オーバーロードと魔族の王   作:ニャルザイ

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思いのほか反響が良く、過去に投稿したものよりダントツで伸びがいいので今年はいい年になりそうです(笑)

それと前回の最後に意味深な発言で終わりましたがなんか書いてたらそこまでフラグ回収できてない!?的な感じになりそうです(汗

誤字脱字等あれば報告していただけると助かります。


第2話 解かれる(数分の)封印

視界の隅に映る時計には23:57。

サーバー停止が0:00。

 もう殆ど時間は無い。

 空想の世界は終わり、普段の毎日が来る。

 

 当たり前だ。人は空想の世界では生きれない。

 

 明日は4:00起きだ。このサーバーが落ちたら直ぐに寝なくてはならない。

 

 23:59:35、36、37……

 

 モモンガもそれにあわせ数えだす。

 

 23:59:48、49、50……

 

 モモンガは目を閉じる。

 

 23:59:58、59―― 

 

 時計と共に流れる時を数える。幻想の終わりを――

 ブラックアウトし――

 

 0:00:00……1、2、3

 

 

 

「……ん?」

 

 モモンガは目を開ける。

 見慣れた自分の部屋では無い。ここはユグドラシル内の玉座の間だ。

 

「……どういうことだ?」

 

 時間は正確だったはず。今頃サーバーダウンによる強制排出されているはずなのに。

 時計を確認する。

 

 0:01:18

 

 0時は確実に過ぎている。そして時計のシステム上、表示されている時間が狂っているはずが無い。

モモンガは困惑しながらも、何か情報は無いかと辺りをうかがう。先ほど、自分が目を閉じたときから何も変わっていない。玉座の間だ。

 

「サーバーダウンが延期した?」

 

 何らかの要因によってサーバーのダウンが延期しているのか?もしそうならGMが何かを言っている可能性がある。モモンガは慌てて今まで切っていた通話回線をオンにしようとして手が止まる。システムコマンドが一切出ない。

 

「何が……?」

 

 システムコマンドだけではない。本来なら浮かんでいるはずのシステム一覧も出ていない。モモンガは慌てて他の機能を呼び出そうとする。シャウト、GMコール、システム強制終了入力。どれも感触が無い。

 まるで完全にシステムから除外されたようだ。

 

「どういうことだ!」

 

 モモンガの怒号が広い玉座の間に響き、そして消えていく。本来なら反応するはずの無い八つ当たり気味のものだったはずだ。そう、先ほどまでならば――。

 

「――どうかなさいましたか、モモンガ様?」

 

初めて聞く女性の声。モモンガは呆気に取られつつ声の主を見る。そこには頭を上げ、戸惑う様な表情をしたNPC、アルベドがいた。

 

本来なら話しかけてくるはずが無い存在に話しかけられあまつ、システムさえまったく反応しない状況下に置かれていてもモモンガは何故か冷静でいられた。

 

「い、いやなんでもないで……なんでもない。ただGMコールが効かないだけなのだ。」

 

・・・訂正しようモモンガは冷静だとしても適当な対応をとれるとは言っていない。

 

「申し訳ありません、無知な私ではモモンガ様に問われました、じーえむコールなるものに関してお答えすることが出来ません。ご期待にお応えできない私に、この失態を払拭する機会を……」

 

(やっぱりNPCの表情からなにまでシステムだとは思えない。それに口が動いて言葉を発してるし、もしかしてゲームの中に取り込まれた?)

 

「よい、アルベドよ。お前の全てを許そう」

 

理解出来ない状況だが今は誰も助けてくれない。まずすべき事は情報……誰も?

 

瞬間脳裏に最後までログインしていたデスピサロが思い浮かび彼にメッセージを飛ばす。

 

(お願いですから出て下さい)

 

しかし、返ってくるのは耳障りなノイズのみ。不審に思い思い浮かぶ限り他のPLにメッセージを飛ばしてみた

ところ返ってくるのは完全な無音

 

(あれ?デスピサロさんだけノイズが入ってるってことは……もしかしてあの人前に最後は自分を封印するとか言ってたけどそのまま来ちゃったのか!?)

 

「ーーッ!?セバスよ、プレアデスを1人連れ大墳墓を出、周辺地理を確かめ、もし仮に知的生物がいた場合は交渉して友好的にここまで連れてこい。交渉の際は相手の言い分を殆ど聞いても構わない。行動範囲は周辺1キロだ。戦闘行為は極力避けろ。残りのプレアデスは第九階層の警備にあたらせろ」

 

「了解しました。モモンガ様」

 

「それと万が一戦闘となった場合プレアデスを即座に撤退させ情報を持ち帰らせろ」

 

「ーー直ちに」

 

セバスは深く頭を下げるとその場を立ち去り、それに応じてプレアデス達も警備にあたりに行く。

 

「モモンガ様、私はどういたしましょう」

 

「そうだな......今から2時間後で良い、階層守護者を第6階層闘技場に集めよ。私は少し寄るところがある。」

 

「分かりました」

 

アルベドが玉座の間から出るのを確認したらモモンガはリング・オブ・アインズ・ウール・ゴウンで第11階層の帝王の間の扉前まで転移する。

 

「さて、ここに来るのはいつぶりだ?それにしてもやっぱりここ広いなぁ、デスピサロさんいったいいくら課金したんだろう。」

 

改めて第11階層の広さに関心していると門の前で佇んでいた緑色の鎧のみの騎士が一礼してくる

 

「これは、モモンガ様お久しぶりでございます。何か御用でも?」

 

「ん?ああ、ピサロナイトか。実はこの先にいるデスピサロさんに用があってな通ってもよいな?」

 

「そうでしたか、もちろん大丈夫でございます。」

 

門番に話をつけモモンガは帝王の間に入る、するとそこには氷漬けにされたエスターク姿のデスピサロが眠っていた。

 

「あぁやっぱり封印されちゃってましたか。けどこれどうやって溶かすんだろ?とりあえず色々試してみるか」

 

 

〜数十分モモンガ様格闘中〜

 

「はぁはぁこれ第十位階の魔法以外跳ね返すってどんな鬼畜仕様ですか。しかも氷が溶けてもさっぱり起きる気配がないしどうしよう。」

 

モモンガが見つめる先には未だ目を閉じたままのエスターク姿のデスピサロが佇んでいる。しかしそれも少し経つとその身はいつもの人型状態に戻り、その場に倒れる

 

「うわ!デスピサロさん大丈夫ですか!?」

 

・・・・・・返事はないただの(ry

 

「一応、呼吸はしているようだしとりあえず自室に連れていきますか」

 

モモンガはこれからの事に頭を悩ませながら未だ眠り続けるデスピサロを連れ彼の自室のベッドに寝かせその場を後にした。

 

side:デスピサロ

 

夢を見ている。

 

決して大きくはない村で、人間たちによりルビーの涙を流すようエルフの少女が暴行を受けている。助けたくても自分のこの身は動かない。

だがそこに駆けつけた1人の青年により人間達はは殺される。しかし時すでに遅くあの少女は青年の胸で息絶える。

 

ああそうか、これは私が好きなドラクエシリーズのピサロのあのシーンか。もう何百年も昔のゲームだから実際にプレイしたのはリメイク版だけどここだけはよく見たシーンだ。

 

そういえば私はこのピサロの生き様に魅せられてユグドラシルでも異形種を選択してたんだっけかな。

 

叶うならばもう一度モモンガさん達とまた一緒に冒険したかったなあ

 

 




YYKKさん、憑藻大御神さん、形成さんご感想有難うございました。その他お気に入り登録して下さった方々にも有難うございました。

もしよろしければ今後もこの作品をよろしくお願いいたします。
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