魔法先生ネギま! 子供先生と機械兵士   作:残月

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日常編になります


麻帆良での日々④

 

 

 

2-Aが最下位を脱出出来てから次の日。ネギやヴァルゼルドは学園長室に来ていた。

 

 

「フォッフォッフォッ……ネギ君や2-Aの最下位脱出おめでとう」

「あ、ありがとうございます!」

 

 

学園長はネギに祝辞の言葉を述べると1枚の用紙を取り出す。

 

 

「来週から本格的な教師として学園に登録する手はずになっとる。ヨロシク頼むぞい」

「はい!」

 

 

ネギは学園長から書類を受け取ると嬉しそうに元気よく返事をする。

 

 

「うむ。で本格的に教師として働くに能ってヴァルゼルド君にはサポートを頼みたいんじゃ」

『本機がサポートでありますか?』

 

 

ネギの反応に満足した学園長はヴァルゼルドに視線を移す。

 

 

「うむ。2-A副担任は源しずな君に任せとるんじゃが彼女の都合が合わない時にヴァルゼルド君に代理を頼みたい。ま、滅多にそんな事にはならんじゃろうがの」

『了解であります』

 

 

学園長の言葉にビシッと敬礼をするヴァルゼルド。

話を終えるとネギとヴァルゼルドは寮へと一緒に歩き出す。

 

 

「来週から本格的に先生かぁ~。よーし、頑張らなきゃ!」

『その意気であります』

 

 

書類を振り回しながら元気一杯のネギ。普段は大人びた印象だったり、大人な発言をするだけに、この姿が非常に年相応に見えた。

 

 

『本機もサポートするでありますから一緒に頑張るであります』

「わっ!?」

 

 

ヴァルゼルドはネギを抱き上げると自身の肩に乗せた。

魔法とは違い、物理的に高い位置にされる肩車をされてネギも最初は驚いたがすぐにご機嫌になったいた。

因みにこの光景を見た通りすがりはネギとヴァルゼルドが『腕時計型のコントローラーで父からの遺産のロボットを操る少年とその巨大ロボに見えた』と証言した。

 

 

「あーネギ君とヴァルゼルド-!」

「まき絵さん」

『まき絵殿』

 

 

そして寮へと向かう最中、元気な声でまき絵が駆け寄ってきた。

 

 

「まき絵さん、これから帰るんですか?」

「うん。部活も終わったからね。ネギ君とヴァルゼルドもお帰り?」

 

 

ネギはヴァルゼルドの肩の上からまき絵に話し掛ける。

 

 

『本機とネギ殿は学園長殿に呼ばれ、現在帰投中であります』

「そっか。じゃあ私も一緒に帰るー!」

 

 

そう言って、まき絵も一緒に寮へと帰る事になる。

 

 

「それにしてもネギ君、羨ましーなー」

「え、何がですか?」

 

 

ヴァルゼルドの隣で歩くまき絵はネギを羨ましがっていた。

 

 

「ヴァルゼルドの肩車だよ。高くて面白そうなんだもん」

「あ、そうですね。確かに高くて面白いです」

 

 

まき絵の言葉にネギは思った事を口にした。ネギ位の年頃なら肩車をされる事に楽しさを感じるだろうしヴァルゼルド自身が背が高いから楽しさも倍増である。

 

 

『まき絵殿も乗ってみるでありますか?』 

「え、でも私……重いかもよ!?それにネギ君も既に乗せてるんだし」  

『そんな事は無いであります、まき絵殿は軽いでありますよ。それにネギ殿を乗せていても本機には何ら支障はないであります』

 

 

まき絵の言葉を否定したヴァルゼルドは言うやいなや、まき絵を抱き上げると肩に乗せた。

右肩にネギ。左肩にまき絵を乗せた構図になるとヴァルゼルドは何事も無かった様に歩き始める。

 

小学生位の子供と中学生の女子を肩に乗せて歩くロボット。光景としてはかなりシュールである。

そしてそのまま寮へと到着したヴァルゼルドはネギやまき絵と別れ、エヴァ邸へと帰るのだった。

 

 

因みにネギやまき絵がヴァルゼルドに肩車されているのを見た他の子供達が羨ましがり、後にヴァルゼルドに肩車を望む様になるのだが、それはまた別のお話。


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