捨てられた子   作:100円ライター

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仕事の関係でなんやかんやあり、まったく手付かずでしたがまた、少しずつ更新したいと思います。


小人と狼人と老人

 

「な、なんのことですか?」

 

リリルカは、内心ドキリとしながらも答える。目を逸らせば疑いは深くなると思い、目を見る。その目は血のように赤く、黒かった。

 

「そうか、ふむ。では我が主神の言葉を君に。神様に嘘は通じない、だったかな?」

 

かみさま?何を言っているんだ?しかし、このプレッシャーは異常だ。心臓を鷲掴みとか、そういう桁の話ではなく、全てを見透かすとかよりも物騒な。そう、いつ殺されてもおかしくないような異様なプレッシャー。まるで槍で心臓を狙われているのではないか?

 

「まあよい、此度のサポートご苦労だった。これは選別だ。」

 

今日の報酬を全てリリルカに渡す。

 

「明日もまた頼んだぞ、小人よ。」

 

その場を去るフェンリルを呼び止めようと思ったが、上手く声が出ない。リリルカは去り行く背中を見守るしかなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ホント、神様ってやつはやりたい放題だな。」

フェンリルは1人呟く。

 

さっきの出来事を思い返す。

 

 

 

「これで信用を買えるならお安いものですよ。」

 

『小僧、替われ』

 

『んなっ!』

 

「それで、目当てはこの刀か?」

 

『じいさん!?』

 

 

 

 

 

 

「体の主導権まで自由なんてずるいだろ。まったく」

 

『それは我々の所謂心の壁が薄くなっているからだ。』

 

「そうなのか?てかこの状態で喋れるのな。」

 

『ふむ、つい最近だがな。それはそうと心で喋れらねば、周りに奇っ怪な目で見られるぞ。』

 

しまった、と気づけば遅いが幸い周りには誰もいない。

 

『そういや、よく刀目当てって気付いたな?』

 

『何処かの阿呆と違って、周りに目を配る故にな。』

 

『おい。』

 

『貴様は疑う事を知れ。故に騙される。』

 

『疑ってばかりじゃ虚しいだろ。それに、なんかこう…寂しいだろ、それ。』

 

『ふむ、一理ある。』

 

『でも、あんたが心配してくれたのも、助けてくれたのも事実だ。ありがとな、じいさん。』

 

『礼などいらん。』

 

 

素直じゃないなー、とニヤケながら道を進む。

ある程度進んだところで違和感を感じる。

 

『なあ、変な感じしないか?』

 

『ふむ、罠か。道に迷わされてる。いや、袋小路に誘われている。』

 

『目的は?』

 

『知らん。神とて全知全能ではない。』

 

『そりゃそっか。さて、鬼が出るか蛇がでるか。』

 

 

堂々と道を進めば体の大きな猪人がいる。

 

「お前か?俺を誘ったのは?悪いが俺には心に決めた女がいるんでね。図体がデカイだけの猪はおうちに帰りな。」

 

猪人は黙って剣を抜く。

 

「おいおい、黙りかよ。礼儀がなってないぜ。」

 

『お前もな。』

 

『茶化すなよ、じいさん。』

 

「フレイヤ様の名により、貴様と戦いにきた。剣を抜け。」

 

『フレイヤ、その眷属の猪ということはさしずめやつはオッタルか。』

 

「いいぜ、どうせあんたを倒さなきゃ袋小路から抜けられないってオチだろ?」

 

そういって鞘を握り、柄に手をかける。

 

「知ってると思うけど名乗らせて貰う。我が名はフェンリル。ヘスティアファミリアのフェンリルだ。あんたは名乗らなくていい。」

 

姿勢を低くして、何時でも来いと言わんばかりに、刀を抜かず構える。

 

「どうせあんたは俺に切られてお仕舞いだ。」

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