SONIC THE IMMORTAL FANTASIA 作:トラちゃん
皆が集ったのは、他でもなく……知るためだった。
封印しておかなければならなかった、狂わしい『記憶』を。
「ここは… 何処なんだ……ってエミー、テイルス……大丈夫か?」
「う~ん、ボクは平気だよ…」
「ちょっと、ここは何処なのよ?」
「分からねぇ。 でもな…なんか、ちょっと前の『記憶』のような気がするんだよ」
「え?」
「前に、カオスが暴れてた時に、俺らは夢みたいなのを見せられたじゃないか、俺の先祖に」
思い出したように、二人は頷いた。
「あ~、あれね! 言われてみれば、似てるような気がするわね…」
「お? これはこれは、そなた達も来ておったのか!」
不意に、聞き慣れた声がした。
声は頭上から響いてきたので、彼らは空を見上げた。
すると、空からシャドウとルージュ、それにコロナが落ちてきているところだった。
「え、コロナ達まで!? ねえコロナ、説明してよ! これは一体、何なの?」
「ふん…… 分からん。 今は分からん、と言っておこう」
「…アンタ、何か隠してるんじゃないの?」
ルージュに言われて、コロナは参ったと言わんばかりの顔をした。
「勘が鋭いのぉ。 流石はトレジャーハンターだな。 …そのとおり。 私は、そなた達に隠している事がある。 …本来なら、ずっと隠しておかなければならなかった事が」
しびれを切らしたのか、シャドウがコロナに詰め寄った。
「貴様… じらすのもこれぐらいにしておけ。 何があるのか、教えろ」
「…良いだろう。 では、その前に一つ問題を与えよう。 …ここに居るはずなのに、居ないのは誰だ?」
その言葉を聞いて、全員がはっとしたように顔をあげた。
「そ、ソニック…でしょ? まさか……ソニックに何か…?」
「ご名答。 そうだ」
テイルスが青ざめた。
「じ、じゃあ、ソニックは今、どこにいるの…? それに、ボクたちが今見せられてるのって……」
「ソニック…の、遠い日の記憶だ」
「それが? 何かあんのかよ?」
ちょうどその時、彼らのいた場所が切り替わり、見慣れた地になった。
「ぐ… グリーンヒル……?」
「…ここから始まったのだよ。 そなた達が、知ろうとしても知れなかった事が」
すると、草の生い茂る一角から、二人の少年が飛び出してきた。
それは、見慣れた者と、全く見慣れなかった者だった。
「ソニックか? では、隣にいる奴は…誰だ?」
「誰だ…って、分かんないけど、なんか物凄く似てない? あの二人…」
彼らは、容姿がほぼ同じだった。
…体色の、僅かな違いはあったけれども。
「彼はな…… 聞いて驚け。 まあ、驚くだろうがな……」
「じらすのは止めてくだサイ!」
「す、すまない。 奴は…ソニックの、弟だ。 一歳違いのな」
「はあ!? なっ…弟!? 知らなかったぞ!」
「ソニックは、そんなこと一言も喋んなかったけどね…」
「ねえコロナ、本当なの?」
「騒ぐな… 本当だ。 話せば長くなるな…… では、とりあえず、この『記憶』を見てからにでもしようか」
「ソニックに弟がいたなんて… 知らなかったわよ。 名前は何なの?」
コロナは、彼らに少し耳打ちをするような格好で、静かに言った。
「奴の名前はな……」