SONIC  THE IMMORTAL FANTASIA   作:トラちゃん

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「どうしようか。 僕たちだけでも十分できるんだけど。 ...手伝ってもらおうかな? ねえ、兄ちゃん」

「そうだな。 これだけ数がいたら、もっと凄いことになるぜ」

「じゃあ、そうしよう。 ...こいつらは、今まで兄ちゃんの力に頼りきりだったんだ。 だから、きっと大丈夫だよ」

「オマエの言うとおりだ。 ...始めるか、なあ」

「うん」





「さ、行ってこいよ。 オマエ達には、未練なら山ほどあるんじゃないか? オレ達が手伝ってやるからさ、消してこいよ...あの時の『記憶』を」




第12話

 

いきなり視界がぼやけてきて、シャドウ達は何も分からなくなった。

 

ただ、『どこかに飛ばされている』ということは、辛うじて分かった。

 

 

感覚がはっきりしない中、彼らは、あの兄弟の『記憶』を反芻していた。

 

 

 

...何もかもを、消す...

 

...記憶を操る能力と、心の一部を消す能力...

 

...だとすれば、今まで消されてきたものは、一体...

 

 

 

突如、閃光がきらめいて、彼らは今度こそ意識を失った。

 

彼らは、閃光が収まると同時に、自分の中の『何か』を奪われたように感じた。

 

そして、その『何か』と一緒に、少ないようで大きいものが、消された。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆◇◆

 

あちこちで立ちこめる、煙と塵。

 

時折、銃声も聞こえた。

 

それに重なる悲鳴を数えると、かなりの数の者が殺されていることになる。

 

今もまた、近くでまた銃声が聞こえたということは、近くまで、奴ら___GUNの兵士___が迫ってきているということだ。

 

彼は少女の手を引きながら、ただひたすらに走っていた。

 

 

「近くまで、もうGUNの兵士が来てるみたい! 早くしないと、捕まるわ!」

 

「マリア...分かっているさ。 でも、どこに行けば...」

 

「この先に、私が知っている場所があるの。 そこに行けば、きっと大丈夫よ。 私が教えるから、そのとおりに進んで!」

 

「助かるんだな? 僕も、マリアも...」

 

「着いてみないと分からないわ... でも、必ず助かるわよ」

 

 

彼らがアークの中心部分に差し掛かったところで、兵士が数人飛び出してきた。

 

 

「いたぞ! 追え! 追うんだ!」

 

「マリア...!」

 

「構わないわ。 急いで!」

 

 

彼らは走りに走って、ついに兵士を振り切った。

 

彼らは、とある部屋の前で立ち止まった。

 

 

「マリア、大丈夫か? ...ここは?」

 

「ハァ...わ、私に任せて...! じゃあ、入るわよ」

 

 

部屋には筒状の格納機が数本と、レバーのついた機械がいくつかあった。

 

格納機には、見慣れない実験生物が入れられていた。

 

 

「マリア...何を...」

 

 

不意に、シャドウの上から筒状のカプセルが降りてきて、彼は中に入れられてしまった。

 

下を見下ろすと、宇宙空間が広がっていた。

 

そこでやっと、シャドウは正気に還った。

 

 

「な、これは...50年前の...! 止めろ、マリア! 離れるんだ!」

 

 

しかし、レバーを握っているマリアには聞こえず、代わりに銃声が響いてきた。

 

今の状況が、いくら『記憶』だからといって、彼は妥協などしなかった。

 

...大切な人が、また失われようとしている。

 

 

「マリア! マリア、レバーから手を離せ! マリア!!」

 

「...あの星に住む、全ての人たちに... ...を...!」

 

「マリアーッ!」

 

 

彼女がレバーを引いて、カプセルは投下される筈だったが、レバーが下がる寸前で、機械はストップした。

 

なぜなら...彼女もろとも、機械は銃弾に貫かれていたからだった。

 

すぐ側では、兵士がまだ銃を構えていた。

 

 

本当なら、自分はこの情景を見れなかった。

 

しかし今、はっきりと示された。

 

 

彼に気づいたのか、兵士が発砲してきたが、銃弾など、彼には痛くも痒くもなかった。

 

 

「な...、実験生物!? やめろ、来るな!」

 

「...マリアが、撃たれた...」

 

 

彼は、彼女の、まだ生気のある顔を見た。

 

その途端に、彼の中にやるべき事が鮮明に浮かび上がった。

 

 

 

...忘れていた。 マリアが望んだものは、希望などではない...

 

 

 

いつしか場所が切り替わり、彼はもといた所に戻ってきていた。

 

 

 

「...復讐だ」

 

 

 

 

 

「さすがはシャドウだな。 オレが『希望』なんか消さなくても、オマエは思い出す筈だったんだけどな」

 

「手を貸そう。 抹殺しなければ...生きる者全てを」

 

「決まりだな。 さあ、次は誰かな?」

 

 

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