ナイトメア・オブ・ライ   作:兜割り

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お久しぶりです。

Amazonでは神装機竜最新刊が12日に発売とあるので実家近くの本屋を駆け巡ったけど見つからなかった兜割りです。

約二ヶ月ぶりの更新となりますがそこまで話は進んでおらずこの作品独自の設定を盛り込んでおります。寧ろ、本文よりも後書きの方が重要かも……。


戦友と母と妹と

「おーい、ルルーシュ。大丈夫ー?」

「…………」

「ああ、ごめん。悪かったって。弄り過ぎた」

「…………」

 

――これは赤飯は無しにしておくか。

 

()()()()()マグカップに新しいコーヒーを注ぎながら俯きプルプルと震えているルルーシュを心配する。

 

つい先程投下した爆弾発言にルルーシュは羞恥に顔を染め、驚愕の叫びを上げた。そして、キッチンで赤飯の冷凍パックを取り出したライの姿を見て、手元にあったコーヒーを一気に全部飲み干した後、空になったマグカップをライ目掛けて投擲したのだ。……羞恥で真っ赤になった顔で口中に広がる苦みと不味さの凄まじさを表す、壮絶に歪めた奇妙な表情をしながら。

 

しかし、運動神経はそこそこ良けれど、体力、筋力、持久力が人並み以下である彼の投擲など、かつて蛮族が放つ矢の豪雨、投擲される石の雪崩、現代ではKMF(ナイトメアフレーム)を含めた剣林弾雨を生き延びて最強の地位を得たライからすればマグカップを見ずにキャッチすることなど容易いことだった。

 

――けどC.C.は兎も角、ちゃんとやれたのか?

 

どうも目の前でまだプルプルと真っ赤に震えている皇帝少年を見て、どうも()()()()()を行う光景が想像できない。異常な才能というものは、どこかそれに応じた欠落――彼の場合は肉欲か――があるらしいと聞く。各言う自分もそれに当て嵌まるのだが、それ以上考えるのはやめた。友人の体験事情を想像するのは野暮だし、これも一種の不敬罪に当たる。そして何より、

 

 

「……ライ、貴様何か良からぬことを考えているだろ」

 

 

まだ僅かに顔を赤く染め、コーヒーの苦みから回復したルルーシュが底冷えするような声と射殺さんばかりに鋭い視線を向けてくるからだ。もし、考え続けていたならば両目からハドロン砲が出てくるかもしれない。

 

ライは努めて笑顔で、腕をひらひら振り、

 

 

「い~や、別に」

「…………」

「あっちょっと待てっ!?両目のコンタクトを取ろうとするなっ!それは流石に洒落にならないぞっ!!?」

 

 

慌てて視界を腕で塞いだ。悪ふざけが過ぎたとはいえ、『ギアス』を使用するのは反則過ぎる。あちらが反則を使うのならばこちら反則を使うとしよう。

 

ライは視界をルルーシュの顔だけ右腕で遮りながら、残った手を喉に当てる。

 

 

「そっちがその気なら、僕も使わせてもらうよ。同じ『絶対遵守』のギアスだけど、そっちは視覚、こっちは聴覚。この状況ならどちらに勝敗がつくか分かるだろ?」

 

 

暫し、緊迫した空気が張り詰めるがやがて、ルルーシュは両目にコンタクトをはめて腕を下げ、フンと鼻を鳴らした。その動きを確認したライはホッとし、腕を下げた。

 

無論、お互い本気で使うつもりなど毛頭ない。これはただの悪ふざけ。十代の少年同士が行う、ちょっとした悪ふざけのようなものだ。使ってしまったら、これまで培ってきたものが全て無になってしまう。彼らは皇帝と騎士、主従として世界に広められているが、本質は友と友。友情、似たよった過去、後悔を共有し理解、共に修羅道を突き進んだ仲。ギアス(王の力)など使ってしまえば、それらが全て無に還してしまう。そんなのは御免だった。

 

 

「……お前はどうなんだ?」

「ん?何が?」

「だから、その……『経験』という奴だ」

 

 

自身の言葉に恥ずかしさを覚えたのか、治まった顔の羞恥の色が再び顔に浮かび上がるルルーシュを見て苦笑し、

 

 

「僕も一応はあるよ」

「あるのか……!恐ろしく意外に感じるぞ……」

「と言っても性教育の実戦てな感じで相手は乳母だよ。僕の生まれた時代は、十五に成る頃に乳母を相手にするのが常識だったからね。けどそれ以外に経験はないよ。何分肉欲や異性に関してはどうしても関心が向かなくて」

「そうなのか。見た感じでは、カレンとは良い雰囲気だと思っていたんだが?」

 

 

――カレン。

 

その名前を耳にしたライの顔が苦悩に満ちて歪んだ。

 

紅月カレン。

ライと同じ日本人の母とブリタニア人の父を持つハーフの少女。ルルーシュやライと同じくアッシュフォード学園に共に通った生徒会メンバー。黒の騎士団に所属しKMF(ナイトメアフレーム)での実力は一騎当千のラウンズ級、かつて黒の騎士団ではライと二人で『双璧』と謡われた、無二の戦友……。

 

フラッシュバックするのは、二か月前に行った最終決戦。

 

ライは第十世代KMF(ナイトメアフレーム)のコックピットから、下した二機のKMF(ナイトメアフレーム)を見下ろしていた。

 

翼を捥ぎ、四肢を砕いて、首を刎ねられ、要塞に転がされたランスロット・アルビオン。

 

目立った外傷はなく、エナジー切れを起こし膝をついて停止した紅蓮聖天八極式。

 

もうこの二機に抗う力はなく、後は操縦桿のトリガーを引けば完全勝利となる。だが、ライはその二機を操縦する二人を殺す気など毛頭なかった。

 

この二人は後の――『計画』が遂行した後の時代に必要となる人材だ。()()()生かした。

 

無力化した二人をその場に置いて去ろうとした時の通信。

 

騎士だった少年からは通信越しでも響く怒り狂った叫び。あの誰にでも心優しくできる少年の、共に学園で過ごした記憶の中の彼とは思えぬ猛虎の絶叫。

 

怒りをぶつけられた。憎しみも吐かれた。必ず殺すと殺意を剣に込められ、叩きつけられた。だからこそ、彼は『敵』にこそなれど恐るるに足りなかった。そんなものは自分には無意味だ。怒り、憎しみ、殺意など人生を他者の血で染め上げ、そしてこれからも染め上げ続ける自分にとっては柳に風。だから、彼は自分には届くことなく、下された。

 

だが、カレンは違った。

 

彼女は彼と違い、怒りも憎しみも殺意もなかった。

 

ただあったのは……哀しみ。

 

彼女は自分と戦うと同時に、哀しんでいた。

 

だからこそ、ライは最も彼女に苦戦した。

 

それがライには、スザクが放ったような怒りや憎しみ、殺意よりも堪えた。藤堂も千葉も玉城も、かつて共に黒の騎士団として共に戦ったメンバー達も同じようにライに感情をぶつけて来たのに……。

 

第九世代のKMF(ナイトメアフレーム)二機を同時に相手取り、先にランスロット・アルビオンを下した。残った紅蓮聖天八極式など時間の問題かと思ったが……どうしても攻め切ることが出来なかった。

 

自分が乗り込む第十世代のスペックと技量ならば、そのまま制圧出来たはず。なのに出来なかった。結果、紅蓮のエナジー切れで勝敗はついた。

 

沈黙し、無力となった紅蓮を置いて去ろうとした時。

 

――行かないで、ライ……。

 

その通信から流れて来た、あの常に勝気に満ち溢れていた少女の声、嗚咽。

 

今でも鮮明に思い出せる。そのつどカレンと共にいた記憶が溢れ出て、記憶が脳内でリフレインする。

 

それを押し止めるためライは強く、大きく頭を左右に振った。

 

 

「……大丈夫か?」

 

 

突然の行動に案ずるような声を上げるルルーシュに、ライは頷きを返し笑って見せた。今までのものと比べれば弱弱しく、無理に作っていることはバレバレである。

 

 

「彼女は……戦友だ。僕にとって初めて背中を預けられる実力者、それ以上もそれ以下の評価もない」

「俺は戦友じゃないのか?」

KMF(ナイトメアフレーム)に搭乗するたびに壊しまくった君を戦友として信頼するには不安がある。僕にとっての戦友は共に肩を並べられる人間、だから君は戦友足り得ないよ。だから君は――僕の全てを預けることが出来る『主』だよ」

 

 

そう、紅月カレンは戦友。彼女自身の人柄も何もかもが好ましいと気に入っていた。彼女と共にいることにも心地よさを感じていた。出来得ることなら戦いたくないと思った。

 

だが、ライはそんなカレン(戦友)よりもルルーシュ()を選んだ。

 

記憶を取り戻し、黒の騎士団のメンバー達、無論カレンからも帰還を喜ばれても、彼がいない、追放されたことを知った際には全員の制止すらも振り切って脱走したのだ。

 

 

「そうか……そう言うのならそれでいい。だが、お前は皇帝になったのだろ?いくら在位が短かったとはいえ、後継者、世継ぎとして結婚など考えたこともないのか?」

 

 

ああ、とライは首を縦に振った。

 

 

「皇帝となった十七歳の当時……いいや、もう名乗れないブリタニア姓を名乗っていたころの僕にとって世界は母上と妹の三人で完成されているものだったんだ。支えてくれる友人も仕えてくれる臣下もいない、というか必要と感じていない時代だった。だからかな、妻とか恋人といった『部外者』を世界に入れることなんか考えたことなかった」

 

 

今思えば勿体ないことしたなぁ、と軽口で笑うライにルルーシュは同情した。

 

ルルーシュ自身も幼少の皇子時代の生活は幸いに満ち溢れていたとは言い難いものだった。ブリタニア皇族という権力闘争の縛られる一族であることから、さらに庶民の出である母を持ったことも相まって、他の皇后や貴族に様々な嫌がらせをされた覚えがある。それでも不幸だけではなかったと思えるのは、()()()最愛だった母マリアンヌ、妹であるナナリーに加えて異母兄弟姉妹であるシュナイゼル、クロヴィス、コーネリア、ユフィ、マリーベルといった存在がいてくれたからこそだ。

 

ライの場合は、そのコーネリア達がいない状況だったのだ。それを想像しただけでルルーシュは胸に息苦しさを感じた。家族だけでなく、他者と関わることで人の世界は広がると言っていい。そうだというのにまだ多感な幼少時代、思春期ともいえる時代にたった三人で世界を閉じてしまうのは歪んでいる。

 

 

――だからこそ聞いてみたくなった。

 

 

「なら当時の……『王』としてのお前自身(ライ)を今のお前(ライ)に聞いてみたいな」

「え……?」

 

すると、新しくコーヒーを注いだカップを持ってきたライはどこか困った表情をして、ルルーシュの元に置いた。

 

ライの皇族時代は彼にとってトラウマでしかない。そんなものは口に出すのも苦しいものだ。自身の傷口を抉り出し、曝け出させる。我ながら身勝手な頼み事かもしれないが、是非とも聞いてみたかったのだ。

 

 

「僕の皇帝時代……?なんでそんな話を」

「聞いてみたくなったのさ。そんな歪んだ『皇帝』がどうして俺を友として認めてくれたのかを。いや、どうせなら第二次トウキョウ決戦で記憶を取り戻すまでのことを聞いておきたい」

「いや、そこまで話すのか?楽しくも面白くもない、殺伐としたことしかしてないよ」

 

 

渋るライにルルーシュは力強く頼むと口を開き、

 

 

「解っているだろ。()()()()()()()()。俺とお前がこうして話すことが出来る()()()()()だ」

 

 

――最後、最後……。

 

その言葉がライの胸中に何度か響いた。そうこれが最後。

 

計画が最終段階に入った今、もう自分とルルーシュが『友人』として会うことも会話することもこれが多分最後になる。

 

計画の完遂はライがライ(自分)を捨て、『(ゼロ)』になること。そうなればライという存在はもう誰にも伝わることなく消える。残るのは、ナイトオブゼロ(最強の騎士)となって築いてきた暴虐と悪逆の数々のみ。

 

だからこそ、ルルーシュは聞きたかったのだ。自分は彼の暴虐の真実を知っている。彼は自分の『騎士』であり、『友』であり、そして自分は彼の『主』だ。彼の真実の、嘘偽りのない真実の軌跡を知りたかった。

 

自分が彼の『主』で『友』であるために。

 

その事実はライもよく理解している。理解しているからこそ、ここまで共に『主』の剣であり盾となってきたのだ。だから――

 

 

「――しょうがないな。なら話してあげるよ、ルルーシュ。けど長くなると思うから、そのテーブルのピザ一緒に処分してくれよ」

 

 

やれやれと首を振って椅子に座るライに、ルルーシュは笑みを以って頷いた。

 

 

 

 

 

――◆◆◆◆◆――

 

 

 

 

 

すでに時計の短針が一時を回った頃、ライを自分のことを話し――始めなかった。

 

まず行ったのはテーブルに置かれたピザを食べ始めることだった。流石に全て話し終えた時には、三種とも冷めきってしまう。……もし冷まして食べなかったら、これを差し入れた魔女に何かしらされるのではないかという恐怖を感じたからではない。ないったらない。

 

ルルーシュはシーフード、ライは照り焼きチキンを一切れ千切り口に入れた。間食には少々重すぎるが問題ない。ちなみに、二人は太るなどと考えたことも経験もない。お互い体質だろう。

 

ライは温めたピザを歯で噛み、伸びたチーズを唇で千切る。硬いピザの生地と暴力的といっていい、チーズの濃い味が口中に広まる。薄くスライスされたピーマンやトマトの食感を味わいながら喉へと流し込んだ。

 

――うん、久しぶりに食べるけど悪くはない。

 

正直、ピザはそこまで好きではない。美味いことは分かっている。食べれないことはないが、なんとなく苦手で手が伸ばしにくい。原因としては溶けたチーズという物に馴染みがないのだ。

 

数百年前に生まれたライにとってチーズは鈍器ともいえる硬さを誇る塊を切り分けて食すのが基本だった。後は皇子の自分を引っ張り出して、母に教えさせられ作らされた乳腐……日本の粗製チーズぐらいだった。

 

それなのにそのチーズを溶かしてパン生地に乗せる食べ方に記憶を無くした当時に、ピザの存在を知った時には軽いカルチャーショックを受けたものだ。

 

だが、今はそんなピザがただただ有難い。美味い食品という物はそれだけで会話を生んでくれる。

 

――ありがとう、C.C.。

 

心の中で差し入れてくれた魔女に感謝の言葉を告げて、一切れを平らげた。

 

 

「さて、どこから話せばいいのかな?」

「お前の話しやすいところで構わん」

 

 

考えるライにピザを一切れを食べ終えたルルーシュに、ライはうーんと唸った。そこで話の起点が見つかったのか、ハッと顔を上げた。

 

 

「よし、じゃあ僕の母から話をしよう」

「待ていっ……!」

 

 

想像の範囲外だった起点にルルーシュは思わず、皇帝ではなく殿様口調でストップをかけた。何というか、最初が母親についてとはライらしいと言えば、ライらしいが……。

 

 

「何だルルーシュ。急に話の腰を折って」

「俺はお前の母親について聞きたいんじゃない。お前について聞きたいんだ。それが明後日の方向に進めば止めもする」

「明後日じゃないよ。言ったでしょ、当時の僕の世界は母上と妹で構成されていたって。だから僕を知るには、二人について知った方がいいんだよ」

「あの『狂王』がマザコンとシスコンを拗らせて帝位を取ったか……世のブリタニア人が聞いたら、嘆くだろうか、一笑に伏すだろうか」

「君に言われたくないよっ。――マザコンシスコンテロリスト皇帝!」

 

 

お互いにマザコンとシスコンであることを罵った後、二人は項垂れしばらく顔を隠した。自覚はあるのだ。だが、それを他人に言われると内心くる。自身の業の深さに。まぁ、それで死んでいった人間からしたら堪ったものでないだろう。恐らく、『Cの世界』に溶けたら、罵詈雑言は覚悟しなければ。

 

そして、先に回復したライが咳払いをし、

 

 

「そ、そもそも君も自分の母親についてクラブハウスで長々と話したんだ。お相子というのは変だけど母上について話させてもらうよ……」

 

 

回復したルルーシュが程々にな、と口を開いたのを見てライは語り始めた。

 

 

「まず母上の出自は、君も僕の血で知ったように数百年前に当たるの日本の皇族……らしい」

「らしい?」

「教えてくれなかったんだよ。故郷について、両親――僕の祖父母に当たる人たちとか、日本にまつわること、自分のことは殆ど教えてくれなかった。海を渡ってまでブリタニアの小国に嫁いだ理由も」

 

 

ライは首を振って、

 

 

「教えてくれたのは折り紙や日本がルーツの武術くらい。一度、嫁いだ理由を聞いてみたことがあったんだけど……」

「なんて言われた?」

「『嫁いだんじゃない。ひ弱な原住民の前に慈悲深く降臨してやったのよ。――阿呆』って」

「おい……そんなことを言ったのか……?」

 

 

ライの口から放たれた言葉に顔色を失ったルルーシュに、ライは引きつった笑みでコクリと頷いた。

 

 

「まあ、この一声で解るようにとんでもない人だったよ。本当に、説明するのも難しい性格。馬鹿と天才は紙一重というか寧ろ両方くっつけてエロスとバイオレンスを加えてコンクリートミキサーで混ぜ合わせたら母上になったって感じ。世界はちゃんと地動説で私が太陽だ、右をトバしたら左もトバせを豪語してた人って言えば解るかな……?」

「説明になっていないが大体解る。つまりは自己中此処に極まれりな女性か」

「うん。それでいいよ」

 

 

友人のあんまりな感想にライは笑顔だった。

 

 

「僕の文武の師なんだけど本当に無茶苦茶でさ。自分は日がな一日ごろごろしているくせに、あれやれこれやれと僕にはやかましくて、しかも」

 

 

口を大きく開けて、

 

 

「やり方に一々文句をつけるんだが、その文句が日によって違うんだ!剣の握りはこうにしろって言うからそうしたら、次の日にはそれじゃ刺したら抜きにくいだろ、馬鹿、こうしろとか」

「……」

「打ち込みの強さを鍛えるには木刀で庭木を打てっていうからそうしてみれば、その日の夕方には、『この阿呆なんでそんな近所迷惑な事してやがる』とか抜かして肘打ち入れてきたり」

「……くくっ」

「笑い話じゃないーーっ!!たまらなかったんだよこっちは!」

「いや、すまない。中々、愉快な個性の持ち主でな」

「個性で済む話か。あれが虐めでやっているならこっちもやりようがあるのに、母上、単にその時その時の思い付きで言ってやがっただけだから」

 

 

ライは当時のことを思い出して悩ましい顔を作り、

 

 

「言い返しても、そんなの忘れたで済まされてしまう!どうしろっていうんだ!もう殴り合うしかないじゃんか。基本は僕の負けだったけど。その後は反省の儀だよ、反省の儀!」

「反省の儀?」

「ああ。屋上に縄で縛って三十分逆さに吊るすんだよ。大体それで反省するんだけど、してなかったらよく回した上で三十分吊るす」

「それは反省ではなく強制意識改革じゃないのか……」

「素直に拷問だと言えばいいんだよルルーシュ。――言ったらまた吊るされたけど」

「やられっぱなしだったのか。最強の騎士も母には勝てんか」

「いえ、そんなことはないぞっ。十五歳の頃、僕が乳母との経験一度っきりしかなかったから男色だと勘違いした母が、それを治そうと配慮して寺院に放り込もうとした際、帰ろうとしたのを蹴り飛ばして馬車に激突させたことがあるっ!」

「容赦がないな!母君に怪我など負わせることに抵抗はなかったのか?」

「これまで母の印象を聞いてそんなことを考えられるとでも?まぁ、……まぁ、母上はそのまま馬に踏まれたはずなのにどうしてかドレスが汚れただけだったけど。その後は帰ってまた反省の儀さ」

「そ、そうか。ところでどうして寺院なんだ?」

 

 

ルルーシュの問いにライはやれやれと首を振って指を二本出した。

 

 

「当時の寺院は大きく分けて二つの顔がある。一つは、若くして出家して、教養を身につけるもの。そのまま寺院の中でエリートコースを歩んでいく場合もあるけど、途中で還俗して、良家の子女として嫁ぐことが圧倒的に多かったんだ」

 

 

そこまで言って指を一本折りたたむライ。残った指を軽く揺らして、

 

 

「もう一つは、貴族の貴婦人たちが、夫と死に分かれたり、離婚したりして、この世を儚んだり、絶望して、出家したものだ。母上はこっち目的で僕を放り込もうとしたんだ」

「……まだよく解らないんだが」

「ああ、もう鈍い!つまり飢えているんだ。持て余しているんだ。将来への展望もないから恐れ知らず、男なら皇子でも簡単に手を出すぞ!」

「…………」

 

 

ルルーシュは、意味をようやく理解し次いで顔を顔を赤く染めながら絶句した。

そんなルルーシュを見て、ライは深々とため息をついた。

 

 

「これだけじゃなくてまだまだあるよ。エロスとバイオレンスが付随する日常が。けど、上げたらキリがないからここまでね」

 

 

またも深々と、疲れたといった感じにライは首を振った。しかし、その顔には暗いものはなく何処か明るく見て取れた。

そのライの表情にルルーシュは笑い、

 

 

「そうか。どうやらお前の母君は、心楽しい時を過ごしていたんだな」

「母上は、ねっ。僕はいい迷惑だよ」

「くく。その割に……お前は母親の言うことをよく聞いていたようだ」

「別に……」

「そうかな。そう聞こえたが……」

 

 

ライは目を閉じ、記憶にある限りの母の思い出を脳裏へと浮かべる。

豊かな黒髪を腰まで伸ばし、ドレスよりも軍服といったかっちりした服装が似合う体格、コロコロと笑う美貌は猫のようでその顔が涙や悲哀に染まったことは一度も見たことがない。

 

 

「もし現代であんな人が生まれていれば……総会屋でもやっていただろうね」

「総会屋……。――法の裏をかいた暴力や権威で企業を脅し、その代償に権益を得る者達のことか。嫌がらせや見えぬところの暴力、それが嫌ならば口利きやレートの良い交渉を行わせる、か」

 

 

説明ありがとう、と感謝し、

 

 

「けど、母上は馬鹿な部類に当たる人間だからね。普通の総会屋と違って、一匹狼の信念を持った総会屋。敵や悪を見ると自分勝手な正義を振りかざして突っかかっていく。脅しもなく、嫌がらせや暴力もない。不正や欺瞞を叫び、身勝手な正義の下に力を振るう。そして周囲いどんな被害を与えても気にしない。嫌われようとも、ね」

 

 

一拍。

 

 

「きっと、日本にいた頃は多くの人間に恨まれたんだろう。母上の在り方は、基本『悪』だ。それも根っからの。君のスタンスでもあった。――悪を為して巨悪を討つ。正にその言葉を体現した人物だから……容赦もしなかったはずだ」

「そうなのか?」

 

 

ライは頷き、母のことを思い出す。額に手を当て、吐息を一つつき、

 

 

「そう。僕が十になったばかりの頃、酔った母がつまらないギャグを言ったからそれを無視したら、マジ喧嘩になったことがある。僕は酔っ払った母上の急所目掛けて拳を放っても、それをぐにゃんぐにゃんな動きで避けて反撃してきた。本物じゃない、フィクションで有名な『酔拳』を無自覚ながらも体得していたんだ。結果、僕はクロスカウンターで敗北。その姿を絵師に描かして残すか普通。あんな大人げない女性は人類史上類を見ないだろうね」

「なるほどな。……お前に対する行為は置いといて、中々好感が持てる女性だ」

「え、本当に。聞かせた通りろくでもない親だよ」

「確かに聞いた感じではろくでもない親だが、話しているお前に不快感といったものはない。きっと悪人だが、お前というそこまで解ってくれている理解者を持ち、他者を巻き込むのは許さない誇り高い『悪』だったんだろうな」

 

 

ルルーシュの言葉に、ライは暫し呆気にとられた。当時の時代は、母である彼女については殆どが悪評、辛辣な言葉で溢れかえっていた。そのためにどう反応すれば良いのか分からなかった。

 

そのためライはそっぽを向き、

 

 

「――母上を褒める人なんて初めてだよ」

 

 

とだけ零した後、あ、と呟いた。

 

 

「どうした?」

「母上で思い出した。語った武勇伝の中に『神の根づく島に行ったことがある』ってのが確かあった……!」

「!?」

 

 

――『神の根づく島』。

 

ルルーシュとライはその言葉に共通に地が脳に閃光として移った。心当たりはある。あり過ぎる。二人にとって決して浅くはない強い因縁に結ばれた場所。世界中に存在する()()()遺跡の一つがある島。

 

驚愕に目を見開いたルルーシュを見ながら、ライは心なしか畏怖の色を湛えた口調で問題の武勇伝を語り出す。

 

 

「何でも、『神がいると言い伝えられていたから行ってみたけどいなかった。代わりに坊主みたいな恰好した変な集団が扉を祀っていて襲い掛かられた。不気味で直感で気に入らなかったから返り討ちに。殆どが有象無象だったが首領の男は中々手応えがあった。(タマ)は取れなかったけど(タマ)は潰してやった』って……」

「…………」

「何でもその首領は栗色のくせっ毛だったらしいよ。ねぇルルーシュ、その……枢木家の本筋は数百年前に途絶えているらしい。もしかして……」

「そこまでだ。確かに興味深い話だがその話を今この時に話すのは無粋だ」

 

 

そう言って続きを言おうとしたライの口をルルーシュが塞いだ。

ライもその自覚もあり、軽く頭を下げて次の話題に進んだ。

 

 

「で、次は妹についてなんだけど」

「お前の妹か……母君のこともあるからどんな性格か想像が出来んな」

「普通だよ、普通。毒にも薬にもならない、心優しい女の子。母上の虐待と言ってもいい指導を受けていた僕にとって妹は正にオアシス、心の清涼剤だったよ。一挙一動が愛おしくてついつい目で追ってしまってたよ。――ははっ」

 

 

ライは目を瞑り、らしくないほどに朗らかに笑っていた

その表情、古今東西の女性、男性ならば薔薇の修羅道へ堕としてしまいそうな破壊力を秘めていた。

その表情にルルーシュは、

 

 

「うわぁ……」

 

 

ただただ引いた。

現在、唯一残った友人であり騎士の、初めて見る表情に悪寒が背筋を駆け抜けたのだ。そして座っている椅子を少しライから離してストレートに思ったことをぶつけた。

 

 

「ライ。お前は今、キャラ崩壊とかそういうレベルではない気持ち悪さをだしているぞ」

 

 

ルルーシュの言葉に、ライは笑顔で白い歯を見せ、

 

 

「気持ち悪い?言ったな?言ったな?でも僕は脳内の“妹メモリー”を解凍して現状とても幸福だからそんなこと言われてもなんとも思わないんだよなあ。あーくっそ、脳内映像を他者に渡せるギアスがあればなあ、妹の可愛らしさを君に見せられるのに……」

「おいやめろ。なに人の脳内を汚染しようと企んでいる」

「汚染?なにを言っているんだ。可愛いんだぞ、愛おしいんだぞ。何ならもう一度言ってあげよう。――愛おしいんだよ」

「おいおい。今のお前は不味いぞ。俺が言うのもあれだが狂っているぞ」

「狂っている?これで狂えるもんなら喜んで狂ってやるよ。というか昔の僕にとってこれが平常だったんだよ、クレイジーシスコンエンペラー」

「いけない話だ。マイナーとはいえ歴史の偉人の恥部を生で見せられ俺はショックを受けているよ」

「はははごめんごめん。学園時代は、君のシスコンぶりに内心やれやれと呆れていたけど、いざ記憶を取り戻して自分に最愛の妹がいたとなると、その過去に十分浸ることが出来るから自分もクレイジーなシスコンだよなあ」

 

 

とルルーシュのシスコンを抉りながらも未だに笑顔を見せながら、淹れなおしたコーヒーを口に入れると――

 

 

「――――」

 

 

笑顔が一転して耐え難い苦みに包まれた表情へと変わった。何とか深みから戻ってくることが出来たが、この苦さは耐え難い。試しにミルクと砂糖とガムシロップを加えてみたが全く苦みが薄まっていない。

ライは一息吐き、

 

 

「妹はね……普通だったよ。どこにでもいる普通の女の子。陽だまりって言えばいいのかな。太陽のように眩しくも激しくも近づいた相手を焼き焦がす苛烈さもない、本当に母上の血を引いているのか疑うほどに裏表もない少女だった」

 

 

静かな口調でライは続ける。

 

 

「幸せだった。幸せで溢れていたんだ。母と妹との暮らしさえあればそれ以上に必要なものいらなかった」

 

 

けど、と呟いたライを包んでいた空気が一変していく。みるみるうちに形相も変わっていく。幸福に満ち足りた思い出に浸っていた雰囲気は跡形もなく消え、逆に細まり射殺すように鋭くなった目には鬼火が浮かぶ。

そして、

 

 

「十七になった時、『奴ら』は来た。――北から侵略してきた蛮族どもが」

 

 

ルルーシュですら背筋に冷たいものを感じさせる底冷えした声を出した。

 




ライのバージョン紹介。

・皇帝時代
マザコンとシスコンを拗らせて王様になったイカれた人。
世界は自分と母と妹で構成されていると過言でもないヤバい人。
三人の生活の為なら腹違いとはいえ実の兄二人と父親を死なす危険な人。
そんな狂人でありながら、元々ある高い能力とマザコンシスコンパワーが加わって超人を通り越した完璧超人。文句なしの最強であり最高のライ。
国を守り豊かにするためには何でもして、邪魔な存在などには容赦の欠片もない。特に国の滅亡の原因となった蛮族は現在も特に嫌っている。

正直にいうと友人にはしたくないタイプ。国の統治も父親の言葉があるが大多数が母と妹と幸福に暮らしたいそれだけでやっている。主人公補正でいい人物に見えるが幸せである母と妹との世界のためなら何でもしてしまい、壊そうとするなら竹馬の友ですらあっさり切り捨てる。

母と妹がいてこそのライなので今のライにとっては別人のようなもの。

天敵は無論、母と妹。


・黒の騎士団前期
ロスカラ本編の記憶喪失のライ。どんな感じかは是非プレイしてみて。
ちなみにこの作品のライは騎士団、ギアス、生徒会を混ぜ合わせたルートを進んでいる。具体的にいうならカレンにゲットー案内されたり、無頼に一緒に乗ったり、C.C.に黒の騎士団に入れられたり、戦闘隊長と作戦補佐を任されたり、双璧と呼ばれたり、マオに合ったり、ロロに殺されそうになったり、ミレイのお見合いを潰したりしている。

天敵はルルーシュ(ゼロ)、C.C.、カレン


・黒の騎士団後期
記憶を取り戻したライ。自分に素顔を晒してくれたゼロ――ルルーシュの信頼に報いたいという思いと自身の過去を重ねて支えていきたい心を持った正統派主人公型に。
それとカレンには異性として惹かれているが、今までマザコンとシスコンを拗らせていたため『恋』を経験したことがない。そのため自覚していなかった。もし、カレンが告白したらルルーシュルートのゼロレクイエム協力に進まず、黒の騎士団に残留していた。

天敵は前期と同じく天敵はルルーシュ(ゼロ)、C.C.、カレン


・ブリタニア帝国時代
黒の騎士団時代の記憶を封じられたライ。守るべきものはないため抜け殻のようになってしまう。妹たちの後を追うことも考えていたが、今はもうない故郷跡地を盾にされて亡くなった者たちの鎮魂のために戦う。
嚮団のパシリをして世界中を駆け巡り、さらには変な実験モルモットにされたりと大変な日々を送っていた。

もう自分の心に情熱を灯せる存在がないためある意味一番安定している。

天敵は特になし。強いていうならV.V.。


・ナイトオブゼロ時代
黒の騎士団後期タイプ+成さねばならないことによる情熱によって皇帝時代に次ぐ実力を持ったライ。

記憶を封じられていた反動でルルーシュとの忠義パワーも爆発している。ルルーシュ皇帝忠義クラブのNO.3の特攻隊長(1が会長ジェレミア、2が副会長の咲世子)。NO.3の座はC.C.に上げようとしたが気持ち悪いと拒否られた。

情熱、友情、忠義といったものであらゆる面がブーストされており素の格闘能力も操縦技術も最強。ルルーシュの邪魔するもの絶対排除するマンになっており、下手をすればナナリーすら殺していた。後、黒の騎士団メンバーは全員殺すつもりでいた。特に扇を中心とした古参メンバーは絶対に。けど、後の時代に必要とルルーシュに言われたため何とか堪えた。

天敵はルルーシュ(ゼロ)、C.C.、カレンと『黒の騎士団』時代と変わらないが特にカレンがヤバくなっている。相変わらずカレンへの『恋』を自覚しておらず無意識に攻め切れないようになって、もしカレンに戦闘中、告白でもされたら二重の意味で撃墜されていた。





ここから下は若干のネタバレがあるため注意!





・皇歴2022年
欠けた記憶の一部。


・神装機竜世界(太古)
欠けた記憶の一部。


・神装機竜世界(本編から五年前)
神装機竜世界で目覚めたばかりのライ。
ルルーシュを殺す寸前の記憶までしかなく、ギアス世界に帰る手段を探すため手がかりと思われる、機動兵器『悪夢(ナイトメア)』を追っている。

異世界である機竜世界での基本スタンスは“極力関わらない”。これは異世界人の自分が関わるのはよろしくないと考えたため。記憶が残っているために“黒の騎士団前期”とは違いそんな縛りを作ってしまった。

理由も分からない異世界転移、欠けた記憶、なぜかある『機竜世界』の知識、元にいた世界の郷愁、異物であるため自身の存在による悩み、この世界の住人と関わらないことへの孤独、悪夢との激しい戦闘を続けていることが重なり心をすり減らしている。

所有している財産や兵器また才能と経験、実力から見るなら最強格といえるのだが、これまでの中で一番弱いライ。如何に強くても突然変わる時代の荒波は心に堪える。それが世界そのものと言えば猶更。
“この世界”には厳しい母も、陽だまりのような妹も、自身を認めてくれる主君も、背中を守ってくれる戦友も、見守ってくれる魔女もいないのだから……。

後にアイングラム家やルクスとの触れ合いで若干回復するが……。


・神装機竜世界(本編から四年前)
凄まじく荒れていたライ。『悪夢(ナイトメア)』絶対破壊するマンにジョブチェンジしている。後、琴線に触れるものにはすぐに手を出してしまい、犯罪者組織にとっては災害のような存在に。

元々、一年前は『悪夢(ナイトメア)』をおびき寄せるために機竜使い(ドラグナイト)を餌にしたりしていたが、アイングラム家やルクスとの触れ合いで『異世界人も自分の世界と同じ生きている人間』と考えないようにしていたことが浮かび上がってしまったこと。
更に『“ギアス世界”の人間』、『ギアスに深い関わりがある』、『悪夢(ナイトメア)』の暴走によって多くの人間が死んでいることを改めて実感、変に責任感を負ってしまい、これまで耐えてきた箍が外れる。

実力は目覚めたばかりと比べ強くはなっているが、戦っているというよりも暴れているに近いため、本来持っている思慮深さや知略などがだだ下がりになっている。
悪夢(ナイトメア)』や幻獣神(アビス)には有利だが人間それも頭のキレる奴にはとことん不利な感じ。


・神装機竜世界(本編)
この小説本編のライ。
レリィの取り計らいによって学園の整備士として働いている。紆余曲折の末、教官もどきとなって生徒たちと交流のがセラピーとなって回復するが未だに不安定。しかし、悪夢を相手にる際は四年前の影が見え始める。

精神面も含めて実力を表すと黒の騎士団後期とほぼ同じ。

メンタルが未だに本調子でないこともあるが、自身が『超人』の部類に入り活動を続け『自分が突っ込んで全部やるのが一番簡単で安全』という脳筋よりの考えにより知力が生かされなくなってしまったため。……まぁ単純に物理で解決するってのはそれはそれで最強だから。

『コードギアス』世界に関してはぶっちゃけ今でも帰りたいと思っている。なにせ、ルルーシュに託された『ゼロ』としての役目や“宿題”もあるため、それがどうなっているのか気になって仕方がない。
けど、学園での生活が影響して情が湧いてしまい例え帰る手段が見つかっても『悪夢(ナイトメア)』を全機倒すまでは帰るつもりはなくなってしまった。

天敵は王立士官学園(アカデミー)にいる人間全て。特に恩人であるレリィとスキンシップが激しい女生徒たちには妹を重ねてしまっている。

後、皇帝時代を除いたライに言えることであるが全員共通して憎しみや怒りといった悪意には強いが、愛や信頼という善意にはとても弱い。それと真っ直ぐな精神にも弱い。主人公属性持ちの人間と戦えば勝てる見込みもあるけど先にライの心がヤバくなる。……今までやってきたことから悪人にカテゴライズされるし、悪人が愛にやられるのは世の理だしね!
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