SONIC THE IMMORTAL FANTASIA 作:トラちゃん
それは、普段とは何も変わらない日々の、すっかり見慣れた一コマから始まった。
…目も冴えるような悪夢が。
「来たな、忌々しいハリネズミめ! 今日こそは決着をつけてやるわい!」
「今日、今日って…… 結局、いつになるんだよ、一体…」
「む… だ、黙れッ! それより、ワシも新型メカの開発があるんじゃ。 カオスエメラルドを渡してはくれんかね」
「嫌だね! オマエが持ってるとロクな事がないから、オレが全部回収してやるぜ」
「ふざけおって…… 始めるぞ!」
もはや日常の一部と化してしまった、カオスエメラルド乱闘は、いつもならエッグマンが弾を使いきるか、直にソニックに倒されて終わっていた。
そして、大抵はソニックがカオスエメラルドを手に入れるのがオチだった。
今日も、いつもと同じような終わり方をしかけていた。
「お、おのれぇ…… 覚えておけ! 次こそは新型メカで…」
「分かってるって… 心配しなくても、オマエの事なんか忘れた例が無いぜ。 じゃ、カオスエメラルドをいただくとするか」
ソニックが、壊れたメカから落ちそうになっている二つのカオスエメラルドを手に取った。
これも、いつもの事だった。
そしてエッグマンは、これまたいつものように、恨めしそうにソニックを見ていた。
「…まあいいわい。 チャンスはどうせあるからのぉ」
「だろ? 何も今日に限らなくていいんだぜ……… って、あれ?」
「ん? どうかしたのか?」
「違う。 カオスエメラルドが…」
見ると、ソニックが持っているカオスエメラルドが、だんだん消えかけていた。
「オマエ……、まさか、これ偽物じゃないだろうな!?」
「何を言っとるんじゃ? ワシには、カオスエメラルドの偽物を作る技術なんて要らん。 金と時間の無駄じゃからのぉ」
「じゃあ……なんで………」
ついに、カオスエメラルドが完全に消えてしまった。
すると、先程まで鳴っていた、エッグマンのカオスエメラルド探知レーザーの音も、ぴたりと止んでしまった。
彼らが途方に暮れていると、ソニックが身につけていた通信機が鳴った。
『ソニック! 今、エッグマンと戦い終わったところだよね?』
「あ、ああ、テイルス。 でも、カオスエメラルドが……」
『えぇ!? ソニックのも!? おかしいなぁ、ボクらが持っていたカオスエメラルドも、さっき消えちゃったんだよ』
「テイルスのも? 何で……」
『あ、それとね、今、ステーションスクエアで、メカが暴れてるんだってさ。 シャドウが、来いって言ってたよ。 …きっと、シャドウのやつも消えちゃったんじゃないかなぁ』
「そうか… じゃあ、オレも今から向かうから、先に行っててくれ。 ついでにエッグマンも連れていく」
『エッグマン? あ、やっぱり勝ったんだね… 分かった、先に行ってるね』
「頼むぜ、テイルス」
通信機の電源が落ちたところで、彼はエッグマンをステーションスクエアに引っぱっていった。