若干クーナのキャラ崩壊注意……?
でも作者の中でクーナってこんなキャラなんですよね、
まあ逸脱しすぎてはいないと思うのでご勘弁を。
透刃マイ。
ゼルシウスを纏う蒼髪の美少女――クーナの持つツインダガーの名称である。
通常の武器としても破格の性能を持つマイだが、この武器は他にはない特殊な能力というものが備わっている。
その能力というのは、一言で言うと『存在の希薄化』。
所有者のフォトンを大量に喰らうことで所有者の存在を希薄にし、誰にも気付かれず、気にもされず、気づいても記憶に残りにくくするという隠密機器の最高峰ともいえる性能を誇る武器である。
(それ、なのに……)
目の前ではしゃぐ自分より幼いであろう少女は、隠密中の自分を発見した。
それだけでもクーナは内心焦ったものだが、そこまではまだ容認できた。
マイの隠密を見抜いたのは、これで二人目なのだ。
前例がある以上、必要以上に驚いたりはしない。
だが、自分の正体までも見抜かれたのは初めてだった。
(……始末するべきか?)
物騒なことを考える。
だが、彼女の仕事を考えると、不穏分子は潰しておくのが常だ。
「クーナちゃん?」
「あ、いや……えっと、アナタ、名前は?」
「サインに名前書いてくれるの!? やった、あたしはシズク! この子はリィンだよ!」
「……シズクに、リィンですね」
やはり知らない名前だ。
有名なアークスでは、ない。
始末しても、揉み消すのは容易いだろう。
(……けど)
ペンと、色紙代わりであろう自分の曲が入ったミュージックディスクを
純粋な目で渡してくるシズクを見て、クーナは毒気を抜かれたように溜め息を吐いた。
(……やはり向いてませんね……わたしにこの仕事は……)
「……お察しの通り、わたしはクーナです」
「知ってる! サインプリーズ!」
「……見ての通り、今のわたしはアイドルとして動いている訳ではありません。サインはまた別の機会に……」
してください、と言いかけて、クーナは眉を八の字にして今にも泣きそうなシズクを見てしまった。
これには、勝てない。
クーナは言いかけた言葉を飲みこんだ。
「……いえ、そうですね、わたしの質問に幾つか答えて頂けたらサインを書いてあげましょう」
「マジで!? やったー! 何でも訊いてよ!」
シズクは諸手をあげて喜んだ。
クーナは今流行のトップアイドル、サイン一つ貰うのもかなりの苦労が要るのだ。
それを質問に答えるだけで貰える、なんて言ったらクーナのファンが聞いたら発狂して羨ましがるだろう。
「まず、どうしてわたしが居たことが分かったのですか? わたしは完全に気配も姿も消していた筈なのですが」
「うーん、それについてはあたしも説明しづらいんだけど……」
うーん、と考え込むシズク。
どう説明したらいいか、迷っているようだ。
「……説明できないということは……勘ということですか?」
「大雑把に言えばそうなんだけど……なんというか、クーナちゃんの立っている『そこ』と、」
シズクはクーナの足元を指差した。
その後、本当に何もない、ただの地面を指差す。
「本当に何もない『そこ』とで、見ている時の感覚が違ったって感じ」
「ふむ……? イマイチ要領を得ませんね……」
「具体的にどう違ったとかは分かんないから、まあ勘……かな?」
「結局は勘ですか」
勘とはなんか微妙にちょっと違うような感じがするんだけどねーっと笑うシズク。
否。笑う、というか今のシズクは常時笑顔である。
憧れのアイドルと実際に話ができて心底嬉しそうだ。
テンションフルパワーマックス状態である。
「では次の質問ですが……」
「ふっふっふ、スリーサイズ以外ならお答えしよう!」
「……。わたしがアイドルのクーナだと何故分かったのですか?」
「え? 見れば分かるじゃん」
いや分かんないわよ、とリィンは心の中でつっこんだ。
髪の色から服装まで、何から何まで違う。
だが確かに、言われてみれば顔に面影はある……か。
「見れば分かる……? 姿恰好はおろか、口調や性格まで違うというのにですか?」
「うん、寧ろそれでバレないと思ってたの?」
「心外ですね……今まで正体を見破られたことなどありません」
「あ、でも最初少しだけ迷ったかな」
今までニコニコしながらクーナと眼を合わせて話していたシズクが、ふいに視線を落とした。
視線の先には、ゼルシウスという薄い防御に覆われたクーナの胸部。
つまりおっぱいをガン見して、一言。
「胸が、テレビで見た時より大分小さく――」
「黙りなさい」
刹那。
透刃マイの刃が、シズクの首筋に押しつけられた。
冷たいフォトンの感触に、思わずごくりと喉を鳴らす。
「ちょ、シズク!」
リィンがソードに手を掛けながら、シズクの名を叫ぶ。
クーナが少し力を入れればシズクの首は飛ぶ。
……が、刃はすぐに下げられた。
「…………失礼、取り乱しました」
「いや、あたしこそごめん」
「シ、シズク大丈夫?」
リィンが心配そうにシズクの首元を覗き込む。
薄皮一枚、切れていない。全くの無傷だ。
「全く……他人の身体的特徴に突っ込むなんて野暮ですよ」
言いながら、クーナは一瞬だけちらりとシズクの胸を視界に入れた。
普段であれば気に留めないような行動だったが、タイミングもありシズクは敏感に反応する。
「クーナちゃん、今あたしの胸見て『勝った』とか思ったでしょ」
「っ!? そ、そんなことありませんよ」
「うばー! 分かるんだからねそういうの!」
「ぐっ……ですが先に胸の話をしてきたのはそっちでしょう」
ぎゃーぎゃーわーわーと、貧乳同士の醜い争いが始まった。
正直貧乳具合ではどっちもどっちである。
「言っとくけど、あたしまだ成長期真っ最中だからこれから大きくなるんだからねー!」
「それを言うならわたしもまだ十六、全然成長の余地はあります」
「ぐぬぬ」
「ま、アナタのような幼女フェイスが巨乳になってしまったら児童ポルノ法に引っかかってしまうかもしれませんし無乳で丁度いいんじゃないですか?」
「うばっ。……あ、アイドルとしてパッドで誤魔化すのってどうなのかなぁ?」
「うぐっ、……いいんですよ、アイドルというのは夢を与える仕事なのですから」
「ちょ、ちょっと何で喧嘩になっているのよ」
二人の低次元な煽り合いに、たまらずリィンは横から口を出した。
当然、二人の視線はリィンに注がれる。
そう。
貧乳二人とは次元の違うC……いやDカップはあるであろう
今の二人にはこれ以上ないくらいの煽りとなってしまうのであった。
――動いたのは、同時だった。
「シンフォニックドライブ!」
「エイミングショット!」
「ちょっ、ジャ、ジャストガード!」
蹴撃と銃弾が交差し、リィンの生成したフォトンの盾に激突した。
辺りに大きな衝突音が響き渡る。
「ちぃっ、その胸抉り損ねたか」
「今のを防ぐとは……新米の癖に――いえ、巨乳のくせにやりますね」
「ふ、二人とも変なテンションになってるから落ち着こう? ね?」
自分がキレたら終わりだ、もう収集付かない。
と、リィンは急に攻撃された怒りを抑えながら言葉を紡ぐ。
「ほら、胸の大きさなんてどうでもいいじゃない。小さいのが好きだって人もいるわよ」
「そのおっきくて柔らかそうなのを揉ませてくれれば落ち着くかも」
「わたしも興味あります」
「スタンコンサイド!」
抑えきれなかった。
ソードの腹部分での殴打を狙うが、シズクとクーナはこれを間一髪で避けた。
「ちょっと一回頭冷やそうか!」
「うばぁー! その乳揉ませろー!」
「これより巨乳討伐任務を開始します……」
こうして三人のじゃれ合いの様な戦いが始まった。
けど良く考えたら二対一なのでリィンに勝ち目はないのであった……。
*****
「それでは、わたしはそろそろ任務に戻ります」
少し遊びすぎました、とクーナは額の汗を拭きながら言った。
場所は先ほどまでと変わらず火山洞窟の一角。
リィンが胸を抑えて涙目で体操座りしている横で、シズクとクーナは手を振り合った。
「またねクーナちゃん! これからも応援してるよ!」
「ありがとうございます。……ですが、わたしがアイドルのクーナだということはくれぐれも内密にお願いしますね」
「分かっているよー、あれでしょ? アイドルだからって警戒を緩めたお偉いさんとかから情報を引きだして、その情報に応じて今のアークスモードのクーナちゃんが仕事をするとかそういうのでしょ? それなら広める訳にはいかないもんねー」
「……アナタはホント底が知れませんね」
合ってた? と笑うシズク。
ノーコメントにしておきます。と首を竦めるクーナ。
「どうやらその鋭さ、察しの良さがアナタの武器のようですね。……忠告しておきますが、不用意に色々なことに突っ込まない方がいいですよ」
世の中には、察してはいけないことや、見抜いてはいけないことがある。
無意識だろうと意識的だろうと、知ってはいけないこともある。
「わたしの標的が、アナタたちにならないことを祈っています」
「……ああ、仕事ってそういう」
「あと、『例の件』について何か分かったらお願いしますね」
「うん、任せてー」
その言葉を聞いて、クーナは微笑みながらゆっくりと姿を消した。
まだそこに居るだろうにもう見えない。
シズクにだって、『ああ何となくそこに居る気がする』程度にしか分からない。
「サイン、ありがとねー!」
スタイリッシュな文面で書かれたクーナのサイン入りミュージックディスクを振りながら、シズクは叫んだ。
どういたしまして、と聞こえた気がした。
「ふぅー、いやぁまさかクーナちゃんとこんなところで会えるなんてねー」
「ぅう……すっごい揉まれた……」
「ほらリィン、そろそろ残りの分龍族倒してデータ採らなきゃ」
そう、クーナの登場ですっかり忘れていたが今は『龍族生態調査』というクエストの真っ最中なのだ。
龍族を倒し、データを採取して龍族の生態等を調査するクエストだ。
とはいっても、龍族の生態の大部分は判明しているので最近は生態の調査というより、近頃アムドゥスキアにも増えてきたダーカーによる龍族への影響を調べるという意味合いが強い。
以上、重要そうだけどシズクら一般アークスには何ら関係の無いクエスト詳細でした。
今更過ぎる。
もう数匹倒せばクリアだ。
「もー、いつまでもいじけてないでお仕事するよー?」
「うぅ……もげるかと思ったわ」
「ちょっと悪ノリしちゃっね、ごめん」
ごめんねー、とリィンの頭を撫でる。
しばらく撫で続けると、リィンは漸くゆっくりと立ち上がった。
「別にいいわよ、……少し、楽しかったし」
「リィン………………マゾなの?」
「違うわよ! 何でそうなんのよ! もういいからさっさと残りのノルマ達成するわよ!」
「あはは、了解」
笑いながら、二人は火山洞窟を再び歩き出した。
丁度よく現れた数匹の
二人の初アムドゥスキア探索は成功に終わったのだった。
「あ、ディーニアンがレア落とした」
「うばぁあああああああ!? 何でリィンだけえええええ!?」
リィンは 『ラコニウムの杖』 を てにいれた!
この前採掘基地防衛線行ったら床ペロしちゃってやっちまったとか思ってたら、
シズクという名前の人が復活させてくれて運命を感じた。
その後キャラクターサーチでシズクの名前を検索したらシズクめっちゃ居ることを知った。