「万事休すってか、畜生」
ルードが呻く。ザクIIIが二機、ジェガンが三機それに完全武装した兵士が十人もはや勝ち目はなかった。しかしナヤンは諦めたくなかった。15年前、失ったあの子と同じにさせないために。
「俺は…俺は死なない!」
ビームバズーカを肩にあて、ナヤンは構える。
「中佐はおっしゃった。自分の目でみて考えよと。私は今それに基づいて動く」
その声が艦内に響く。次の瞬間二つの球体が船底からぶち抜いてくる。そして二つの閃光が放たれた。
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「あっ、あれはインコムだ。」
そしてビームサーベルに切り裂かれインコムを放った機体が現れる。深緑の機体。バックパックに二つの突き出たものがある。RX-94、量産型νガンダム。その機体の名はそう呼ばれる。
「奥の二つが貴方の機体です。時間がありませんからいそいで!」
ミリウスに急かされる様に急ぐナヤンはようやくその機体に辿り着く。
「これが、次の俺の相棒か…よろしく頼むぜ」
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「報告します。格納庫の壁が破られ、捕虜が宇宙へ出ました。」
伝令兵がファティマーに伝える。
「オーキスは使えないんだろ」
ファティマーは整備室へ通信を入れる。
「はい、先日の戦闘の損傷がひどく、不可能です。」
「そうかい。それじゃあ俺も出るとしますか。」
ファティマーはそこで言葉をいったん切る。そして前の席に座る人物に話しかける
「あんたも災難だな。嘗ての仲間と戦うこととなるとはな。」
「ステイメン出ます。」
「ステイメン発進。」
一般兵がいうとワイヤーが切り離され、デンドロビウムは漆黒の闇を進み始めた。
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「一斉に取り囲め相手は少数だ」
ギラ・ズール一機、ギラ・ドーガ三機、ジェガン二機、バウ二機、ジムⅡ四機がナヤンらの相手だった。
「ったく、こっちは初乗りなんたっての」
ナヤンらはギラドーガ、ギラ・ズールから放たれたシュツルム・ファウストをよけながら舌打ちする。
「しかしこの機動性、ジェガンすら凌駕する存在だな」
AMBACでクルリと回転、振り向きざまにジムⅡを撃ち抜く。
「そして、こいつの一番すごいところはなぁ!」
そう言うとある手順で機械を操作する。すると機体が変形し始め、 須臾のうちに変形し終えた。機名名MSN-001A1。通称デルタプラス。ラプラス戦争の折、大破した機体を改修、改良したものが本機である。そして一旦距離をとり、すぐさまMS形態に戻し対応できなかったジェガン、ギラ・ドーガを各一機ずつ撃破した
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「俺を見た奴はみんな死ぬぜぇ!」
ルードはメガ粒子砲でバウとジムⅡを撃破すると、ビーム・サーベルを生成すると斬りつけるジェガンと向かい合う。バチバチと火花を散らし、ビーム・サーベルをぶつけ合う。
「あんたが隊長かい?戦術ってやつがなってないねぇ」
事実である。そもそもいくらナヤンらが強いといっても、全方位から一斉斉射すれば勝てるに違いなかった。それをしなかったのは戦術ミスということは明らかだった。
「だまれ!この裏切り者がぁ!」
ジェガンのパイロットは叫ぶ。
「地獄でやってろ」
ルードはそういうと、もう一方の腕からビーム・サーベルを生成しジェガンを一刀両断した。
「俺も確実にそっちへ行くからな」
ルードの機体は 型式番号RX-160S、機体名バイアラン・カスタム。ティターンズのキメラというべき機体が今度は宇宙を舞う。
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「行け、インコム!」
ミリウスの量産型νガンダムから撃ち出された四つのインコムはジグザグに動き、クラップの方へ反射板を向ける。
「行きますよ。ビームスプレーガン」
腕部固定のビームスプレーガンから一直線に飛ぶビームは反射板にあたり、方向を変え、クラップのメガ粒子砲に直撃する。
「あっ悪夢だ…こんな…こんなぁ!」
それが聞こえたかのように、ブリッジの真ん前に来た量産型νガンダムのツインアイが光る。そして撃ったビーム・ライフルからはブリッジを包むに充分な光量をつくりクラップ吹き飛ばした。
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「流石にすげえな」
ナヤンは感心した。すでに敵としてでてきた十二機はすでに全滅している。
「十二機のMSが三分と経たずに…なんということだ」
増援として出撃したガザDのパイロットは驚愕した。
「β、δ小隊は艦隊の守備に、艦隊の指揮はナッツに任せる。γ、θ小隊は量産型νガンダム、俺はデルタプラス、ニーナはバイアラン・カスタムにそれぞれあたり、各個撃破されたし」
的確な指示をナッツが出したことで浮き足立っていたネオ・エゥーゴもまとまり始めた。
「さて、けりをつけに行くか。連邦軍が近づいてるらしいし。用意はいいな。」
「はい、マスター」
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闇と因縁は深く