月下の流星   作:田前義親

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正月ですが暇なのでちょこっと投稿します。


第2話

アーバンのMSデッキでは一組の男女がMSを眺めていた。一人はナヤン・ヨーク、アーバンのMS隊の隊長を勤める実力者だ。女性の方はフウカ・クルム、アーバンの整備主任である。彼らは元々は銃を向けあう間柄であった。

 

宇宙世紀0094年、シャアの反乱と呼ばれる第二次ネオ・ジオン戦争の中一組のMSが闘っていた。片方はヤクト・ドーガ。そしてもう片方はジェガン双方の射撃武器はとうに失われ、ビーム・サーベルとビーム・トマホークを使い斬り合っていた。そして周りに

 

 

「アクシズはもう離れた。投降しろ!無駄死にをするな。未来に目をむけるんだ。」

 

 

そう言ってジェガンのパイロットのナヤンは最後のミサイルランチャーをシールドから撃つ。実際、ネオ・ジオン軍は撤退をしていて、孤立無援となっているのは明白だった。しかし、フウカは認めたくなかった。というよりむしろみ認めらるわけにはいかなかった。認めることは自分たちの失敗を、敗北を認めることだからだ。

 

 

「嫌だっ。友軍の退却を支援するんだ。ジーク・ジオン!」

 

 

ヤクト・ドーガに乗るフウカは使い物にならなくなった左腕をぶん投げミサイルに当てる。爆発はいやに大きかった。

 

 

「そう言うお前だって原隊は全滅じゃあないか?」

 

 

爆発に紛れフウカはヤクト・ドーガを突進させビームトマホークを横一文字に振る。

 

 

「チッ!」

 

 

ナヤンは舌打ちをしながら、盾を構えて防ぐ。バチバチと火花を散らし盾は切断。宇宙の彼方へと飛んでいった。ナヤンは後ろに隠したビームサーベルを突き出す。それはヤクト・ドーガの左肩をブチ抜く。

 

 

「まだだぁー」

 

 

フウカは両足でジェガンを蹴り、ヤクト・ドーガをジェガンに踏み台にするとフルスロットルでバーニアを吹かし飛んだ。

 

 

「ぐっおっ!」

 

 

ナヤンは今にも吐きそうな気がした。意識が飛びそうだった。込み上げる吐き気と戦ってなんとか押し戻し前方を見る。ブチブチとビームサーベルを刺していた右腕は千切れ飛びヤクト・ドーガと共に後ろへ飛ぶ。

 

 

「ヤバい」

 

 

ナヤンは叫んだ。アクシズの崩壊によりできた隕石の一つがギラ・ドーガのすぐ後ろにあったからだ。そのままの勢いで衝突したギラ・ドーガはモノアイを停止させ、完全に動かなくなった。ナヤンは脳裏にふと蘇った記憶がある。幼き日、自分の目の前で奪われた日常を。守れなかった少女のことを。この後のことは今になっても説明がつかない。もはやろくに動かないジェガンを前進させ今にも爆発しそうなヤクト・ドーガに近づく。そこでナヤンは単身宇宙へでると、ヤクト・ドーガのコックピットを無理矢理こじ開け、中で気を失ったフウカを助け出し自身のコックピットへ入れそのまま母艦のサラミスへ帰った。

 

 

 

 

捕虜のその後はナヤンら一介のMSパイロットの及ぶところで無く、彼女ら捕虜は連邦軍のコロンブス級輸送艦に乗せられサイド3へ移送となった。




作者の気ままにつくる今作。そして主人公に必須の過去編。過去編はもう少し続くのでお付き合いください。
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