【Blaze.Over.Color・紅蓮の巨人は何のために戦う】   作:三号機

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第3話・ブレイヴ・オブ・バード-銀色の鴉との邂逅・前篇

「ああぁー!」

なり響く、歓声

 

秋葉原、世紀末フィールドに、今話題のデュエル・アバター・ブレイズ・パイロットが、

同レベル代2で自分より大柄のデュエル・アバターを地に倒し、見下ろしていたのだ。

 

今現在ブレイズ・パイロット、今三十五連勝中

今現在、破竹の連勝記録更新中出会った

 

『強い、変わったアビリティが無いのに!』

 

『死角の攻撃を殆ど当たっていないぞ!』

 

『空手なのか?あれのおかげもあるが、新しく出たアビリティで

アバターの弱点をほぼカバーしている!』

 

対戦を終えたブレイズ・パイロットは、ぺこりと観客席に

お辞儀をし仮想空間のフィールドから、ログアウトしていた。

ここ全ての試合を全て見てきた、銀色のカラーチャートの

デュエル・アバターが見ていたのを知らずに…

 

 

 

【第三話・ブレイヴ・オブ・バード-銀色の鴉との邂逅・前篇】

 

ふぅーと秋葉原のとあるネカフェで、一息をつく大柄の青年がいた

彼の名は田所龍馬、背は205センチ…二メートルちっとある

巨漢である。

日本人特有の短足胴長ではなく長足胴長…おまけに両手も、それに見合った

長さをしておりしかも筋力や反射神経も幼いときから、恵まれ

運動の神に愛された…彼は見た目に反して、歳が若い

今年で13歳なのだ。

 

ブレイン・バーストを始めて1週間ちょっと経過

明日で丁度2週間、目黒区の引越しは滞りなく進められ今の住居は

目黒の梅郷の近くだ。今ある友人に進められたゲーム、ブレインバーストにドはまりし

今日は秋葉原まで遠征をしに来たのだ。

遠征には理由がある、彼の親がノブことヴィジリアン・ランナーと言う事が

ノブに口止めされていたが、ついうっかり龍ことブレイズ・パイロットが口を滑らせて

【オーロラ・オーバル】のレギオン所属の、デュエル・アバターに言ってしまい

何だかんだで、追われる羽目になっている。

何でも、ヴィジリアン・ランナーことランは個人でも有名で

【森林を襲う嵐】【疾風怒濤】【殺し屋】等の、多数の異名を持っているが…

この場合は、違うみたいだ…彼が前に所属していて

【今年復活したレギオンの5人いた旧・幹部だった】のが原因のようだ。

 

ランがいたレギオンを紫のレギオンのオーロラが、あまり理由が解らないが

かなりの敵対心を表にしている。

あの敵対心は異常だと、思い他にも名前は忘れたが【原住民族ぽいレギオン】や

緑や青のあと紫にも反比例して、自分のスカウトに力を入れている

【赤のレギオン】のスカウトを受けている。

全部断ったが赤と原住民族に半ば追われる形で…未だスカウトを受けている。

此処までのラブコールは当然である。

 

同レベル帯や1つ上の相手に金曜日から日曜日まで、おそらくニュービーで

もう後には出てくる事がないではあろう、あれから抜かずの50連勝という記録を叩き出した

 

いきなり現れた超新星なのだ。

 

今のバースト・ポイントなら安全圏を無視してやれば、既にレベル4にも上がれる

ポイント総数を持っている。

 

「ふぅー」

再度息を吐き、勝利の余韻をあじわう龍

そこからもう一度バースト・リンクをし、自分のデュエル・アバターの

ステータスを開く

 

レベル2に上げて、1週間以上レベルアップ時のステータスアップの

スキルポイント振り分け以来、開けていなかった。

 

因みに、スキルポイントの振り分けはアビリティ入手に振り分けた。

それで手に入れた、アビリティが

 

【ヒート・ジャンプ】

足裏のバーニアを使って、一時的なホバーや連続ジャンプが可能になる

ただしヒート・ジャンプは使用するごとに、必殺技ゲージが消費される。

 

この連続ジャンプアビリティ・ヒートジャンプのお陰で、戦闘の幅がかなり広くなった。

遠距離の狙撃がこれで回避できるしいろいろ使い道が多い

 

「ノブは、レベル4になるまで…今のところ教えるところは今はないって

言うし…何か、アッシュさんがこっちに来そうな予感がするし、どうしようかな?

うーん」

 

ふと、ポイント総数を見た…龍はもう既にレベル3に到達していい

ポイントを保有している。

なら、もう上げようかなと思った龍は

今まで、ためたのは単に安全マージンを人より

高く自己設定していた為だからだ。

 

まぁただ単にビビッていたのが本音だが

 

自分の心配性というかビビリ体質を、何とかしたいなー

とか思いつつブレイズ・パイロットをレベル3にした瞬間…

加速中にピロロリンという音声が鳴ったので、ヒイとか言って

小さく丸くなる、数秒後何も起こらないので辺りを見回し

ステータス画面を覗くと

 

 

「あれ?アビリティーが増えてる?」

今のはアビリティーを知らせる音声だっただろうのか?

 

「えっなにこれ?」

 

アビリティー【プロミネンスゲート・ゲージメーター】

ブレイズ・パイロットのアビリティー

ボディー・バーニア、ヒート・ジャンプ及び

通常技ブースト・パンチ、フレア・バレット

必殺技、バーニング・キックや相手の炎熱攻撃で放出される、

【廃熱を循環させ溜め込むだけの専用特殊ゲージ】

 

特殊アビリティ以外では自分にしか視認できない

その他の効果はなしという、釘の刺し方の文章が明記されていた。

 

開放条件

 

レベルが3

 

ヒート・ジャンプを開放

 

レベル1からあった???が消えてる。

まさかこの無駄に名前が長い、PGメーターが正体だったのか?

プロミネンス…って太陽の紅炎の意味だよな?

それに開放条件が見えるって…ノブが聞いたら、ある種ドン引きされそうだな。

「お前ちゃんのゲーム、本当にブレイン・バーストか?」って確実に聞いてくる。

でも、こんな条件を組み入れてるにも拘らず、意味のなさそうなアビリティなんだ?

だめだ、自分のデュエル・アバターが謎が多すぎる。

 

そう思いながら、明日は転校初日だ今日は早く切り上げよう。

 

明日はあたらしい学校に転校する。

 

 

 

 

 

 

 

学校の名は――――【梅郷中学校】――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これは龍がまだブレイン・バーストに入る前の話。

 

ある所に三人の少年背は普通で才色兼備の少年と、背が低く太った

苛められっ子の少年二人と、そんな二人の間に立つ元気いっぱいの少女が

居ました。

 

病院のローカルネットと外のグローバルネットが

絡みあった、仮想空間、ステージ属性【煉獄】

 

 

「でも、バカだ!大馬鹿野郎だ!!お前は!」

 

「取れちゃったよ!脚!!何て脆いんだ!!

それでもメタルカラーかい!?」

 

幼い時からこの三人は仲が良く、この三人ならどんな辛いことなんか

忘れられると少女は想い、何時までも何時までも一緒に居られたら

良いと思った少女…が…

 

 

「君はそうしているのが似合ってるよ。なのに、さっきは随分言いたい放題

言ってくれたじゃないか?まるで、チーちゃんのことを、自分一人が理解してるみたいに?」

 

だが…そんな思いは只の幻想である…

変わらない物なんて、この世界探してそんな物は存在しないのだ。

 

才色兼備の少年が、ブレイン・バーストに手を出し所から、この関係に罅が入る

 

そして、太った少年も運命の黒い蝶の女王に力と加速する世界

ブレイン・バーストを渡され、三人の輪から出て行った

 

 

 

呪われた加速機能にすがりついた少年と、

 

親友を取り戻す為に、こんなダメな自分を好きだと

愛していると言ってくれた黒い蝶の女王の為に太った少年が

 

三人で暮らしてきて、笑って-泣いて-怒って-喜んだ

 

10数年分の事を白紙にし…

 

今仮想空間にて己が存在を掛けて、激突している。

 

「―――――≪スプラッシュ・スティンガー≫ああああああああああ!」

 

「-――――≪スパイラル・グラビディ・ドライバー≫!!」

 

度重なる、怒涛の必殺技が銀色のデュエル・アバターを襲いかかる

蒼い槍否、杭撃ち機を持った…蒼い騎士のデュエル・アバター

 

この銀色が太った少年のアバターで、蒼い奴才色兼備の少年のアバターだ。

蒼いアバターが圧倒している、それもその筈

この蒼いアバター【シアン・パイル】はレベル4で

 

この銀色のデュエル・アバターは未だ1なのだ

圧倒的にシアン・パイルが優勢ムードだった。

 

 

誰しもが、この勝負の行方を確信した瞬間であった

 

 

「ぼくはまだ立てる…まだ、戦える!」

 

「――――行っ、けええええええええええええ!!」

 

その絶望のムードが、たった一つのアビリティーの覚醒によって

 

一気にそして初めからそうであったかのように…状況は変わった

 

太った少年の想いが奇蹟へと昇華したのだ!

 

戦闘によって最下階まで大きくぶち抜かれた、病院

その最下層から銀色の光が飛びあがる。

 

観客たちは、シアン・パイルはその銀色の光の正体をみて、呆気にとられる。

 

それは奇蹟と言わなければ何と呼ぶ…

 

アビリティー…力が無かった少年のたった一つの奇蹟の力

 

脆い、銀色の鴉の名のデュエル・アバターは、銀色の翼を持って大空に飛ぶ

 

 

加速世界で、唯一無二の空を飛ぶ飛行アビリティーを持った

デュエル・アバター【シルバー・クロウ】の誕生である!

 

 

 

「ほぅ…」

 

そんなバトルを観戦していた人物がいた。

彼はとある目的で、ひたすらワイルド級エネミーを一人で狩っていたり

レギオンの仕事もあったりオマケにリアルでも忙しいのだが、彼の趣味が一つある。

 

最初の頃【余ったポイントを貯めて買った】かなり高い複数回使用の撮影録画アイテムを

使って、期待有る初心者のアバターの対戦を追っかけで撮って

リアルで、コーヒーを片手に見るという趣味だ。

因みに本当に気に入った奴は、自分の名を伏せさせるが部下に手を回し

勧誘する事もある。

 

例えば…最近だとアッシュ・ローラーだ

 

今は自分がかなり有名になったので、お忍びで犬の姿の疑似アバターで観戦している。

 

そんななか最近光る物を持ったデュエル・アバターを見つけた。

彼の名は、シルバー・クロウと言うらしい。

 

今回は、前々から…ブルーの所で飼い殺しされかけている。

シアン・パイルも、デビュー当時から注目していたので

レギオンから引きぬけないか…来ていたのだが…

まさか、最近のお気に入りだったシルバー・クロウと勝ちあうとは

ブレイン・バースト、いやな事件も多々あるが…

やはりこんな状況になると、ガラではないが…心が躍る物だ。

 

昔はレッドとレディオやブルーや…それとロータス…達と競うように

よく引き抜き合戦をしたのだがな…

 

思案がそれたな…

 

自分の目測通り中々心身とも、いいバースト・リンカーだと思う。

彼の親は中々良い教育をしている…。

 

バースト・リンカーの最初の心構えは、諦めない信念

前に踏み出す覚悟、これを持つか否かでデュエル・アバターの強さが

変わる。

 

その二つの想いは、時にはデュエル・アバターを伝って…

奇蹟と呼べる事象を起こす。

 

 

「ふむ、今度ブルーかレディオにもこの対戦見せようか…

いや、先にパウンドに言ってスカウトするか…?

だが、私の口下手を考えると…二人に自慢ができないが…

うーん」

 

 

独り言をしている犬アバターとさりげなく滅茶苦茶、

最重要人物の名前を出す。この犬アバター一体何者なのか?

 

と、近くに居てその独り言を聞いてしまったデュエル・アバターは

汗をかきつつ対戦が佳境に入るのを確認し

そちらに、再度集中する

 

「駄目だ!駄目だ駄目だ!!ダメだダメだダメだダメだ!!ダメだああああああああ!!」

 

「お前が!!お前が僕を見下ろすなあああああああああああああ!!」

 

 

「うおおおおおおおおおお!!」

 

勝負はついた…犬アバター目をつむり、この勝負を記憶に留め…

自分の部下に、シルバー・クロウのスカウティングができないか…

相談しにいこうと、落ちる寸前だった。

 

対戦が終わらないのだ…。

おかしいと思い、良く見るとシルバー・クロウが、シアン・パイルに

止めをさすのに躊躇っているのか?

何やら揉めて、そのまま対戦の制限時間終了し…

引き分けになった…。

 

その後だった、ゾクとイイ知れぬ背筋の寒さのような感覚が…

体を駆け巡った、犬アバター…

 

この感覚…自分と同じクラスの兵がいる…一体どこだ!?

行き成りのそんな感覚を感じた、犬アバター

 

辺りを伺うと、病院の方面…シルバー・クロウとシアン・パイルが

主に戦っていた、病院から…ある恐らくは疑似アバターが出現する。

 

黒い蝶の羽をつけた少女のアバターだ。

シルバー・クロウは少女のアバターに近づく…。

 

まさか、シルバー・クロウの親は、あの黒い蝶のアバターか?

 

犬アバターは考察するそしてさっきの兵の気配

あの少女のアバターから、発せられるのが解った…

故に只物じゃないのは解っていると、考察している時

少女のアバターは表示枠を展開し…

 

黒い蝶の少女のアバターは、姿が変わり…

そこに現れたのは、漆黒の両手足が四本の剣の

黒色の禍々しくも美しいデュエル・アバターが姿を現す

 

その者の登場により、観客席は騒然となる。

 

「なるほど…ようやく、絶望の底から這い上がったか…」

 

 

が犬アバターは、落ち着きを払いそれ所か…納得している節もあった。

 

そして犬アバターは口にする。

 

かつて純色の七王と呼ばれた。

 

【絶対切断(ワールド・エンド)】の異名を持った

 

最強にして最悪の裏切りの黒の睡蓮

 

「シルバー・クロウと共に、再起し…目指すのだな…

ブラック・ロータス」

 

【加速世界の反逆者にして魔王・ブラック・ロータス】が突如復活したのだ。

 

ブラック・ロータスは、シルバー・クロウにお姫様だっこされ…

空中高く舞い上がり宣言する。

 

「聞け!!六王のレギオンに連なるバーストリンカーたちよ!

我が名はブラック・ロータス!!僭王の支配に抗う者だ!!」

 

「我と、我がレギオン≪ネガ・ネビュラス≫、今こそ雌伏の網より

出てて偽りの平穏を破らん!!剣を取れ!!炎を掲げよ!

戦いの時は来たれり!」

 

ネガ・ネビュラスの復活と、六大レギオン全てにおいての

宣戦布告が今この瞬間なされたのだ。

場は混乱をする…が、犬アバターはたじろぎもしない。

 

 

そのブラック・ロータスの言葉を聞いた、犬アバターは

こちらも表示枠を展開し、アバター設定を弄る。

瞬間、犬アバターの周囲の地面が地響きをあげ

【純色の緑】の閃光の柱が昇り…ガンと音をならし大地に叩きつけられる。

ブレイン・バーストにたった一つしかない、緑十字の大楯が出現し緑色の光柱から現れる。

これもまた緑色の重装甲を身に纏まった、巨躯のデュエル・アバターが出現した

緑色のデュエル・アバターが出てきた時、ブラック・ロータスが現れた時と同じ位、場が

騒然となる。

 

「グ、グリーン・グランデ!緑の王!」

 

そのもの-六大レギオン【グレート・ウォール】の支配者であり

 

そのもの-この加速世界八人しかいない、頂点にいしレベル9の超人たちであり

 

そのもの-伝説の七神器【天璣・THE STRIFE】を持ちし勇者の一人であり

 

そのもの-【絶対防御】を異名を持ちし加速世界、最大最硬の防御力誇る物である

 

緑の王にしてオリジネイターであるその者の名は

 

――――【加速世界の守護者にして番人・グリーン・グランデ】――――

その人である。

 

最硬の守護者は、最悪の反逆者を見すえ

 

「フッ良い物を見せてもらった…また、会おう戦友よ」

 

と言い残し、ログアウトする。

 

 

 

現実世界―

 

暗がりの部屋で、姿が見えないが…グリーン・グランデのリアルは

想いにふけり…

 

ニュー・ロリンカーの電話回線を開く…

名前の家族欄を選択し、一枚の金髪の少年の顔写真が表示される

 

名字が金案寺 信彦と書かれていた。

 

 

「何だィ珍しいじゃないか…一人暮らし中の兄貴が…

俺に何のようだい?」

 

と、何やら刺々しい反応が電話越しで帰ってくる

グリーン・グランデのリアルは…

それを無視し本題に入る。

 

 

「貴様の主、ブラック・ロータスが復活したぞ

貴様は何もしないのか…弟、信彦?

いや…ヴィジリアン・ランナー…帝城で何があったかは知らないが…

お前はこのままで、いいのか?」

 

 

 

これが全ての始まりである。

 

 

 

 

 

時間は戻り、龍が怒涛の50連勝をした次の日…

 

月曜日、梅郷中の昼休みの屋上の

仮想空間【黄昏】ステージにて…

 

そこで、シルバー・クロウとブレイズ・パイロットが

 

にらみ合って…

 

今まさに激突しようとしていたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




どうも、三号機で―す
先週AWとSAOの合同イベントに友達と一緒に
東京観光もかねて大阪くんだりから、出張って行ってきました!
昼の部からだったので、ニコの人にも会えたり
ライブや生アフレコは非常によかったです!

そして今回戦闘一切なし!
そしてなぜ原作のバトルを入れたのか?
それはグリグラを入れたかったからだ!

次回バトル回ですよろしくお願いします!

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