SONIC  THE IMMORTAL FANTASIA   作:トラちゃん

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一瞬にして戦乱の地と化したステーションスクエアで、残された者は……




第7話

自身も術を使いながら、コロナは戦闘員たちに的確な指示を飛ばしていた。

 

 

「飛べる者は、上空の小さな機から処理しろ。 飛べない者は、陸上にいる大きめの機からやれ」

 

 

次々とメカが焼き払われていく中で、エッグマンは何もできずに立ち尽くしていた。

 

 

「こ、コロナ! やめんか、どうなっとるんじゃ!? 説明してくれんかのぉ!」

 

「そのような暇は無い! じきに、GUNの機も来るはずだ。 キリが無くなるぞ」

 

「何じゃと……」

 

 

彼の言ったとおり、数分も経たないうちに、GUNのメカも暴走を始めた。

 

さすがにメカの数が多いので、シャドウ達も応戦した。

 

 

「…数が全く減らないな」

 

「ほんと! GUNはメカの数だけやたら多いんだから! 今までこいつらのせいで、アタシ達は散々迷惑してきたのよ……えいっ!」

 

「機械が前より固くなってるな。 グローブを新調しておけばよかったぜ……」

 

「システムをハッキングしようとしてるんだけど、セキュリティも乗っとられてて何もできないよ… 誰がやってるんだろう?」

 

「チャオチャオ~!!」

 

「チーズも怒ってマス! 早く片付けないと、町の皆さんに迷惑がかかっちゃいマスよ!」

 

「おちびちゃん達は、ほどほどにしときなさいよ。 何かあったら大変だもんね。 このアタシが先に片付けてやるわよ」

 

「ルージュさん、その意気デス!」

 

 

 

仲間が総出で戦っている中、ソニックは一人残っていた。

 

…正確に言うと、彼はコロナに無理矢理残されていた。

 

困っている者を放っておけなくて戦うのが彼の性だから、それを抑制されたら、流石にどうしようも無かった。

 

 

 

 

…声に耳を傾けよ、そして惑わされるな、か……

 

…何の事を言ってるんだ?

 

…でも、アイツが言うぐらいなら、絶対に何かあるはずだ。

 

…だけど、今はテイルス達が心配で……

 

…声なんて、聴こえるはずが無いよな……

 

 

 

 

半ば呆然としながら、彼は砕け散っていくメカを眺めていた。

 

もはや数が多すぎて、エッグマンのものと、GUNのものとの区別もつかない。

 

陸はメカの残骸の海に、空は爆発の跡の渦に化してしまっていた。

 

陸を見ても面白味が無かったので、彼は空を見上げた。

 

空では、小型機があらかた片付いていたが、一番の大型機がまだ徘徊していた。

 

コロナは、一番最後にメカを破壊して終わらせるつもりらしい。

 

 

 

彼は、短い間に起こったことを、少しずつ思い返してみた。

 

 

 

 

…悪夢から始まって、カオスエメラルドが消えて、今度はこれか……

 

…訳が分からない。 あの夢の意味も分からない……

 

…だけど、何となく……オレが一番関係があるような気がするんだ……

 

…でも、なんで……?

 

 

 

 

彼が思考の深みに入りかけた時に、コロナの焦った声が聞こえた。

 

 

「全員、伏せろ! 大型機が狙ってくる。 私が破壊するから、伏せておれ!」

 

 

ソニックは、仕方なく言われたとおりにした。

 

地面と距離を縮めると、まるで空が覆い被さってくるような感じがした。

 

大型機が火をあげながら、砕けようとしているのが見えた。

 

 

「爆発するぞ! 気を付けて…」

 

 

コロナが言い終わらないうちに、激しい爆発音がして、彼らは気を失ってしまった。

 

 

 

 

 

意識を失う直前に、ソニックには、誰かがこう言ったように聞こえた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「…こいつらの事なんて、もう気にしなくていいよ。 こんな奴らの事を考えるなんて、全く…エネルギーの浪費だからね。 だから、僕が、先にバラバラにしちゃうから」

 

 

「オマエは……誰なんだ…………?」

 

 

「…僕の声が聞こえたの? 嬉しいよ。 ソニック、僕はね…」

 

 

 

 

 

 

 

皮肉にも、一番大事なところで、彼の意識が途絶えてしまった。

 

…しかし、最後の最後に、彼は、自分の手を誰かが握るような感覚がした。

 

 

 

 

 

 

それは、温かくも懐かしい、不思議な感触だった。

 

 

 

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