七人も場に居ると描写がむずくて時間かかるー。
誰のセリフか分からないセリフとかあったらごめんなさい、脳内変換しといてください。
「第一回・チーム対抗ボーリング大会ぃぃぃいいい!」
SGNMデパート・ボーリング場。
サイバネティックなレーン群の一角で、メイは指を上に掲げながら叫んだ。
呼応するようにシズクとマコトが「おー!」と拳をあげたが、他のメンバーの反応は薄めである。
「大会、って……私ボーリングやるの今日が初めてなんですけど」
「私もですねぇ」
リィンとラヴが、軽く手をあげながら言った。
「リィンは兎も角、ラヴやんも初めてなの?」
「そうなんですよー、私ってほら、えっちなことばかりに興味津津ですし」
「意外ね」
それは自慢げにいうべきことなのか? というツッコミをシズクが入れようとした瞬間、その前にアヤが口を挟んだ。
「意外? そうですかね?」
「ええ、だって……ボーリングは三つある穴(意味深)に指を差し込む競技でしょう?」
瞬間、ラヴは目を見開き、その発想はなかったと言わんばかりに身体を震わせた。
瞬間、メイはリィンの両耳を塞ぎ、シズクはリィンが抵抗できないように両腕を抑えた。
「さらに言うならば、三つの穴が空いた球で天にそそり立つ十本の
「あ……あぁ……そんなに入らないよぉ……」
「そして極めつけに……球を投げ終えた瞬間を後ろから見てみなさい」
こればかりは実際に見てみないと分からないわ、とアヤは二つ隣のレーンで今まさに投げようとしている女性を顎で示した。
如何にもスポーツ少女といった感じの女性だ。
美しいフォームから放たれたボールは、見事ストライクを獲得した。
が、アヤとラヴの視線はボールなど欠片も見てはいない。
全ては彼女の尻に注がれていた。
投げ終えた瞬間の、後ろに突き出された尻を。
「…………アヤさん、私は今日大切なことを学ばせて頂きました。ボーリングは、性的です」
「分かって頂けたようで何よりだわ」
「くっ……淫乱キャストとして今までこんな性的な競技を知らなかったなんて……一生の不覚!」
「いいのよ、誰にだって分からないことはあるし、それは恥ずかしがるようなことじゃないわ」
「いやお前らはもう少し自分の言動に羞恥心を持ってくれ」
ずばっとメイのツッコミが炸裂して、アヤとラヴはてへぺろ、と舌を出した。
反省する気ゼロである。
(嫁が日に日に変態になって……いや、元からか畜生)
「さて、ボーリングが性的な競技だということも証明されたところでゲームを開始しましょうか」
「一気にやる気が削がれたがしょうがない、始めるか」
レーン一つ一つに備わった端末のボタンを押す。
その瞬間、レーン上部のスコアボードと電飾に明かりが点った。
「はい、じゃあ各々ボール持ってこーい」
「「「はーい」」」
リィンの耳から両手を離し、ボーリングの球が置いてある方へリィンを誘導しながらメイは言った。
この中では年上だからか、何となく仕切り役になっているメイであった。
「メイさん、何でさっき私の耳塞いだんですか?」
「ちょっとレベルが高すぎたから……」
「?」
まあいいや、とリィンはレンタルのボーリング球が陳列されている方にてけてけと走っていった。
興味がボーリングの球に移っただけかもしれない。
ウチも球選ばなきゃ、とリィンの後に続くメイに、おずおずと話しかけるピンクキャストが一人。
ていうかラヴである。
「えーっと、メイ、さん?」
「ラヴやん? どしたの?」
「いえ、一番こういうの慣れてそうだから聞きたいんですけど、ボーリングの球ってどれくらいの重さがいいんですかね?」
よかった、下ネタじゃなかった、と心の中で安堵しつつ、「ああそれはね」とメイは答える。
「女性の場合は大体7~11ポンドかな……っとキャストだとそういうのは意味無いか。自分がちょっと重いと感じるくらいが丁度いいかなー」
「成程、軽過ぎても駄目ですか」
「軽いとピンが倒しにくいからね」
言いながら、メイは12ポンドの球を手に取った。
フォトンで肉体強化していなくとも、アークスは戦闘業である。
当然筋肉は普通の女子より付いているので、これくらい当然といえよう。
「ボクもこれくらいかなあ」
「わ、わたしも……」
マコトとリナも同じく12ポンドを取った。
アークス女子としてはこれくらいが平均なのだろう。
「私は11ね」
「うばー……あたしは9で丁度いいかなぁ」
「はっはっは、まあ女の子はちょっと非力なくらいが可愛いんじゃないか?」
「えっ」
リィンが、16ポンドのボーリング球を軽々と振りまわしながら、心底驚いたような声を出した。
「…………」
「…………」
視線が、リィンに集まる。
リィンはそっと16ポンドを棚に戻し、11ポンドを手に取った。
「ぼ、ボーリングの球って重いですねぇ」
「リィン、遅い、遅い」
フォトンで強化していないにも関わらずこの筋力である。
流石アークライトと言うべきか否か……。
「ていうかボーリング球軽いんですよ! 一番重いのでも私が昔修行に使ってた模擬剣の半分もないじゃないですか!」
「何でキレてるか分からんけど落ち着いて、どうどう」
「うぅ……どうせ私は可愛くない女子ですよ……」
リィンは涙目になりながら、頬をぷくぅーっと膨らませた。
可愛い。ていうかあざとい。
「もういいよ、私16で妥協する」
言って、リィンは16ポンドのボーリング球を再び手に取った。
その動作は非常に軽やかしい。16とか男子でも使うやつ少ないのでは。
「じゃあ私も16で」
「ラヴちゃん!」
ラヴがおもむろにリィンと同じ重さの球を手に取った。
特に無理をしている様子はなく、ラヴもまた軽々しくその球を胸元に抱えた。
「へ、平気なの?」
「私、キャストですから力強さが自慢なのですよ」
「仲間! 仲間がいた!」
「ちなみにベッドの上での強さも自慢ですよ」
「ごめんそれはよく分からない」
キャストは、身体が機械で出来た人造生命体――もしくはサイボーグ体の種族だ。
当然ヒューマンやニューマンより力は強いだろう。
ていうかキャストと力比べできるヒューマンニューマンとかいたらびっくりなレベルでキャストの方が基本的な腕力は上だ。
ただ、キャストはフォトンの扱いが他の種族と比べて劣るという特徴があるのだが――まあそれについては今語る必要はないだろう。
「ほら、いー加減始めるよー」
「いつまでも駄弁ってないでさー」
いい加減業を煮やしたイケメン女子二人もといメイとマコトが、レーンを指差しながら言った。
気がついたら前準備だけでかなり時間を費やしているではないか。
これはいかん、と一行はてきぱきと持っている球を球置き場へ置いていく。
今回借りたレーンは二列だ。(七人で一レーンは時間がかかる)
チームごとに別れてもいいのだが……。
「親睦を深めるためにチーム関係なしに別れよっか、ランダムでいい?」
「最初にチーム対抗とか言ってたのは何だったのよ……」
「いやまあ、あれはノリで言っちゃっただけだし……」
言いながら、メイはレーンに付いている端末を操作し、『ランダム割り振り』と書かれたボタンを押した。
これだけで自動的に七人が二つのスコアボードに4:3で振り分けられるのだ。便利。
「えーと、こっちのレーンが
「良い具合に別れましたね」
初心者が二人別れて、チームメンバーの混ざり具合も計ったように丁度いい。
偏るようなら何度かランダムボタンを押そうかと思っていたが、これでよさそうだ。
「よし、じゃあレーン対抗で平均点勝負な。勝った方の一番得点高いやつが負けた方の一番得点低い人に何でも命令できるって感じで」
「えぇっ、初心者不利じゃないですか?」
「初心者にはハンデとして……シズク、どれくらい付ければいいと思う?」
「んー?」
メイに話を振られ、シズクは目を細めてリィンとラヴを見た。
少し考え込むように顎に手を当て、答える。
「リィンが+30、ラヴちゃんが+40……ですかね」
「少なくない?」
「リィンは運動神経良いし、ラヴちゃんはキャストですからね、これでも良い勝負すると思いますよ」
「ふぅん、そんなもんか。二人ともそれでいい?」
特に異論はないようで、リィンとラヴは素直に頷いた。
さて、色々と前準備が長引いてしまったが……ようやく。
ボーリングスタート、である。
私は普段9ボンドでやってます(非力)。
フォトン使い放題の超次元ボーリングとかも書きたいけどまあそれは別の機会に。
メイさんが使いやすすぎてついセリフが多くなってしまう。
そしてリナさんが使い辛すぎてセリフが少ないって言うか今回一つしかねぇ……。
精進せねば……。