【Blaze.Over.Color・紅蓮の巨人は何のために戦う】   作:三号機

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第5話VSSecond・Black・Sword-激突、二代目・黒の剣士

『おおおおおおおおおおお!!!』

響き渡る観客の声援

 

 

アキハバラ・バトル・グラウンド

 

CCC領土内で唯一の中立地帯である。

秋葉原にあるアミューズメントビル「カドタワー」のローカルネットから、

バースト・リンカーのみがアクセスできる賭け闘技場。通称「アキハバラBG」。

観戦者はネット内に掲示された対戦者に決められた

日時までにそれぞれ賭ける(金額の上限は300円まで。

ちなみに対戦の勝利者にはファイトマネーとして500円が支払われる)。

内部でルール違反を行った者は、腕利きの用心棒に(対戦で)

ネット内から叩き出される。

 

秋葉原を含む台東区エリアは本来黄のレギオン

「クリプト・コズミック・サーカス」の領土だが、ここだけは絶対中立となっており

頭首であるイエロー・レディオでさえ手を出すことは出来ず、

「バースト・リンカーの対戦の聖地」と呼ばれる由縁となっている。

 

 

そのアキハバラBGで、一人のリンカーが連戦連勝の高躍進をしていた。

 

 

今噂のブレイズ・パイロットではない。

 

 

青色系統のデュエル・アバター

 

深い青一色に右目を黒い眼帯を付け

頭部の付け根には白い髪が地面に着くほど

伸びていた

 

彼の名は【プロミネンス】所属

 

【ダークブルー・アサシン】

ブレイズ・パイロットより後から出て来た、謎の新人である。

 

戦闘スタイルはブレイズ・パイロットと同じ空手と

ある二本の剣の強化外装とだけ…

毎日4時半頃にアキハバラBGに現れて、戦って去っていく

 

性格は、ブレイズ・パイロットより寡黙で無口である。

 

 

試合を見ていた山吹色の魔術師のような格好をした

デュエル・アバターが、ダークブルー・アサシンに近づく。

どうやら、このデュエル・アバターとは顔なじみの様だ。

 

だが、このショップで買った

黒いテンガローハットを被り、黒いマントを着たデュエル・アバターが

現れた時、場は凍る。

 

このデュエル・アバターは、かなりの古惨のバースト・リンカーで

あっちこっちのレギオンを行き来した風来坊であり…

そこで、とある男【初代・赤の王レッド・ライダー】に

よくして貰ったのが、切っ掛けでプロミネンスに所属

二代目に代替わりしてもプロミネンスに所属し続けている。

 

【魔獣の支配者】と呼ばれ無限加速世界や領土戦では無敵と畏怖される、

バースト・リンカーにしてプロミネンス№5

【サンライトイエロー・ウィザード】が姿を露わにしたのだ。

 

そしてそのウィザードの背後に、紅い女子高生ぽい服を着た

ツインテのデュエル・アバターと、小柄な赤い騎士型デュエル・アバターが出て来る。

 

ツインテのデュエル・アバターの名は【ブレイズ・ハート】

 

紅い騎士型は、後に加速世界に波乱と混乱を起こす元凶に成る

バースト・リンカー【チェリー・ルーク】

 

四人は何か少し話しこみ

 

サンイエローライトが、帽子を取り観客席に深々と頭を下げた瞬間

アサシン、ルーク、ハートそしてサンイエローライト・ウィザードの

四人は一斉にログアウトする。

 

 

 

【第五話・VSSECOND・BLACK・SWORD―激突、二代目・黒の剣士】

 

 

「で、私が居ない時にそんな条件を?」

 

とある病室で、背後からゴゴゴゴという効果音が出る程の

迫力で在る小柄な太った少年を脅している、少女が居た。

 

 

「す、すいません!先輩!!」

 

少年の名は有田春雪、加速世界を行き来するバースト・リンカー

デュエル・アバター名はシルバー・クロウ

 

2日前、ブレイズ・パイロットと激闘を果たし引き分けた。

その後、対戦が終わりリアルに戻った時にタクムと

一緒に背後、ブレイズ・パイロットが出て来た当たりの大柄な少年

 

ブレイズ・パイロットのリアルで自分のクラスに転入してきた。

田所龍馬に話しかけたのだ。

 

最初クラス全員が、沈黙するほどの迫力を持った…彼だったが

いざ話しかけてみれば自分事、有田春雪と物凄く親近感を感じた。

口下手で、ビビりは正にそれだ。

 

そして聞いてる内に、色々趣味が合う所とか多くなり

友人と言っても、過言では無い状態に成っている

 

 

「フム、私が入院中にそんなバースト・リンカーが現れて

しかも梅郷中に転校してくるとは…後で恵に資料を

見せて貰うか」

 

「は、はい、かなりの強さで…その当時たったレベル2で

最高はレベル5のバースト・リンカーや、レベル3をバッタバッタ

倒しまくっている猛者中の猛者なんですよ、俺も引き分けが精一杯でしたし」

 

彼が現れた2週間の活躍、そして昨日の自分との対戦の激闘

洗いざらい、目の前の少女に話すハルユキ

 

 

「ホウ、デビューしてから50戦不敗…悪くて引き分けか…

リアルで何かしてると見た!

だが…ハルユキ君、その転校生バースト・リンカーは…

本当に色が【炎色のブレイズカラー】だったのかい?」

妙な事を聞いてきたので、頷くハルユキ

 

「ブレイズのカラーね…プロミネンスに古惨だが居るんだよ…

今はどう成ったのかは、少々解らないが多分生きている

炎のアイドル【ブレイズ・ハート】名前は聞いた事は無いかね?」

 

うーんと頭を悩ませながら考え、思い出す。

 

「居ましたね、領土戦で一回戦った事が有ります

でも、色被りって珍しいんですか?」

 

「珍しい、私もかなり加速世界に居たが…

色を被った奴を見るのも、聞くのも初めてだ

システム上というか美術関係的に似た色は幾らでも

あるからな…しかも、ご丁寧にメタルカラーチャートも

種類分けされる徹底ぶりだからな」

 

へぇーと驚きながら…彼の目的を思い出す。

 

「そ、それで…ブレイズ・パイロットの目的は

ブラック・ロータスの…く、黒雪姫先輩に

聞きたい事あるそうです!」

 

ハルユキは目の前の、小柄な黒いロングヘアーの少女

愛称、黒雪姫に本題を切りだす。

 

「うん?確か彼は学校内のバースト・リンカーの

チェックをするのも教えられていない、初心者じゃなかったのかな?

そんな、彼が私にようとは?」

 

「え、えーと…先輩、えーと…彼の親があ、あのー

そのー」

 

どう話していいのか解らず、しどろもどろになるハルユキ。

 

「ええい!速く言わんか!」

 

ブラック・ロータスのリアル、黒雪姫の一括により

は、はい!と声を上げるハルユキ

 

「彼の親の名前、ヴィジリアン・ランナーと

言うそうです。ブレイズ・パイロットは

彼の事を聞きたいそうで…」

 

ヴィジリアン・ランナーの名前を聞いた、黒雪姫

目を見開き、口をパクパクする。

 

「ほ、本当に!あのバカランの名前を言ったのかね!?」

と、その名前を聞きハルユキの制服の襟首を掴みブンブンと

前後左右にブン回す。

 

「お、落ち着いてください!せ、先輩!?」

 

「す、すまん…まさか、昔の仲間で親子システムに一番程遠い奴の

名前が出て来たからな…」

 

「ヴィジリアン・ランナーってどんな人だったんですか?」

 

「そうだな、一言で言えばチャラ男だなと言っても

そのチャラ男も、私達の仲間に成ってからでな。

仲間に成る前は、ポイントか強化外装を払えばどんな奴でも…

KILLする、ブレイン・バースト専用の殺し屋だった

腕もよくてな、客には不自由しなかったそうだ。

それなりのポイントか強化外装を払えば、相手が全損するまで

なぶり殺しに続ける…あの当時あの【災い】を除けば

加速世界を戦慄させた、最強最悪の上位バースト・リンカーだった」

 

それを聞いた、ハルユキはヒエーと言いながら震える。

 

「そ、そんな人、どうやって仲間にしたんですか?」

 

「なーに、その当時ネガ・ネビュラスは立ちあげ当初でな…

なりふり構わず、数多のレギオンを潰し続けてな…

その縁で恨まれて…依頼が来たんだよ奴に…

この私、ブラック・ロータスを全損させるまで殺せってね…

そしてその当時奴と私のレベルは同じ7だった」

 

「そ、それで如何したんですか?」

 

「ふむ、簡単だよハルユキ君…逆に考えるんだよ

殺されるなら…先に殺してしまえばいいと…丁度後の黄の王から

そんな情報が流れて来てな、面白そうだったからこっちから出向いて

強襲して、逆に全損寸前まで殺して追い込んだ」

 

と、震えてるハルユキとは対象的に、満面の笑顔で

えげつない事を告白する黒雪姫。

今度は自分の彼女にさっきより、震えて戦慄をするハルユキ

 

 

「まぁ、其処まで追い込むのに【上位のあの世界】でお互い【裏技あり】で

三日三晩のガチ戦闘したのは余談だがな。

最後の三日目は、『すいませんでした!姐さん!』とか言って

泣きながら、土下座をあっちからしてきてな。

戦力が欲しかったから、許す代わりにレギオンに入れと

剣を突きたてて脅して勧誘した」

 

よく解らない単語が二つ出てきたが…

これだけは解った、平然と笑顔でそんなエグイ話をする彼女を

敵に回したら駄目だと、そう心で理解したハルユキ

 

 

「コホン、それで入った直ぐに家のメンバーの一人に

まじ惚れしてな。そいつを気を引こうと頑張って行く内に

旧・ネガ・ネビュラスの主力陣の一人に成ったわけだ

やつのアビリティー的に、私達の主力メンバーとの

相性が良い奴が多くてな重宝したな」

 

遠い昔を思い出すかのように、悲しい目をする黒雪姫

 

「でだ…バースト・リンカーのブレイズ・パイロットは解った

奴の目的も解った…フム良いだろう、会って見ようじゃないか

ただし、バースト・リンカーの流儀でな」

 

悲しい表情から一変、何やら良からぬ事を考えている表情をしている

黒雪姫に嫌な予感をする、ハルユキ

 

 

 

 

 

 

そこから三日後、目黒区のオフィス街の仮想空間

【世紀末】ステージ

 

「プレッシャー・センチネル!!」

青色系統の大型の力士のような、デュエル・アバターから繰り出される

回転する張り手が、ブレイズ・パイロットを襲うが…

 

ヒート・ジャンプで、見事に回避し

高高度までヒート・ジャンプで駆けあがる。

 

 

「バーニング・キック!!」

 

青系統のデュエル・アバターの顔面に直撃し、爆発を巻き起こす

その爆発から出て来たのはブレイズ・パイロット。

 

 

【YOUWIN!】

 

『おおおおおおお!!』

 

土曜日現在、ブレイズ・パイロットは日課に成ってきている。

休日連戦をしていた。

 

 

現在59連勝

 

 

この間の対戦は、シルバー・クロウから申し出で、ノーカンでいいと

逆に頼まれたので、今も連戦記録を塗り替えている。

 

 

『パイロット!パイロット!』

 

『パイロット!パイロット!』

 

『ああああああああ!!』

 

ファンの追っかけもできたブレイズ・パイロット

ファンの声援にペコペコと、頭を下げまくり…

 

【HERE.COMS.A.NEW.CHALLENGER!!】

 

そこに乱入者が来た時、ブレイズ・パイロット以外

 

『はあああああああああああああああああ!?』

 

『えええええええええええええええ!?』

 

驚愕と戦慄の嵐が吹き荒れる。

 

 

乱入してきた者の名前を見て一同パニックに成っているのだ。

 

 

乱入してきた名は【ブラック・ロータス】

 

 

 

「え!?え!?」

理解していないのはブレイズ・パイロットのみ

 

目の前のビルの屋上に佇む一人の、デュエル・アバター

 

それを見た、ブレイズ・パイロットは…

 

「黒い…カラーの…デュエル・アバター!?」

 

やっと見つけた、目的の人物

漆黒のボディー、異様なほどの両手足の刀剣

紫のフェイス、そして圧倒的で禍々しい程のプレッシャー的な

オーラーがかなり離れているにも拘らず、それを感じた。

ブレイズ・パイロット事、龍。

 

彼は知らない、純色の六王は教えられていたが…

あえて、ブラック・ロータスの事は伏せられていた為、彼女が

純色の七王と呼ばれた一人であり、今の自分より次元の一つ二つ違う

レベル9の最強のバースト・リンカーである事を…。

 

『ブ、ブラック・ロータス!?』

 

『あの時以来、姿を見ていないけど…とうとう出て来た!?』

 

「ブラック…ロータス…?」

 

2年前、レベル9に同時に上がったブラック・ロータス含む

七人の最強のバースト・リンカー達が追い求めた、レベル10に上がる為の

悪夢の条件を知る。

 

レベル9のバースト・リンカー達7人の1人が

他のメンバー5人を倒す事が大前提なのだ。

…唯、この時倒された、レベル9のバースト・リンカー達の

バトルは敗れた時、そこでポイント全損のレベル9のリンカー専用の

デスマッチルールが設けられていた。

 

 

それを苦慮した、プロミネンス・初代・赤の王【レッド・ライダー】は

黄の勢力CCC・青の勢力レオニーズ・緑の勢力グレードウォール・

紫の勢力オーロラ・オーバル・白の勢力オシラトリ・ユニヴァース

そして、黒の勢力ネガ・ネビュラスに、赤の勢力【プロミネンス】の

支配者レッド・ライダーは無期限の停戦条約を提案し…

青・緑・黄・紫・白の賛成を取るが、黒の支配者ブラック・ロータスは

 

在る人物の思惑に操られ誘導されたにも拘らずだが

 

唯一それを真向から反対し…

 

初代・赤の王はブラック・ロータスの不意打ちで

必殺技とそして禁断の裏技、【心意システム】の複合された。

必殺技【宣告・抱擁による死(デス・バイ・エンブレイシング)】で

 

首を切断され、KILLされレベル9専用デスマッチの初の犠牲者となった。

それと同時に、その場に居なかった諸悪の根源白の王以外の

紫・黄・緑・青の4対1のバトルロワイヤルに突入し

 

ブラック・ロータスはからくも逃げ延び

 

その直後から加速世界、最大の反逆者と呼ばれ、各王達は

ブラック・ロータスを賞金首にし、追手を差し向けたが…

 

だが、ブラック・ロータスはそこで行方をくらました。

噂によれば、ネガ・ネビュラスは帝城に挑戦したが…

本人、ブラック・ロータスと幹部級は

スカイ・レイカーとヴィジリアン・ランナー以外の3人だけが生還し

他の物はチリジリになり、そして他のメンバー、アーダー・メイデン

アクア・カレント、グラファイト・エッジは帝城を守護する

最強最悪の4体のエネミー、超級四神達によって、半ば封印状態で

身動きできなくなったと…。

 

 

突如現れた、最強最悪の黒の王ブラック・ロータス

何故こんな事をしたかと言うと

 

 

話しは少し遡る…

 

 

再び舞台は、梅郷病院にて

 

「おめでとうございます、先輩」

 

「退院おめでとうございます。マスター」

 

ある事件に寄り、入院するはめに成った少女の退院に

祝福をする、ハルユキとタクム

 

そう今日はやっと黒雪姫の退院日なのだ。

 

 

「うむ、出迎え御苦労だ。タクム君にハルユキ君」

 

「まぁ善は急げだ、早速近くの外の喫茶店に行こうか」

 

そう言いながら、二人を連れてそそくさと速足で病院から出る。

 

「マスター何をしようと?」

疑問に感じた、タクムは黒雪姫に質問を投げかける。

 

 

「なーに、ヴィジリアン・ランナーと同じ勢いで

暴れ回っている、新人を勧誘するんだよ…。

生徒会経由から、彼の人成りは把握したし…。

なにより、今のネガ・ネビュラスは戦力不足だからな」

 

「や、やっぱり…殴りこみに行くんですか?」

 

震え声で、そう聞くハルユキ

 

「勧誘と言ってくれ、ハルユキ君、一度、私の子が勧誘を失敗したんだ。

そんな、上質な新人他のレギオンに渡すのは以ての外だ!

と言う訳で、子の失敗は親が責任を取ると言う事で…

私自ら出よう、それに50連勝中の生きの良い

バースト・リンカーなら、復帰のリハビリに丁度いいしね」

 

後半が本音だろ!と心で叫ぶハルユキとタクム。

 

直ぐに洒落た喫茶店を見つけ、三人は奥の方に陣取り

三人とも、XSBケーブルをニュー・ロリンカーに直結する。

ハルユキと黒雪姫は少々短めで、ハルユキとタクムは普通の長さ

黒雪姫とタクムのは少々長い目のケーブル三本差し…

 

黒雪姫に言われるまま、黒雪姫のアバター・ブラック・ロータスの

観戦登録をしたハルユキとタクム。

 

「このミッションは、私の復帰戦及び…今噂の新人

【ブレイズ・パイロット】の勧誘である!

偶々、ハルユキ君が彼が今日は、目黒で重点的に対戦をすると

情報は得ている!この好機を逃さん!幸運にも、あっちも

私に用が有る、それを利用し、ブレイズ・パイロットを我がレギオン

ネガ・ネビュラスに向かいれるのが、最重要ミッションである!」

 

と思考発声で二人に宣言する黒雪姫

 

ハハハと苦笑いをするタクムと、ご愁傷様と心の中で合掌するハルユキ

 

「では、いざ行かん!我らの戦場に!加速世界に!」

 

このレギオンマスターノリノリであると思いながら

二人の表情が真剣に成り

 

 

≪バースト・リンク!≫と三人同時に魔法の言葉を紡ぎ。

 

 

 

そして、今に至る。

 

「今、我が子シルバー・クロウ以上の注目の中心

ブレイズ・パイロットと相意ないな!?

私が君が探していた、黒のカラーチャートのデュエル・アバターを持った

バースト・リンカー、ブラック・ロータスだ!

話しは、約一週間前にシルバー・クロウから聞いたよ…。

だが、君の願いは断わらせて貰う!」

 

と突如出現した、ブラック・ロータスはブレイズ・パイロットに

そう言って来たのだ。

 

『は、なんで?』

 

『え、ブレイズさんって、ブラック・ロータスの事

探していたの?』

 

『というか、さり気なくシルバー・クロウの親って認めたよ…

ブラック・ロータスさん』

 

と観客席は半ば混乱している。

 

「え?いや、まぁ引き分けだったから…それは良いんですけど…

え、なら何で…僕の前に!?」

 

そう、その事の為に出て来たのなら、シルバー・クロウのハルユキや

対戦していないが、自己紹介で付き合い出て来た。

シアン・パイルのタクム当たりに、伝言で伝えれば良いのだ。

 

 

「なーに、そんな物、簡単だよ…。先日の我がシルバー・クロウの借りを

私自ら、返しに来た!条件はシルバー・クロウが出したのと同じだが…

ハンデだ、私のHPを半分にできたら、君の勝ちで良い

だが、君が負ければ、我が黒のレギオン!【ネガ・ネビュラス】の

軍門に入って貰うぞ、もう一人のブレイズカラー!」

 

そう、宣言するブラック・ロータス

 

「解りました!その勝負、ハンデ事受けて立ちます!」

 

ブレイズ・パイロットはそれを即答する

 

『うあああああああ!!』

 

その二人の宣言により観客席は割れんばかりの、熱狂の声で包まれる。

 

 

 

 

 

ほぅー、あのハンデを悩まずに受け入れたか…。

ハルユキ君当たりなら、ハンデは要らないと言うだろうが…

 

この少年、戦闘センスはハルユキ君やタクム君以上か

まぁあの二人にはあの二人で、良い所はあるが…。

 

 

田所龍馬、渋谷区から一週間前に引っ越してきた

大柄の後輩、性格は二人の話と今彼と相対して解った。

ハルユキ君と似ているな…と、大人しく口下手で

人見知りをする少年だと

 

それと彼は小学3年から5年まで空手をしていた。

小学生の部だが、大会では個人戦無敗という才能を

発揮していたと言う

 

その事に彼の資料を持って来た、恵は何かテンション上がっていたが

まぁそれは置いといて、彼は空手を今は辞めている。

 

自ら辞めたのだ…それは5年生に在る事故を起こしている。

 

空手の練習で、在る事が原因で相手の右目を失明にしたのだ。

 

これは傷害事件に成るだろうが…この事件いや事故には

続きが有る。

 

年上、当時の中学生だったその被害者は…

年上ですら負かしてしまう

彼の才能に嫉妬し、何とか勝とうとしたある事をする。

 

彼のたった一人の友達…恐らくヴィジリアン・ランナーを酷く侮辱したのだ。

何故、田所少年自身では無く友人にしたのかは…

推測の域だが、彼田所龍馬は自分の事より、身近な人を

馬鹿にされると怒るタイプだったのだろう。

 

それを聞いた田所龍馬は、我を失い大柄な体格と才能を持って

その年上の中学生を負傷させたのだ、選手生命を潰すほどに…。

 

何故、ここまで詳しく知っているのかというと、

この事件は最初っから最後まで、道場に配置されていた

ソーシャル・カメラと、お互いのニュー・ロリンカーで

音声と映像が、ばっちり記録されていたのと、それを知った

被害者の親御さんが、こっちが完全に非があると…

事故として内々で、終わらせたのだ。

 

しかも、怪我を負わせた彼には十分に配慮するように

この資料を付けて、彼を守るようにしたのが顛末だったのだが…

 

彼は相手を再起不能にする程の負傷を

追い目に感じ、自主的に道場を辞め…その後空手自体辞めたそうだが

 

まぁ彼のプロフィールは此処までいいか…。

 

その経験か…私と彼の実力差を見ただけで判断したのか…

 

「面白い!」

 

ブラック・ロータスはそう呟き、ビルから飛び降り

彼女のデュエル・アバターに元々装備されていた、ホバー機能で

高高度から地面にぶつかる前に、見事に着地し…。

 

ブレイズ・パイロットに近づき

 

 

ブレイズ・パイロットも、ブラック・ロータスのそばに寄り…。

 

 

「お手合わせ、お願いします!」

いつもの、挨拶をし

ブレイズ・パイロットは何時もの構えを取る。

 

 

「ブレイズ・パイロット…死ぬんじゃないぞ…」

と、ボソリとブレイズ・パイロットに聞こえるように

小声で言った、ブラック・ロータスは…

 

ノーモーションで、姿を消す。

 

 

それを見た、ブレイズ・パイロットは背筋に途轍もない悪寒が走ったのと

同時に、直感的に目一杯右にボディーバーニアを

使用して何かを避けた。

 

その直後後ろの廃車のオブジェクトと更にその後ろにあった、小さな建物が

二つ纏めて縦一閃に真っ二つで、切り裂かれ…

 

遅れながら、自分も何故か更に右へ吹き飛ばされる。

 

 

「が!?」

 

何が起ったんだ?ブラック・ロータスと言う、自分が探していた

黒のカラーのデュエル・アバターと戦う事になったのは良い。

 

が、無動作でいきなり自分ですら、知覚できないほどスピードで

動くなんて無茶苦茶だ!?

 

避けただけで、ダメージ…いや、避け切れなかった

 

その証拠にHPは減っている。

 

今の攻撃は、恐らくあの両手剣のどちらかがの高速斬撃による物

剣を持った強化外装を使った、相手とは何度も戦ったけど…。

 

あそこまで、理不尽な動きと剣撃は見た事がない。

しかも、物凄く斬れるなんてあり得ない。

 

 

自分が遊びで、ランの本気のスピードを見て居なかったら…。

 

「今ので、やられていた!?」

 

立ち上がる、龍…違う場所での戦う場所を見つけた、彼には。

生半可な事では、彼の闘争心の炎は消す事は出来ないが…

 

 

「予測通りラン以上の強さだ、多分…アビリティーは

僕でも想像できない程の、恐ろしい物の筈…例えば…

何でも切断するとか…」

 

とチラッと先ほど車事切断され、瓦礫化した建物を見る。

 

 

「あの攻撃は、一発でももろに喰らったら駄目だ!

出先を潰すのが上策…そしてそれをやってくる対抗策も…

見当はつく…後は…」

そして今度は、自分の足をチラッと見る。

 

初見で実力の違いを解り

初撃で本当に実力の差を、確定してしまい

 

相手に恐怖をしているのだ。

 

恐怖が闘争心を弱め震えている自分の両足を見る。

 

 

「落ち着け、落ち着くんだ…。ここで…ここから、変わって行こうと

決めた筈だ!ノブ…ランのお陰で、最高の切っ掛けは出来た。

今度は、僕がランに恩返しする番だから!

それ故に知る必要があるから…!」

 

震える足を、相手に対する恐怖を、友人の励ましと

この世界と言うプレゼントを貰った恩を返したいと言う。

自分なりの鼓舞で、恐怖が闘争心で圧倒し…

 

一歩前に踏み出し、ヒート・ジャンプによる瞬間加速をする。

 

 

相手ブラック・ロータスに近づく、ブレイズ・パイロット

 

 

ブラック・ロータスもブレイズ・パイロットに近づき

 

必殺の一閃を、叩き込むが

 

小出力のヒート・ジャンプで上空に舞い上がり…

3回転宙返りをして、回避。

 

そのまま…ブラック・ロータスの懐に入り込む。

 

「接近戦上等!!」

 

ブラック・ロータスは懐に入られながらも…

右横一閃を放とうする時、その刃の面にパイロットの

振り上げた拳が上から下へと、叩きこまれようとしていた。

 

ロータスは、それを既に予測していた。

ロータスの右手剣が螺旋状の様に成り

振り上げた、パイロットの拳を絡め取り、投げ飛ばす

態勢に入ろうとしていた。

 

そうこれが、ブラック・ロータスが編み出した技

 

『柔法(ガード・リバーサル)』である。

 

が、螺旋状に剣が成った瞬間…彼の振り上げた拳は

解かれ彼の拳は手のひらで、パーの状態にし剣にそえて置かれ…

 

巻き込まれるのを受け入れるパイロット

 

「なっ!?」

 

剣に腕が巻き込まれるのを既に予期していた、パイロット

そのまま抵抗せず、そしてその剣を台座に片手逆上がりをし…

更にその体制で後ろ飛び蹴りで、ピンポイントに彼女の右肩関節に

蹴りを叩きこむ。

 

「まさか、あんな形でしかも初見で私の柔法を破る人間が居るとは…」

 

 

蹴りを叩きこまれた時、そのまま後ろに飛びのき

距離を置く、ロータス。

 

「くっ!?しかも…関節狙いか…これはやはりあいつの子という事か

あの、バカランも関節に重点的に攻撃を仕掛けて来たな!」

 

と昔の仲間を思い出し、今度は此方から仕掛ける番だ。

 

今度は初撃でやった、自分の今できる最高スピードによる

最高剣速の斬撃!

 

右肩は今さっきの攻撃で精神的に痺れて、余り動かせないが…

左だけでも十分だ!

 

 

とロータスから繰り出される、神速の斬撃が迫るが…

 

 

ブレイズ・パイロットは、右足を上げ…神速の斬撃が真正面に来て

左手剣の先が右足に触れた瞬間に、一本足で立っている左足を

体事回転させ…

 

突撃してきた…ブラック・ロータスを受け流し、そのままロータスは

一つのビルに向かって突っ込んで、激突してしまう。

 

 

今パイロットがやった、技は…

ロータスが失敗した、『柔法』である。

 

しかも、ロータスでさえ今だ研究途中の足でのみの

柔法を格上、しかも黒の王ブラック・ロータスの攻撃を見切って

やってのけたのだ。

 

何故それができるのか…

 

それは、彼が空手をやる切っ掛けとなった祖父が

空手と合気道の有段者だったからだ。

 

空手は好きだったが、合気道も習っていて…

合気道の方は今でも夏休みに田舎に帰る時

護身程度に習っている。

 

故に柔法の連度はブラック・ロータス以上にある。

 

「ふふふ、なるほどね。皆が君に興味を持ち

あのクロウがファンに成って…君を勧誘する訳だ、天啓的な

ヒーロー気質とでも言うのか…?

ハハハハ!うん、今度は本気で思うよ!

ブレイズ・パイロット!君は、ネガ・ネビュラスに来るべきだ。

君のその闘争心は、他のレギオンでは扱えない、いや腐らせるだけだ。

故に!ヴィジリアン・ランナーと同様!!殺して我が配下にしよう!!!」

 

彼の強さと闘争心を理解した、ロータス事黒雪姫

 

立ち上がり…再び神速の斬撃をパイロットに繰り出す。

 

もう一度柔法で、受け流そうとした矢先目の前で

ブラック・ロータスの軌道が変わる、ジャンプをしたのだ。

 

そこから、剣状の右足の飛び蹴りがさく裂する。

 

「くっ!!」

それを後方にジャンプするが、着地した瞬間

すかさず、左足の回し蹴り成らぬ回し斬りが

とんでもない速さで繰り出され、何とか回避したが

 

周りの、オブジェクト事一瞬にして切断されるのを見て

冷や汗をかくパイロット

 

「君の弱点は!」

 

左手の剣が縦一閃で襲いかかる、パイロットはもう一度回避するが

縦一閃の斬撃が突きに変わり…軌道が変わり

 

 

 

「なまじ視力が良い事だ!!」

右肩を貫くが、ヒート・ジャンプで更に後方に逃げ

その反動で無理やり引き抜く。

 

「はぁはぁ!!ぐっ!!」

 

本性と、ブラック・ロータスの本気を垣間見た

パイロットは、動揺するが…それと同時に…

 

 

「フハ…強い…強すぎる…」

リアルでは多分笑っているのだろう。

この加速世界で、ブラック・ロータスを探しながら…

この2年できなかった、空手をし続けていた。

が、自分をここまで楽しませる相手は

 

この間のシルバー・クロウ以外出てこなかった。

理由は単純未だにレベル3だからだ。

 

そして、パイロットは龍は思う。

彼女と同じレベルになれば、もっと強い人と戦えるのでは?と

 

思いながら、今度は柔法の構えを取るパイロット

今度は両手と足で、あのロータスの攻撃をさばいてみせる!

 

そして、再びブラック・ロータスが動く。

 

今度は普通のスピードでまた左一閃を叩きこむ

 

それを両手で受け止め…柔法で投げ飛ばそうとした瞬間…

 

「両手が絡めとられる!?」

 

両手事絡め取られて、そのままロータスは左手を振り回してビルに向かって

投げ捨てる。

 

「秘技・柔法返し!何度も同じ手に、食うわけがないだろルーキー君」

 

 

「柔法を柔法で投げ返すなんて!」

 

不味い、今までのダメージでHPを半分を切りそうだ。

直撃が、斬撃の突き攻撃だったから良かった物の…

 

今こうして生きているのが不思議なぐらいだ。

 

だが…必殺技ゲージはもう十分溜まった!

どうにか必殺技を叩きこめば勝てる!

 

未だ諦めず瓦礫をどけて、立ち上がる。

 

パイロットは直ぐに、ブラック・ロータス目掛けて

ヒート・ジャンプで、接近し…前と同じように

斬撃を再度ヒート・ジャンプで空中に上がり回避する。

 

但し、今回は…フルパワーなので高高度にまで跳ね上がる。

 

 

「ほぅ、必殺技か…良いだろう。この勝負を飾る最後にはそれ位が良い!」

 

何を狙っているのか一瞬で理解した、ロータス

ようやく治った右手を横にして斜め上に、落ちて来る。

ブレイズ・パイロットに、合わせる。

 

 

「バーニング・キィイイイック!!」

 

高高度に上がり、発動するブレイズ・パイロットの

最大の攻撃力を持った必殺技。

 

全身を炎で包み、物凄い速さでブラック・ロータス目掛けて

飛び蹴りがさく裂しようとした時…

 

「宣告・貫通による死(デス・バイ・ピアーシング)」

 

ジャキンーと音が成った瞬間、ブラック・ロータスは

ブレイズ・パイロットの必殺技が発動中にもかかわらず、後ろを振り向き。

 

「病み上がりには、丁度いいナイスバトルだったよパイロット。

ログアウトしたらクロウから、メールが来る。

その指示に従えパイロット君」

と良い剣も折りたたみ、全てが終わったかのように

そのまま後ろ姿をさらしながら歩いて行く。

 

理解しがたい事だったが、直ぐにその言葉の意味が解る。

 

「ガフ!?」

 

胸から血を吐こうとする嘔吐感が、必殺技発動中におこり

そして胸から下が、炎事斜めに入り…

 

 

そして理解する。

 

あれは、勝者のセリフだ。

病み上がりの本調子じゃない相手が

自分をリハビリの実験台にしていたのだと…

 

 

「ぼ…く…全く…歯牙に掛けられて…いな…?」

 

そして、切断されたブレイズ・パイロットは爆散する。

 

勝者、復活したブラック・ロータス

 

それと同時に公式の対戦初の敗北をしたブレイズ・パイロット

 

更に一種のスターだった、パイロットが遊ばれて一撃で倒されたのを見た

観客達は実感した、ネガ・ネビュラスにブラック・ロータスが

完全復活して帰還したのだと

 

 

 




はい、後書きでーす。
今回は12004文字だそうです
理由、次回の序章(オリジナル回)編ラスボスの顔見せや
原作主人公対オリ主の報告、姫戦の前に…
オリ主の龍の事件の真相をブッこんだりと
単刀直入言うと書くことが多過ぎた!のが原因…
しかも、これでもまだ途中で切ってるんだぜ?
これ以上長くなると逆にダメだと判断し、急きょ幕間という形で
後日談を挟むことになりました。
幕間は多分早目に投稿できるかと…

因みに黒雪姫が言っていた裏技は心意です

後、オリアバターはサンイエローライトとアサシンと
前に出てきた、ネガ組のランナーとパイのみの4組だけです。

では、後書きも長くなりましたが感想待っています!


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