桁違いに戦闘能力が特化しています」
「加賀さんの言う事に付け足すと、耐久力は従来の個体と比べて数倍、制空能力も空母棲鬼1隻で空母CMS数隻と渡り合う程です」
横須賀の加賀と赤城がそう説明をしてくれる。
この少しの話だけで空母棲鬼がどれほどのものか、ルナも理解が出来た。
そんな話の最中、赤城がうつむきがちに静かにつぶやく。
「あれは……あの空母棲鬼は、加賀さんです」
「え、加賀?」
ルナは訳が分からず横須賀の加賀を見る。
横須賀の加賀は少しムッとした様子にルナを見返す。
「ゴメン、少し言っている事が分からないんだが……」
「すみません、自分でも何を言ってるのか……けれど、何故かあの個体を見た時にそう思ったんです」
ルナが困惑して頭を悩ませている中、横須賀の赤城が考え込むように言う。
「少し奄美の私とは違いますが、私にもそのような経験はありますね。
戦闘が終わった後とかに自分では無い”何か”が頭の中で囁くんです。慢心してはいけない、とか、索敵や先制を大事に、とか」
「私にも同じ事がありました。確か、翔鶴や瑞鶴も同じ事を言っていたわね」
横須賀の加賀も、赤城の話を肯定する。
この話を聞いて、ルナには思い当たる節があった。
「……ふとひらめいたが、君たち艦娘にそう共通した出来事が起こる……それはもしかすると、艦艇時代の君たちの記憶じゃないのか?」
かつての赤城も、過去の出来事、ミッドウェー海戦での出来事がトラウマとなり、海に出る事が出来なかった。
過去の出来事が記憶として持っている
「しかし、私たちCMSの記憶は、当時の人々や後々の人がまとめたデータでしかありません。
そのような私たちに、人間の深層心理のような現象が起きるでしょうか?」
横須賀の加賀が澄ました顔でそう言う。
その通りと言えばその通りなのだが、ルナは何故か違和感を覚えてしまう。
「でも、使い込まれた物とか大事にされた物って意思が宿るって言うじゃないか。付喪神みたいな?
君たちも元々は船という鉄の塊だったとしても、そういう人々の想いを受け取って、意思が宿って、それを記憶として持っていると考えればいいんじゃないか?」
「少々理解に苦しみますが……そんなことあり得るのでしょうか?」
「いや、それに近いことを体現してる君が言うなよ……」
「とにかく、私たちCMSにはそのような現象が共通して起きるって事でいいですよね?」
横須賀の赤城が簡潔にその様に言いまとめる。
一同は頷いてそれを了承する。
「ではその現象で奄美の私が、その空母棲鬼を加賀さんだと思った事にどの様な意味があるのでしょう?」
横須賀の赤城の問いに、すぐに答える者はいなかった。
しばらくの沈黙の後、赤城がふとこんな事を言った。
「……そういえば巷では、深海棲艦の事を過去に沈んだ艦艇の無念が具現化したバケモノ、という都市伝説がありましたよね?」
ルナは聞いた事が無かったが、他の
「もしかして奄美の赤城さんは、あの空母棲鬼は艦艇時代の私の無念が宿っていると考えているのですか?」
赤城はコクリと首肯する。
しかしこれにルナは異を唱える。
「いやちょっとまって。そもそも深海棲艦の正体は未だに解っていないんだろ?
最初からそう考えるのはさすがに無理があるんじゃないか?」
「………しかし栄少尉、あながち間違いでは無いかもしれません」
「どういう事だ、横須賀の赤城?」
「……かつて南方で、深海棲艦の一大侵攻作戦がありました」
「あぁ、呉鎮守府会議の時も
「その時、私たちCMSも多くの者が撃沈され、犠牲になっていきました……。
もしかすると、過去の艦艇の無念だけではなく、CMSの無念も含まれているとしたら……」
「そ、そんな事言っても……そんなファンタジーみたいな事、あり得るハズが……」
「言い出したのは栄少尉ですよ」
横須賀の加賀が鋭く的確なツッコミをルナに入れる。
「と、とにかく!明日の朝に最終作戦の概要が香取と長門から発表されるハズだから、それまでに心身共に休めておくんだ。いいね?」
「少尉……逃げましたね」
「確かに逃げましたね」
「さすが栄少尉、見事な逃げです」
「おい待て君たち、赤城2人は百歩譲って良いとしても横須賀の加賀、君は許されないぞ!」
空母艦娘3隻はクスクスと笑っている。
ルナはため息をつくと赤城の部屋を後にした。
決戦は明日。
各々は多少の不安を胸に抱きつつも、最終決戦に備えて想いを固め、英気を養い、その夜を過ごすのであった。
to be continued……
ー物語の記憶ー
・イレギュラー個体
通常の深海棲艦とは異なる、従来の個体を遥かに凌ぐ戦闘能力を持った深海棲艦の通称。
出現頻度は少ないのだが、今までに様々な種類が確認されており、種類ごとに特化している能力が異なる。
個体の戦闘能力によって『鬼級』と『姫級』と『水鬼級』などに区別される。