【Blaze.Over.Color・紅蓮の巨人は何のために戦う】   作:三号機

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第9話、紅蓮の巨人は何の為に戦う・前篇

暗く深く青い海に落ちる感覚…

 

 

俺は、その夢を見た時…

 

 

これが俺の絶望だと知った…いや、思い出した。

 

 

取り返しのつかない事をやり、あいつと再び会うまで…

抜け殻に成っていた。

 

俺は、やり直したい…。

 

俺が犯した罪を払拭したい。

 

故に、深い絶望の海の底から、這い上がり

 

あのデュエル・アバターは生まれた。

 

今は俺の半身、【ダークブルー・アサシン】として…

加速世界を生き抜こうと決めた。

 

 

あいつの分まで、前に進むために…

 

 

 

 

【第9話、紅蓮の巨人は何の為に戦う・前篇】

 

秋葉原都市区

そこに黒いポニーテールで、右目には黒い眼帯を付け

首には青いニューロリンカーを装備し、青いスーツの様な学生服を着た

少年が有る人物を探している。

 

彼の名は【地代総司朗】名家の跡取りである。

 

その歴史は、天津家より古く、武家の家として…

戦国時代を駆け抜けた程である。

そして地代家の跡取りは代々、何らかの武術を収めないといけない

仕来たりが有る。

 

その仕来たりは総司朗にも当てはまり、彼も幼いころから

空手の道場に通っていた。

 

その頃の彼は家柄の所為で、鼻もちに成らない嫌味な少年だった。

が、根はそれほど悪い人間では無かったのだ。

 

 

その当時の道場では、彼と同じ歳で総司朗より強い物は居なかった。

田所龍馬と言う天才が現れるまでは…

 

 

 

 

地代総司朗の少年時代には夢が有った。

 

アニメや、漫画に出てくるヒーローの様な、誰かを守れるような

人間に成りたいと…

 

が…龍の登場により彼の心は一変する。

 

自分より年下で強い強者…

 

自分は強いと思ってた、そう思い続けてた。

これからもこの先もズッと、自分は強く負ける事のなく…。

誰かを助ける人間に成ると…

だが、その希望はあっけなく龍に潰される。

まだ、初めて2年くらいしか立っていない小学生に

誰も勝てないのだ。

 

自分含めてだ。

 

 

その事実とそして家のプレッシャー、龍の才能に…

彼、地代総司朗の心は、徐々に自分では気づかぬ内に醜く歪み…

 

どうしても勝ちたい、勝たねばならぬ…

勝たなければ…自分の存在儀が無くなる…

 

勝つために勝つために勝つために勝つために勝つために勝つために勝つために勝つために勝つために勝つために勝つために勝つために勝つために勝つために勝つために勝つために勝つために勝つために

 

あいつに勝つために…!

あの日が起るまで、彼の頭はもうその事しか無く。

周りを見えなく、追い詰められていった。

 

純粋で臆病な、強者の少年を倒すと言う事

 

方法は何でもいい、試合であいつに勝つ。

 

その当時もう、何のために勝ちたかったのかと言う理由すら

忘却し、手段を選ばないと言う昔の彼だったら否定する様な考えすら

考えるようになり…

 

 

そして運命の日…

 

彼に無理やり、練習試合をする様に促した総司朗

 

 

彼の友人、【金案寺信彦】この当時から少しずつ素行の

悪くなって来たのは知っていたのと、龍の性格から…

彼を怒らせるのは、自分では無く周りを侮辱すればいいと…

知っていたので、怒らせ…冷静な判断ができない状態で

倒そうと思った…。

 

そして彼の算段通り、龍を怒らせ暴走せる事に成功した

が、此処で彼にとって大きな誤算が有った。

 

彼の祖父と、彼の父は…龍の体格と武の才をみて…

これは危ないと思い、負けても良いから…

力のコントロールは絶対に誤らせぬよう。

コントロールの修練をかし、そして口できつくいったのだ…

 

そう、今までの彼の練習や、公式試合もリミッターが

付いた状態下で…強さだった。

 

ならリミッターが着いてる状態でも、負けるのなら…

リミッターが外れれた動きで、相手は対処できるのか?

 

答えは否…完全にキレた龍は、力のコントロールを手放し

リミッターが解かれ、総司朗に迫り

 

総司朗が気が付いた時は、病院のベットの上だった。

 

そして自分が追った怪我を見て、ようやく彼は目を覚ます。

自分が目指した物は、こんな事をして手に入る物じゃないと…

 

そして、この怪我で地代家の跡取りとしては

再起不能になった、間接的に家のプレッシャーから解放された。

総司朗

 

だが、彼の絶望はここから始まる。

 

家の力と諸悪の根源が自分だと知っていたのと

彼の性格で、かなり引きずっていると思い…。

 

自分から謝罪しようと退院してから、

直ぐに、空手の道場に足を運ぶが…

 

 

彼はあの事故の責任を感じ、辞めたという事実を聞き。

 

少年、地代総司朗は絶句した。

 

あれはアイツが龍が悪いのではない、人の事を考えず

下手なプライドを持っていた自分が悪い…

 

そして、今思えば彼なら空手の道で、世界でも通用する才能がある。

それを、自分のエゴで…自分の所為で潰してしまったのだ…。

 

 

彼、地代総司朗は改めていや、初めて自分がやった、やってしまった

事の大きさを知り、絶望し抜け殻になった。

 

高校一年に成る、春の日まで…

 

人の人生を潰した罪の意識に、押しつぶされ

抜け殻になって…唯、何の目的もなく動き死んだ魚の眼をする

生きた屍になった総司朗にある日、ある少女が彼の前に姿を現す。

 

名は天津弥生。

だいぶ昔にあった、親が決めた許嫁だった人間。

 

許嫁と言っても、お流れに成った話だが…

地代家として、武を振るえなくなり人間としても

跡取りとしてもスクラップになった

自分を見て、両親は天津家に再度その話を持ちかけたのだろう。

 

 

前話が流れたのは、お互いに性格が合わず。

出合った時かなりの騒ぎを起こし、天津家と地代家は

これは駄目だと良い、保留にしたのだ。

自分はお流れに成っていたと思っていたが…。

 

再び会った時、彼女の雰囲気が変わっていたのは

覚えている。

 

再び会った、彼女の最初の一声は覚えている。

 

 

「『絶望の中でも前に進まないか?』」

 

自分がブレイン・バーストを始めた

経緯を思い出しつつ、彼女弥生の言葉を呟く総司朗

 

あの後、弥生事サンイエローライト・ウィザードに導かれ

ブレイン・バーストを始め…。

 

自分の心の隙間を埋めるかのように

来る日もアキハバラBGで対戦をし、チェリー、ブラッド・レパード

ハート、赤の王達に出会い…。

 

徐々に自分は前に進もうと思った矢先…弥生から、見せて貰った。

あるバースト・リンカーの対戦を、その戦いを見た時…

そのバースト・リンカーの正体を一発で見破った…

 

自分は手を出すなと言う命令を背き、自分と同じく

よく出現する秋葉原で、バトルを吹っ掛けた。

 

今のあいつ実力を知るためと…

 

自分の親が危険だから、早くレギオンから抜けるよう

忠告する為に…

 

相手をして解った。

自分が相手をしてるデュエル・アバター

ハート同じブレイズの色をした、アバターを使うリンカーは

やはり、龍だろうと確信した。

 

そして自分はヤハリ最低だと…対戦をして思ったのだ。

 

明らかに自分の力を必要以上に制御し過ぎて、彼の才能を食いつぶしている。

お互い2年ものブランクはあるが、これはひど過ぎる。

 

相手をしている時、彼の変わりようを見て…

彼に落胆するのではなく、自分自身に改めて怒りを感じた。

 

彼をこんな状態にしたのは自分だと、自分があの時

しょうもない事で、くだらない事で、己が自己満足な事で

 

やらなければ…彼があの居場所から離れずに

 

こんな場所で、自分を抑えつけながら縛りながら

苦しそうに戦わずに済んだのに…!

 

もう、自分はヒーローや誰かを守って戦う様な男を目指す資格は無い。

 

けど、今の彼を田所龍馬を放っておくには行かない。

 

弥生が、過去の決別の為、前に進むために…赤の王を守るため

今、龍がいるネガ・ネビュラスと抗争状態に陥った。

 

あいつの実力は知っている。

 

奴がその気になれば、1つぐらいの中小レギオンは壊滅し

相手を完全に全損に追いこむのは、簡単にできる。

 

その前に、何としても悪くてもレギオンから退団させるか

こっちに引き込む必要がある。

 

運が良い事に、何故かは知らないが自分が所属するリーダー

赤の王は、龍事ブレイズ・パイロットを偉く気に行っている。

 

戦い方と彼のデュエル・アバターは

特撮のヒーローぽい、その手合いが好きなら

受けが良いのだろう。

 

確か、ネガ・ネビュラスとの抗争の条件が

ブレイズ・パイロットをできる事で良いから、引き抜きという

条件を赤の王が、弥生…サンに出した条件だ。

 

まぁ有って無い様な条件だ。

 

来週の土曜日に成ったら、恐らくパイ諸共ネガ・ネビュラスを

葬る気満々だ。

 

 

 

少年は走る、一つに成った左目である少年を探し

恐らく、対戦が終わった瞬間に

 

自分の名前を言い…そして奴の名を言って会えないかと、

耳打ちした瞬間、速攻でログアウトされた。

まぁ計算の内だ、アイツが出て来た場所と、行動パターンを予測して…

 

 

走る自分の左目、ニューロリンカーの視覚障害者設定の為

視覚サポートは、一般人より良いので

遠くにいるあいつを直ぐに見つけられた。

 

と言っても、予想通り更に図体が大きくなった

彼を見つけるのに苦労しなかった。

 

どうやらこれも、計算づくだが誰か

多分俺から逃げ出しているようだ。

 

 

「…見つけた!」

人混みをすり抜け、彼の襟首を捉える。

 

 

「がっ」

そして勢いよく後ろに引っ張り捕まえる。

 

「二年ぶりだな…龍馬…会いたかったぞ…」

言葉切れ切れに、静かに目の前の大男の少年に言う。

 

 

 

 

 

一方その頃

 

 

東京にある巨大なビル

 

その巨大なビルを保有する会社の名は【レクト】

ニューロリンカーを製造し、販売する巨大企業である。

 

そのビルの一室、個人オフィスが有った。

 

そのオフィス内は、色々飾られており

一つは黒髪の少年と、赤い髪の少年が写った写真

更に複数の年齢がバラバラの、赤い髪の少年と黒髪の少年を入れた

人間達の写真、一人の少女と赤い髪の少年が映った写真

そしてもう一つは、同じ顔をした赤い髪の少年二人が写った写真

その写真の横に、鉄の色をしたヘルメットが二つ置かれていた。

ヘルメットの後ろには【ナーヴギア】と英語表記で

刻印されたヘルメットだが、もう一つの方は

後ろのナーヴギアと、刻印されておらずその代わりに

 

 

【田所竜馬】【2016年○月○日ソード・アート・オンライン

【80】層ダンジョンにて、凶刃に貫かれ永久に眠る】

と刻印されていた。

 

そして、その部屋の中央のデスグで、ニューロリンカーの

電話機能を使い、電話をしながら空間ディスプレイで

片手で、操作しながらとあるデーターを整理している。

黒いスーツを着た赤い髪の男が居た。

 

名は【田所竜矢】、【田所龍馬】の実の父親である。

 

「って言う事だ、家の妻が中学の同窓会とか言って旅行中で

家に居ないんだわ。それで家の子供と猫達の面倒で

今日は速く上がるから、んじゃそう言う事で後、よろしくな」

 

と言って、電話を切りそして養子縁組と言う名のデーターの

方もニューロリンカーの保管ファイルに片づけ

腰を上げる

 

 

昔、1世代前にあるゲームが存在した。

 

完全なフルダイブ型ファンタジー冒険物オンラインゲーム

名前は【ソード・アート・オンライン】

 

剣と鉄と岩の世界を舞台にした、完全フルダイブオンラインゲーム

 

フルダイブを可能にし、ニューロリンカーの先がけとなった

ヘッドギア型、家庭用ゲーム機【ナーヴギア】

 

そのオンラインゲーム、本格稼働開始時1時間立ち

ある問題否、悪意のある欠陥が有った。

 

ログアウト不可能、HP0のゲームオーバーはリアルの死

外部からナーヴギアをひっぺ返すと、プレイヤーは死亡

その三つを課せられ、そしてその欠陥を作った張本人は

 

管理人であり、基本設計者があえて着けた装置であり…

そして…管理人によって、SAO全層をクリアするまで

脱出不可能となった。

 

 

そして彼田所竜矢は、3年を掛けて100層をクリアした。

SAOサバイバー、二人いた最強のプレイヤーの一人である。

 

 

曰く【SAO唯一の魔法使い】、曰く【激戦区を走る赤い守銭奴】

 

曰く【黒の対極】、曰く【元ギルドマスター】曰く【最強の行商人】

と色々二つ名が有ったが一番有名であった―

 

―名は【紅蓮の魔拳士リュウヤ】

 

 

黒の剣士、ユニークスキル・二刀流を使った剣士の双璧となった

強さを持ち、たった一人、開発者の後輩…後のALO開発者が手かげた…。

制作者が、自信のALOのプロトタイプのスキルを

入れるよう懇願し、開発者も快く承諾して生まれた

ある習得難易度が二刀流より困難な、ユニークスキル≪魔拳≫を手に入れた

 

武器も何も持たないが、唯一SAO内で限定的な魔法を使うことを許された

拳闘士(グラップラー)否、魔拳士(モンク)それが彼であった。

 

黒の剣士ともに、100層に鎮座していた

SAO最強最悪のラスボスにして、諸悪の根源の【赤い騎士】に

立ち向かい、二人がかりで相打ちに成るも…

 

 

6000人と共に生還する。

 

尚、この6000人の人数の訳300名程は…

ある人間の陰謀の所為で、目覚めるのが遅れた物の

 

これもまた、黒の剣士と彼の竜矢の父にして

龍馬の祖父、その当時のレクト社の重役、【田所劉元】の

依頼で黒の剣士とは別枠で、ALOに潜入し

黒の剣士と合流し、ALOに監禁された300名を解放する

立役者に成り、その後もSAOで知り合った黒の剣士と共に…

色々巻き込まれ、GGOの大会で軍人相手に体術でせり勝ったとか、色々武勇伝があるが

これはまた別の話である。

 

今の彼の役職は【ニューロリンカー販売部門総取締責任者兼

レクト社製オンラインゲーム販売宣伝部門総合部長】という

長い肩書を持った、重役の幹部である。

 

彼は元々、双子の兄弟で5歳の頃まで孤児院で生活していたのだが

彼の父、劉元に双子共々養子に成り

 

彼も龍馬と同じく、幼小の頃、田所家に双子の弟一緒に空手を習っていた

師も息子と同じ、祖父の劉元であり…

今の彼の実力はリアルでも、1人で装備は何であれ軍の小隊位なら…

制圧できるほど、バカけた強さを持つ、子が子なら親も親である。

 

人手不足の時は、社長の警護も務める時もある程

その強さと、実績はお察し下さいのレベル

 

因みに余談であるが、彼の妻はSAO内で偶々中階層で出合い

色々有って、前線組に入り彼の良き相棒になった

【テイマーの少女】だったとか…

家にテイマーの少女が命名した、太った猫と

その子供2匹を飼っていたりする。

 

終わった物語の主人公はまた一度歩き出す。

 

 

今はまだ、紅き巨人とは道は重ならない。

 

 

 

 

 

そして場所は秋葉原の客が余り居ない

静かなカフェに移る。

そこに総司朗と龍馬が居た。

 

『…』

 

二人とも、終始無言である。

連行してきた、総司朗はコーヒーを飲んでいるし

龍馬、ぶっ倒れるまで後3秒前の様な、青ざめた顔をしている。

 

 

「さて、単刀直入いおう…会えて嬉しかった…

右目はまぁ無理だと思うが、気にするな…

あの事件の、諸悪の根源は俺だ」

 

静かに本音を語る総司朗。

その姿に少々驚きを隠せない、龍馬

 

2年の間、雰囲気や喋り方が…かなり変わっているのだ。

 

前の性格は、上から目線で良く喋るタイプの人間で

取り巻きを多く引きつれた人間だった。

 

だが、今の彼は逆…一言で言うなら孤高であり

冷たい刃物のような同じ孤高の印象の黒雪姫とは

また違った雰囲気を出している、

 

 

「過去の事はいい、お互い嫌になるだけだ。

此処でお前に話をしようとしたのは、他でもない

龍馬、一週間以内にネガ・ネビュラスを退団するんだ。

間に合わなくなる前に…」

 

「いや、えっ!そっち?

何でネガ・ネビュラスを?」

 

「言ったろ、あの事件の下手人は俺だ。

お前は気にしなくていい、それと今俺とお前がやっている。

ブレイン・バースト俺の、デュエル・アバター、ダークブルー・アサシンは

今プロミネンスに所属している。

今お前の所のネガ・ネビュラスと、俺がいるプロミネンスは抗争に入った。

仲間からメールが来てるんじゃないのか?」

 

そう言われ、メールボックスを開くと

黛君と副会長の、二通のメールが来ていて、二通とも内容が

総司郎の言う通り赤の勢力プロミネンスが仕掛けて、

抗争になるという内容だった。

 

「本来なら、お前以外の奴とサン…俺の親の嫌がらせで…

お前の所のリーダーの黒の王含む三人に、威力偵察をして

次の土曜日に領土戦で、完全に開戦する予定だった…」

 

「なぁ!?どうして僕をターゲットにされないんですか…!?」

 

「いや、ある種ターゲットにされている。

プロミネンスは、今だお前を諦めていないんだ。

この抗争の指揮は、俺の親だが…抗争に入る条件で…

お前の引き抜きをできる範囲でする様にと、赤の王が着けて来た。

と言っても、出来れば…の範囲だ。

だから、威力偵察をしないといけない。お前をあえて外し

今日あたり、プロミネンスのサブリーダー当たりが

お前を引き抜いてくる手筈だったが…それを」

 

「総司朗さんが破った」

 

と、自分は総司朗の言葉の続きを言い

総司朗もああ、そうだと言って話を続ける

 

「お前の対戦は記録映像と観戦で何度か見て

構えはお前が使ってた、流派と完全に同じだったのと

癖があの頃のままだった…直ぐに気付いた俺は…

お前に対戦を仕掛けた、ああ言ったが本当にお前なのかどうか

確信が欲しかったからな…」

 

 

「でだ…お前がどういう経緯で入ったかは

知らないが…俺の親は、簡易的な条件さえ満たせば…

王と互角の強さを持つ程の強豪ランカーだ。

そして…あいつは、自分が守ろうとする物の

危険物は全て排除する覚悟が有る、こっちの来いと言わない

もう俺を倒せないお前では、無理だ。速く抜けろ…」

 

そう、一方的に言って来た総司朗はコーヒーを

飲み終わり、立ち上がる。

 

 

「ちょっと待って!まって下さい!

僕にはもう…あそこしか!」

 

 

「俺は…あの時から抜け殻だった。

そんな俺が確固たる個を与えたのは…俺の親だ。

あいつの下で、戦うのがプロミネンスに居る理由だ

お前はどうだ?」

 

「僕も、同じ」

 

「違うな…ならあの狂った様な連戦をし続けるのは、一体なんだ?

お前は何のために戦う?」

 

振り向き左目で見透かすれた様な、視線を放ちながら

金曜日にまた会おうといい、総司朗は去っていった。

 

残されたのは龍のみ

 

 

 

 

 

 

 

次の日

 

無制限中立フィールド・深夜北区にて

 

ビルの屋上で、ある二つのデュエル・アバターが

戦いを繰り広げていた。

 

一つは、カウボーイハットを被りボロボロのマントを

羽織って、マシンガンやマグナムと言った

強化外装を使い…背中には砲身の長いライフルを装備し。

黒っぽい赤褐色をしたデュエル・アバター

 

彼の名は【オックスブラッド・キッド】

レベル8の古惨バースト・リンカーで、あるリンカーの師匠にして

もう居なくなった、ある男の相棒だった男。

 

2年前、ある巨大レギオンの№3の座にいて…

相棒だった男が消え、№2の男の派閥と、そしてある1人の人物の派閥

そして自分の派閥で領土戦を繰り広げたが…

 

ある1人の人物、深紅の雨の名のデュエル・アバターに敗れ

自分に着いてくる物と、北区のドロップアウト…落ちこぼれやレギオンに居られなくなった物達の、バースト・リンカー達の居場所、【アウトジャンクション】と

言う総勢10名の弱小レギオンを立ち上げ、今日まで何も無く唯生きて来た…。

 

奴が現れるまでは…

 

 

黒い煙がキッドの周りに覆い…

 

 

「ブラックヒート・エンド!」

 

その言葉と共に、キッドに覆っていた黒煙が突如発光し

周囲を巻き込んで、爆発炎上する。

 

その炎から飛び上がり、背中の巨大ライフル型強化外装

 

トリガーの近くに、二つの銃がクロスしたエンブレムが刻印された。

友が造り、自分の数ある銃の強化外装で、2番目に強い

【ブレイズバーン・ヘカート】を片手で憂々と抜き

炎に向けて…

 

 

 

「女神の息吹!(アグニッシュ・ワッタス)」

 

焔を纏った弾丸が、撃ち放たれる

 

ブレイズバーン・ヘカートは、本来なら実弾属性の巨大ライフルだが

 

彼のキッドの必殺技、女神の息吹は所有している

銃型の強化外装に、威力倍増+炎属性の加護を与える物である。

 

そして先ほども述べた通り、ブレイズバーン・ヘカートは

彼が所持する強力な武装である。

 

接近戦では、使いづらいがキッドは元々超遠距離戦を主軸にした

バースト・リンカーだ。

 

こんなに接近される事態異常なのだ。

 

今日行き成り現れた、その者は俺達に初対面でこう言ってのけた。

 

『お前ら…この東京で一番強くなるレギオンにはいらねーか?』

と、そいつは黒く長い学ランを羽織って

見た事がないが、恐らく七神器クラスの禍々しい強化外装の

槍を携えた…王と名のる、その男

 

気に入らなかった、他のメンバー9人を一瞬で全員串刺しに

皆殺ししてのけた、男…

 

 

『噂通りだ…お前ら気にいった…

俺が勝ったら、俺のレギオンに入れ…』

 

勝手に条件を出し、なし崩し的にこの自分キッドは

戦闘をしているのだが…

 

相手は強い強過ぎる!

 

奴のアビリティーと、あいつの強化外装が

理不尽な位に厄介すぎる、そして…王と名乗っても

恥ずかしくも無い程の基本戦闘も強い。

 

 

「唸れ…グングニル・ロードフューチャー!」

 

着弾する寸前炎が吹き払い、その中心に居た

 

黒く長い学ラン、頭は鉄仮面だが頭部は黒い炎で燃え上がり

手には紫色のシンプルな槍をもったデュエル・アバター

【オイルスモーク・バスターヘッド】が出現する

 

紫色の槍が、所有者に名を呼ばれた瞬間

禍々しい程の紫色の光を放ち…

 

ヘッドにしか見えない必殺ゲージが減る

 

「穿て…オーディン・スパーク!」

紫色の発光が最大源に成った時、目に見えない速さで

ヘッドは、右手に持っていた月の魔槍・グングニル・ロードフューチャーを

投擲し、投擲した魔槍は光に成り、ブレイズバーン・ヘカートを媒介にした

オックスブラッド・キッドの女神の息吹とぶつかり合い…

その余波で再度爆発が起る。

 

爆発の煙から、グングニルが飛んでヘッドの下に戻り

その後に、腹に大穴を開けたキッドが落ちてくる。

 

「ば…化け物め…ガハ…」

 

「約束だ、オックスブラッド・キッド

お前達は俺のレギオンの傘下に入って貰う…

そして、そのレギオン立ち上げの狼煙は、プロミネンスとの

戦争で登らせる!さぁこれから楽しい喧嘩と言う

名の祭りが始まる」

 

残った残り火をバックに、ヘッドはまだ息が有る。

キッドに近づきそう語る。

 

「な、お前…!プロミネンスに!6大レギオンに戦争を

仕掛けるのか!?」

 

「ああそうさ!6大レギオンを倒し!おれは俺達のレギオン

エンパイア・ヘラクレオスは、この東京を統一する!」

 

ヘッドはそう宣言する、オックスブラッド・キッドに

 

オックスブラッド・キッド、元プロミネンス№3にして

初心者を指導していた、プロミネンスの教官だった男

 

この出会いは何をもたらすのか…

 

 

「フフフ、面白い事に成ってきましたね…」

 

そして、その戦闘を見ていた、黒い板が合わさったデュエル・アバターを

知らずに時は動きだす。

 

 




や、やっと書きあげた…

今回は戦闘はオリアバ同士の戦闘

もう一人の黒の王が持つ、グングニルさんの力の一旦を見せました。

因みに今回リアル初登場の総司郎のイメージは白雪姫と7人の囚人の
眼帯をした藤丸区長のイメージです

後今回からSAOも絡んできます。
因みに俺の世界はきっちり100層までクリアーしてます。

感想返しは朝辺りに…ノシ
次回もアクセ更新しまーす

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